今回は、
『ARIA』っぽいタイトル。
「何やってるのさ!?」
「びっくりした。寝起きにあんなもの見せられちゃ抹消もしたくなるわよ」
地球に重力があるのと同じくらい仕方のない事だから。
「さて、問題です」
「理科の行動が一番問題だからね!?」
「先程使われた爆発物の薬品は何でしょうか?
(1)エチルエーテル
(2)1,2 ジクロロエタン」
因みに、どちらも発火、爆発を起こしやすい代物。
「よくそんな物持ち歩いてたね!? バスとか電車通学ならどうするつもりだったのさ!?!?」
「護身用に常備」
「車内のアナウンスでも言ってるよね!? “車内への危険物の持ち込みは”って」
「大丈夫よ。扱い慣れてる」
「そういう問題じゃないよ!? それに警官に職務質問され……」
「学生と答えればOKよ。もしくは、護身用に常備って」
「護身用にじゃ通らないからね!? かなり物騒だから! あと、職務質問って、そのまま“職務”って意味で仕事してますか? してませんか? 聞くってことじゃないんだよ!?
それに何より、“1,2 ジクロロエタン”なんて皮膚に触れただけで危険な薬品だよ!?」
「吉井」
明久のツッコミに冷静に声をかける筋骨隆々とした逞しい教師。
「何でしょうか!?!?!」
「落ち着け。それと……、霧島がおまえの真後ろで待機してる」
「何ィッ!?!?」
明久のホントに真後ろ。数センチしか離れてない。明久の影かと見紛うほどに……。いや、むしろアレは守護霊ね……。
バッと振り返った明久。絶妙な機動で明久との距離を維持する翔子。
「近っ! 翔子ちゃん、近い!」
「……おはよう明久」
翔子は明久をハグする。相変わらず仲いいのね。
「翔子、おはよ」
「……理科、おはよう。…明久は、してくれない……?」
「翔子ちゃんおはよう。って、僕を抱きしめながら挨拶はやめて!?」
「仕方ないわね。……交ざれっていうんでしょう?」
明久ったら、仕様がないわね。
「言ってないよ!?」
「吉井。おまえも大変だな」
「見ていないでなんとかしてくださいよ!」
「俺は馬に蹴られたくないからな」
「馬??」
「男なら、甲斐性を見せてみろ。吉井」
うん、明久に言っても無駄。翔子だって、坂本雄二のこともあるし。
「複雑ね〜……」
「結局抱きしめるの!?」
あー……。教室までの距離が遠い。…………誰よ、こんな遠くしたの。
……あ。藤堂カヲルさんだったわ……。