元バカと黒髪美少女と薬師   作:暁 巧

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 これは言わずもがな、
『デ・ジ・キャラット』の、本名ショコラことデ・ジ・キャラットです。前のでじこは、真田さん。ヴィータちゃんバンザイ。妹のぷちこは、沢城さん。最近はカッコいい役が多い気がしますな。
 でじこは───おそらく、げーまーずに行ったらいますw





第二四問 目からビィィーーームッ!!!

 

「では、三人目の方どうぞ」

「あ、は、はいっ。私です」

 姫路……か。まぁ、妥当ね。Fクラスには他にいないっていうのもあるんだけど。

「それなら、僕が相手をしよう」

「やはり来たか、学年次席。

 ここが一番の心配どころだな」

 学年次席、ねぇ……。坂本からしたら凄いのかしら?

「科目はどうしますか?」

「総合科目でお願いします」

 高橋先生の声に、久保とかいうのが即答した。

「ちょっと待った! 何を勝手に!───」

「坂本君、私は構いません」

「ああ、もうっ! どいつもこいつも! ……ったく。解った、姫路に任せる」

「はいっ!」

「それでは……」

 高橋先生がフィールドを展開する。

 久保と姫路、それぞれの召喚獣が喚び出された。

 

 

『Aクラス 久保利光

 

  総合科目  3997点

 

  VS

 

  総合科目  4409点

 

 Fクラス 姫路瑞樹 』

 

 

『マ、マジか!?』

『いつの間にこんな実力を!?』

『この点数、霧島翔子に匹敵するぞ……!』

 

 無いわね。翔子に及んでない。

「姫路さん、どうやってそんなに強くなったんだ……?」

 少しだけ悔しそうに久保が姫路に尋ねた。ま、がんばった方ではあるんだけどね。

「……私、このクラスの皆が好きなんです。人の為に一生懸命な皆のいる、Fクラスが」

 褒め過ぎ。増長しちゃうから、こいつらは。

「Fクラスが好き?」

「はい。だから、がんばれるんです」

 いい子なんだけど、真っ白過ぎて染まっていかないといいわね。朱に交わればっていうし。

「そうか。素敵なことだと思うよ。その点数も凄いしね───」

 久保は何か思いに耽っていたのか、暫く瞼を下ろしてから開いた。

「───だからと言って負けるつもりは、更々ない。僕にだってプライドがあるんだ。悪いけど、姫路さん……ここは勝たせてもらおう!」

 久保の繰り出した大鎌を弾き返して、姫路も己の気持ちを吐き出す。

「負けません!」

 即座に腕輪を使って熱閃を浴びせる。弾かれた透きと開始早々の虚をついた見事な連撃。

「ぐっ…!? しまった!」

 お互いに召喚獣操作に馴れていないからこそ、決着は着かず。姫路も的の大きく急所も狙える胸辺りを射ち、久保は余計な動作はできないと、ただ体を丸めた。頭などの急所は守り、手足で受ける。

 咄嗟の判断にしては、二人共に上出来ね。

 明久も楽しそうに見てる。坂本の方には余裕が見てとれない。あの点差ならば、即決できるとでもほくそ笑んでいたの? 世の中そんなに甘くないわよ?

 先に姫路が動いた。

 姫路が駆け、相手目がけて突きを繰り───違う! そう思った時には剣先が輝き、再度の閃光が迸った。姫路はそのまま爆煙の中に突っ込み、大きく薙払って視界を正常に戻す。

「続けての使用は無いと思いましたか?」

「否定しないさ」

「そうですか。その程度の思いならば……私こそ勝たせてもらいます!」

「まだだ! まだ終わっちゃいないっ!」

 久保が鎌で突く。久保のは、斧槍というよりは、鎌槍……バルディッシュの類いだろう。大鎌に槍の穂先が付いている。

「させません!」

 大剣で得物を搗ち上げた。ダメよ! 相手の得物は、槍じゃなく鎌なのに!

「捕えた!」

 久保は踏ん張り、全力で鎌を振り下ろす。柄を大剣で受けるものの、曲がった刃先が肩に突き刺さる。姫路が驚愕に僅かばかり意識をやった刹那で、久保は姫路を蹴り飛ばして、自分の足元の方へと鎌を強く引いた。

「あっ!」

 姫路が声を上げるも、時既に遅し。右肩を深く抉られて、大剣を振るうには不利な状況に陥った。

 けれども、姫路の目は死んでいない。……ひゅ〜♪ カッコいいわね。思わず口笛を吹いちゃった。

 右手は添えるだけ、左手を軸に大剣を持ち替えて構え直す。

「すぅっ……、ふぅ……」

 息を整えてまっすぐ相手を見据え、じりじりと姫路が擦り寄る。それに対して久保は、一足飛びに距離を縮めた。

「はぁっ!」

 馴れないながらも、でき得る限りの小さい動作で久保の攻撃を捌き続けて身を守る。

 久保の突きを大剣の腹で弾き、すぐ戻った鎌の払いを懐に潜り込んで避けた。姫路も攻撃できる間合いじゃない。

「甘いよ! 姫路さん」

 久保が飛び退き、鎌を引いて姫路の背中を狙う。姫路の大剣が間合いに入るより早く、刃が背に食い込むだろう。

「百も承知です!」

 そう返した姫路は、高く跳び上がった。姫路のセリフからして、前持って跳ぶ準備をしていたってわけね。

 攻撃を予測していたっていうよりは、動きを誘導させた。……か。益々持ってスゴいじゃない。

 先ほどまでは小振りの動作で凌いでいた姫路が、ここに来て漸く大剣を構え、上段から振り下ろした。

 全体重がかかるようになんだろう。大剣の刃を下に、逆立ちする勢いで久保に斬りかかっていた。

「ハァァァァッ!!」

 着地したばかりで体勢の整っていない久保の腕を浅く斬った。久保は武器を取り落としそうになるが、強く握りしめて防ぐ。

「っく、危なかった」

 久保が思わず安堵の息をついた。

「そこです!」

 強く叩きつけて跳ねた大剣の刃を、姫路は自信のダメージを顧みず思いっきり蹴り上げ、斬撃を生み出した。

「しまっ!?」

「これでお相子です!───」

 久保の左腕が宙を舞った。姫路は、それを見届けることもせずに大剣を横凪ぐ。

 久保も無理矢理頭を切り替えて、バックステップで距離を保つ。

 誰もが姫路の攻撃が避けられた。と思った時、「待ってました☆」と言わんばかりの獰猛な笑みが姫路に張り付いていた。

 正直…………ましい……。

「───焼き尽くして!」

 凪いだ大剣に沿って、剣先から“熱閃も”凪いだ。

 

「「「!!!!」」」

 

 声無き声で教室が揺れた。そんな使い方するとは思ってなかったんでしょうよ。

 だけど何より、姫路の“あの”顔を見たのが大きいだろう。エンドルフィンが過剰分泌中かしら?

 久保も姫路も結構ギリギリ。次の一手で決まりそうね。

「ここまでとはね。さすが姫路さんだ」

「ありがとうございます、久保君」

「いやいや。だけど、君も辛そうだ。姫路さん、もうお終いにしよう」

「もちろんです」

 姫路が一歩踏み出したところで前に倒れた。

「え?! どうして……!?」

 あっ、久保の腕輪か!

「姫路さん、どうしても勝つ必要があるんだ。あと二戦……、何があるか解らないからね」

 久保が眼鏡を中指で押し上げてから続ける。

「……だから、待った。この腕輪に馴れられないうちに倒せるよう、ね」

 姫路が立とうとするものの、見えない何かに押さえつけられているみたいだ。しかも先ほどより、さらに身動きがとれていなかった。

「悪いけれど───」

「動いて! 動いて!! 動いてぇっ!!!」

 姫路は何とか動かそうと試みるが、微かに蠢くだけで、まさしく虫の息。

「───ここは譲れない」

 健闘虚しく、あっさりと首が刎ねられた。

 

 

『Aクラス 久保利光

 

  総合科目  32点

 

  VS

 

  総合科目   0点

 

 Fクラス 姫路瑞樹 』

 

 

「勝者、Aクラス久保利光!」

 高橋先生の宣言が響き渡る中で、姫路は「ごめんなさい」と泣いていた。

 そこまで責任感じなくていいのに。いつもの姫路にホッと息を吐き、思いを馳せた。

 さっき姫路を見た時、“正直………怖(おぞ)ましい……。”って思った。はぁ……。普段温和しい姫路でさえ、あそこまで好戦的になるなんてね。

 モヤモヤする。

 思い過ごしであればいいんだけど…………。

 

 

 

 





 本文投稿40000文字までイケるらしいが、携帯やと5000文字くらいまでしか書けないことに気が付いた。
 …………ほんま、どないせぇっちゅぅんじゃ。



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