五感組逆行譚〜我ら人生4周目、ワカメブッコロがし隊〜   作:幸翔雪

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五感組、同期に鍛錬を(in藤襲山)

 

 ───最終選別、藤襲山。

 

 そこは鬼狩りによる鬼狩りの卵への試練場。哀れにも鬼狩りに捕えられた雑魚鬼達が蔓延り、新米隊士(候補)達の行く手を阻む。そんな山中で七日間生き延びれば晴れて鬼殺隊への入隊が認められる、そんな場所だ。

 まぁ、過酷である。そりゃあ七日間鬼の巣窟に実践経験もそうない奴らがぶっ込まれるのだ。しかも決まった食料が与えられるわけでもなく、それすら自給自足で。睡眠も十分に摂れない。心身ともに消耗するしかないその環境で生き残ればそれは強い経験になるだろう。だが、その過酷さ故に毎年大量の死者が発生、その遺体は回収されるわけでもなく、無事鬼どもの肥やしになるのだった。

 

 

「次、かかってこいやぁ!!!」

 

「い、行くぞっ、はぁぁぁ!!!」

 

 

 ……藤襲山は、鬼との実戦を持って行われる、選別が開催されている。それはそれは過酷である。

 

 

「なんだよあのガキ達! なんで一対三なのに勝てねぇんだ!?」

 

 

 ……藤襲山は、断じて、人と人の訓練場ではない、はずだ。

 いや、つい今回まではそうだった。毎回毎回、未来溢れこそすれど凡そ過去は絶望で染まっている少年少女が刀を振るい、または逃げまとい、そんな場所だった。

 

 

「みんな、ご飯できたよ」

 

「っしゃ! 炭治郎の飯だ! テメェら今日はこれで俺と善逸との鍛錬は終わりだ!」

 

「「「ありがとうございました!!!」」」

 

 

――――――――――

 

 

 ───俺は一介の鬼である。数年前に風の呼吸を使う野郎に捕えられてこの藤に囲まれた山に投げ込まれた鬼である。ここには定期的に鬼狩りの卵達がやってくる。それを程々に殺して、どうにかこの山を脱出できないか試みてきた。

 また大量のガキが入ってくる気配がして、俺は今回も程々にそいつらを殺して食うつもりだった。そのはずがなんなんだ、この光景は。

 山の頂上付近南側の、あまり木の生えていないこの広場のような場所。目を疑った。ガキ共が入ってきて三日、こいつらは今迄と違って集団で固まっている。まだ合流していないガキも時間が経つごとにどんどん合流しているように見えた。さらにおかしいのは、ガキ共の中でも一際ガキの五人が、どうやらその中心にいるらしいことだ。猪頭のガキと金髪のガキが稽古をつけている。他のガキに。そして残りの三人は山を駆け巡っては合流していないガキを拾い、食料を集めては戻ってくる。その道中で───

 

 

「おい、俺らに何の用だ」

 

「───!?」

 

 

───(あらし)の呼吸 壱ノ型 嵐岩轟裂(らんがんごうれつ)

 

 

 髪を刈り上げたガキが刀を振るった。粉塵を伴った竜巻のような刃が、俺を襲う。

 そうだ、コイツらは着実に……こうして、俺達鬼を狩って行きやがるんだ。

 

 

――――――――――

 

 

「悪りぃ今戻ったわ」

 

 

 玄弥は焚き火を囲んで飯を食っている集団に寄って行った。がっついていた何人かが玄弥を振り返って会釈する。玄弥もそれに手をあげて返事をして、猪頭を置いてある場所───つまり、伊之助の隣に座り込む。

 

 

「玄弥、おかえり。はい、これが玄弥の分だ」

 

「ああ、サンキュー、炭治郎」

 

 

 比較的玄弥達の近くに座っていて会話を聞いていた隊士候補は首を傾げた。「さんきゅう」とはなんだ。三と九? この人らは数字で何か意思疎通をしているのだろうか。つくづく不思議な子ども達だ。

 

 

「なぁ不死川。お前らって何歳なの?」

 

 

 ちょいちょい、と玄弥の隣に座っていた少年が肩を突いて聞いた。途端、飯を食う音が止んだ。いや、正確には玄弥達五人は食べ続けているが。たった今炭治郎が伊之助にお代わりを注いだが。

 つまりどういうことかというと、全員気になっていたのである。鬼を狩るぞと意気込んできた己達を次々集めて、治療・鍛錬をしてくる明らかに自分達より幼そうな子ども達は何者なのか。ここまで鍛え上げてくれた、送り出してくれた師匠達は、こんなことになるなんて一言も言っていなかった。

 

 

「んあ? えーと、炭治郎と伊之助、俺が十で、カナヲと善逸は十一だな」

 

「は!? いやマジかよ、え???」

 

「何そんな驚いてんだよ」

 

「いや、なんでもない……ほんとお前ら強いんだよな。まさか最終選別で鬼と戦うより鍛錬することになるとは思ってなかったわ」

 

 

 ざわざわと各所でどよめきが起きる。確かに自分達よりはいくつか幼く見えたけど、言うて十三ほどはあると思っていたのが大半である。特に玄弥は中でも図体がでかい。それがまさかの十。成長しすぎだろコイツら、というわけだ。ついでに言うと、言動が尚更それくらいの年齢らしくない。最終選別の案内をしてくれた子どももそういえば幼さの割には落ち着きすぎていた気もするけど。鬼狩りに関わる子どもは、もしやみんなそうなのか。怖。

 

 そんなやりとりもありながら、すっかり日の暮れた藤襲山。

 

 

「それじゃあ今夜からは俺達を班長として、五班に分かれて行動する。今夜の拠点班の班長が俺、我妻善逸になるから、まず班分けの前に、これから何をするのか説明しておくね」

 

 

 玄弥によれば今日で全員が揃った最終選別参加者。伊之助の気配探知でも人間は全員ここにいる。残りの四日、全員、生き抜いてもらうために。そして一際強くなってもらうために。善逸は、これからすることの詳細を話し始めた。

 

 

「これまでは昼には俺と伊之助と打ち合って鍛錬、炭治郎達が食料集めと寄ってきてた鬼を狩ってたんだけど、これからは実践だ。そもそも、最終選別の目的は俺達は二つあると考えてる。七日間この山で生き残る為の知識を持っているのか測ること───そして、いざ鬼とは戦うことができるのかという試験」

 

 

 明らかに過度な試練内容も、ホンモノの鬼狩りを知っている善逸達は、命の軽さはともかく、必要なものだというのを分かっている。実際、アオイは最終選別までは問題なく鍛え上げたものの、鬼とは戦うことができなかった。それが判明するのが最終選別ではなく、任務だったらどうしたものだろう。一般人を危険に晒してしまう可能性だってあった。

 だから、そもそもここにいるような鬼とすら戦えない、生き抜けない隊士はここで篩にかける必要がある、というわけだ。

 

 

「現状、一つ目は俺達がやっているし、鍛錬だけだと実際鬼と戦えるかは分からない。だから、今夜からは班に分かれて、山を攻略していくことにする。俺達が食べれるようなものは教えるし、これから隊士になるのなら連携も大事になるからね」

 

 

 続いて、善逸は班分けの詳細を発表していった。炭治郎、伊之助、カナヲ、玄弥の班はここから四方向に離れて行く。今回の選別参加者は自分達を合わせて二十八名。うち、負傷者で安静にしなければならないのが六名。そのため拠点を守る必要も出てくる。それが善逸の班の役目だ。

 そして毎日その班の編成は変わる。善逸達の担当場所を含め、だ。こうして拠点班の班長を総大将として、前代未聞の藤襲山攻略が始まった。

 

 ちなみに、それに意見を申し立てる者はいなかった。昼の鍛錬で全員が実感しているからだ。コイツらは自分達より若いのにも関わらず、圧倒的に自分達より強いし経験もあるらしいことを。

 

 

 曰く、炭治郎の班は美味い飯が食えると評判になった。全員炭治郎の飯の腕前は一度は食っているため知っている。自分達で見つけてきた食材を炭治郎の腕によっておおよそ山の中で自給自足したとは思えないレベルの飯が食べられる。ぶっちゃけ最高。

 強いて難点を挙げるとしたら、それは説明能力が壊滅的なところだろうか。炭治郎は匂いで鬼の居場所を察知しているようだが、「南だ! 南に一発、テイって来ます!」とか言ってくる。テイってなんだ、蹴りか?と思っていればまさかの鬼に投げられた鬼が飛んできた。いやわかるかんなもん。

 炭治郎の班では状況予測能力が身についた……らしい。

 

 

 曰く、善逸の班は人の使い方が上手いと評判になった。なんせ少し口論じみたことになってみれば綺麗に場を収められるのだ。しかもどっちも胸糞にはならない。これ十一歳の子どもが成せる技かよ、と衝撃が走った。炭治郎と比べるのは失礼かもしれないが、指示出しも適切であった。「君ならできるから!」って言われたらやらないと、という気持ちになった。戦いやすい。最高。

 戦い始めるまではやたら気弱そうなのが玉に瑕だが、それはあまり気にならなかった。いや、一人女性が切り傷をこさえた時に、「うわああ! ごめんね、女の子なのに怪我させちゃってごめんね!? ど、どうしようお嫁に行けなくなっちゃったら、玄弥あああああ!!!」と叫び声が山にこだましたときはどうしたものか、とはなったが。

 ちなみに善逸の班ではスピードが身についた。雷の呼吸やばい、速い。

 

 

 曰く、伊之助の班はとにかく楽しいと評判になった。鬼が蔓延る山で楽しいとは何事ぞという話ではあるが、とにかく楽しいのである。伊之助の性分もあって、全てが競争という形で大体は進められた。

 例えば、一番食べれる食材持ってきたヤツが勝ち、だとか、この群れて襲いかかってきた鬼どもを一番斬れたヤツが勝ち、とか。それで一番に輝いたものには、「やるなお前! 一番になったお前には親分からこのどんぐりを授ける! これからも頑張れよ、子分!」とどんぐりが渡される。そう、どんぐりだ。たかがどんぐりである。ついでに、知らない間に子分扱いもされている。よく分からないがこの野生児の思考では子分は認めた存在、だと思うし(多分)、なんせこのどんぐり、貰うとすごく嬉しい。

 野生児ゆえに突拍子のない行動に振り回されはするが、それ故に、この班に配属されれば適応能力が身についた。

 

 

 曰く、カナヲの班はとにかく癒しだと評判になった。とんでもなく強い子ども達の中でも紅一点、唯一の女の子が率いる班。なんかそれだけで心がホワホワしてくる。それに言葉が多くはないが、たまに楽しそうに話してくれる五人の思い出話がなんともほんわかしていて素晴らしい。中には子どもなのにそんな経験あるの?と思うような内容もあったが、この子ども達のことなので納得した。そんなこともあるだろう。

 ついでに、剣士の道を諦めようか迷っている隊士候補達の相談役もカナヲだった。聞き上手レベルMAXだった。カナヲは。指示出しヨシ、強さヨシの欠点は無しかと思いきや、たまにぼーっとしだすことがあってそれは心配だったが、どうやら「昔からの癖」らしい。癖なら仕方ないか。うん、仕方ないよね。

カナヲの班では五人の中でもとりわけ、意欲向上が確認された。

 

 

 曰く、玄弥の班は意見の通りがいいと評判になった。玄弥の班は一風変わっていた。バンバン指示を出してくる他の四人に比べて、玄弥は物事の判断を班員に委ねてくる。口論になっても止められはせず、ただ淡々と待った上で、「結論は出たか?」と聞かれるのだ。それに対して導き出したものを答えると、ならそれでいこう、と了承される。どれだけ無茶に思われてもなんか無理やり成功させてもらえるのだ。成功体験はいい成長になる。無理をさせてしまえば、「ちょっとキツかったかもな」とやんわり伝えられ、班員はなぜかすとんと反省できる。

 ちなみにどうして他と違って指示は出さないのかと聞けば、「俺はあいつらと違ってまだ呼吸極めてねぇから……伊之助よりも遅くに作った呼吸のせいでな。あいつらバケモンだろ? そんな中で俺だけはお前らと同じ側ってわけ」……いや、お前も十分バケモンですが。風と岩の呼吸を複合させるなんてことやってる時点で大概バケモンですが。

 とにかく、玄弥の班ではバケモン五人を目の当たりにして折れた自己肯定感がかなり上がった。

 

 そんなわけで藤襲山の鬼をほぼ全滅させた最終選別は終わりを迎えたのだった。

 

 

――――――――――

 

 

「皆様、お帰りなさいませ。七日間の最終選別、お疲れ様でした」

 

「今年の選別通過者は二十八名、異例の参加者全員になります」

 

 

 案内役の産屋敷耀哉(かがや)、そしてその一つ下の妹のいおりは、それぞれ多少の傷はあれど、二十八人全員が生存していることに、内心とても驚いていた。父上から最終選別のことは聞いているし、狭き門だということも、こうして案内役をするようになってからとてもよく実感していた。それなのにまさかの全員生存。とある理由もあって、この世代やばいわと心の底ではどこか引いている……かもしれない。

 バケモン五人以外に聞かせてみよう。「いや、あいつらがおかしいだけです!」と即答されること間違いなしだ。

 

 

「まずは隊服を支給させていただきます。体の寸法を測り、その後は階級を刻ませていただきます」

 

「階級は十段階ございます。甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸……今現在の皆様は、一番下の癸でございます」

 

 

 それでも着々と説明をこなしていく二人。それを静かに聞いていた人混みの中から、スッと一つ手が挙げられた。その手の持ち主は神妙な顔をしている。

 

 

「そこの方、どうなさいましたか?」

 

「すみません、俺、剣士としての道を諦めたくて。───今回の選別でよく分かりました。俺には嘴平達……だけじゃなく、他のヤツらに比べて戦うための才能も力もない。師匠にも相談して、別の形で鬼を狩るのに協力していこうと思います」

 

 

 その申し出に、他にも数名同意する者が現れた。カナヲに相談をした上、それでも鬼殺への想いは捨てきれないから、別の形で携わっていこうと決断した者達だ。

 

 

「そういうことでしたら、剣士の他に、後処理や後方支援の隠という道もございます」

 

「剣士として歩んで行かれる方はこちらから玉鋼を選んでください。刀が出来上がるまで十日から十五日となります」

 

「さらに、今からは鎹鴉をつけさせていただきます。剣士の道以外に進むと決めた方は、師匠方との話などが済んだのちで構いません。鴉にこれからの志望を託して伝えさせてください」

 

 

 隊士候補……いや、新米鬼殺隊士全員がそれに納得した後、それぞれ玉鋼を順番に選ぶのと、体寸を測っていくことになった。

 もちろんカナヲはその隠という道を知っていた。だが、あまりそのことを言ってしまうと、自分達が何者だと疑われてしまうことになる。転生してますなんて信じてもらえないし、そうそうバラすつもりはない。きっと育手などから知ることになるだろうと思って黙っていた。もう十分に何者だよこいつら、と思われていることには悲しきかな気づけなかった。

 

 

「おーい、栗花落ちゃん達! あなた達が先に選んでちょうだい!」

 

「……いいの?」

 

「ええ。私達が生き残れたのは栗花落ちゃん達のおかげなのよ。先生から最終選別がどれだけ過酷かは聞いてきたわ。それに、あなた達から私達はこれからの任務に大切なことをたくさん学んだからね。これはそれのほんのお礼よ、ね、みんな!」

 

『ああ/おう/ええ!』

 

 

 どうやら満場一致らしいその言葉に、カナヲ達は顔を見合わせつつ五人並んで玉鋼の前に立つ。

 これから鬼舞辻無惨を抹殺していくためには、そもそも一度目以上の戦力がほしかった。だからあくまでその一環としてこれから同期となる彼女達を救って鍛えた、それだけの話だったのだが、そう感謝されるとどこかこそばゆい。

 

 炭治郎は匂いを辿って、善逸は音を頼りに。カナヲはじっくりとよく視て、伊之助と玄弥は直感で、それぞれの玉鋼を選ぶ。今身につけている日輪刀は、選別前に当代お館様に特別に貸し与えてもらったものである。

 

 もう一度言う。

 

 お館様に頼んで、貸し与えてもらったものである。

 

 

「……皆様が産屋敷当主様に文を送ってくださった方ですね」

 

「おう、そうだ! 俺が飛んでた鴉を捕まえて玄弥が送ったんだぜ」

 

「当主は日々申しておりました。とある方からの文によって自分の責務を見直すことができたと」

 

「そして、特例になるけれど、その文に書かれていた通り、六本(・・)日輪刀を今回の選別では持って行きなさい、と私達に申し付けてこられました」

 

 

 会話が聞こえてきた同期面々、衝撃祭である。え、この子ども達、入隊前からなんか偉そうな人に文送りつけてんの?知らなかった、この子ども達、誰よりも早く到着してたから知らなかった。とんでもねぇヤツらだ。

 

 

「刀を持っていない五人(・・)組がいたらそれを貸し与えなさい、と申されたため、私達はそれに従いました。そして……貴方様は二刀流の呼吸の使い手のようですね」

 

「ま、まぁな。別に一本でも戦えるけどな!」

 

「それでしたら、玉鋼をもう一つ選んでください。二刀流で発注いたします」

 

「そして、鬼殺隊当主の命を救ってくださったこと」

 

『感謝申し上げます』

 

 

 同期面々はとうとう思考をフリーズさせた。小さな大人びた子ども(多分絶対偉い人)に、強い子どもが頭を下げられている。そんでもってなに、鬼殺隊の一番偉い人の命救ってたの君達!?

 それだけで情報過多もいいところなのに、伊之助はそれなら、となんか刀に注文をつけている。規格外すぎるわ、うちらの同期。一体何者なんだよマジで。

 だけども、いくらバケモンでも、それでも……

 

 

(((めちゃくちゃ強くていい子達なんだよなぁ……)))

 

 

 それだけは変わらない事実であった。

 

 

――――――――――

 

 

「そうか、本当に彼らが入隊してくれたのか……全員生存? なんだろう、なんだか彼らが来たのなら当たり前のことのように感じるね。───これでやっと、耀哉達に、安心してこれからのことを任せられるよ」

 

 

 ドデカい屋敷の一室、皮膚がもうほとんど爛れてしまっているその男性は、そんな状態でも静かに笑って鴉の報告を聞いていた。

 

 

 





逆行コソコソ噂話その一
「当代お館様へは、伊之助が報告のため飛んでいた鴉を脅迫半分で無理やり捕まえ、玄弥が()()とお願いを認めた文をこれまた脅迫半分で持って行かせたそうですよ」

逆行コソコソ噂話その二
「手鬼は選別では殺していません。鱗滝さんと因縁のある鬼だから、ちゃんと()()()()()()()に斬らせてほしい、という炭治郎の意向だそうです。だからそれぞれ手鬼だけはひたすら避けて山を駆け巡りましたよ。今生は全員、呼吸を独学で身につけています」
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