一部の生徒に激重感情を抱かれる偽物たちのブルーアーカイブ   作:ヒッキーn世

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1日足らずで赤バー!?ルーキーランキング2位!?まじかよ……
嬉しいので頑張って日間投稿です
評価してくださった方々本当にありがとうございます

この作品はタグの3人に関するネタバレを含みます
ご注意ください(今更)


ホルスとの遭遇戦〜各陣営の謀略を添えて〜

 

 D.U.到着後、セイカたちは念のためシャーレから離れた位置にあるコンビニの駐車場内で休憩していた。

 

「……ああ……そうか、すまなかったね……それじゃあまた…………やはり万魔殿はこの件に関わってはいないようだよ」

「そっかー……でも確かセイカがセイアと似てるの知ってるのってそこだけでしょ?ならミカはどうやってセイカを見つけたのさ?」

「そればかりは何とも言えないな。可能性は低いがミカが自力で見つけたと考えるぐらいしか思いつかないね」

「万魔殿が嘘を吐いているっていう可能性はないの?マコトちゃんとかそういうの得意そうじゃない?」

「いや、それは私が聞いた限りないね。君も私の耳のことは知っているだろう?」

 

 セイカの耳は一般キヴォトス民と比べて聞こえがいい。少なくとも声音で相手が嘘を言っているかどうかぐらいはわかる。

 

「……そうだよね~じゃあもう方法を考えるのはやめにしよっか。これからどうする?」

「とりあえずゲヘナにはしばらく近づかないでおこうか。今日は君の家に泊まらせてもらってもいいかい?ユメノ」

「うん、いいよ~今日なんて言わず何日でもね!みんなでお泊りも久しぶりだなぁ」

「それなら俺も……ってその話するのはいいけどちょっとここ離れてからにしない?」

「ああ、そうだね。君は私やユメノと違って自治区の住民に顔が知られているからね。……まあそのせいで本編の問題が起きたわけだが」

「そこらへん俺わかんないからなぁ。一応口頭で流れだけは聞いたけど……」

「まあそれは仕方がないさ。それより早く出発するんだろう?原作キャラに見つかっては大変だからね……待った」

「?どうしたの?セイカちゃん」

「……っ!もしかして」

「ああ、この声は()()()()()()()。ネームドだ」

 

 要注意人物接近の知らせにその場に緊張感が漂う。

 

「……ちなみに誰なの?」

「モモイちゃんとかだったら見つかっても……」

「いや、残念ながら最高に最悪な相手……小鳥遊ホシノだ」

「……マジで?」

「マジ、だね。とりあえずコンビニの中に退避するよ」

 

 3人はコンビニに入店し、入り口の対角線上にある隅に身を潜める。

 しかし無情にもセイカの耳はコンビニに近づいてくる集団の話し声を捉えてしまった。

 

「先生、よかったんですか?奢ってもらうなんて……」

「”うん、みんなには手伝ってもらったからね。そのお礼だよ”」

「おじさんたちがお礼しに来たんだけどね~ ま、先生がそう言うんならもらっちゃおっかな~」

 

 アビドス対策委員会の面々が入店してくるのを見て、アヤが諦めたようにため息を吐く。

 

「……ねえこれ無理じゃない?この中で見つからないように動くのはきついって」

「無理だろうが不可能だろうがやるしかないだろうね……エデン条約編に続いてアビドス3章まで崩壊させるわけにはいかないからね。……というわけでもう少しかがんでくれ、ユメノ。君の身長ではあちらに気付かれかねない」

「ひぃ~ん、なんでこうなるの?私何も悪いことしてないのに~!」

 

 小声で打開策を講じる3人。話し合いの結果、とりあえず先生たちの真逆を通って外に出ることにした、まではよかったのだが……

 

「よし、ここまでくればもう外は目の前だ……!これは勝った!」

「だからなんでそんなフラグを立てるのさ!これでばれたらどうすんの⁉」

「なに、もう後は気を引くようなことをしない限りは……」

 

 その時だった。

 カタカタとなにか複数の軽いものが落ちた音がすぐ近くで鳴り、それと同時に

 

「……あっ」

 

 という今最も聞きたくない声が聞こえた。

 2人が振り返るとユメノが青い顔をして立ち尽くしていた。どうやらその背に背負った盾が商品に当たってしまったらしい。

 

「”大丈夫ですか?”」

 

 そうこうしている間に先生が来てしまった。勿論ホシノたちも一緒である。彼らの善性が今はどうしようもなく恨めしかった。

 

(ゲヘナで同じことが起きても来るのは万引き目的の輩だけだぞ、くそが!)

 

 思わず脳内でらしくないセリフを叫んでしまうセイカ。その間にも事態は彼女たちにとって悪い方向へと加速していく。

 

「おじさんたちも手伝おっか……え?

 

 ホシノが”彼女”を見つけてしまった。彼女がずっと焦がれていた、会いたいと……謝りたいと思っていた相手に。

 

(なんでユメ先輩がここに?なんでなんで……いや違う、生きてたんだ。()()は嘘だったんだ。そうだ、そうに違いない。だって今ここに先輩はいるんだし……)

 

 彼女の瞳が澱んでいく。かつて、”先輩”を見つけた時のように、いやそれ以上に執着の色に染まっていく。

 それは彼女の認識から混乱を鎮圧させ思い込みを真実として認識させていく。そのことに気付いた者はこの場には誰もいなかった。

 ノノミは知っている故人がこの場にいることに動揺しているし、セイカたちはそれどころではないうえ、シロコたち後輩や先生は何故かひどく慌てているように見える見知らぬ客に気を取られていた。

 

 要するに、誰も彼女の”狂気”に気付いていなかった。

 

 

「ほ、ホシノちゃ「ユメ先輩、今までどこに行ってたんですか?早く帰りますよ」

 

 ホシノはいつものゆるっとした雰囲気ではなく、どこか鋭さとわずかな幼さを持ち合わせたものへと表情を変化させ、”ユメ先輩”に話しかけた。

 当然、話しかけられた本人は混乱した。

 

(え?なにこれ?ホシノちゃんの表情がなんか見たことあるやつ(1年生の頃の差分)になってる⁉どういうことー⁉)

 

 その隙を突くようにユメノの手をつかんだホシノは、そのまま店を出ようとする。

 しかし、そこに立ちふさがるものがいた。

 

「悪いね、その子はユメではなくユメノなんだ。人違いだよ」

「……へぇ、そうだったんですか」

 

 にらみ合うセイカとホシノ。

 一瞬の間の後、ホシノが手を放す。

 

「……いやぁーごめんね?その人が私の先輩に似てたもんだからさぁ。つい、ね?」

「……別に構わないとも。間違いは誰にでもあるものだ」

 

 傍目にはゆるやかに会話しているようで警戒を解かない両者。

 そこに先生が割って入った。

 

「”ごめんね、ユメノ…と”」

「セイカ、碧園セイカだ、先生。ついでにそっちは六花アヤだ」

「……よろしく」

「鬼灯ユメノです」

「”そっか、よろしくね、3人とも”」

「ああ、あのシャーレの先生と縁を結べるとは、私たちも幸運だね。悪いがそこに落ちている物を片付けるのを手伝ってもらえるかい?」

 

 片付けをしながら、セイカたちは頭を回す。一刻も早くこの場から離れなければならないからだ。

 

「”これ、私のモモトーク。困ったことがあれば連絡してね”」

「ああ、()()()()()()()()()遠慮なく連絡させてもらうとしよう。さて、それでは私たちはこれで」

 

 ぺこりと会釈し去っていく3人。その時ホシノが誰にともなく呟いた言葉をセイカは聞いた……聞いてしまった。

 

「絶対に……絶対に逃がさないですからね、ユメ先輩」

 

 鳥肌が立った。彼女の言葉の……感情の重さに気付いてしまったからである。

 

 

 早々と店を去った3人は先ほどの出来事について話し合っていた。

 

「ふう、一時はどうなるかと思ったけど何とかなったね」

「そうだね~ 『ユメ先輩』って呼ばれた時はどうなるかと思っちゃったよ~」

「……いや、どうやら彼女はまだ諦めてはいないようだよ」

「え?……どうすんのさ。まだミカの問題も解決してないってのに」

「ミカの件は最悪先生に任せるさ。モモトークも交換してしまったしね。使えるものは存分に使っていこう」

「というか、ホシノちゃんは諦めてた、というか私は本物と別人だって聞き入れてたけどあれでもダメなの?」

「ああ、あれは恐らく納得してないな。正直何をしてくるかわからない。接触は今まで通り避けた方がいいね」

「そっか~……仲良くできると思ったのになぁ」

「セイカがこう言ってるし無理なんじゃない?……それより早くミレニアムに行こうよ、これ以上面倒ごとに巻き込まれたくないよ、俺は」

「そうだね、では少し……スピードを上げようか」

 

 エンジンの重低音を響かせ、車はミレニアムへと向かう。

 その裏で彼女たちが動いていることも知らずに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 シャーレにて、ホシノは先生や後輩たちにユメ先輩のことを話していた。

 

「……っていうわけでさ、ユメ先輩は行方不明のまま見つかってないんだよね」

「で、今日会った人がその行方不明だったユメ先輩ってこと?」

「そ、()()ね。だからみんなにはあの人たちに事情を聴く手伝いをしてほしいんだ」

「でも、さっきあの人たちは人違いだって言ってましたけど……」

「それも本当かわかんないしねぇ~ 本人が記憶喪失で……なんて可能性もあるわけだし」

「……ん、わかった。手伝う」

「”私も手伝わせてもらうよ”」

 

 その場にいた全員が”ユメ先輩”のことを探ることを手伝うことで一致した。

 ホシノの本当の意思に気付くことなく。

 

(ユメ先輩、必ずあなたを見つけて……あなたを”ユメ先輩”に戻してあげますから)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふふ……見つけた……ねぇ、アヤメ?今何しているのかわからないけど、すぐに私たちの委員長に……私のアヤメに戻ってもらうから」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どこにいったのかなぁ、セイアちゃん」

「すぐに見つかりますよミカさん。そうしたら……ふふっ、私たちのもとへ()()()()()()()()だけです」

「あははっ、そうだねナギちゃん」

「そのためには知っている人に聞けばよいのです」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 偽物たちを巡る修羅場は、より火力を増していく。

 そのことにまだ彼女たちは気付いていない。




 碧園セイカ

 今回の胃痛枠
 ホシノの執着心ドロドロのつぶやきを聞いてしまった人
 転生特典で耳がいい
 運転はオリジナルと違い比較的安全遵守
 ホシノ→ユメノがやばいことは察しているがミカ(+ナギサ)→自分がやばい事には気づいていない鈍感
 ゲヘナでは大人しい一モブとして過ごしている
 部活には未所属だがこの3人で部活することになったら部長になるタイプのリーダー気質


 鬼灯ユメノ

 今回の被害者枠
 地頭は良いがおっちょこちょいでよくミスをする
 ホシノのやばさに気づいていない鈍感
 部活には未所属だが一部のミレニアムネームドとはある程度交流がある


 六花アヤ

 ブルアカにそこまで詳しいわけではないのでその辺りのことはセイカが頼り
 トリニティの環境は政治に関わっていないのでそんなに悪くない模様
 いじめられっ子などを助ける善人気質
 部活には未所属だが正実から勧誘を受けたことがある


 小鳥遊ホシノ

 今回のヤベーやつ枠
 捕まったらその人を"ユメ先輩"にしてくるタイプの怪異
 後輩と先生を巻き込んで大事な人を狙う


 御陵ナグサ

 準備をしている多分次回のヤベーやつ枠


 聖園ミカ&桐藤ナギサ

 準備しているヤベーやつ枠その2
 なんか書いてて気づいたらナギサも病んでた




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