それいけ念能力者ちゃん   作:まるかいてちょん

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選手入場です。

続き書くのに必要なオバロ特典小説プロローグ上下の値段みたけど他特典小説合わせた4冊で5万越え(値引き前は30万近く)ってこれマジ?

そしてブックオフ他販売店を渡り歩いたものの特典小説は当然のようになし(т-т)


第5話

そういえば最近ユグドラシル内で異形種狩りが流行しているらしい。なんでも異形種を狩ってもPKペナルティがなく、新職業のクラス取りの為にも有用だからこぞって狩られているようだ。

 

なので異形種の私も本来狙われるのだが、2chの掲示板でキモイ彗星の天使として有名らしい私は人間種の2ch民ともたまに組むため、情報通は基本見える地雷の私を踏むまいと避けるようになり、結果的に私は異形種狩りの脅威を受けずに、異形種のホームグラウンドであるムスペルヘイム・ヘルヘイム・ニブルヘイムから出歩く事が出来ていた。

 

それでもたまに情報を知らないプレイヤーが襲撃を仕掛けて来るが、そこは逆に美味しいドロップアイテムを落とす敵として袋叩きの憂き目に合うことに……。

 

当然襲撃してくるからには襲撃プレイヤーも強いのだが、少し前に取得した恒星天の熾天使(セラフ・エイススフィア)で運命の天使長のスキル条件が解禁された事によって多少の格上くらいならボコボコにする事が可能だった。やはりパーティー戦だとバフを2重に掛けれるので運命の天使長はなかなかの壊れ種族だ。

 

さて、そんなこんなで時間が経ち、最近はようやくナインズ・オウン・ゴールの名前を巷で聞くようになってきた。なんでも全身甲冑の蟲人が馬鹿みたいに強いとか、他にはスライムが害悪すぎるとも聞く。

 

なのでそろそろクランに合流したいなぁ……と思っていた矢先、2ch民がやらかした。私は直接現場にいなかったから詳細は分からないが、犯人の供述によるとナインズ・オウン・ゴールが結構いい装備溜め込んでそうだからリスキルして装備剥ぎ取ったろと思ったらしい。

 

しかも犯人は恒星天の熾天使(セラフ・エイススフィア)のクエストを手伝ってくれたガチ勢組+アルファ!これはバレたらクラン出禁になりかねない大事だ。それにナインズは人気なのでバレたら異形種に袋叩きされるかもしれない。私も含めて。

 

そんな事は御免こうむる。だから私はガチ勢+アルファから頑張ってナインズから奪った装備を毟り取った。交渉材料は私の協力取りやめだ。運命の天使長など諸々手伝って貰ったのは間違いないが、こちらも色々2ch民に協力しているのも事実。だからこそこれは効く。

 

だいたい知り合いが入ろうとしているクランに襲撃を仕掛けてしまうものなのか普通。もちろん入りたいクラン名まで教えていた訳では無いが、2ch連合に誘われた時も良さそうな異形種クランに入ろうと思ってるからと断ったのに何故こうなってしまうのか……。あまりに浅慮すぎて目も当てられない。

 

現在は少しでもマシな状況になるようにナインズがいるであろう場所に装備一式を持って謝罪に行くところだ。場所についてはヘルヘイムの飯屋でよく会合しているのを見かけると情報が来ている。そういう訳で私はそこに向かった。

 

 

 

数分後。道中は特に何も無く、問題も起こらず目的地に到着することができた。こうして見ると呆気ないものである。やはり私の知識の中では創作物のキャラクターでも、現実にはナインズの面々もしっかり生きているらしい。

 

とりあえず目の前の飯屋がナインズの集合場所らしいのでドアに手を当て、開閉する。このドア1枚を隔てた先に彼らはいた。

 

聖騎士風の甲冑騎士、ローブを纏った骸骨、その他etc。いかにも異形種の見本市だ。そんな彼らは私がドアを開いた音で半数程が反応して振り返ってくる。

 

「どうも。ソウラ・ボナパルトと申します。2chの知り合いが大変粗相をしてしまったみたいで……襲撃した本人達が来るのもあれだと思ったので代わりに謝罪しに来ました」

 

多数の異形種達を前に一礼する。しかし天使アバターでアンデッドとかにお辞儀をするのは我ながら変な光景だ。とはいえ割と洒落にならないアイテムもガチ勢+アルファが盗んでいたようなので致し方なし。

 

「謝罪かー。まあ襲撃者本人じゃないから何も言わないけど、アイテムは返してくれるの?返してくれるなら話を聞くけど……ねえモモンガさん?」

 

「え……俺に話振ります?まあ返してくれるならむしろ喜びますけど」

 

鳥人系種族の……確かペロロンチーノと骸骨の魔法詠唱者モモンガが私に聞こえる程度の声量で話す。それに私も答え、インベントリから装備一式とあるアテイムを取り出した。

 

「おお、やまいこさんの装備一式に……アトラスもあるな。まさか返ってくるとは思わなかったぞ」

 

人型の黒山羊のプレイヤーが目を見張り、それに追随して他の何人かいるナインズメンバーも驚きを露わにする。実際装備一式はともかくアトラスをむしり取るのはかなり苦労した。

 

効果こそ大した事はなかったが何せワールドアイテム。2ch連合でもまだ多くは持っていないし、そもそもワールドに200個までしか存在していないので持っているだけでも優越感に浸れるもの。

 

それをどうして2chガチ勢+アルファが手放したかと言うと、単純に効果だけ見れば私の運命の天使長の方が大きく、貴重性と実用性を天秤に掛けて実用性を取ったからだ。このためにワールドアイテムを何とか取り返す事が出来た。

 

「アトラス……返してくれるのは有難いんですけど……失礼ですが貴方2ch連合のギルドメンバーじゃないですよね?なんでゲームシステム的には無関係の2chメンバーの代わりに謝罪に来たんですか?……いや、責めている訳じゃなくて……ただ気になったんです」

 

真ん中ら辺でナインズメンバーに囲まれていた白銀全身甲冑の騎士が私に疑問を呈する。当然の疑問だろう。でもこの状況だと非常に言いにくい。

 

「あー、まあ簡単に言うとあなた達のクランに魅力を感じてて入りたいなって思ってたんですけど、ナインズに2ch勢の襲撃あったじゃないですか。あれ一応そこそこお世話になってるし世話もしてるフレンド連中だったんですよ。だからまあ、そういう事です」

 

正直ワールドアイテムを取り返せたので心情的にはナインズに悪く思われていないと思いたいが、果たしてどうなるか。

 

「あ〜、それはなんと言うか……ご愁傷さまです。でもそうなるとちょっとややこしいかも。もちろん謝罪はアイテムの分も含めてちゃんと受け入れるんですけど、クラン加入となると少し難しいと思いますね」

 

まあそうなるだろう。ナインズ・オウン・ゴールは最近色々と有名なので盤外戦術も警戒しなければならない。それなのに2ch襲撃手動メンバーと関わっている地雷は踏みたくないだろう。

 

「いやたっちさん大丈夫だよ。だってこの人キモイ彗星の天使だよ?一部では天使系回避盾の開祖として有名だから裏切りなんてできないって。かく言う俺も飛べるから参考にしたし」

 

「き、キモイ彗星?何言ってるんだ愚弟。説明しろ」

 

「あ、姉ちゃん。まあキモイ彗星の天使っていうのは……」

 

キモイ彗星の天使。それはある20世紀から21世紀を駆け抜けたアニメキャラクターの異名をもじった2つ名。

 

……ちなみにそこの関連からプレイヤー名のソウラに着目され、ごく限られた場所ではサイコミュ搭載ヒロインとも呼ばれている。

 

「……なるほど、分かりました。ただそれでも2chの事があるのですぐにクラン入りとは行きませんが、特に出禁とかにはしないつもりです。なのでクランメンバーと交流するのは好きにしてください……私、たっち・みーからは以上ですかね」

 

比較的穏当に済ませられたらしい。ひとまずまだクラン入りか後のギルド入りは目指せそうだ。特にナインズでは見る限り貴重な天使種族なのだから尚更だろう。

 

私は悪くないと内心で喜ぶ。状況的に拒否から対応次第ではいずれ入れる事も視野に入ってくると言われただけでも大躍進。悪くない状況だからだ。

 

そんな風に喜ぶ私に向かってナインズメンバーの1人が近づいてきた。

 

「はじめまして」

 

「はじめまして」

 

挨拶をされたので返す私。目の前には挨拶をしてきた声の主、現実ではありえない巨体を持った女性アバターの異形種がいた。

 

「ボクはやまいこ。装備とワールドアイテム返してくれてありがとう。装備はともかくワールドアイテムは一点物だから助かったよ。でも2chの人よく渡してくれたね?私の記憶だと結構じゃじゃ馬なんだけど案外違うのかな?」

 

「いや普通にクソ野郎共ですよ。今はレベルもあってやってませんけど、昔はドロップアイテム欲しさにボス倒した直後にパーティー解除、乱闘とかたまによくありましたし」

 

「えぇ……。それソウラさんぐらいまともだと辛くない?仲間内でプレイヤーキルとか試合じゃなきゃ考えらんないな〜」

 

すごく共感できる。私もサブカル系の人間だったのである程度ネットのノリは知っていたが、それにしてもこの世界の2ch民は純度が高い。無論悪い意味で。

 

「でも2chの人達のお陰でゲーム進めやすくなったので何とも言えないんですよね……」

 

「まあボク達も2chのガチ勢には見ての通りボコボコだからな〜。でもクランに入りたいなら歓迎するよ!ソウラさん希少な女性っぽいし!」

 

「おお。サイコミュ搭載の赤くも光るゲーミング天使ですがよろしくお願いします」

 

「あはは、何それ。よろしくね」

 

硬い握手を交わす。これでも伊達に赤い彗星を名乗ってはいないのだ。動作予測によって(実質)3倍の速度で動けるし、何より赤く光る。

 

……平和に固い握手をしている私達だったが、その後ろに不穏な影が舞い降りる。そう、見ないようにしていたそれはまさに……。

 

「───ッ!?」

 

まさにあの肉棒だった。外見だけではそうとしか言えなかった。まさか同じ女性プレイヤーに惹かれてきたプレイヤーだとは露にも思わず。




セイラ×フラウ=微改造悪魔合体!サイコミュ搭載ヒロイン!
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