タイトルは、知る人ぞ知る
『コードギアス』
と
『ひぐらしの鳴く頃に』でっす。
R2は見てないんやけど、批判的な意見が多い気が。種運命よかマシなのかな。
キラもアスランもホントは劇的に死ぬ予定だったからもっと面白い作品になってたはずなのに、無理矢理修正したから俺つえーになったとか。
カヲルさんとの話が終わって教室に戻ってみると、アウストラロピテクスがこっちを見ていた。猿に近いだけあって獲物を狩る時に見せる威嚇の眼差しは、迫力あるわね。
「ケンカ売ってんのか!?」
「あら?」
「理科、声に出てたよ?」
言いたいのはそういう事ではなくて、痛い目を見たのを覚えていないのかしら? っていう事だったんだけど…。
ほら、捕獲された。抵抗虚しく、数の暴力に負けてる……。
あ、序でにしたかったのは−−−
「聴力検査よ。囁く程の音量で果たして聞こえるのかどうかっていう」
「実験は大成功だね!」
「ゥヴォォイッ!? 俺をがふっ!?!?」
殴り飛ばされた。さすが、半端ないわ。カミカゼ部隊は強し。
「やはり坂本は、動物界脊索動物門哺乳綱サル目(霊長目)ヒト上科ヒト科ゴリラ属。
つまりはGorilla.学名:Gorilla Isidore_Geoffroy_Saint-Hilaire.所謂、ニシゴリラとヒガシゴリラに別れるんだけど、タイプ種を詳しく言うと、ニシゴリラがGorilla gorillaで、ヒガシゴリラはGorilla beringei。どっちのタイプかっていうのは判別が難しいと思う。あ、新種なのかも」
「ん? ゲイ?」
そこ拾うのね。
「違ぇっ! 何回ゴリラっつうんだよ! てめえぼばぁっ!?」
学習しなさいよ。
ゲイが何らかの爆発でぶっ飛ばされた。う〜ん……落とした記憶は無いのだけれど。あ、さらに壁で跳ね返ったところに飛び込んで頭を掴み空中殺法から鳩尾に鋭い突きを入れ、透かさず頭を鷲掴み、物凄い勢いで引き摺って壁へと叩きつけること数回、もう坂本は血を滴らせ白目を剥いていた。
「やめて! 坂本のライフはもうゼロよ!?」
「理科が原因なんだからね? あ、血は見ない方がいいよ」
と言われながら、明久のハンドタオルで目を塞がれる。
「目隠しプレイね?」
「ちょっ! 変なこと言わないでよ!?」
それを聞きつつ、坂本達と移動した。後で聞いた話、坂本は這って行ったらしいわ。
階段上って扉を開けたっていう事は……屋上ね、おそらく。
「理科は、明久に目隠しされたまま屋上へと連れ込まれたのだった。
きゃっ! 何する気? 明ひ、ぁんっ」
どう? 迫真の鳴き声。
「よぉしぃいぃぃ?」
「よーしーいーくーん?」
「何もしてないから! っていうか、二人は何で」
「「あっははははっ!!!」」
「怖っ!? 理科っ! お願いします、やめてくださいっ!! ほら、島田さん目が虚ろで焦点合ってないし! 姫路さんなんか、瞳孔開いちゃってるじゃんかぁっ!??!」
クスッ。面白い。盲目的というのは、彼女達の為の言葉ね。……寧ろ独裁的? ジャイアニズムの権化。言い得て妙だわ。
なんて肩を震わせて笑っていたら、
「笑い事じゃぁないんだからねっ!?」
もうっ、明久。涙目で肩を掴まないでよ。
「劣情を催すでしょう?」
「なんでさっ!?」
「疑問を挟む余地なんて無いでしょうに。可笑しなこと言うわね」
「おまえがなっ!」
坂本、必死過ぎ。
「ウケるわね」
坂本にはきちんと届いたみたいだ。噛み付いちゃダメよ、もうほぼ思い通りに動いてくれるようだから。
「そんなことよりも! 吉井君は…阿部さんと何処まで行ってたんですか? ですか?」
「クスクスッ、どこ行ってたのかしらぁ?」
「何処までだなんて……恥ずかしいっ、ね? 明久」
「〈ゾクッ〉同意求めないで!? ていうか、火炎にガソリン注ぐような真似やめてよ? うげっ!? 二人の顔に今度は影が射したし! ほら、島田さんなんて、あの眼でケタケタと嗤い続けてんだよ!??!」
あ。ポニーテイルの娘が鉄バットで素振りを始めたわ。あら、グリップの底に何か…悟、ご? あれは名前かしら? さと−−
「誰のバット奮ってんの!? ひぐらしないちゃうのっ?」
ああ。まさらタウン出身のマザコンと同じ名前か。ま、あれだけ美人ならマザコンになっても致し方ない。初恋は、ママ。
それにしても、
「人妻ってやらしい響き」
「何言っちゃってんの!?」
「……準備完了致しました」
土屋? 何をやっているのかしら? あれはマイク? 歌うの?
こほん。と可愛いらしく咳払いしてから始まった。
「私の敵(吉井明久を奪う者)を名乗る皆さん、お願いがあります。死んでいただけないでしょうか?」
この場の人間以外にも放送をしているのね。電波ジャックってやつかしら。
「え、今なんと? 姫路さん?」
とりあえず池袋にいるバーテンさんが道路標識で銃弾を防いでくれて、ダチに手ぇ出してんじゃねーぞとか言ってくれるの待ってみる。…………………青だぬきがいればねぇ…。
「今日の阿部理科は自由だぁ」
「何言ってんのさ」
今日も自由でした。
「FFF団の方々、皆殺しにしてください。虐殺です♪」
「虐殺姫ならぬ虐殺姫路さんがっ!?!?!!」
「おまいらもち着け。さすがにシュウシュウがつかんでゴザル。うほっ、いいゆふぃ」
「理科ぁっ!?」
ちっ…。悪巫山戯も此処までにしましょうか。
「舌打ちしたよねっ?」
「………〈サスサス〉」
自分の頬の辺りを擦りながら周りの目を気にする土屋を少し上目遣い気味に見た。
「…! な、何だ?」
「覗いていた時の畳の後はもう消えてるよ? ていうか、否定しないでよ? ムッツリーニがHなのは周知の事実だから」
「………!!!(ブンブンブンブン)」
ここまでバレているのに明久の言葉を否定し続けるなんて、ある意味凄いわね。
「土屋」
「……〈ゴクリ〉。どうした」
上目遣い+潤んだ瞳。多少は効果の見込みがあったみたい。
裾をゆっくりとずり上げながら聞く。
「−−何色だった?」
「純白」
「即答か、ムッツリーニ」
「ちなみに姫路はみずいろだ。
純白ももちろんいいのだが、同年代に比べ、色気のある阿部には黒のレースも非常によく似合うと思う。しかし、いかんせん俺が強要してしまっては些か不満が残ってしまう」
淀みなく話した土屋に吉報を。
「黒のレースなら持っているわよ?」
「「「「よしっ!」」」」
男子陣が残らずガッツポーズ。瞬間。場は殺意に充たされた。
それでも言葉を紡ぎ続けるのをやめない。
「ちなみに、今日の下着はシルクだから肌触りがスゴくいいんだけど……触ってみる?」
ガタッ、と例外なく反応したバカ達。殺意よりも目先の欲望が勝ったのね。ブシャァアアアッって音も聞こえるけど気にしたら負けよ。
Prrrr……。電話?
「なっ!?」
着信画面を見て絶句している猿に変わって出てあげましょう。はいっと。
『もしもし、雄…』
「はい、もしもし」
「▲ッ×ー◇!・──〉@」
地球の言語で話なさいな。
『…っ! 誰』
「シルクの下着のクラスメイト」
ここで電話を返す。
それにしても翔子、咄嗟のことに誰と話したかわかってないみたい。出た瞬間予想外の声だったろうし。
「し、翔子、あのだな」
『雄二、』
ちょっと甘い感じの声を出してみる。
「んっ。電話中なんでしょ? 今触っちゃダメよ? 明久も?」
『話がある!!!!!』
「触ってねぇよ!」という声を掻き消して、向こうの殺意が伝わる。ここは武芸者達が集う何かがあるのかしら?
「頼む! 待ってくれ翔子!」
『雄二大丈夫。一瞬で終わるから』
「おかしいだろっ!? 話は一瞬じゃ終わらねぇよ! …? 翔子…?」
「切れてやがる!!」とキレる若者。……ぷっ。
「愉快ね」
「うぉっふぉぉイっ!??!」
キレ過ぎてテンションおかしいわよ?
…にしても、翔子はブレたりしないのかしら? それとも、放っておけない理由がある? ま、こればっかりは何ともし難いわ。翔子が解決することだしね。
……でも、いつでも相談相手になるからね、翔子。
あ、明久助けないと。
「ていっ「ちょっと待ったぁぁぁっ!!」 −−何?」
「なにで殴ろうとしてるわけ!?」
「鉄パイプ」
「そう! それっ! “ていっ”ていう可愛い言い方が吹き飛ぶよね!?」
そうかしら? 顎に人差し指を当てて首を傾げる。
「“そうかしら?”とか思わないでよ!? 腕がブレて見える程の速さで奮われてたんだから!」
「正解」
よく解ったわね。なら−−
「アタックちゃ〜んすっ。どの子を殴る?」
「本当にアタックする気なの!? ていうか、殴らないから!」
「はいっ」
どうぞ。
「“はいっ”じゃないよ! 鉄パイプいらないからっ」
我が儘ねぇ。なんて思っていると島田が目を潤ませて何か言おうとしたところで……
Prrrr……
明久にも電話。
「あ、もしもし? どうしたの? え゛っ!?」
明久は携帯に手を当て、口元を隠す。だが、「○○ちゃん」と聞こえる為、女の子と話しているのは理解できる。
収拾がつかなくなる前に終わらせますか。ホンっト、仕方ないわね。
とりあえず収めた後でお弁当を食べて、Dクラス戦の話。午後に開戦だから思考をまとめておくべきね。余計に力は曝さず、効率よく勝利を手に入れる。
明久を見やると苦笑いに混じって思考しているのだと思わせる目が時折伺えた。
坂……ゴリの話を聞いていると、ここぞというところで姫路を使うのだと解った。Dクラス代表まではほぼ力押しでしょうけどね。
影でこっそり動こうにも土屋がいるからねぇ……味方とはいえ情報は漏らしたくない。土屋の情報収集能力と隠密行動は現代の忍びと言って差し支えないだろう。カヲルさん以上に油断ならないかもね。
いっそのこと引き込む? ファインダー越しに覗かせてやると言えば二つ返事で答えるわね。
「…………………」
けど今のところは保留かしら。現行のまま、でも単独行動はできるようにしておこうかしらね。遊撃として動くのはアリ…? カミカゼ部隊を使って時々戦えばいいかな?
…ふぅ……。坂本、そして土屋。厄介ねホント。