一部の生徒に激重感情を抱かれる偽物たちのブルーアーカイブ 作:ヒッキーn世
久しぶりに連続二話投稿だけでこれってだいぶすごいのでは?(自画自賛)
そして今回はいつもより展開みっちり詰め放題のお得パックとなっております
なんかもういろいろ詰め込みすぎて心配になってきましたが、このまま投稿します
キャラエミュの精度とか展開の飛びっぷりとかひどい上になんかもう設定とかガバいですが気にしないでください
一応この後はいい感じに盛り上がる展開に……できたらいいなぁ(願望)
戦いの後、セイカたちは不調を引き起こした偽アインたちと渦中の人物であるマルクトを連れてトリニティ校舎の一室へとやってきた。
「ここなら使えるはずだよ」
「感謝する、ミカ。だけどすまない……少しだけ席を外してもらえるかい?」
「……私には聞かせられないお話?」
「有り体に言ってしまえばね。ややこしくて面倒で……それでいて大事な話だ」
真剣な表情でそう告げるセイカに、ミカもまた応じた。
「……わかった。でも後でちゃんと教えてね?ほら、私って面倒くさい子だからさ」
「もちろんさ。ケリがついたらしっかり話そう」
「うん!ならいいよ!」
退出するミカを見送って、セイカはベッドに座り込む三人に向き直った。
「さて、では状況を整理しようか」
「……ええ。まずは情報共有といきましょうか」
転生者である三人を代表してセイカたちが知らない原作を語るオウル(偽)と、自身の耳で聞いた”声”のことを話すセイカ。
「あれはもう我の知る妹たちではない、ということでしょうか」
「そういうことになるね。そして本物のアインたちが今どういう状態なのかはわからない」
「そう、ですか」
大体の情報を共有し終えた七人は、話題を今後の行動についてに切り替えた。
「それでこの先どうするの?あいつらの言う通りならこのままだとこっちの……名前決まってないけどこの子たちが死んじゃうんでしょ?」
「それは駄目だよ!早くどうにかしないと……」
「幸い君たちの話によればミレニアムの生徒たちがこういう事象に詳しいということだったのだし、彼女たちに頼れば……」
「ごめん。それはナシで」
ソフ(偽)が突然話を断ち切るようにそう言った。
「理由を聞いてもいいかい?」
「……まず、私たちは別に死んでもいいんです」
「そもそも一回死んでるからね」
「今世はいわばボーナスタイムのようなものですから。なのでまあ簡単に言えば、私たちには
「……それが君たち全員の総意だと?」
「ええ、そう思ってもらって構いませんよ」
苦しみが一時的に治まったからだろうか。彼女たちは晴れやかな顔つきでなんでもないようにそう語った。
「それは……っ!」
アヤは咄嗟に反論しようとしたがどう言えばいいかわからず口を噤んだ。
「そんな……」
ユメノは悲しみで胸をいっぱいにして何も言えなくなってしまった。
「……わかった。ああ、理解した。理解はしたとも」
セイカはただ頷き、そして……
「その上で言わせてもらおう。昔のボクを見ているようでイライラする……!」
思わずガタリと立ち上がって三人に詰め寄った。
「ああわかるさ!自分なんてどうでもいい存在だと思う気持ちも!こんな自分のために誰かががんばってくれているのを見て申し訳なくなる罪悪感も!それでも君たちを見捨てる気はない!だってボクがイヤだし!」
「……それは私情では?」
「ああそうだよゴリッゴリのエゴだよ!それの何が悪いの!?このまま死なれると胸くそ悪いから死ぬなって言ってるんだよわかった!?」
「ええ……?」
「理不尽です……」
息をすることも忘れて話し続けるセイカ。その声には確かな感情……というか我欲が乗っていた。
「ちょっとセイカ!?」
「い、一旦落ち着こう?」
「はぁ……はぁ……うん、そうしようか……」
当然の如く息切れをする羽目になったセイカを落ち着かせるユメノとアヤ。ゆっくりと席に着いたセイカは、一度深呼吸をすると再び話し出した。
「とにかく、私は君たちがただ死に行くのをのうのうと見ているつもりもないし、なんなら単身鋼鉄大陸に突撃するのもやぶさかではないということだ」
「いやそれはそれでよくないよ!?」
「セイカもセイカで極端なんだよ!なんでそんな結論になるのさ!?」
「命をかける場合には自分のものだけを使うのは当然だろう?」
(こいつ……!あんなこと言ってるくせに結局のところあいつらの同類じゃん……)
「セイカちゃん!私も一緒に「話は聞かせてもらったよ!」ひぃん!?」
「ミカ!?なぜここに……?」
「セイカちゃんが一人で行っちゃいそうだったから止めにきたの!」
「ちなみに教えたのは私だ」
「君の仕業か、セイア」
「嫌な予感がしたのでね、ミカに伝えておいたよ」
「ねえセイカちゃん?余計なこと、をとか思ってないよね?」
「……いいや?」
「そっか〜☆じゃあちょっと
「……はい」
「だーかーらー、私だってセイカちゃんのことが大事だし、大好きなの!わかった?」
「わ、わかった、わかったから……もう
「だーめ。セイカちゃんがほんとにわかってくれるまでやめてあげないから」
「いやもう本当に精神が持たないんですお願いします何でもしますか「なんでも?」……あ」
「これで言質は取った、っていうのかな?とりあえずその子たちを助けるのに私もついて行くから」
「そっ、それは……」
「あー、なんだかセイカちゃんをものすごーく可愛がりたい気分になってきたなー?」
「……一緒に来てくれ、ミカ」
「うん!」
「……シリアスな空気どこ行った?」
「ま、まあ暗くなりすぎるのもあれだしいいんじゃないかな……」
「でも目の前で甘々カップルの惚気聞かされてる偽アインたちが気の毒すぎない?」
「なんかミカと付き合ってる上にしかもめちゃくちゃ仲良さそうなんだけど……」
「雰囲気がそこはかとなくエッチです……!」
「……さっきとキャラが変わり過ぎでは?」
「やっぱあれは劇物だよ」
「でもほら転生者としての一つのハッピーエンドを見て気が変わるとか……」
「流石にそれは……」
「何かムカついてきましたね……」
「なんでこんなイチャイチャを見せつけられなきゃいけないんだろう……」
「い、一発殴っても許されますかね……?」
「……なんか変な方向に行ってない?」
「でも逆に考えてみてよ、アヤちゃん。このままセイカちゃんが一生殴られずに逃げ続ければそれは生きる理由になるんじゃないかな」
「なるかな……なるかも……」
「私の人権は消失しているのかい?」
「命と比べたら些事だよ多分」
「自分の命ならかけれるって言ってたし大丈夫だよね!」
「……ああ」
なんかもういろいろあって話がいい感じに進んだ。
……もう地の文とかなくてもどうにかなるんじゃないかな?(仕事放棄)
「……よし、話を整理しよう。これから私たちはもういっそのこと最大戦力を引き連れて鋼鉄大陸に向かうことにした」
「デカグラマトン編の関係者も呼ぶのですか?」
「いや、それはなしだ」
「それはなんで?」
「私たちがああいう風に言ったから、ですか?」
「それもあるが、一番の要因は別だ。改めて冷静になって考えたら、あちらの狙いについて気付いたことがある」
なおこの場合、冷静(照れがオーバーフローしただけ)になって考える(どうにか思考を逸らそうとしただけ)という意味である。
「気付いたって何に?」
「今回の件、恐らく敵の目的は主要人物の精神破壊だ」
聞き慣れない物騒な言葉の羅列に首を傾げる面々。セイカはそこに補足を入れた。
「これはあくまで推測だが、まず君たちがその肉体で転生したのはあちら側の差し金だ。その上で魂を選定する際に自罰的で自己肯定感が低く、聞く限りオリジナルのアイン・ソフ・オウルに似た部分のある君たちが意図的に選ばれた。ここまではいいかい?」
「う、うん。なんとか」
「ならばここからは簡単だ。ここまで追い詰められた状況になれば、君たちは十中八九自死する方向性に舵を切る。その選択をオリジナルを知る者たちに見せつけるのが敵の言っていた計画とやらだろう」
そう説明を締めくくるセイカ。当然追加で質問が飛んできた。
「……ちょっと待ってセイカ」
「なんだい?アヤ」
「つまりここまでの流れのほぼ全部があっちの手のひらの上だったってこと?」
「そうなるね。実際マルクトの精神状態は危ういところだった」
ちらりと偽アインたちが寝ていたベッドで魘されているマルクトに目を向ける。騒動の最中だったので誰も気付かなかったが、彼女は偽アインたちの実質自殺宣言を聞いたタイミングで気絶していたのである。
「お姉様……大丈夫なんでしょうか……」
「目覚めたら元気な姿を見せてあげるといい。後さっきから思っていたのだが、そのお姉様呼びはどうにかならないのかい?」
「無理ですね。転生してから口調はこれで強制されていますし……これも計画の一貫、ということなのでしょうね」
「まあその辺りはどうにでもなるさ。それより今は作戦立案の方を進めようか」
「オーケー。誰呼ぶの?」
「とりあえず来てもらえそうな相手は一通り、といったところかな。もしあちら側に預言者がついているなら、戦力がいくらあっても困らないからね」
「じゃあ私もホシノちゃんたちを呼んだ方がいいかな?」
「命の危機があることを伝えた上でなら問題ないだろう(彼女の場合は確実に来ると思うがね)」
「わかった。じゃあ頼んでくるね!」
「私もちょっと電話してくる」
連絡のために一時的に退出していくユメノとアヤを見送りつつ、セイカはさらに思考を深めた。
(敵の正体は恐らく無名の司祭……となれば最大の標的は先生のはず……となると今回の作戦にこの世界における切り札たる先生は動員できないし、この件において繋がりのあるミレニアムの生徒たちの手を借りることも避けたい……しかし技術と経験のある彼女たち抜きで勝算はあるのか?いやそもそも事の発端は私の我が儘なのにミカたちを付き合わせること自体理想的とは言えないのでは……)
「……カちゃん……セイカちゃん!」
「……おっと。なんだいミカ」
「また変なこと考えてるでしょ」
思考の泥沼にはまりそうになった時、ミカが声をかけた。
「いや、そんなことは……」
「私の勘によると、ちょうど今マイナスの方向に思考が傾いたところだ」
「ほらやっぱり!……もしかして、まだ遠慮してるの?」
「……そうだね。やはり染み付いた考え方というのは一朝一夕に変えられるものではないからね」
長年の闘病生活で植え付けられた自己肯定感の低さは、生まれ変わって世界が変わっても心の奥底に残っていた。
「……少しいいかい?」
「セイアちゃん?」
「セイカ、君とこうして話すのは夢の中で会った時以来だろうか。あの時君が言ったことを覚えているかい?」
「あの時、か……」
自分と同じ顔をしたセイアと正面から顔を見合わせ考えるセイカ。
「……確か説教紛いのことを話したのだったかな」
「ああ。そこで君はこう言った。『運命は変えられる』と」
「そんなことを言った気がするね」
「実際、君は私が予知した未来を変えてみせた。それは君だからこそできたことだ。全てに絶望して閉じこもるでもなく、疑心暗鬼になって全てを疑うでもなく、自暴自棄になって狂い果てるでもなく、困難を前にしても進み続けた君だからこそね」
「……すまない。つまりどういうことだい?」
「つまりだね、君は強い人だということを言いたいのだよ」
「……そうかい?」
「そうだとも。そしてその強さの根幹はきっと、困った時に友を頼れることだ。それは君が思うよりも悪いことではない。だからもう少し、その手を伸ばしてみてくれないかい?きっとその手を取りたいと思っている人間は君が考えるよりも多いはずさ」
そう言って微笑むセイア。その言葉を受け止めたセイカは少し考え込むと口を開いた。
「……セイア、君は人を励ますのに向いていないと言われたことはないかい?」
「……一応最大限の誠意を込めたつもりだったのだが。お気に召さなかったかい?」
「いや、君の想いは確かに受け取ったとも。……感謝するよ、セイア」
「それならよかった。なら君がすべきこともわかるだろう?」
「ああ。セイア……」
真剣な顔つきで距離を縮めるセイカとその行動を見届けようとしているセイアの間に、ミカが待ったをかけた。
「二人ともちょっとストーップ!なんですぐそばに私がいるのにいい雰囲気になってるの!?」
「そういうつもりはなかったんだが……」
「ふむ、この光景が君にそう見えているのなら、それは君自身がこうなることを心の何処かで想定していたからではないのかい?」
「セイアちゃんはおんなじ顔しててもすぐわかる発言止めてよね!というかそういうのじゃないんだったら、何しようとしてたの?」
「こう言おうとしていただけさ。……百合園セイア、私のことを助けてくれないか?」
「もちろんだとも。君への借りも含めて、恩義を返そうじゃないか」
固い握手を交わす二人。そこには本物偽物を超えた友情が確かにあった。
「よろしく頼むよ、セイア」
「こちらこそ、セイカ」
「むー……やっぱり納得できない……」
「わかります……この人絶対自分で言うより他人からの好感度高いですよね……」
「こういうのを鈍感系っていうのかな?」
「今はそれで助かってますが、それでもやはりどの口であんなことを言ったのか一度問い詰めるべきでは……」
(なぜ私が悪いみたいな流れになっているんだい……?)
外野がざわめく中、セイカはふとそう思った。
「依頼料は後で払おう。お互い無事に帰って来られたら、だがね」
「私だって完全無欠のハッピーエンドが好きだからね」
※本編は予告と異なる可能性があります
セイカ
自己肯定感が死んでる組筆頭
自覚は薄いがだいぶ自分の価値が低い
その価値観と主人公気質のせいで偽アインたちにいちゃもんをつけられた
ユメノ
自己肯定感は人並みかそれ以上
アヤ
自己肯定感はちょっと低いが友達のお陰で元気
偽アイン・ソフ・オウル
自己肯定感が死んでる組新参
いわゆるオリ主が陥る典型的症状をひどくした感じになっている
この度怒りで多少持ち直した
マルクト
自己肯定感は結構低め
精神的に死にかけた
ミカ
自己肯定感は低くはない
彼女とイチャイチャしてたと思ったら友達がその子とイチャイチャし始めた
寝取られじゃんね
セイア
なにげ今まで出番が少なかった人
多分自己肯定感はわりと高い
義理人情とか貸し借りとか大事にしてそう
なんちゃって次回予告
作者がやってみたかっただけの産物
改めて見てもだいぶゴチャゴチャした話だなこれ
プロットなしの弊害がモロに出てんな
まあ唐突にギャグ展開を挟むのもまたブルアカのお約束なのでヨシ!
次回辺りにシリアスな偽アイン・ソフ・オウルの救済展開を入れる予定ですのでお待ち下さい
そして今回も高評価・感想を(以下同文)