タイトルは、
『怪傑ゾロリ』
って感じです。小学生ん時読んだなーって思い出しました。
「皆さん進級おめでとうございます。私はこの2年A組の担任、高橋
大きめの窓から中を覗いて見ると、髪を後ろでお団子状にまとめ、眼鏡をかけてスーツをきっちり着こなした知的女性の代表のような教師がいた。
彼女がそう告げると、黒板ではなく壁全体を覆うほどの大きさのプラズマディスプレイに担任教師の名前が表示された。
贅沢…っていうか、壁全体を覆うほどの大きさのプラズマディスプレイなんている? デカければいいってものでも無いでしょうに。黒板サイズで充分事足りるのが理解できないのかしら?
「まずは設備の確認をします。ノートパソコン、個人エアコン、冷蔵庫、リクライニングシート、その他の設備に不備、不満のある人はいますか?」
Aクラスの教室は50人の生徒が普通に授業を受けるには過剰なほどの広さと設備があって、冷蔵庫には当然のように各種飲料やお菓子を含めた様々な食料がエアコンは教室どころか客人に一台で、それぞれが好みの温度に調整できるようになっているみたいだった。
更に見渡してみると天井は総ガラス製でありながらスイッチ一つで開閉可能となっていて、壁には格調高い絵画や観葉植物がさりげなく置かれてて……何? 何処かのリゾート施設を意識したわけ? 全くもって理解に苦しむわ……
「参考書や教科書などの学習資料はもとより、冷蔵庫の中身に関しても全て学園が支給致します。他にも何か必要なものがあれば遠慮などすることなくなんでも申し出てください。
では、はじめにクラス代表を紹介します。霧島翔子さん。前に来てください」
どっかから紅茶の香りがした。大和撫子って感じの翔子だけど、洋物も結構似合うのよね。
「……はい」
名前を呼ばれて前に出てきた翔子。黒髪を肩まで伸ばしてまるで日本人形のような綺麗な少女。女性から見ても魅力的に映る。
物静かな雰囲気の彼女はその整った容姿と相まって、穢れを近づけない神々しさを放ってる。
クラス代表。……つまり2年生のクラスを編成する振り分け試験において、この教室内で誰よりも優秀な生徒。
さらに言うなれば、学年で最高成績を誇るAクラスでのトップはそのまま2年生のトップということになる。同じクラスに入れたはずなんだけど、仕方ない。
「……霧島翔子です。よろしくお願いします」
クラスみんなの視線の中心にありながら顔色一つ変えずに淡々と名前を告げる。
その目はクラスメイトではなく、此方へと向けられている。
霧島は1年の時から有名で、その綺麗な容姿は学年を問わず知れ渡り、男子生徒からの告白が絶えなかった。だが、誰一人として彼女の心を動かした生徒はいない。だからって同性愛者だって噂が立つのはどうだろ。既に決まった相手がいるって考えに至れ無いほどバカなの?
「明久、手くらい振ってあげなさい」
「そだね」
明久が手を振ると翔子も手を振って返してきた。
「Aクラスの皆さん。これから1年間、霧島さんを代表にして協力し合い、研鑽を重ねてください。これから始まる『戦争』で、どこにも負けないように」
戦争ね……。カヲルさんに交渉権をつけられるか……やってみましょうか。翔子もその事、考えてそうだし。明久はどうかしらね?
「明久、行くわよ」
「あ、うん」
「そうそう。“力”は隠しておきなさいね」
「理科はどうするの?」
「“力”って?」とは聞かないのね。つまりは、同じ考えを持っている。その上、方針とかもあるのでしょうね……
「姫路より抑えようかな」
「Aクラス戦までは?」
ほら、ね?
「そうね。取り敢えずは、試召戦争を始めないと」
「できるだけ早く、だね」
「えぇ。そうなれば、今日明日には仕掛けたいわね」
「そうだね。そうなれば、まずはDクラス。Eクラスは気にしなくて平気だしね。姫路さんがいるのは勿論、僕達の操作技術って学園一だしね」
だから、まずはDクラス打倒。
「それにFクラス代表は、恐らく……」
「雄二。だろうね」
だとすれば、話は通しやすい。どう持っていくかにもよるでしょうけど。
「たぶん、ね。ま、とにかく、返り咲きましょうか?」
「だね」
「「打倒Aクラス!」」