何も知らない"麦わらの一味"をエルデに上陸させて、ボニ村に辿り着いたナミとロビンが危うく壺の中身にされかける話とか読みたい。
なんなら壺の中身と対面したチョッパーの反応とか見たい。
「弱者共が力を合わせて……だが、今は都合がいい!!!」
王の台地1段目で待ち構えていたのは──ドフラミンゴ。凶悪な笑みを浮かべて待ち構えていた。
「何考えてやがる……!?」
「だが好都合だ!!! 食らえや"八衝拳"!!!」
「"破壊砲"!!!」
「美剣"
「"錐龍錐釘"~~~!!!」
ドフラミンゴを討つべく集ったコロシアムの猛者たちが一斉に襲い掛かる……が、ドフラミンゴはそれらを受ける前に──
──その瞬間、コロシアムの猛者たちは自らの意思で体が動かせなくなった。
「これは!!?」
「バカな!!? 身体が……動かない!!!」
「ドフラミンゴ!!! 貴様何をしたァ~~~!!!」
戸惑うコロシアムの猛者たちを前にドフラミンゴは心底愉快そうに嗤う。
例えるなら、メラメラの実に釣られてやってきた魚たちを一度は逃がしてしまったものの、餌を変えたらまたあっさりと網にかかったのを見て面白おかしく嗤っているような──そんな笑みを。
「フッフッフッフッフッフ!!! わざわざ、おれのために集まってくれて感謝する!!! またお前達はおれが上手く使ってやるさ!!!」
「ク、クソ!!! 目の前にいるってのに……!!!」
「オモチャにされた時みてェに身体の自由が効かねェ!!!」
「おのれドフラミンゴ!!! この身が老いてなどいなければ……!!!」
「正々堂々戦えェ~~~!!!」
飛び交う怒号だが、ドフラミンゴはそれを負け犬たちの遠吠え程度にしか感じない。
誰一人"寄生糸"から逃れられず、操られたそのザマで唯一自由に動く顔だけで精一杯の抵抗をしているのはドフラミンゴからすれば滑稽以外の何物でもなかった。
「さて……お前たち全員で──赤獅子を仕留めて来い!!!」
ドフラミンゴが腕を振るうとコロシアムの猛者たちは身体を半回転させて、今まで来た道を逆走する。 彼らの意思に関わらず、ドフラミンゴから遠ざかっていく。
「ドフラミンゴォ!!! お前何をしたァ!!!」
「フッフッフッ!!! なァに、一度オモチャとなり、おれ達のために働いてくれた
「お前ェ!!!」
「おい!!落ち着け"麦わら屋"!!! おれはまだ鍵が──」
ローの制止を聞かず、ルフィは怒りの拳を叩き込む。
だがドフラミンゴは余裕の表情を浮かべたまま立っていて──
ドオォン!!という音を立ててドフラミンゴを護るように現れた
「なっ!!?」
驚愕するルフィへその石の壁が高く、大きくなりローごと叩き潰さんと倒れてくる。
「おいおいおい……そいつはさっきやられてたじゃねェか!!!」
それをゾロが千々に斬り裂き、難を逃れる。
同時に厄介な相手が復活しているとゾロは悟った。
「ピーカ、やれ」
ドフラミンゴの命令と共にルフィ達の足場が盛り上がり王の台地から弾きだされる。
「うわあああああ!!!」
「『ふりだしに戻る』だ。フッフッフッ!!! 精々足掻け"麦わら"!!!そしてロー!!!」
落ちゆく三人を嘲笑いながらドフラミンゴは高らかに笑い──ルフィ達はそのままドレスローザ市街へと落下していった。
──ドフラミンゴはピーカが一撃で敗れたことで赤獅子への警戒度を跳ね上げた。
ドフラミンゴはファミリーの戦力全てをただぶつけても
まずは鳥カゴの収束を早め、その対処を押しつけることでひとつ枷を作る。鳥カゴを止めるといってもその能力の範囲は島ひとつと広大だ。如何に強力な能力といえど、限界はあり消耗は免れない。
次に、マンシェリーのチユチユの能力を使いピーカとシュガーを回復させ、戦力の回復を図った。
だが、これだけではまだ足りない。まだ戦力が回復したに過ぎない。
そこでドフラミンゴはコロシアムの猛者たちに目をつけた。 今、この王宮を目指しているのはファミリーの幹部に匹敵する者たちばかりだ。
ならば、それらを戦力として──"寄生糸"で
加えて、更にドレスローザの市民や海兵を操れば赤獅子といえど本気は出せない。海兵という立場で──それも加盟国の王が、他国の市民を虐殺などすれば問題になる。
現"元帥"のサカズキは犠牲を良しとするだろうが、赤獅子はそうではない。
つまり、ドフラミンゴにとって取るに足らない市民も赤獅子には充分に役に立つ。
同時に、受刑者の処理も出来ればゲームの盤面もこちらに傾く。
そうして実力を十分に発揮できない赤獅子を全員で討ち取る……これがドフラミンゴの考えた作戦だった。
「……なるほど、そう来たか」
旧王の台地でラダーンはさらに混沌とした現状──原作とはかけ離れてしまったドレスローザを理解した。
新たに暴れだす市民、そして海兵。 加えて火事場泥棒を始める海賊に悲痛な顔で旧王の台地を目指してくるコロシアムの参加者達。
更にどういう訳か早々に復活しているピーカがドレスローザの地形を変え、旧王の台地への道を作っている。
「狙いは私達か……?」
「いいや、違う。 恐らく狙いはおれだろう」
「赤獅子……ラダーン王を?」
「ハッキリ言おう。 おれなら一人でドンキホーテファミリーを倒せる」
「なっ!!? おっさんそんなに強いのかよ!!?」
驚愕するウソップ達だが、ラダーンは現状を伝えるべく話を続ける。
「だが、最高幹部であるピーカを倒したことでそれを察したドフラミンゴは計画を変え、真っ先におれを排除することに尽力することにしたようだ。 そのためにおれが満足に戦えない状況を作り上げている。 ……あれが見えるか?全ておれを倒すためだけに操られた傀儡の兵たちが」
ラダーンが指差した方を見れば涙を流しながら武器を取り暴れる市民や仲間を攻撃する海兵。そして地下の港から解き放たれドフラミンゴを討つべく向かっていった被害者たちが、こちらへと悲痛な表情で向かって来る姿が見えた。
「これって……まさか、あいつら!!」
「ドフラミンゴがおれを倒すためだけに能力で操ったようだ。己の意思に関わらず……というのならオモチャにされた時と変わらないだろうな」
その発言に、この現状にウソップは怒りを覚える。それはこの場にいる全員がそうだったが、ウソップはパンクハザードでシーザーが部下を
「どうやら、三段目には私の部下が既に駆けつけているようだが……少々厳しそうだ。 加えて、"麦わら"達も王の台地から落とされてしまったらしい」
「ルフィ達は無事なの?」
「無事ではあるようだが、幹部共に襲われているな。 "死の外科医"は海楼石の枷を付けられ能力が使えず不利な状況だ」
「枷……そうだわ!!! 私、見つけたわ!!! トラファルガー・ローの手錠の鍵!! なんとかして届けないと……」
「ねェ!!ヴィオラさん、その鍵私がルーシーに届けに行くよ!!」
「レベッカ!!」
「どの道じっとしていられないの!!」
「よーし、そうすべ!! ルフィ先輩んとこさ行くならおれも付き合うべ!!任せとけ!!!」
「レベッカ、あなたも町へ下りればゲームの『受刑者』。 それにこの状況よ。ただじゃ済まないわ!!」
「そういうことなら、おれに任せよ。 ニコ・ロビン、"麦わら"と連絡が取れるか?」
「ええ……トラ男君の電伝虫になら……」
「ならば、連絡し指示した位置へと向かうように伝えよ」
「それは一体どういうことかしら?」
「なァに……おれがお前たちを王宮までとはいかんが、三段目ぐらいまでは送り届けてやろう」
「「「!!?」」」
ラダーンは能力で旧王の台地を一部切り取り、重力を操り浮かせることで動く足場へと変える。
それぞれ大きさは異なれど、この場にいる人数を分散すればラダーンを除く全員が乗れるだろう。
「これでお前たちを送り届ける。 恐らくだが、おれへの対処で王宮は手薄になっているはずだ。その隙にお前達が王宮にいるドフラミンゴの本体を討て!!」
これがラダーンに出来る最大の支援。
打倒ドフラミンゴへの道筋を作ることがどれほどの救けになるかは言うまでもあるまい。
「それなら大々人間さん!! ぼくらはヴィオラ様たちとお供するれす!!だから、インヘル達を工場に送ってもらってもいいれすか?」
「ああ、構わないとも。小さな勇者たちよ。 このラダーン、嘘は吐かん!!」
その言葉にウソップの良心が──少し前トンタッタ族をモンブラン・クリケットの子孫だと騙したこと──痛んだが、ラダーンはそれに気づくも敢えて無視をした。
ロビンはルフィと連絡を取り「トラ男君の鍵が見つかったの!心強い味方を得たから、合流するために指定の場所へと向かってほしいの」と伝え、いよいよドフラミンゴの操り人形となったコロシアムの猛者たちが迫る中、ラダーンは足場を操り、インヘルらの乗る足場は工場へ。残る足場は王の台地へと向け操作し、送り出す。
「さあ行け!!! 勇者たちよ!!!お前たちの武運を祈る!!!」
「ありがとうれす!!!大々人間さん!!!」
「ありがとな~~~!!!赤獅子のおっさん!!!」
「感謝するわ!」
「うわ~!!!これは快適だべ~~~!!!」
こうして旧王の台地に残ったのは……
「……貴方も安全なところへ避難した方がよかったのでは?」
「何を言うか。 加盟国の王が私たちを想って戦ってくれるというのに──私だけ避難しようなどという都合のいい話があるだろうか?」
旧王の台地に残ったのはラダーン。そして、リク王と軍隊長タンク。
リク王も剣を構え、戦う様子を見せる。
「それに、だ。 あの中には旧友がいてな……出来ることなら助けてやりたいのだ」
迫りくる群衆の中にはリク王を救おうとしていたエリザベローⅡ世の姿もあった。移動する中で強制的にウォーミングアップさせられているのは、その"キングパンチ"の威力を知っての上か。
「そうか……無理には止めんが、無理はするなよ!!!」
「其方もな!!!」
ラダーンは大剣を地面へと叩きつけその刃に岩石を纏わせる。
そして──
「ちょっと待った!!! "革命軍"の援助は必要か!!?」
そこへ革命軍のNo.2であるサボが合流した。
余談ですが、セニョールピンクとフランキーの戦いに関しては原作と何も変わりません。
それと次回更新少々遅れます。