ペルソナ3 The second world with You   作:harbor

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第十一夜

「近頃、制服の撤廃を求める意見が多くてね。僕は下らないと思うのだが、君達はどう思う?」

そう、質問を投げ掛けたのは、後ろに流した髪と細めの目が特徴的な青年、小田桐。

彼がこのような質問を投げ掛けたのには意味がある。

(……会長直々に推薦とは、よほどこの二人は頭が切れるのだろう。確か転校生の有里と、鳴上と言ったか。少し、試させてもらおう。)

つまりはちょっとしたテストである。

 

「下らないな。何か立派な目的があるならまだしも、どうせ着飾るのが目的だろう?」

 

「察しがいいな。その通りだ。有里君、君はどうだ?」

 

「そうだな…僕はある程度の規則が有るのなら撤廃しても構わないと思う。」

 

「ほう?それは何故?」

 

「確かに学校は自己表現だけの場ではないし、集団行動を乱すような行為は駆逐されて当然。だけど、何もかもを縛って均一化してしまうのはおかしいと思う。社会に出てからは縛りは少ないけど、その中で自分で決めていかなきゃいけない。他の言いなりで動く人間が必要な社会とは思わないからね。」

 

「なるほど。なかなか興味深い意見だ。」

(ふむ…。鳴上は比較的慎重、有里は積極的、か…。会長もなかなか話しがいのある人を引き抜いてきたな。)

 

「二人とも中々に話せそうだな。これからが楽しみだ。よろしく。」

 

「こちらこそ、よろしくね。」

 

「…押忍。よろしく。」

 

「じゃあ鳴上は伏見から説明を受けてくれ。有里には僕から説明しよう。」

 

「わかった。有里、また後で。」

 

「うん。…じゃあよろしく、小田桐。」

 

「あぁ。一回で覚えてくれよ?」

 

「…善処する…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──ポロニアンモール

 

「鳴上は蒼髭でメディカルパウダーと地返しの玉買ってきて。僕はベルベットルーム行ってくる。」

 

「わかった。買い終わったら俺も行く。」

 

「じゃあ氷耐性のペルソナを降魔しといて。」

 

「はいはい。」

 

──side有里

 

「ようこそ、我がベルベットルームへ。」

 

「や、イゴール、エリザベス。今日はジャックフロストを貰いに来たよ。」

 

「あら?アリラトじゃなくて宜しいのですか?」

 

「………値上げしたのは君だよ、エリザベス?」

 

「…………ジャックフロストでございますね。23000円になります。」

 

「はぁ…」

 

「フフフ、貴方様にしては珍しく疲れていらっしゃるご様子。何かおありですかな?」

 

「学校はめんどくさいんだよ、イゴール。」

 

「本音は?」

 

「タルタロスもぅマヂ無理。」

 

「くれぐれも命は落とされぬよう。またのお越しをお待ちしていますぞ。」

 

 

 

 

──side鳴上

 

買い物も降魔も(マーガレットに弄られたが)終えてベルベットルームを出ると、有里がぐったりしていた。

「………有里?」

 

「うん…?何…?」

 

「大丈夫か?」

 

「どう見えるの?」

 

「もぅマヂ無理。」

 

「大正解だよ。早く帰ってご飯食べて寝る…。満月明日だし。」

 

「………よし、3回替え玉まで奢る。はがくれ行こう。」

 

「よしきた。」

 

言い終わるや否や、有里は立ち上がった。

 

………嵌められた、のか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──巖戸台分寮 有里の部屋

 

相変わらず生活感のないその部屋で、愚者二人はトランプに興じていた。

…少なくとも、見た目は。

 

「……はい。フラッシュだよ。」

 

「悪いな、有里。300円もらうぞ。ストレートフラッシュだ。」

 

「うっわ…ひっどい。せっかく来たと思ったのに。」

 

「儲かった儲かった。で、明日はどうするんだ?」

 

要は作戦会議(ただし二人のみ)である。

 

「まず…突入後すぐは岳羽と行動して。まぁ大体指示は飛ばすけど、ざっくりした方針ね。」

 

「了解。で、デカイのとやるときは?」

 

「うん、それなんだけど…」

 

「ん?」

 

「鳴上、今回は補助に徹してもらえる?」

 

「それは…何故?早く終わらせた方が良くないか?」

 

「まぁそうなんだけど。前回通りなら順平に花を持たせないと、彼むくれるから…。まぁ、念のため。」

 

「そうか。わかった。………大変だな、リーダー?」

 

「二回目だからね。慣れちゃった。」

 

「……慣れって怖い。」

 

『ボクは四月の岳羽さんの件、忘れてないからね?』




今日は珍しくファルロスが具現化している。

「うおっ!?なんだこの子!?」

「あれ、鳴上?見えるの?」

「あ、あぁ…」

「マジか。この子はファルロス。死神だよ。」

「人聞き悪いこと言わないでよ、湊。鳴上君だね?よろしく。」

「あ、あぁ。………ファルロスって言ったか?」

「うん。」

「どうかした、鳴上?」

「有里、名前はお前が?」

「え?いや、ちが「そーだよー。」

「…………。」

「え!?何その冷たい目!?僕じゃないからね!?」
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