もっと早く書けるようになりたいと思いながら、ナイトレインと原神やっちゃってる……。
どうしてこうなった……。
グリーンビットからずっとそう思い続けているラダーンはこの現状に心なしか胃の痛みを感じていた。
目の前にはラダーンを討ち取るべく操られたコロシアム参加者と、オウガ達に一度敗れてチユチユによって復活したドンキホーテファミリー幹部。そして、悪辣なことにドレスローザの市民達まで集められている。
ここまでされるとラダーンも思う存分戦えない。コロシアム参加者達は強者ばかりなので多少加減する程度で構わないが、一般市民はうっかり殺しかねないため相当の苦戦が予想される。
……これがゲームのELDEN RINGでの光景なら、一度撤退あるのみなのだが。多人数による袋叩きは死に直結する。
そんなラダーンの隣にはというと元ドレスローザ国王であるリク・ドルド三世。そして……革命軍No.2であり、ルフィの兄貴分のサボの二人が共に戦うべく並び立っている。
原作と変わりすぎだろ。なんで革命軍が協力してるんだよ。お前ルフィのために海軍足止めしてバージェスボコってただろ。
そう突っ込まずにはいられない。
せいぜい原作と違うのは藤虎の代わりに赤獅子であるラダーンがこの場にいるのと、ピーカをワンパンしたぐらいである。
たったそれだけなのにどうしてこうなる。これがバタフライエフェクトというやつなのかと無理矢理納得し、ため息を吐く。
「ルフィはな……おれの弟なんだ。 死んじまったエースと三人で兄弟杯を交わした。おれ達には切っても切れねェ"絆"がある。 弟を助けるのは兄として当然だろ?」
おい、ここで聞いてもいない事情を暴露するなと内心荒れ狂いながら、ラダーンは平静を装う。
魔術"冷静"が欲しいと思わずにはいられない場面だった。
「……本来なら海軍、加盟国の王、どちらの立場としても俺はお前を捕らえなければならない。 だが、事態が事態だ。今回は手を借りるぞ」
「話が解るようで助かるよ。 あんたぐらい話が通じるやつがいればいいんだけどな」
「お二人とも、話はそこまでで。 ──来るぞ」
最早目前にまで迫る群衆の前にリク王は刃のついていない剣を。サボは鉄パイプを構える。
ラダーンも両手に岩石を纏わせた大剣を握る。
「まずはドレスローザの市民達を避難させる。 その間、襲い来る者共は任せるぞ」
「ああ、任せてくれ!」
「すまんなラダーンよ。 本来なら私が──」
「それ以上は言うなリク王。 その手の言葉は──そうだな、ドフラミンゴが倒れた後で聞こう」
ラダーンは能力を発動し、黒い球体をいくつも発生させた。そして、見聞色の覇気で群衆の中のドレスローザ市民達を見抜き、黒い球体を発射させる。
「少々手荒になるが、部下たちに任せるとしよう。 "引力弾"」
黒い球体はドレスローザの市民に当たるも傷つけることなく通り抜ける。一定の人数に触れた球体は群衆の中から外れ、やがて造られた道の外へと移動する。
すると球体は中心に向け爆ぜ、触れた者を引き寄せた。
「「「うわああああああッ!!?」」」
道の外──所謂空中へと投げ出された何十人もの市民達は悲鳴を上げ、涙を流しながら落ちていく。そのまま落ちれば死か重傷は免れない──が、ラダーンの能力行使はそれに留まらない。
「──"
落ちゆく市民達は空中で漂うこととなった。さながら宇宙に放り出された人間の様に。
無重力下では自由に動くことは困難であり、例え操られていようとそれは変わらない。
そんな宙へと投げ出された市民へ──
「目標へ──構え! 監獄弾、放てェー!!」
監獄弾──海楼石を混ぜて作られた対能力者用の拘束弾が市民へと撃たれる。撃たれ網状に変質したそれは市民を網漁のように拘束し、そのまま地上へと回収される。
「よし!!次だァ!! 赤獅子さんが市民の安全を第一にと仰せだ!!武器を取り上げ簡易的に拘束せよ!!」
「「「ははっ!!!」」」
海軍は上官であるラダーンの命に従い、市街へと残り海賊や荒くれ、動物などを退けながら市民の救出にも当たっていた。
一部、"
「後大体……千人ぐらいか?少々気合をいれんといかんな」
覇王色で気絶させるのも手だったが、気絶しても操られた身体がそのままの状態ということも鑑みて、それを避けた結果このような方法になってしまった。
手間はかかるが確実なので、ラダーンは気合を入れ直し能力を再び行使する。 ──ドフラミンゴの思い通り、消耗しながら。
ドフラミンゴの対ラダーンの作戦はこれ以上なく上手く作用していたが、ひとつ欠点があった。
──赤獅子がやろうと思えばこの
王の台地四段目。ようやくこの場まで辿り着いた男がいた。
片脚で十年の時をオモチャとして過ごすことを強いられ、ようやく元の姿を取り戻した男──キュロスだった。
道中、不思議なことに幹部は誰一人としておらず現れるのはファミリーの戦闘員と不気味なくるみ割り人形のようなオモチャだけ。キュロスが梃子摺る相手ではなく、オモチャに関しては途中で人へと戻っていた。
そして三段目へと辿り着いた時──思いもしなかった光景を見ることとなった。
「こ、このクソ馬がァ……!! 逃げ回ってるだけの雑魚だと思ったのによォ……!!」
「このレナード……確かに見た目通り瘦せ細っているが……。 それでどうしてわいを弱いと、取るに足らないと勘違いしたのか……」
キュロスの眼に映るのはめちゃくちゃになった花畑。倒れ伏す三人の騎士。そして
一体これはどういう状況だと疑問を抱く中、事態は進んでいく。
「エルデの地において、わいはラダーン様を背に乗せあらゆる戦場を共に駆けてきた。 相手があの隕石や
レナードは幼き頃よりラダーンの友人として共にあった。カーリア王家にあったラダーンとは身分こそ違ったもの、話が合いラダーンからも友人として接されていた。
ただ、成長するにつれラダーンが筋骨隆々になるのに対し、レナードはどういう訳か痩せ身のままだった。ラダーンは近いうちに戦士となるためリエーニエを離れると言った。
レナードも当然ついて行くつもりだったが、この痩せた身では戦士になるのは厳しいだろうと内心悟っていた。だが、それでもラダーンと、友人と共にありたかったのだった。
そんな矢先、ラダーンの母であり、カーリア王家の女王であるレナラからひとつの果実を与えられた。
レアルカリア学院で研究対象になっているその果実はレナードに千里を駆ける馬の力を授けたものの、痩せ身であることには変わらなかった。
レナードはこの事に深く絶望し、久々に会ったラダーンへ涙ながらに内心を吐露した。『この身はこの通り馬になっても痩せており、君と共に往くにはとても見合わない』と。
そんなレナードをラダーンは抱きしめた。そして『痩せていても構わない。お前はおれのためにその力を得てくれたのだろう?なら、おれはお前と共に戦場を駆けよう』そう言い、レナードの闇は掃われた。
それからもラダーンとレナードは常に共にあり、見合わないと嘲笑するものはあれど、全てラダーンが黙らせた。
ただ、同時にレナードはこのままではいけないと感じ──道化を演じることを覚えた。
この痩せた身なら侮られる。それでいい。油断しろ。その時がお前の最後だと。侮った相手をレナードは奇襲し、確実に討ち取る術を手に入れたのだった。
そして現在。オウガ、ジェーレン、フレイヤの三人は善戦したものの、ひらひらとした踏ん張りの利かない足場に加え多彩な搦め手により追い詰められ、トドメとばかりに放たれた"
道化を演じ、戦場を駆けまわり、相手の注意力を引き付け、
「ぐゥ……こんな、こんな敗北認められるわけが……おれは"コロシアムの英雄"だぞ……!!」
「……知らないのなら教えてやろう"コロシアムの英雄"よ。真の英雄は自分を"英雄"などと自称しない。 そして──」
レナードが短剣を振り上げ──
「最後に覚えて逝け。 "赤獅子に惰弱なし"と」
トドメの一撃を見舞われ、ディアマンテは意識を失った。
──絶句。因縁の敵であるディアマンテが敗れた姿を見て、キュロスの心には二つの思いが芽生える。
仇が倒れた姿を見て安堵する気持ちと己の手で討ちたかったという気持ち……二つの相反する気持ちはキュロスを苛む。
だが──。
「お父さん!!!」
「レベッカか!!?」
それも愛おしい娘の──レベッカの無事な姿の前に霧散した。
ようやく本来の姿で再会を果たした二人を、荒れた花畑から見える一つの墓標が優しく見守っていた。
ラダーンの導きにより"麦わらの一味"とローたち受刑者は無事に王の台地四段目へと辿り着くことができた。
「どうやらドフラミンゴのやつはおれ達よりも"赤獅子"の方を警戒しているらしい。幹部たちは軒並みそっちに向かってる。 あっちに行った幹部を除けば、残すはドフラミンゴと最高幹部トレーボルとピーカの三人だ」
「あのソプラノ野郎、復活してやがったのか……!!!」
「ピーカは……ダメだな。 "ROOM"の範囲外にいる。どうにもならねェ……」
「私の千里眼にもピーカの姿は映らない……でも島の中にいるのは確かよ。 だから警戒は続けないと……」
「む? あの石男ならラダーン様の方にいるぞ?」
"麦わらの一味"の話し合いに乱入したのは
「馬が喋ったァ~~~!!?」
「トニー屋も喋ってただろうが!!!」
「
ロビンの問いにレナードは再び道化を演じながら答える。
「あ、申し遅れました。わいはレナード。ラダーン様の相棒です。 後の三人は覚えなくていいです」
「「「おいレナード貴様ァ!!!」」」
「生きてるゥ!!?」
「「「勝手に殺すな!!!」」」
という寸劇が繰り広げられる中、これが本当にあの"赤獅子"の部下なのかと疑いながらも、キュロスからディアマンテを倒したのが赤獅子騎士達だと語られた。
その事実に一同が驚愕するが、何故かレナードが大したことないと謙遜し、それに突っ込む赤獅子騎士たちの姿があった。
「さて、貴公らに助力したいのはやまやまだが、既にこのザマでな……悪いがワシらはここまでじゃ」
「髭のおっさん……」
「代わりにこの無傷のレナードをこき使ってやってくれ。 見れば片脚の御仁もおられるようだし、脚代わりになるじゃろう」
「ジェーレン!!? 嫌だぞ!!?ラダーン様以外を我が背に乗せるのは!!!」
「聞き分けんかレナード!! それにだ……よく見ろあの御仁を。よく見ればラダーン様の若い頃にそっくりじゃろ?」
「……………………そう言われれば」
「つまり彼はラダーン様じゃ。それなら何の問題もあるまい」
「おお!!! 確かに!!?」
「そうはならんだろ!!?」
ゾロの突っ込みも虚しくレナードは馬になり強引にキュロスを背に乗せる。
「お、おい君!!? 私は──」
「さあ共に行きましょうぞラダーン様!!! あのドフラミンゴを共に討ち取るのです!!! ハッハー!!!」
「話を聞いてくれえええええぇぇぇぇぇ…………!!!」
「お、お父様ァ~~~!!?」
レナードはキュロスを乗せて我先にと駆けて行ってしまった。
それを見たルフィ達は「出遅れた!!!」と負けじとウーシーに乗りドフラミンゴを目指し、ゾロとローも後に続いた。
この作品のレナードは見聞色の覇気に特化していて未来視も可能なレベルにまで鍛えてます。見聞色だけならカタクリ、ラダーン以上です。
なので馬の走力も合わせて、基本攻撃が当たらない上に、相手が嫌がることを率先してさり気なくやってきます。
その上で隙あらばバックスタブを取って来る、真っ先に倒さないと面倒な相手になります。
言わばBLEACHの雀部長次郎、大前田希千代を合わせたようなやつです。(当作設定)
ディアマンテは多分生きてます。多分。
シュガーはラダーンが復活することを知っているので、それを見聞色の覇気で伝えられたウソップにヴィオラの補助付きで早々に狙撃されて気絶しました。