一部の生徒に激重感情を抱かれる偽物たちのブルーアーカイブ   作:ヒッキーn世

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日間ランキング5位に入ってる……!
皆さんありがとうございます!

アンケート(誤字しててすみません)の結果投稿時間はこれまでと変えないでいこうと思います


ついに対ミカ決着!
わりと長かったような実はあんまり書いてなかったような……
作者は戦闘描写が苦手なのであんまりうまく表現できなかった気がするけど……
とにかくご覧ください!


決戦!ミカ~ボクがキミに贈る言葉~

 

「”あ、いた、セイカ”」

「なんだい?先生」

「”セイカにちょっと聞きたいことができてさ”」

「ほう?なんだい?答えられる範囲で答えよう」

「”セイカは、何がしたい?”」

「どういう意味だい?」

「”生徒のしたいことをさせるのが先生だからね。セイカがしたいことを我慢しているように見えたから”」

「私のしたいこと……か。強いて言うなら元の平凡な生活に戻ることかな?」

「”うーん……それも本音みたいだけどそうじゃないね……”」

「そうは言われてもね……自分の願望なんてはっきりと把握していることの方が稀じゃないかい?」

「”じゃあ、ミカについてどうしたい?”」

「ミカに?」

「”うん、なんとなくだけどミカのことが嫌いじゃないんじゃないかと思って”」

「まさか、初対面で人違いされて襲われた相手だぞ?いい感情を持つわけが……と言いたいが君の前では取り繕っても無駄らしいね。ああそうだよ。彼女のことは好ましく思っているよ」

「”じゃあさ、――――――って思ってない?”」

「……まあ、思わないと言えば噓になるが……それは私のわがままにすぎない。みんなに迷惑をかけるわけには……」

「”私の一存じゃあ決められないけど、みんなに言ってみたら?きっとみんなは君の優しさを受け入れてくれるよ、君が思っているよりもね”」

「そういうものかい?……じゃあ聞いてみるとするかな……」

 

 

 

 

 

 

 

 開戦の合図は、ミカの銃撃だった。

 それを三度ユメノが受け止めると同時に、アズサがミカに接近する。

 

「……!」

「あははっ!」

 

 両者がお互いに向けて銃口を向ける。

 しかし引き金を引く直前、爆発がミカを襲う。ハナコの放ったグレネードによるものだ。

 結果、攻撃を食らったのはミカだけだった。

 その間にもヒフミやセイカの銃撃、コハルやアヤの狙撃が常に当たり続けているのだが、それを意に介した様子はない。

 

(ゲームならダメージ自体は入っている、とみなすところだが、そもそも一定以下の攻撃が通っていない?)

 

 そんな疑念を抱くセイカ。しかし、それでも最善を尽くさない理由にはならない、と心の中で唱え攻撃を続ける。

 

「もうっ!鬱陶しいなあ!」

 

 ミカがそう叫ぶと、彼女の神秘による隕石が飛来する。

 

「"ユメノ!頼んだよ!"」

「はいっ!」

 

 先生が予測した落下地点に移動し、隕石を受け止めるユメノ。

 盾持ちがいなくなった隙を突いてセイカに攻撃の手を向けるミカ。

 耐久の低い彼女では数発で気絶まで追い込まれるであろう銃弾を……横に飛んで回避する。

 

「ふふっ、避けるのは得意なのでね!」

 

 右に左に素早く動き回り回避し続けるセイカ。

 その間にもアズサたちからの銃弾は絶え間なく飛んでくる。

 

「もう怒ったからね!」

 

 それに業を煮やしたのか今度は複数の隕石を落としてくるミカ。

 ユメノ以外に当たれば戦線離脱になりかねないそれを、止める方法は既に作戦立てられていた。

 

「"ヒフミ!"」

「はいっ!ペロロ様、お願いします!」

 

 ヒフミのデコイである。 攻撃の対象がそれに限定されるという、現実的に考えるとよくわからない仕様のそれがこのピンチを覆す。

 

「もうっ、邪魔!」

 

 ミカがそれを殴って壊しにかかる。しかしそれも想定内の動きだった。

 

「これでも……喰らえ!」

 

 ペロロに生えた触手がミカを縛り付ける。一見そういうタイプのモンスターに見えなくもないが、今は関係ない。

 出来た一瞬の隙。それを好機と見なしたみんなが一斉に攻撃する。

 

「"今だよみんな!"」

「Vanitas vanitatum et omnia vanitas!」

「今ですね!」

「いまです!」

「……えいっ!」

「喰らうといい!」

「……っ!」

「ええっと……やあ!」

 

 全員の攻撃が当たっても、ミカは多少痛そうな素振りしか見せない。しかし、ここにはまだ隠し球がいた。

 

 突然響く爆音。それにミカが一瞬ひるんだその時だった。

 

「喰らいなさい!」

「え~いっ♪」

「死んでください死んでください死んでください……!」

 

 爆発する狙撃、大量の爆発物が詰められたバッグの投擲、ショットガンによる連射がそれぞれミカを襲う。そこに現れたのは……

 

「"ナイスだよ、アル達"」

 

 便利屋68の面々だった。実は彼女らは最初からこの場に身を潜ませていたのだ。

 

 猛攻を喰らったミカに注目する一同。まだ彼女は得物を握ったまま立っていた。

 

「……ねぇ、なんで?なんでみんな私がセイアちゃんと会うのを邪魔するの?なんで?なんで私は……私は……っ!」

 

 彼女のヘイローにノイズが走るのを先生だけが目視した。

 しかしそれが見えていないセイカも嫌な予感を覚え叫ぶ。

 

「待て!ミカ!」

 

 それが聞こえていない様子で彼女は続ける。

 

「なんで私、セイアちゃんにあんなことしちゃったんだろう?なんで……なんでなんでなんでっ!」

 

 風圧を感じる。一同はミカから何らかの気迫を感じて動けない。

 だが転生者の3人はひしひしと嫌なものを感じていた。

 

(これ……テラー化しかけてないかい!?)

 

「ああ……アアアアァ!」

 

 苦しみだしたミカの持つ銃から放たれる光線(レーザー)が横薙ぎに振るわれる。

 避けきれなかった者たちは全員爆発に巻き込まれた。

 

 死屍累々と化した戦場。

 先生だけは咄嗟にユメノが庇ったので無事だが、戦闘要員は軒並み戦えないほどの傷を負っている。

 

「セイアちゃん……セイアちゃんっ!私……私は……!」

 

 だがこの場で今一番苦しんでいるのは彼女であろう。

 頭を押さえ苦しげな声を上げる彼女の身体からは、僅かにオーラのようなものが立ち上っている。このままでは不味い状態であることは明白だ。

 

「ねぇセイアちゃん?どこにいるの?ねぇ、謝るからさ……いつもみたいにやなこと言っても許すからさ……!ねぇ、出てきてよ……!」

 

 うわ言のようにブツブツと呟きながら虚ろな目で辺りを探し回るミカ。

 

(あ、そっか。私が……セイアちゃんを……)

「ミカ!私を……()()を見ろ!」

 

 いつの間にか立ち上がり近づいていたセイカが、頭上に浮かぶヘイローを光らせながらミカに叫ぶ。

 

「え……セイアちゃ……」

「違う!ボクはセイアじゃ……キミの友達じゃない!だからボクには、キミを救うことはできない!それでも……!」

 

 

 

 

 

 思い返すのは先生との会話。

 

『"じゃあさ、ミカのことを助けたいって思ってない?"』

 

 

 (ああ、そうだ。ボクはミカを助けたいと思った。ボクの好きな人を、助けたいと思っていたんだ)

 

 

 それは今より昔、前世の記憶。

 彼は体が弱く、人生の大半を病院で過ごしていた。

 両親は共働きで、勉強もほとんど独学。

 両親との関わりはあったため決して孤独ではないけれど、寂しさを感じる日々だった。

 ベッドから動けないため、退屈を紛らわせられるものが勉強ぐらいしかなかった彼にとって、与えられたスマホは最高の宝物だった。

 親にお金をかけて本などを買ってもらうことを申し訳なく思っていた彼に、無料のゲームや小説のサイトはとても良いものだった。

 アニメを見たり、ゲームをしたり、その二次創作を漁ったり。

 彼は学校に居ればオタクと呼ばれるような人になっていった。

 その代償、というわけではないが家族以外とのコミュニケーションが絶望的に下手になったが。

 そんな日常の中、彼はブルーアーカイブに……聖園ミカに出会った。

 なぜ好きになったかは覚えていない。

 その笑顔に見惚れたのか、自分と違ってワガママなんかも言えちゃうところに羨望を抱いたのか、それでいて友達思いなところに惹かれたのか。

 それでも彼女は間違いなく彼の推しと呼べる存在であった。

 

 だからだろう。初めて彼女を見た時、自分なんかが関わるべきではないと思ってしまったのは。

 それでも思ってしまった。こんなボクでも彼女を助けたいのだと。

 故に……彼は自分を曝け出す事を決めた。

 

 

 

 

 

「……ボクは!ボクの好きな人に……ボクのお姫様に笑顔でいてほしい!」

「……え?私に……?」

「そうだ!キミの友達は……セイアは生きているんだ!だから謝れる!また一緒にいられる!だから……必要以上に自分を追い詰める必要なんてない!」

「セイアちゃんが……生きて……る?」

 

 ミカの瞳が光を取り戻す。その目は突然の朗報に驚くような、信じていいのか迷うような色を浮かべていた。

 

「ねえ、ほんとに?ほんとに信じていいの……?」

「……うん、本当だよ。だから……キミがこれ以上傷つく必要はないんだよ、ミカ」

「そっか……ねえ、あなたの名前、教えてくれる?」

「碧園セイカ、これがキミの友達によく似たボクの名前。……覚えてくれると嬉しい、かな」

「うんっ!覚えておくね、セイカちゃん」

 

 

 その後、正義実現委員会とシスターフッドがアリウスの増援を片付けてここにやってきて、ミカは連行されていった。

 補習授業部は手当てをしてなんとか動けるぐらいにまでは回復、そのまま試験を受けに行った。

 結果は……わざわざ明記する必要もないだろう。

 

 こうして、転生者と補習授業部、そしてミカを巡る騒動はハッピーエンドで幕を下ろした、かのように見えた。

 まだ問題は残っている。それでもきっと彼女たちならば、それすらも乗り越えていくことができるだろう。

 

「ユメ先輩ユメセンパイゆめせんぱぁい……今迎えに行きますからね……」

 

「……手前様、ちょっとお話しませんかぁ?」

「……何?アヤメじゃない人」

 

 やっぱ無理かもしれない。




 碧園セイカ

 素の一人称は「ボク」
 だがコミュ障なのでセイアっぽい口調を演じている
 前世の関係で自己評価がかなり低め
 今回ミカに思いを伝えた人
 後々よく考えたらすごい恥ずかしいこと言ったな?と我に返って羞恥心で大変なことになる
 戦いが終わった後無理が祟って気絶した


 鬼灯ユメノ

 頑張って前線を支えたタンク役
 この子の前世に悲しい過去とかはない
 セイカの前世のことはある程度聞かされていた


 六花アヤ

 能力を使って奇襲もするアタッカー
 倒れたセイカのことを気にしつつも試験に行って合格した
 セイカの前世のことはある程度聞かされていた


 先生

 セイカに助言をした
 始めて先生らしいところを書けた気がする
 今回の話をハッピーエンドに持って行ったMVP


 補習授業部

 それぞれの役割を果たした
 戦闘後は試験に合格した
 その後セイカのお見舞いに行った


 便利屋68

 かっこよく書きたかった人達
 ミカのHPを暴走形態までもっていった


 聖園ミカ

 彼女の行動原理は贖罪
 今亡き彼女に謝るため、そして自分の感情を直視しないために暴走行為を繰り返していた
 今後はきっと良き友として彼女たちと会えることだろう




というわけでセイカ編(適当呼び)終了です!
書きたかった和解のシーンも書けたしひとまず満足です
この先はユメノ編に移る……前にエデン条約編の残りをちょっとやるかもしれないですし、そのままスキップするかもしれないです
まあそれはともかくこの先も、「一部の生徒に激重感情を抱かれる偽物たちのブルーアーカイブ」をどうぞお楽しみください!
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