全てを轢き潰す傲慢[ウマ娘 × Limbus Company]   作:シータさん

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『…ハナを進む!ハナを進む!後続追いつけない!ゴールまであと僅か!少しのチャンスすら与えず逃げ切ったのは!…』
「…」

歓声が響き渡るレース場。蹄鉄跡の刻まれたターフ。涙か笑顔、あるいはそのほかの感情で染まる彼女たちの表情。
ある人はそれを美しいと形容し、ある人はそれを面白いと記憶し、ある人はそれを圧倒されたと心に押し留めるだろう。
だが…

「…やはり、私の興味を引く者はいないな…」

テレビから聞こえるそれらの全ては、彼にとっては雑音でしかないらしかった。
日本ウマ娘トレーニングセンター学園中央校、通称トレセン学園。
その練習場をガラス越しに見渡せるフロントにて、彼は鎮座している。
今日も自分のお眼鏡に適う新時代への鍵はいない、とでも言うように。

「……時間の無駄だろうな。部屋に戻って論文を書いた方が有意義であろう。」

そんな時間もたった今終わり、ソファから気怠そうに身体を起こす。
彼の名は「ホーエンハイム」。生物学者であり、現在担当無しのウマ娘トレーナー。
そして、後に伝説となるウマ娘、「アグネスタキオン」を導く者である。


始動

「ホーエンハイムさん…まだ担当は作らないんです?最後の担当と契約満了してからもう2ヶ月ですけど。」

「私は私の能力と釣り合うウマ娘としか契約を結ばない。片っ端から新米と付き合って三流の結果ばかりを量産することほど無駄なことはないからな。せっかくトレーナーとして動くのなら、時代に名を刻むような成果を残すべきではないかね、ジミー君?」

 

ある日の昼下がり。いつも通り練習場を視察していると、右隣に比較的よく見る顔が座ってきた。

 

「私の名前はヨハンですよ。本当に、あなたは人の名前を覚えない方ですね…」

「長く続く関係など作ったことがないからな。覚えても結局離れるのなら、そのリソースを別のものに割いたほうが…」

「そういうスタンスだから人が離れるんじゃないですか?名前が覚えられてるって結構嬉しいんですよ。だから、ホーエンハイムさんももう少し努力してみません?」

「…善処しよう。」

 

正直な話、私は努力をしたことがない。

努力をせずとも自身の天才的な頭脳があれば成果は出せたからだ。

 

「…で、担当はどうするんです?年度末までに担当が決まらなかったら、そのままトレーナー資格を剥奪されるらしいですけど。」

「その時はその時だ。また別の道に進もうと思っている。幸いにも、私は博士号待ちであるからな。ここを去ろうと、数多の道のうち一つが潰えるのみだ。」

「はぁ…そうですか。あなたがそう言うならそれでいいんでしょうね。」

 

期待外れ、とでも言うような表情で息を吐く。

何故私にここまで肩入れしているのかが不思議だ。世間では彼のようなものを変わり者と呼ぶのだろう。

 

「そういえば、新しい担当が決まったんですよ。」

「そうか。」

「…」

「…」

 

練習場では、今日もウマ娘たちが各々トレーニングをしている。トレーナーから指導を受ける者も、1人で好きなように走る者も…

 

「いや、聞いてこないんですか?」

「私に話したところで大した返事がないということは君が1番よく知っているだろう。」

「それはそうですけど…もう少し聞く姿勢は持ってほしいです。で、どうなんです?私の話は聞くんですか?」

「君の好きにしたらいい。」

「…はぁ、そうですか。」

 

やはり、変わり者だ。

 

「…先日、新しい担当が決まったんです。マンハッタンカフェっていう娘なんですよ。最初は気が合わないと思ってたんですけど、いろいろ対話しているうちにお互いの指針がマッチしていることに気がついたんです。それで、彼女の夢を応援したくて担当になったんです。まだ少しすれ違いとかもありますけど…」

 

今日の練習場内のウマ娘の数は見渡す限り13人。うち8人は昨日と同じメンツ。4人は1週間のうちに見たことがある。1人のみ未確認。

 

「そうか。」

 

同行者は無し。トレーナーらしき人影も見当たらず。だからといって新人らしき初々しさも見れない。確認する価値はあるだろう。

髪色は栗毛。右耳に耳飾りらしきものをつけていて、髪はかなり煩雑に見える。平均的な身長で、顔はここからでは見えない。

 

「……えっと、マンハッタンカフェはスタミナに自信がある子なんです。華奢な身体からは想像もできないほどスタミナのキープ力が強くて…それで、もしかしたら逃げとかが向いているのかなぁって…」

「いいや、逃げよりも差しの方が向いているだろうな。」

「なるほど、じゃあその方向に…って、本当に聞いてたんですか!?」

 

彼の方向を見る。全く見たことのない生物を前にしたかのような表情だ。

概ね、私なぞに期待は元からしていなかったということだろう。それが正常だ。

 

「自分の知らない話なら聞いた方が知識が豊かになるからな。もちろん面白い返事はできないが。」

「そ、そうですか…ところで、先ほどのお話、もう少し伺っても?」

 

そう思っていたのに、また期待しているような表情に戻る。

つくづく、彼はよく分からない。私をどのような目で見ているというのだ。

 

「先ほどの、とは?」

「逃げよりも差しが向いているって話です。ぜひあなたの意見を聞きたくて…」

「ああ、その話か。別に構わないが…情報の一片から推測しただけだ。私の知識を鵜呑みにしないと約束できるなら教えよう。」

「できます。私も少しは歴を重ねていますから。」

 

得意げな表情で、彼は答える。

こういった人間には教え甲斐がある。世の中の人間が全て彼のように知的好奇心と自信を持つ人間であれば、私ももう少し生きやすいというのに。

 

「ならよい。まず、スタミナタイプといってもその特徴は大きく分けて2つに分かれる。出力を変えず常に一定のまま走り切れるタイプと、スタミナをキープしここぞという時に爆発させることができるタイプだ。要するに、常に70%をキープできるか、最初は50%で最後に100%を出せるか。では問題だ。どちらが前方脚質向きで、どちらが後方脚質向きだ?」

「えっと…前者が前方、後者が後方ですか?」

「半分正解だな。」

「半分…?」

「もちろん、傾向としてはそのような判断をした方が成功しやすい。だが、ウマ娘によってはそういった性質を無視してほかの脚質で走らせた方が結果的によい成績を納めることもある。まぁ、今は関係ないからこの話は置いておこう。とにかく、スタミナタイプといっても一意に得意な脚質が決まるわけではないということだ。君の話を聞く限り、そのウマ娘はスタミナをキープする方向に特化しているのだろう。ならば、そのキープ力を活かし後半で爆発をさせるような脚質にすれば、その娘の強みをより活かすことができる。加えてそこに基礎的な持久力を増強させれば、春天すらも走り切れるほどのスタミナを持つウマ娘になるだろうな。もちろん、理想論ではあるが。」

「……なるほど…」

 

いつのまにかメモ帳に記帳している彼を見て、少し心が上向きになる。

次の職は教職員でもいいかもな、と思った。

 

「これで以上だ。他に聞きたいことはあるかね?」

「いいえ、ありがとうございます。勉強になりました。」

「そうか。これからも知識が必要になったら私を訪ねるがよい。余裕があれば話を聞こう。」

「はい!それじゃあ、早速彼女と話してきます!では!」

 

そう言うと、彼はソファから立ち上がる。

まるで一過性の台風だ。

 

「頑張りたまえよ、ラダーン君。」

「ヨハンです!」

 

走り去っていく彼を尻目にレース場に再び顔を向ける。

ウマ娘の数は増えた。が、先ほど注目していた栗毛の彼女は見当たらない。

しまった、見逃したか。

いつもなら、よくある失敗の一つだと流しているところだが…走りすら見ずに逃してしまうのは、なんだか勿体無い。

そう思った私は、先ほどの彼と同じようにソファを立ち上がり、レース場に向かって駆けていった。

 

 

――――――――――――――――――――――――――――

 

 

息を切らしながら、練習場までやってきた。

先ほどまでは小さく見えていた練習場も、こうやって見るとかなり広い。

先ほどまで中心辺りにいたのがいなくなっていたのを考えると、今は走り終えて外周のどこかで休憩でもしていると考えるのが普通だろう。

栗毛、右耳の飾り、煩雑な髪、平均的な身長。整理してみると、あまりにも情報が少ない。というか、この程度の特徴なら数多のウマ娘が当てはまる。

だが、探し出せるであろう。そう思いながら、再び走り出す。

 

「はぁっ…はぁっ…」

 

だが、いない。見当たらない。既に場内を半周したが、それでも見当たらない。

まさか、少し走り終えただけですぐ寮にでも戻ったと言うのか?それとも、既に休憩を終えて練習に戻ったのか?

少し不安に思い、辺りを見回す。

 

「…あの、何かお探しで?」

「っ!?」

 

突然、1人のトレーナーが不意に声をかけてきた。

 

「あ、すみません。急に声かけて…あの、どうかされましたか?」

「あぁ、いや…すまない。人を探しているんだ。」

「人?誰ですか?」

「人…というか、ウマ娘を探している。特徴しか分からないのだが…栗毛で、右耳に飾りをつけていた。髪はかなり煩雑に見えたな…」

 

自分の持つ情報を次々と開示するも、目の前の彼は難しそうな顔をしている。

 

「うーん…言っちゃアレですけど、その情報だけだとかなり普遍的というか…というか、髪が煩雑ってなんですか。」

「俗っぽい言葉で言うなら"ボサボサ"とか…そういった意味に捉えてくれ…はぁ…まぁ、これだけじゃ分からないか。」

「他に何かないですか?」

「他…そうだな。見かけた時はこの場の中心辺りにいたんだが、今探す限りだとどこにもいないという情報はあるな。」

 

そう言うと、突如閃いたかのように顔を明るくする。

 

「となると、さっき練習場から出ていった娘かも…だとすると、彼女は…」

「どうした?分かったのか?」

「あぁ、もしかしたらですけど。それって、アグネスタキオンじゃないですかね?」

「アグネスタキオン…」

 

タキオン。確か、光速を超えるとされる仮想粒子の名だったか。

そんな名前を付けられるウマ娘とは。余程速いと見える。

 

「ありがとう、もしかしたらそれかもしれないな。どちらの方向に行った?」

「西側の入口からです。あぁ、でも彼女を追うのは…」

「そうか、すぐ追わねば…!」

 

会話もほどほどに、すぐにそっちの方向へ走り出す。

何か言おうとしていた気がしたが、大した情報でもないだろう。

まだ時間は経っていない。相手がウマ娘とはいえ、走り終えてからそこを出てどこかに行くまでの手段にすら走りを取り入れるほど馬鹿な者はいない。大抵の場合は歩いているはずだ。

ならば、私でも追いつける。

唯一の懸念点は、相手の向かう場所と自分の向かう場所が異なることだが、そんなことを気にしていては手に入れられるものも逃してしまう。

結局は50:50だ。確率など存在しない。

今はすべきことは…走るだけだ。

 

 

――――――――――――――――――――――――――――

 

 

「………ーい……」

 

「…………ーい!……」

 

「……おーい!……」

 

「…メだ……まだ意識が…」

 

少しずつ、視界が開ける。

ここは一体。というか、何があった。

 

「……こ、こは…」

「…おぉ?これはこれは。やっと意識を取り戻したみたいだねぇ。それじゃあ、早速テストをしようか。君、先ほど起こったことは覚えているかい?」

「先ほど、とは…?」

 

まだ頭が痛い。どうやら何かにぶつかったことは推測できる。

だが、何と…?

 

「先ほどは先ほどだよ。あぁちなみに、ここまで君を連れてきたのは私だ。今聞いているのはその前。"何が"起こって"どうなった"かだ。どうだい?」

「…何が起こって、どうなったか…」

 

痛みを訴える頭を何とか引っ叩く。

そういえば、私は……

 

 

 

廊下を走り、アグネスタキオンを探していた時。

向かい側から、何かが聞こえてきた。

 

「待ちなさーーい!!!今日という今日は承知しませんよ!アグネスタキオン!!!」

「ハッハッハッ!何を承知しないというのかい!!私は何もしていないじゃないか!」

「教室中を泡まみれにしておいて何を言うのですか!!!」

 

よく見ると、向こうから2人のウマ娘が走ってくるのが見える。

後ろにいるのは、デコを出した見るからに快活そうなウマ娘。そしてもう1人は…

…栗毛に、右耳の飾り。手入れをしていなさそうな髪…そして何より、後ろのウマ娘が言っていることを照らし合わせるなら。

 

「…そうか、あれがアグネスタキオン…!」

 

ようやく見えた。私の担当に相応しいのかもしれないウマ娘。

歓喜に塗れた身体が、勝手に走り出す。…が。

 

「ちょわっ!!危なーーーい!!!」

「む…?」

「…は?」

 

距離を見間違えたらしい。

結果:正面衝突。身体な丈夫なウマ娘であるアグネスタキオンはノーダメージだったが、人間の成人男性でしかない私は大きく吹っ飛ばされた。

そしてその勢いで意識を失い…

 

 

 

「…今に至る、ということか。」

「ふむ、記憶障害も無しか。ふむふむ…」

 

いまだに脳が震える心地がして気分が悪い。だが、目の前にいるウマ娘はそんな私を見ながら不気味に薄ら笑いを浮かべている。

というか、目の前にいる彼女こそが目的のアグネスタキオンではないか。不幸中の幸いとでも言おうか。

 

「…ふぅ…ようやく、見つけられたか…」

「ふぅン?見つけたとは、何をだい?」

「君のことだ、アグネスタキオン。」

「…ふむ。そうかそうか。では何を目的に?」

「君の走りを見せてもらいたい。それだけだ。」

「なるほど。だが、私にはどうも"それだけ"とは思えないねぇ。」

 

相変わらず不気味な笑みを浮かべながら、彼女は私を見据える。

 

「…どうやらほかのウマ娘と比べて随分賢いらしいな。」

「まぁ、そうだろうね。トレセン学園に"研究のため"入った生徒など私以外にいないだろう。それで、君の真意はなんだい?」

「簡単なことだ。私の担当ウマ娘として相応しいかを調べたいだけだよ。」

「やはり、か。それならば答えは明確。ノー、だよ。」

「…そうか。」

 

キッパリと断られてしまった。

それならば仕方ない。ここを発とう。

 

_ギシッ

 

「…ん?」

「…ハッハッハッ!もしかして君、物事に没頭すると他のことが見えなくなるタイプかい?」

「な、何故…!」

 

身体が動かない。椅子に縄で縛り付けられている。

意味がわからない。こんなことをする理由が分からない。

 

「まぁ、私も同じタイプさ。何かやるべきことがあるのに他のことに気を取られるのは時間の無駄…そんなもんだからね。さ、それはそれとして…」

「な、何をする気だ…?」

「何を?そりゃもちろん、実験さ。君を被験体とした、ね。」

 

ここまで来て、ようやく練習場の優しきトレーナーが最後に言おうとしていた言葉の真意が分かった。

「彼女を追うのはやめとけ。実験体にされるぞ。」ということだったか。

 

「…さて、君にはこれを飲んでもらおう。なに、飲むだけさ。ちゃんと味は調整してあるから苦くて吐き出すなんてことはないはずさ。」

 

そう言って取り出されたのは、3本の試験管。それぞれ謎に発光しており、見た目だけでは飲めるようなものには見えない。

 

「待て待て待て!本当に人体に取り入れて問題ないものなのか!?」

「あぁ、問題ないさ。体内の移動経路から消化、そのほか諸々の計算は済ませてある。人体への有害性は無いはずさ。ま、あったとしてせいぜい大腿四頭筋辺りが発光するだけ。人々から変な目で見られるくらいで済むはずだよ。」

「そ、そうか…とはならない!!!それはただの副作用だろう!主作用は!?」

「はぁ…モルモットの癖に文句が多いねぇ。ほら、さっさと口を開けて飲みたまえ。悪い作用はないはずだよ。」

「や、やめ…!」

 

手が迫ってくる。このまま口をこじ開けられるのだろう。

研究魂には敬意を表するが、その被験体となることは看過できない。まだやるべきことがあるのだ。

どうにかして拒否しようと、口どころか目すらも閉じる…すると、突然。

 

_ガラガラガラ

 

「…ちょっと、タキオンさん。何やってるんですか。」

「む?おやおや、カフェじゃないか。」

 

扉が開く音がした。誰かが入ってきたらしい。

目を開ける。そこには、アグネスタキオンと共にもう1人のウマ娘がいた。

 

「もう…また誰かさらってきたんですか。そうやって人を困らせて…」

「科学の進歩には犠牲が必要だろう?これもまた、私の崇高に至るための致し方なーい犠牲ということで…」

「タキオンさん…ダメと言ったらダメです。何回言ったら分かるんですか…」

 

どうやら、後に入ってきた長い黒髪のウマ娘はカフェと呼ばれているらしい。

そういえば彼…確かロハンとか言ったか。彼が"マンハッタンカフェ"と言うウマ娘を担当にしたと言っていたか。

 

「うーん、やっぱりカフェはなびかないねぇ。ところで、何の用だい?君がただただ人助けのためだけに私を探すとは思えないがねぇ。」

「…先生方が、呼んでいました。今すぐ職員室に来るように、と。」

「ふぅむ。だが、私にはまだまだやらなくちゃいけないことが…」

「ほら、行ってください。早く。すぐに…」

 

カフェの目が鋭くギラつく。

その眼光は、もはや霊的な魔力すら感じるほどだ。

 

「あぁもう、分かった分かった!ったく、そうやって睨まれちゃ敵わないよ…実験は中止だ。教師サマからの招集と来たら、すぐにでも行かなければね。」

 

そう言って、先ほどの試験管を鞄にしまうとすぐに出ていってしまった。

それと入れ替わるように、カフェが私を縛り付ける縄を解く。

 

「大変でしたね…気をつけてくださいよ。タキオンさんはああいうウマ娘ですから。」

「はぁ…すまないな。一目でもいいから走っているところを見たかっただけなのに…」

「…?タキオンさんの、走っているところ…?」

「あぁ…私はまだ担当がいなくてだね。私の担当として相応しいウマ娘を探している最中なんだ。それで、彼女…アグネスタキオンに、直感が反応した。だから一回走っているところを見て、判断したい。そう思ったのさ。」

「……はぁ…」

 

一瞬縄を解く手が止まる。

 

「…失礼ですけど、あなた嫌われてますよね。」

「確かに、2週間以上何のトラブルも無しに続いた人間関係は数えるほどしかないな。」

「誇らしげに言うことじゃないですよ、それ…ほら、解けましたよ。」

 

ようやく私を縛っていた縄が解ける。

 

「ありがとう。さて…どうやって彼女の走りを見ようか…」

「…まだ諦めないつもりなんですか。」

「一度きっかけが出来れば追えるところまで追える主義なのだよ、私は。君はどう思う?彼女をなんとかして射止める方法は?」

「…まぁ、順当に行けば今度開催される選抜レースでしょうね。タキオンさんも出場するはずです。先生方に呼ばれた理由も、レースの参加の可否を問うためでしょうし。」

「なるほど、選抜レースか…彼女がそう易々と出るとは思えないがな。」

「だから、先生方もわざわざ呼んだのでしょう。多分、選抜レースに出なかったら…」

「出なかったら?」

 

カフェが、少しばつの悪そうな顔をする。

 

「…この話はやめましょう。嫌なことばかり考えると、嫌なものが付いてきてしまいます…」

「そうか。では、そろそろ出るとしよう。君のトレーナーによろしく伝えておいてくれ。」

「…はい。お気をつけて。」

 

自分も部屋を出ていく。今日はこれ以上アグネスタキオンを追っても無駄だろう。

来る選抜レースに向けて、準備を進めておかなければ。

 

 

「……もしかして、トレーナーさんが言ってたホーエンハイムさんって、あの人かな…」

 

 

――――――――――――――――――――――――――――

 

 

そして、選抜レースの日がやってきた。

レースの出走表には、アグネスタキオンの名が刻まれている。出走は間違いないようだ。

ようやく待ち望んでいたものが見れる…そう思ったその時。

 

「どういうことだ!待機所にも寮にもいないって!」

「くまなく探したんですが…全く見当たらなくて…」

「マジかよ…スタッフ全員に連絡して探させろ!」

 

なんだか騒がしい。どうやら誰かがいないようだ。

まぁ…多分アグネスタキオンのことだろう。

 

「…困ったことになってるらしいな。」

 

ほぼほぼアグネスタキオンのためだけにわざわざここまで来たというのに、その時間を無駄にされるのはいただけない。

また実験体にされるかもしれないが、とにかく探しにいってみよう。

 

 

 

探すこと数分。広場の噴水辺りにいたのですぐ見つけることができた。

 

「アグネスタキオン。何をしている?」

「おや?君は…先日捕まえたトレーナー君だったか。どうしたんだい?自分から尋ねに来るなんて。もしかして、被験体志望かい?」

「違う。そんなことより、選抜レースは出ないのか。」

「選抜レースなんかに私の実験を邪魔されては困るからねぇ。出ないことにしたよ。」

「勿体無いとは思わないのか。」

「全く?」

「何故だ。」

「そもそも出る意味がないからさ。私の目的はウマ娘の速度の限界を越えること。その速度の果てが見たい、その一心で私は研究を続けてきた。故に、その研究にそぐわないものは全て私の道には必要ない。君も、そう思わないかい?」

「ずいぶんと傲慢だな。それが回り回って研究の阻害になったらどうする?」

「確かに、もしかしたらこのせいで学園を退学になるだとか…そういうことはあるかもねぇ。だが、何度も邪魔によって停滞されるよりはマシだよ。私はそういう主義だ。」

「ふむ。そうか。」

 

話し合ってみたが、これは禅問答にしかならなさそうだ。

お互いに強いプライドを持っているが故に、道が微妙に逸れてしまっている。最初は似たもの同士だと思っていたが、そうではないらしい。

 

「残念だ。ぜひ君の走りを見てみたかったのだがね。」

「何度だって言うが、私はトレーナーを求めていない。わざわざくだらないトレーニングやらで時間を潰されては困る。引き取りたまえ。」

「そうだな。これ以上説得を試みたところで、時間が無駄になるだけだろう。ではな。」

 

その場を立ち去る。せっかく外に出たのだから先ほどの選抜レースを見るだけ見ておこう。

アグネスタキオンを手に入れられなかったのは惜しいが、この学園には他にも金の卵が眠っているはずだ。

そう自分に言い聞かせるが、なんだか胸がざわつく。

でもまぁ、そんなものだろう。選択をした時はいつも後悔に似た何かが付き纏ってくるものだ。

 

 

――――――――――――――――――――――――――――

 

 

選抜レースからまた数日。

時刻は17:03。練習場の人もほとんど消えてしまったため、今は部屋に帰っているところだ。

空は橙で染まり、消えかかった太陽が地を平行に照らしている。

毎日帰る際に通るここでは、位置的にレース場を眺めることができる。夕陽に照らされ少しずつ影が差し掛かる誰もいないレース場がなんとなく好きで、毎回ここで足を止めてしまう。

もちろん、今日も人はいない…と思っていると、突然一つのペアが目につく。ウマ娘2人のみのペアだ。

この時間帯にここに来るなんて珍しい。だが、何よりも私の目を引いたのは…

そのペアがあの生徒会長であるシンボリルドルフと、あのアグネスタキオンであったということだった。

 

「…!」

 

思考よりも、直感よりも、まず最初に身体が動いていた。

どういった用でなぜレース場に来たのかは分からないが、わざわざこんな場所に来ているのなら目的は一つ。

走る。それ以外にはない。脚に力を込める。

見たい。ぜひ見たい。この目で見たい。

今この瞬間だけは、自分が風のようにすら感ぜられた。

 

「待て!!!」

 

気づけばレース場に付いていた。

息が切れていることすら忘れ、そう叫ぶと2人は私に振り返る。

 

「…おや。君の知り合いかな?アグネスタキオン。」

「君は…前々からしつこく絡んできたトレーナーじゃないか。何の用だい?」

「はぁっ…はぁっ…観客…観客は、募集しているかね…?」

 

ようやく心と体が同期化され、疾走の疲れがどっと押し寄せてきた。

それでも喉の奥からなんとか言葉を引っ張り出して紡ぎ出す。

 

「…まぁ、私は別に構わないが…アグネスタキオン、君はどうだい?」

「私も構わないよ。最後の走りだ、盛大に行こうじゃないか。じゃあ、私は先に。」

 

そう言って、タキオンは先にレース場のゲートに向かう。だが、シンボリルドルフはまだ行かない。それどころか、こちらに近づいてきた。

 

「…行かないのか?」

「君と少しだけ話をしたいだけだよ。」

 

息を落ち着け、彼女に向き合う。

 

「ここまで来たことを考えるに、君はアグネスタキオン…彼女のトレーナーとなりたいんだろう?」

「…まぁ、そうだ。正確には、彼女の走りを一目見てみたい、だが。」

「では、走りすら見たことないウマ娘をそんなに熱心に追っていると?」

「あぁ。…トレーナーとしては、間違っているだろうが。」

「そうかもしれないな。ふふふ…だが、その直感は決して間違えてないさ。彼女は文字通り奇跡の脚を持っている。」

 

奇跡の脚、か。

 

「…とはいえ、不思議ではないだろうか。」

「何がだ?」

「トレセン学園が日本一のウマ娘のトレーニング施設として名を馳せているというのは事実だ。研究設備も揃っている。彼女の夢を叶えるにはうってつけの場所だ、ここを選ぶのも頷ける。だが、トレセン学園にいる限り『トレーナー』という存在からは逃れられない。

彼女が疎んでいる存在が必ず付き纏ってくるというのに、何故彼女は今までここに残り続けたのか…君は、どう思う?ふふっ。」

 

そう言うと、返答すら聞かずに彼女もゲートへ向かってしまった。

何故アグネスタキオンがここから離れずに残り続けたのか。トレーナーから逃れられない世界から出ず、何故留まり続けたのか。

…結論は未だ出ない。だが、彼女の心の一欠片だけはなんとか見えたような気がした。

 

『間も無くレースが開始されます。コース内にいる方は、進路場に物品を残さずに速やかに外周へ移動してください。』

 

私と彼女たち以外に誰もいないレース場に、アナウンスが響く。

客席の、全体を見回せる場所に座る。ここまでがらんどうな客席に座るなど初めてだ。

 

「………」

 

緊張感が走る。私自身は何もこの競争と関係がないというのに。

ただ今できるのは、じっとゲートを見ながら始動のその時をただ待つのみだった。

 

 

_ビーッ!!!

 

 

今、ゲートが開いた。

 

 

_ダッ!

 

 

彼女たちが芝を踏み締める音が、響く。

 

その圧力は、観客席に伝わるほど強い。

 

初動はシンボリルドルフが先頭。アグネスタキオンはそのすぐ後ろをつく。

スタートダッシュはわずかにシンボリルドルフに軍配が上がっている。

 

だが、アグネスタキオンも追いついている。それだけで、彼女の"異常さ"が読み取れる。

学園内最高の実力と名高いシンボリルドルフと、未だマトモなトレーニングすらしていないアグネスタキオン。そんな2人が、今この場を"並走"しているのだ!

 

思わず唾を飲む。これほどに心が高揚するのは久しぶりだ。

 

レースは中盤に差し掛かる。未だに2人は付かず離れずといった様子。

掛かっている様子はない。スタミナの計算すら出来ている。

 

アグネスタキオンは速い。

 

それだけでなく賢い。

 

それでいて気圧されることのない力もある。

 

まさに。彼女こそが。

 

私の求めていた、ウマ娘であった。

 

 

_ブォンッ

 

 

瞬間、シンボリルドルフが急加速した。

 

 

レースは終盤。最終コーナーに差し掛かろうとするところで、シンボリルドルフが一足先に勝負をかけた。

 

 

差は離れる。アグネスタキオンも負けじと加速するが、足りないように見える。

 

 

シンボリルドルフはゴールまで目測およそ300m。差のバ身およそ5。

流石は"皇帝"か。勝負はもう付いただろう。

 

 

が、その時。

 

 

「…ッ!」

 

 

アグネスタキオンの眼が、変わった。

 

 

突如、アグネスタキオン上がってくる。

 

 

速い。速い。見たことのない速さ。バ身が見る見る内に縮まる。

 

 

その速さに、一瞬色が失われるかのような錯覚を覚える。

 

 

気づけばシンボリルドルフのすぐ後ろだ。手を伸ばせば届く距離。

 

 

追いついた。"皇帝"、いや"光帝"に!

 

 

加速はお互い止まらない。その表情はまさに必死。

 

 

ゴールまであと僅か。その差も僅差。

 

 

どちらが勝つ。

 

 

どちらが届く!

 

 

どちらが、超えるッ!?

 

 

――――――――――――――――――――――――――――

 

 

気づけば、私は椅子から立ち上がり、ただ真っ直ぐとその瞬間を見つめていた。

彼女たちの疲弊が同期化されたかのように、息が荒い。

 

「……勝者、シンボリルドルフか。」

 

アグネスタキオンは、一歩届かなかった。

客席から見ていたが故に詳細な差は分からなかったが、おそらくハナ差だろう。

我に帰った私は、すぐさま客席から離れ彼女たちに近づく。

 

「はぁっ、はぁっ、はぁ…はははっ!!!疲れたッ!!!心底そう思うぞ、アグネスタキオンッ!!」

「ふぅっ、ふぅっ…会長は、お優しいねぇっ…勝者は、君だろう…!」

 

お互いが労いの言葉をかけている。勝負した者同士の絆というやつだろう。

 

「…素晴らしかった。私が見てきたレースの中で、最も面白いものだったよ。」

「はぁ、ふぅぅ〜っ…それは良かった。私たちも、良いレースができて楽しかった…そうだろう?アグネスタキオン。」

「まぁっ…そう、だね。最後に良い勝負ができたさ。」

「ははっ、そうか。…それにしても、惜しいな。君を失うなど、学園一の損失だろう。心変わりはしなかったか?」

「残念、心は変わらないよ。そもそも、上の決まりに"こころ"で変えられることなどないだろう?」

「…そうかもな。さて、ホーエンハイム君。君はどう思う?」

「……部外者に思案を求めるのか?」

「部外者だからこそ見えるものもあるだろう。それじゃあ、私はこれで。スケジュールが詰まっていてね。」

 

そう言うと、シンボリルドルフは席を外す。

レース場は今や2人っきり。かろうじて残っていた太陽も、間も無く完全に落ちてしまうだろう。

 

「…アグネスタキオン。」

「…ふぅン。」

 

彼女の目が、私を覗き込む。

 

「随分と見違えたみたいだねぇ。

その目…見たことないくらいに、狂っている。」

「君にすらそう映るのなら、今の私は相当の狂人なんだろうな。」

 

先ほどのレースでは、確かにシンボリルドルフを越えられなかった。

だが、届くほどの僅差ではあった。それこそ、アグネスタキオンの走りは"皇帝"に漸近するものであっただろう。

彼女は言っていた。ウマ娘の速度の限界を超えたいと。

彼女は言っていた。その速度の果てを見てみたいと。

彼女は言っていた。それにそぐわないものは研究の邪魔でしかないと。

 

「…君は、傲慢だ。とんでもないほどに。」

「ここまで来て、出てくる言葉が罵倒かい?私もそれほど暇じゃないのだが…」

「傲慢とは、行き過ぎた自信でもある。

目指す目的へ手を伸ばすためならば、例え肉が抉れようと芝が踏み潰されようと進み続ける、まさに動き出した車輪のごとき自信だ。

故に、誰よりも先に進もうとする者は傲慢である。

だが、君は…君の傲慢は、いずれ君自身を滅ぼすものになる。少なくとも私にはそう見える。」

「…!」

 

シンボリルドルフは言っていた。アグネスタキオンは奇跡の脚を持っていると。

シンボリルドルフは言っていた。アグネスタキオンが何故ここに留まり続けたのかと。

彼女の走りを見て、それらの言葉の意味がまた少し理解できた。

確かに、彼女は速い。その速さは奇跡と呼んでも差し支えないだろう。

だが、その奇跡には他の意味があるようにも思えた。

そして、その意味には彼女がここに留まり続けた理由があるとも考えられた。

 

「私ならば、その方向を修正できる。君の傲慢を殺すことなく、その先の未来へと導くことができる。

…いいや、アグネスタキオン。君がなんと言おうと、導かせてもらおう。ウマ娘の限界のその先へと。」

「……やっぱり、スカウトというわけか。」

 

…アグネスタキオンの走りは、危険すぎる。

生物学的観点から見て、彼女の走りは明らかに"無理をしている"。

速度を出すためなら合理的この上ない走り方だが、身体的には負荷がかかりすぎるものだ。

いずれ、故障したとしてもおかしくない。そうなってしまえばお終いだ。彼女の損失はすなわちウマ娘界全ての損失かもしれない。

そんなことでは、私が困ってしまう。

 

「ああ、スカウトだよ。簡単に言ってしまえば。だが、こうも言い換えることができる。"共同研究"だと。」

「だとしてもお断りだよ。結局は必要のないトレーニングに付き合わされるのだろう?時間の無駄だ。研究をこれ以上遅延させたくはないのだよ。」

「そうか。」

 

だが、向こうも引き下がらないようだ。

やはり、普通のトレーナーとしてのスカウトは厳しいらしい。

ならば。

 

「…ならば、一つ問おう。いまここに、何か現在開発中の薬剤はあるか?」

「薬剤?急になんだ。あるけど。」

 

アグネスタキオンが、近場のバッグから2本ほど試験管を取り出す。

1本は薄い紫に、もう1本は深い青色に発光している。

これ以外に方法は無い。

取り出されたそれをすぐさま奪い取り、ゴム栓を引っ張り出して2本とも一気に飲み干す。

 

「えっ、ちょっと、君!?」

 

なんとも言えない味が舌から喉へと下り、胃内部へと勢いよく落ちていく。

レントゲン検査で飲むバリウムみたいだ。気持ちが悪い。

 

「んくっ、んぐっ……はぁっ、はぁっ…薬剤なのに味が悪いのは、どうなんだ…」

 

ニヒルな笑みしか浮かべてこなかったアグネスタキオンが、目を見開きただ驚いたという顔で私を見つめる。

 

「……驚いた。

いや…これは…驚いたな…!クク、ククククッ…アーッハッハッハッハッ!」

「…何が面白い。」

「何って、君!こんなに勢いよく被験体になりにいく人間がいるかい!!!まるでモルモットじゃないか!アハハハッ!!」

 

高笑いするアグネスタキオンを見て、思わず釣られて笑いが溢れる。

あぁ、そうか。アグネスタキオンは最初から被験体を求めていたな。

ならば、これは取引。私が彼女の被験体となり、彼女は私をトレーナーとする。

それでいい。

 

「まぁ、モルモットだろうと何だろうと構わないさ。」

「…ふぅン?

自分から実験動物になりにいくのかい。随分とおかしいことを言うじゃないか。

_何が、君をそうさせたんだい?」

「アグネスタキオン。君の求める"果て"を、私も見たい。

君という粒子が、仮想を超えられるのか_限界を破壊できるのかを、この目で、間近で観察したい。

そのためなら、私は君の実験動物にでもなんでもなろう。」

「…ふぅーーーン…」

 

彼女の目を真っ直ぐと見つめ返す。

相変わらず、何を考えているか分からない狂気の眼だ。

それと同時に、ただ手を差し出す。

 

「そして、私ならば君をその"果て"へと間違いなく導けるとも誓おうではないか。約束しよう。

私は、必ず君の求める"果て"への"キー"となれる。」

「……ふぅーーーン?」

 

私を見る目が、途端に変わったような気がした。

その狂気の瞳の奥底に、どこか信頼が芽吹いたような気がした。

 

「…言葉は月並み、だが狂気の虜、か…クックックッ。」

「…そして、人は狂気を抱いてこそ進むことができる。そうだろう?」

「そうかもしれないね。さぁ、行こうか。」

 

アグネスタキオンが、私の差し出した手には目も向けずに入り口へと体を向ける。

小っ恥ずかしくなり、何もなかったかのように私も手を引っ込める。

 

「どこに行くつもりだ?」

「どこって、職員室に決まっているだろう。担当が決まったというのに退学してられるか。」

「…!」

 

日も落ち暗くなったレース場を、突如としてランプが照らしていく。

ようやく、認められたのか。

 

「私を、認めたのだな…!」

「認めたといっても、普通の人間としての扱いは期待しない方がいいがね。君の扱いはモルモットか、それ以下だ。それでもいいのかい?」

「…構わない。君が進む先を見れるのなら。」

「…クククッ。なら決まりだ。

誰も辿り着き得なかった"果て"を、私が見せてやる。」

 

私も横に並び、入り口へと顔を向ける。

新時代の扉(Beginning of a New era)が、開いた。

 

 

「…いや、待て。せめて症状が収まるまでは待った方がいいな。変な誤解を受けても困る。」

「……症状?」

 

突然妙なことを言うアグネスタキオン。その視線は、私の脚に向けられていた。

釣られて、私も脚を見る。

 

「気づいていないのか?……君、発光しているぞ。」

 

深い青が、グラウンドの土を照らしていた。




次回はいつになるんでしょうね。

忘れてなければいつか書くので、お気に入りとかしてくれるとちょっと嬉しいです。
あともう一つの方のシリーズも見ていってください。あっちの方が本流なので。
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