ナザリックレ○プ!至高の"元"御方と化した先輩!   作:ニコラス―NICORUTH―

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認知認知ばっかじゃねぇかよお前ん家ィ!

 

「 はぇ~、そんなことが。 」

 

 んで気を取り直したタソネキから伝えられたのは、ユグドラシルではまずあり得なかったはずの事態だ。

なんでもHAL姉貴が、ペルソナに身体を奪われ、丑御前なる化け物になってしまったらしい。

さっきのデカい化け物も、それが呼び出したモンスターだかなんだかの類だそうな。

あるじぇんとたちは踏み潰されそうなところを、転移魔法でなんとか逃げおおせたらしいが、その周囲は壊滅状態に陥っている。

そして今、3人揃って地面に座って休んでいるわけだ。

 

「 ペルソナが本体を乗っ取るって、そんなのあるの? 」

 

「 考えられない話じゃない。 」

 

 ルルはなにかに気づいているようっすね。こいつの意見、聞いてみますか。

千年王国は考察に一日の長があるからなぁ。

 

「 元々ペルソナって言葉は、ラテン語で人格を意味する言葉であり、ユング心理学においては、社会の中における人間の仮面、表面的な人格を指すんだ。

我々は、意識しないながらも、仮面を被って日々を生きているといってもいい。 」

 

「 はえー、で、HAL姉貴にはなにが起こったんすかね?

ペルソナに身体を奪われたはわかるんだけどよ、どういう原理でそれが起こったんすかね? 」

 

 

「 我々の持つ力としてのペルソナは、神々や悪魔の形になって現れる。 形とは、その概念を構築する要素として非常に重要なものだ。

店屋のプラモなんかも、写真の見栄えの良さなんかで選びがちになったりするように、容姿端麗な者が色恋に多く関わったり、様々な要因にも形は反映される。

さて、神魔の姿を象る我らの化身。

それらも元からその形が形成されていたわけではない。

気の遠くなるような、遥か太古に、その時代の人々、オレたちの祖先が、不可思議な事象を理解する為にそんなものが存在すると、定義し、形作られた。

あるじぇんと、その辺りはお前も詳しいだろう。 」

 

「 ドラゴンの起源は恐竜の化石やし、八百万の神々も、元は自然崇拝、みたいなかんじやな。それらを見て触れて、頭の中で、『 これはこうだったんだよ! 』『 こんなんだった可能性が微粒子レベルで存在し・・・ 』って感じで想像を膨らませて、それらがいると納得してはる。 」

 

「 そうだ。今よりずっと多くを知らない祖先たちは、そうして辻褄を合わせていった。

想像にも及ばぬ、天変地異などの事象を神や悪魔という偶像として形取ることで。

すべての神話の起源とは、そんな事象と、その形を作った人たち、その"なにかがいるという認知"だ。 」

 

「 ほぉ、んで? 」

 

「 オレたちはユグドラシルのあの仮想空間から、この世界にやってきた。その時にあのゲームの要素が、例外はあれすべて反映された。

勿論、ペルソナも。

それまで限りなくリアルに近い空想、ならび偶像でしかなかった、神魔を象った仮面が、実体を得たわけだ。 」

 

「 ・・・なるほどそういうことか。 」

 

「 早い話、あの子は仮面が外れなくなってしまった、てとこ? 」

 

「 そうだ、マコト。

仮面(ペルソナ)はあくまで似姿に過ぎないが、その形をとっているならば、それはその神、その悪魔そのもの。

それが自分の一部として定義されているということになる。

こうして仮面にその本体、この2つの要素によってペルソナという事象、概念は成立するが、お前たちも知っているだろうが、ペルソナは意思を持っている。

自分の中のもう一人の自分なのだから。

本体の精神が弱っていたり、そのペルソナが自分の力では御しきれぬほどに影響力が強かったりしたのなら、果たしてどうなるか? 」

 

「 仮面に意識を奪われる? 」

 

「 ああ、それが考えられる。

本体を乗っ取ったペルソナは、その形の有り様に従って、本体の意思に反して暴走を始める。するとぉ・・・ 」

 

「 神話の化け物の誕生か? 」

 

「 そうだ。そしてそれが、今HALの身体を奪った魔物、丑御前の正体だろうさ。

彼女の悲しみによって、ペルソナ"源頼光"の抑え込んでいた鈴ヶ森の怪物、厳密には本物と遜色ない"なにか"が、HALの人格の表層に顕になった。

・・・というのが、オレの考察だ。

つまるところ、オレのせいだ。 」

 

 

 なるほどなー(AIGS)。

結構信憑性がありますあります。

ペルソナ使いが一種の多重人格者の類とも取れるならば、自分とは違う別の人格が、主導権を奪おうとするとかってその手の漫画なんかじゃ鉄板なんだよなぁ。

しかし、やはり認知なんだなぁ。

 

ユグドラシルのプレイヤーネームやらにも神話の神さまやらをもじったものが結構ある。

武やん、基武人武御雷とかな。

この武御雷ってのは日本神話の神様で、イザナギが嫁を不本意に焼き殺してしまった火之迦具土神を天之尾羽張剣でぶった斬ったときに生まれた神様なんだが、もしこの武御雷がいなかったら、或いは別の名前で知られていたら、武やんもまた別の名前になってたかもしれない。

他にもオレの知り合いにはスルシャーナってのがいたが、彼の名前もゾロアスターの天使から来てるしな。

 

神話もそれを元にしたありとあらゆるものも、そんな先人の認知した、神という『 形 』によって成立しているわけだ。

 

神話に限らず、近代でもなにかの認知から、いろんなことが起こって様々な『 形 』を得るもんだ。

野獣先輩だって、TDNがホモビデオにでて、「 真夏の夜の淫夢 」が大衆に認知され、注目されたことでネットの玩具、ひいては淫夢というコンテンツ(ネットミーム)の象徴になったんだからなぁ。

この今のオレはユグドラシルのアバターまんまの姿だけどよ、それも野獣先輩が淫夢に出てなかったら、成立してないっすね。

このオレ、野獣王タドコロのこの『形』は、野獣先輩を起源として成り立ってるわけだな。

このように、なにかのコンテンツや文化の多くには、必ずしもなにかの認知が関わっている。

 

 

 それはMURにもKMRのにも、そしてレイムにもルルにもいえる。

あるじぇんとも、確かドラゴンと悪魔が恋愛するラノベのヒロインが名前の元とかいってたっけな。

まぁ総じて、それら多くが、その先人の事象に『 形 』を与えた認知を端として語られてきた伝承、或いはその要素を含んだものに由来するわけですな。

 

源頼光という英雄であり、丑御前という怪異である。

HAL姉貴は、そんな概念、認知で形成されたペルソナに囚われてしまったわけだ。

 

 

 

 

「 神さまの偽物、或いはそっくりさんだったのが、本物になってしまう。それならHALがおかしくなっていったのもその前兆ってことで辻褄が合うわね。

嘘からでた真、というのに近いのかしら? 」

 

「 マコト姉貴なだけにっすか? 」

 

「 ・・・ 」

 

「 タドコロォ、こういう時にのたまう冗談、よう勉強してはるなぁ。 」

 

「 すいません許してください何でもしますから! 」

 

「 今なんでもするって、言ったわね?なら晴信の代わりに私に抱かれて頂戴。 」

 

 

 

「 ・・・そんなんでいいっすかぁ? 」

 

「 ええ。いいわよ。この頃欲求不満だし・・・ 」

 

 こんな他愛ないような会話をしていると、ヤバい状況だと思い出させるように、あの巨大なモノ♂の蹄が大地を震わせる。

 

「 しっかし改めて遠くから観てみると、ホンマデッカイなぁ。あんなんがそこら中走り回ってみぃ。もうえらいことんなるわぁ。 」

 

「 あの頼光は、確か牛頭天王の化身とかって設定ありましたよね? 」

 

「 そうどす(肯定)。

今のあのお嬢はんは神様の化身、俗にいう現人神かそれに近しいなにかになってはるわけや。

神さまゆうても、見ての通りの荒神やけどな。

これはよっぽど、たまっとったんやろなぁ。

旦那はんを思い思い続けて、会いたい会いたいと。

そうして精神をすり減らしていった果てが、アレと。

ま、そないなことはどうでもええから、あれをどうにかせんことにはうちらはお先真っ暗や。

こうなってはもう、お遊戯(ゲーム)の理屈などどこまで宛になるかわからんしな。 」

 

「 そうね。実際これまでゲームの中とは差異が違うことがあったもの。

フレンドリーファイア然り、星に願いを(ウィッシュ・アポン・アスター)然り。

ペルソナにもそれがあって、それがアレだとしたら、どこまで私たちの力は通用するのやら。

・・・ていうかあるじぇんと、アンタいつから京言葉なんて覚えたのよ? 」

 

「 それはおいおい。

アンタはんも、勘の鈍いときはあるみたいやな。

・・・で、旦那はん。デカブツとあの化け物相手になにか算段はあるんか? 」

 

「 それは、アレの状態と、お前たちの今の手札次第だ。

今、ステータスがどうなってるか見せれるか?

タドコロ、お前もだ。 」

 

「 あぁ、ええよ。大体こんなや・・・ 」

 

「 確認して、どうぞ。 」

 

 そんでオレたち野郎3人集まって、ステータス欄を見ろよ見ろよとばかりに見せていきますよ〜、いくいく。

ルルが一番見たがったのはやはり、ペルソナだ。

 

『 お~い野郎ども。 』

 

「 タソネキ。どう、あのデカケツ倒せそう? 」

 

『 殺ろうと思えば。なんだけどよ、あれ、今はそんなに動けないみたいだな。

車でいえば、今ガス欠だからレギュラー満タンまで給油してる感じ。

足から、龍脈かなにかから、魔力っぽいなにかを吸い上げてやがる。

それで、本調子になるのを待ってるって感じか。 』

 

「 それが阿部さんの腹ん中みたいにパンパンになったらどうなるんすかね? 」

 

「 地獄絵図、でええやろな? 」

 

『 正解。あれがマックスになったら、あのデカイのがすげぇ速度で走り回るぞ。

そうなったら目も当てられない。

もう終わりだぁ!( レスリング )』

 

 ファッ!?それは不味いですよ。

そうなる前に始末しなきゃ・・・( 使命感 )

しかしさっき初戦闘終えたとはいえオレたちは今日ペルソナ使いになったばっかだかんなぁ。自分が今なにできるか、味方がどんな魔法スキルを使えるか把握しておかないといかんいかん危ない危ない危ない危ない・・・( レスリング )

 

『・・・あ、ちなみに言うと、召喚モンスターと仕様がちょっと違うらしくってぇ、召喚された時点で本体から独立してる。つまり・・・ 』

 

「 要はクソデカいNPCみたいなものやな。お嬢はんを鎮めるだけでは、あれは消えん。せやからお嬢はんとは別に、アレを壊しにかかる要員にもリソースを割かなあかんね。 」

 

『 ピンポンピンポン! 』

 

「 もっといえば、丑御前がアレの頭上、或いはその付近に陣取ってる限り、奴はこちらの動きを全力で妨害にかかるはずだ。

奴をあそこから引き離す手も必要になってくる。 」

 

 

 そうか。そんな手間もかかるんかぁ。でもそれ自体はやりようは結構ありますねぇ!

注意を引くくらいならどうとでもなるからなぁ。

あいつを怒らせるなりして気を逸らせれば・・・

ただ、そうなった場合、あのデッカイモノ♂を壊すのは、他の奴になるんだろうが、誰が囮役をするかで火力も変わってくるんよな。

そこは比較的消耗してない奴に任せたいっすね。

 

「 マリッサなんかはこれといって魔法も使っとらんから、デカブツに回すんがええと思うが、旦那はん、幾万の真言やら断罪の徹甲弾でどうにかなりそうか? 」

 

 

「 うーん。難しいところだ。アレは拠点NPCとは勝手が違う。一撃では仕留めきれないだろうし、撃てば確実に気づかれる。

なにしろ、奴はHALの中にいたのだ。ならば、オレのことも知っているだろうさ。

タドコロ、ヴィシュヌのこれ、使えそうか? 」

 

「 そうっすね。使えないことはないとはおもうんだけどよ、なあんか足んねぇよな? 」

 

「 面白うと思うけどなぁ。なんにでも姿を変える、この神さまらしいし、アンタはんによう合うわぁ。

ものは使いようやし、頭に留めといてええやろな。 」

 

 

「 もう片方のこいつは? 」

 

「 やはり、申し分はないんすけども、やっぱり足んないっすねぇ・・・ 」

 

「 さっきレイムはんが言ってた通り、どこまで通じるかやろな。まぁ、これは試している暇は多分ないやろな。 」

 

「 しかしあるじぇんと、お前この一番下の三体目のペルソナはどうした? 」

 

「 多分、あのお嬢はんとかち合った後に、つまりついさっきにでてきおってな。頼光を相手にこれがでるとは、なんとも言えんわぁ・・・ 」

 

「 お前のその口調もこのペルソナのせい、でいいのか? 」

 

「 多分せやろな。試してみるわぁ。

・・・ペルソナチェンジ!セト!! 」

 

「 どうだ? 」

 

「 こいつも悪くはないが、やはり火力不足だ。 」

 

「 お、戻った。 」

 

「 しかしお前の二体目はセトか。銃撃は悪くないが、それだけでは決定打にはなり得るとは思えない。

ならばこの三体目のテウルギアはどうだ? 」

 

「 これ、効くと本気で思うのか? 」

 

「 通じるだろうな。

あのペルソナは源頼光という英雄であり、同時に鈴ヶ森の丑御前という"鬼"だ。

その認知によって、あれが形成されているならば、

デバフを付与できるかどうかはともかく、魔性ならば、その毒はよく効くはずだ。 」

 

 

『 お~いタドコロ。生きてるか〜? 』

 

「 MURはん?大丈夫っすよ。バッチェ生きてますよ。 」

 

『 お、それは良かったゾ。

それよりもな、タクヤさんから連絡が来たゾ。アクシード三銃士が重い腰を上げてくれるらしい。 』

 

 おお、いいねぇ!いいところででてきてくれたもんだ。

アクシード三銃士。ホモの団の中でも有数の実力者3人。

タクヤさんもその一角なんだが、さっきまではNPCたちをまとめていて、手が付けられない状態だった。

多分他二人も同じだったんでしょうね。

その手がようやっと回るようになったんやな・・・

 

『 タソさんのUFOの中にいるから、大体そっちの状況も分かるゾ。

女さん怖ぇなぁ・・・ 』

 

『 人をレ○プしようとしておいて僕らの拠点で暴れるのは、やめてくれよ・・・ ( 恐怖 ) 』

 

「 KMRァ、お前今MURはんと一緒にいんのか? 」

 

『 いえ、ボクは今、タクヤさんたちといます。

大体話はMURさんから聞いてますよ。

タクヤさんから提案なんですが・・・ 』

 

「 なんだ? 」

 

『 NPCの中で、何体か出撃させたいと。 』

 

 そうかぁ。やっぱりそうなっちゃうよなぁ・・・

シモキタザワのNPCは100レベルばっかだから、やられた時の金貨消費が大きくて戦わせるのは極力避けたかったんだが、しょうがないね。

このままだとシモキタザワそのものがヤヴァいヤヴァい・・・

 

「 前線にだす奴の目処はどう?立ってる。 」

 

『 アリスにウルトラ○ン拉致、子種王ですね。 』

 

「 ・・・タンク職はだすな。アリスと子種王はメンバーから外して、守りに徹させろ。 」

 

『 いいんですか? 』

 

「 KMRァ、アレはユグドラシルの規格を超えたなにかだ。

全貌が未知数だからね。

耐性がどこまで通じるかわからない以上、兵を無駄死にさせるわけにはいかないだろ? 」

 

『 お前の言うことは一理ある。

しかし、タンクのみに限らず、近接戦主体かつ、空を飛べない奴はアレとの戦闘を極力抑えるべきだゾ。

あのサイズで踏みつけてくるとあれば、陸からじゃなす術がない。

その反面、あの偶蹄類と蜘蛛の合わさったようなフォルムをみるに、あれ自体は空への解答を持ってないようにも見えるが・・・ 』

 

「 MUR、その点は問題ない。

オレのドラゴンに魔法詠唱者(マジックキャスター)を乗せろ。 」

 

「 いいのかあるじぇんと? 」

 

「 構わねぇよ、晴信。それとタドコロ、宝物殿になにかいい武器はないか?

特に刀。斬神刀皇と競り合える業物は。 」

 

「 ・・・ありますねぇ!いいよ使って、どうぞ。

MURはん、マーズファクトリー、ガーネットの奴から貰った奴があったよな。

あれ使えませんかね? 」

 

『 アレか?確かに丁度持て余してたが、扱えるのか? 』

 

「 問題ない。ウチのペルソナは最強なんやわ。 」

 

「 ちょっと男子、私たちを蔑ろにしないでくれる? 」

 

 あ、そういえば女性陣の意見、聞いてなかったっすね。

 

「 そういえば、マコトさんもペルソナ使いなんだよな。アルカナは? 」

 

「 女教皇と、審判よ。 」

 

「 ふーん。火力はどう?でそう? 」

 

「 それは問題ないわ。 」

 

「 ファッ!? 」

 

 マコト姉貴の身体からヌッとでたその青い巨人、いや巨神を見た時、思わず驚いたちゃいましたね。

まさか、こいつがペルソナになってるとはな、たまげたなぁ。

でも、これなら確かに申し分、ないです。

 

・・・さてと。それじゃこれまで好き放題暴れてくれたちかしえをたっぷりとさせてもらおうじゃないか。

 

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