ハスターなオリ主と米花町   作:ラムセス_

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 アメリカのやらかし後は色々と忙しかった。

 

 まずニャルラトホテプ対応だ。

 

 本当は予定もいっぱいあったが、今ニャルの様子を窺わねばまずいと直感。

 慌てて予定全キャンセルで黄昏の館に駆け込んだのだ。

 

 屋敷に入ると、ニャルは極めてつまらなさそうに足をぶらぶらして膨れていた。

 

 ニャルはこの膨れるという動作について誤解しており、体全体を風船のように膨らませて不満を露わにしている。

 

 なんにせよ爆発一歩手前。

 くじ引きで当たった国番号の国を順番に爆破してくとか普通にやりそうな雰囲気だ。

 

 俺は戦慄してニャルに抱きついた。

 

 ふよん、と柔らかい感覚が両手につたわる。

 ニャルがおよ、と言う顔でこちらを見た。

 

「なあニャル!この間言ってた結婚式の件!!これからプランの話を聞きにいかないか!?」

「!」

 

 跳ねるようにニャルが瞳を煌めかせる。

 

 デートで初めて泊まった高級ホテルである米花サンプラザホテル。

 あそこは鈴木財閥の資本が入っていて、セレブ達の結婚式場にもなっていたらしい。

 なんでも、白鳥警部の妹の結婚式二次会も開かれたことがあるとのこと。

 

 白鳥警部も「会場の雰囲気もいいし、スタッフも手慣れていて間違いがない」と評価していた。

 

 加えて園子ちゃんの紹介もある。

 複数見にいくのは前提として、一つ目に聞きにいく場所としてちょうどいい塩梅だろう。

 

 ニャルはホワホワと嬉しそうに微笑んで「ええ、もちろん。いい式にしましょうね」と機嫌をすぐさま直した。

 しゅるる、と膨らんでいた体も元に戻る。

 

 奥にあるソファの上に「ウェディングスタイルNo13」やら「幸せな結婚式〜人前式という選択〜」やらと言った雑誌が放り捨ててあるのがチラリと見えた。

 

 意外とニャルも色々考えていたらしい。

 俺は少し早計だったか、と慌てて両手を前で振った。

 

「いやいや。ニャル、もし希望があったら聞くぞ?別に俺の知り合いの伝手を必ず使わなくちゃならないわけじゃないんだし」

「いえ。僕としても初めての思い出のあるホテルなら話を聞いてみたいですから」

「そうか?なら次はニャルの気に入った場所に行くか」

 

 などと相談を交わしていく。

 危機は去った感じだ。

 ニャルラトホテプも無害なほわほわニャル(当社比)になったことだし。

 

 そういえば、なんだか館内動物園のペットが少ないような。

 左右を見渡せば、満足げな星の精の隣の檻が空っぽだ。

 

「なあニャル、ここにいたナイトゴーントはどうしたんだ?解放してやったのか?」

「あー。……ああ!まあ、だいたいそんな感じです」

 

 よく考えたら、あの時アメリカ側が提示した人質ナイトゴーントってなんだったんだ?

 人質ならコナン君か諸伏さんぐらいだと思うのだが。

 まさかニャルを獲りに行ったのか?降谷さんを飛び越えて?

 そして代わりにペットのナイトゴーントを……?

 

 ははは、まさか。

 ならなんで今アメリカは存在してるんだって話だし。

 …………。

 

 俺はあまりの恐ろしさに確かめるのをやめた。

 

 何はともあれ、ほわほわニャルであるうちは無事なはずだ。

 俺が常にニャルへと幸せを提供し続ければ多くの人間の命は守られるのだ。

 

 俺は決意を新たに、ホテルへと相談の電話をかけた。

 ちょうど相談会が開催しているらしく、俺たちはそのまま現地へと足を運んだのだった。

 

 

 

 

 翌日は降谷さんと公安信者さんから詳しい聞き取り調査だった。

 

 大統領との会議は密室で二人きりで行われたから、その情報共有になる。

 

 降谷さん達以外に知らないおじさんがたくさん居たので面食らったが、どうやら外務省の方らしい。

 外務大臣さんと、そのほか部下さんと思しき人たちが複数。

 

 俺は偉い人の出現に仰天して立ち上がってぺこりとお辞儀をしたのだが。

 「あー、あー、お気になさらず。自由にあったことを話してくれていいですから」と若干距離を取られた。

 居ないものとして考えていただければ、とのこと。

 あとナムナムと祈るような仕草を見せた。

 

 よく分からんが変な誤解をされているようだ。

 

 しかし簡略とはいえ祈られたなら神として応えねばならぬ。

 どうも外務大臣さんは関節リウマチを患っているようだ。

 今は治療中のようだが、長く職務に専念したせいで完治は難しそうに見える。

 

 するりと魔術にて諸症状を除去した後、遺伝子に干渉して根本治療をしておく。

 ついでにサービスとしてアレルギー鼻炎をちょろっと取り除いた。

 花粉症って辛いよね。再発もしないようにしたからご安心を。

 

 治療が終わってから、「どもです。一応関節リウマチと花粉症は取り除いておきました。お近づきの印に」とぺこりとしておいた。

 大臣さんは面食らったようにおろおろした。

 

「え!?その、お気遣いいただきありがとうございます…?」

「黄衣君、君……」

 

 何もよく分かってなさそうな大臣さんに、降谷さんがじとっと俺を睨め付けた。

 

 まあともかく大統領との会話であったことを話していく。

 

 具体的には。

 外宇宙には恐ろしい怪異がいて、自分もそこから来たこと。

 人類は怪異についての守りを固める必要があること。

 米国は今後外宇宙の脅威を視野に国家事業として開発を続けたいと言うこと。

 日本とは怪異対応について協力していきたいこと。

 

 そんなあたりを話したと伝えておいた。

 

 外宇宙の恐ろしい怪異については、米国の失敗を踏まえてできる限り追加で開示した。

 旧支配者に関しては公安信者さんも降谷さんもある程度は知っていることだ。

 

 が、具体的なスペックまでは知るよしもないだろうし、それに外なる神の方はあまり知らないはずだ。

 

 もちろんこんな情報、見ればSAN値は減る。

 魔術的に認識に加工を施して、喪失値も1ぐらいで済むようにはしておいたが…危険な情報であることは代わりない。

 

 配布資料は絶対に複写禁止として、読み込む時間をしばし与える。

 

 誰も何も言わなかったが、外務大臣の部下さん達はかなり困惑していたようだ。

 「ウルトラマンシリーズに出そうな感じかな」と思っていそうな悩ましい顔だ。

 

 そうだよ。

 ウルトラマンシリーズに出る怪物だけど、ウルトラマンは居ないんだ。

 

 降谷さんが何かいいたげな様子だったのは、ニャルラトホテプと降谷さんはやや情報を伏せて開示したからだろう。

 ニャルに関しては俺の伴侶の神で魔術に長けるぐらいの感じのみ。

 降谷さんに関しては完全に伏せてある。

 

 こんな風に権力者が実は人外と知られたら疑心暗鬼になりかねないし。

 必要な措置であることよ。

 

 

 そんな感じでつつがなく説明を終了。

 俺はコナン君の待つマンションに帰宅したのであった。

 

 

 

 後日、外務大臣さんより超高級日本酒セットと銀座懐石料理のご招待があった。

 

 病気平癒のご加護を授けてくださったお礼がしたいとのことだ。

 ちゃんと病院で検査したら、しっかり治っているのがわかってたいそうびっくりしたらしい。

 

 病気なんて辛いし大変だから、無い方がいいに決まってる。

 ハイパーボリアでも真っ先に俺が取り組んだのは病気の根絶であった。

 心底嬉しそうな大臣さんの様子に、俺も良かった良かったと頷いてお礼を受け取ることにした。

 

 懐石料理は俺が面倒見ている子も一緒に連れてきてもらっていいそうだ。

 遠慮なく、俺はコナン君と二人で美味しい料理を堪能することに決めた。

 

 

 あと、なんか神社が立つらしい、という話が少しだけ。

 

 俺の神社らしい。

 祀られるならば正しく返礼を授けねばならない。

 俺は神社に常駐できないし、こう、お守りに加護込めるだけでいい?と念のため聞いておく。

 

 すごく遠慮がちに「持ち帰って検討させてくれませんかな」と言われた。

 うむ。

 

 なんかよくわからんが、無闇矢鱈と飴を配るおばちゃんみたいな扱いをされている気がする今日この頃である。

 





・ニャルブライダル
人前式、挙式と披露宴付きの方向性。
衣装はニャルが凝ったの用意するからなし。
飲食物とウェディングケーキと会場装飾はプラン通りで…。
招待客リストも作らねば。
というか俺らの家族枠困ったな。ニャルは降谷さんに出て貰えばいいけど。
俺は…コナン君???
友人代表is誰。諸伏さん?

・神社
近いうちに立つ。表向き普通の神社。
荒御魂を鎮める儀式とかする。
加護配布は各方面に影響がデカすぎるので一旦遠慮させてもらった。
しかし夜中にこそこそハスターが来て、神宝とか納めていい具合の加護とかかけて去っていく。
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