加速少年の英雄希望   作:月面旅行BD

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コードネーム、或いは憧れの名前

 

体育祭の後。休日を挟んで登校する途中で知らない人達から声を掛けられた。概ねお褒めの言葉で応援してる、頑張って!みたいな感じ。時折疑問で何したらああなるの?見たいな感じ。

 

其々に言葉少なに答えながら進むが何時もより少し時間が掛かってしまった…

 

「おはよー!」

 

「おはよ、葉隠さん」

 

教室に入ると直ぐに葉隠さんから挨拶される。

 

「今日は遅かったね?」

 

「あぁ、体育祭の一件でちょいちょい声を掛けられてさ」

 

大口叩いて負けたのにな…少し肩を落とす。爆豪と当たったのが運の尽きだったなぁ…

 

「あはは…でも一位の爆豪くんといい勝負してたし!」

 

「それが大分目立ったみたいなんだよな…負けた時の話ばっかりされるのは複雑だわ」

 

どうせなら勝った時の話をしてくれよ…ってもそこ以外だとあんま目立ってないか。

 

「まぁまぁ話題になって良かったじゃん!…私は正直微妙だったし…」

 

まぁ、葉隠さんの個性って目立っちゃったら負けみたいな所あるしな…

 

 

「ホームルーム始めるぞー」

 

相澤先生がいつの間にか登壇してた。…相変わらず包帯ぐるぐる巻きだな。

さて、今日も1日頑張るべ!

 

 

 

 

 

「今日のヒーロー情報学はとても重大な事を決めてもらう……コードネーム、ヒーロー名だ」

 

ヒーロー名!いいよな〜夢が広がるぜ〜

 

「「「夢広がる奴キター!!」」」

 

クラスメートも同じくテンション上がってる。そりゃそうよな、ヒーローらしさ溢れる内容は最高だ。

 

「まぁ、それも体育祭でのドラフト指名に関わってくるからなんだが。今回の指名はあくまでも将来性に期待した興味に近い…即戦力になる2、3年になってからのものとは違い、今後の活動如何によっては破棄されることもありうると覚悟しとけ」

 

ま、そりゃそうだよな。1年坊主が何の役に立つって話だ。

 

「指名を頂いた数がそのまま掛かっている期待って事ですね!」

 

「そのとおり。んでもって今回の指名はこんな感じだ」

 

黒板に張り出される集計結果。…轟くんと爆豪の2強だな。

 

「例年はもっとバラけるんだがな…今年は2人に注目が偏った」

 

まぁそりゃ1位と2位だもんな。目立ってたし強いし。

 

「でも爆豪ちゃん、轟ちゃんに負けてるのね」

 

まぁそりゃあの性格だしな。目立ってたしヤバいし。

 

「あぁん!?別に負けてねぇわ!!」

 

「いや、負けてんだよな」

 

爆豪がキレて切島くんがツッコむ。何時ものパターンだな。

 

その他にちらほら入ってたのを見て一喜一憂するクラスメート達。

おぉ、俺にも何件か来てる。ありがたいな!

 

 

「それを踏まえて指名のある無しに関係なく職場体験に行ってもらう。…お前らは一足早く触れちまったがプロの活動を直に経験してみようって事だ」

 

成る程、それで今ヒーロー名を決めるのか。

 

「仮のものではあるが適当につけると後悔するぞ」

 

「その通り!この時着けた名前がそのままヒーロー名として認知されて定着しちゃったヒーローもいる位だからね!」

 

「ミッドナイト先生!!」

 

「まぁそういう事だ。そのへんのセンスを今回はミッドナイトさんに手伝ってもらう…俺にそう言うのは向かないからな」

 

あの爆豪を一撃で仕留めたミッドナイト先生じゃん!!

 

「名は体を表すって言葉もある。将来どうなりたいのか、そうやって自分が理想に近づくためのもんでもあるからな」

 

真剣に考えろよ、と続ける相澤先生。

ヒーロー名ね…迷うわぁ。

 

 

 

10分後。

 

「じゃあ、早速考えたヤツを発表してって頂戴!」

 

1人ずつ発表方式か。1人目は…

 

「ハイハイハイ!私行きます!」

 

おお、芦戸さんか。酸を出す個性で爆豪騎馬に入ってた子だな。

 

「私は……リドリーヒーロー、エイリアンクイーン!!」

 

「血が強酸性のアレ目指してるの!?やめときなさい!!」

 

1発目から濃いなぁ…

 

「じゃあ、次は私いいかしら」

 

蛙吹さんか。どんなんが飛び出るんだ…?

 

「小学生の時から決めてたの。梅雨入りヒーロー、フロッピー」

 

「キャッチーで可愛い!素敵な名前ね!」

 

おぉ、こう言うので良いんだよこういうので!

 

 

そんな感じで次々に発表が続く。

途中、爆豪のヒーロー名で時が止まったりしたが概ねすんなり決まっていった。んで、次は俺の番だな。

 

 

「加速ヒーロー、エッジランナー。限界まで加速する的な?」

 

「成る程ね…名は体を表す、良いじゃない!」

 

おし、合格貰った!一足先に行かせて貰うぜ…!

 

 

「…爆殺卿!」

 

「だからそういう事じゃなくて…」

 

爆豪はもうダメかも判らんね…コイツはもうヒーロー名別注した方が速いと思うぞ。…もうボン◯ーマンとかでいいんじゃね?

 

 

てんやわんやしたが爆豪以外は全員決まった。…何人かは本名まんまだったりするけど、まぁ仮だしね。

 

 

「概ね決まったな…職場体験は1週間、肝心の職場だが…指名のあったものはその中から、無かったものはあらかじめこちらからオファーした事務所から選ぶように」

 

コレがオファーした事務所のリストだ。とプリントを配る相澤先生。…轟くんのプリント多いな。流石指名1位。

 

「記載されてるように其々得意とする項目が違うからな。今後のことを考えて選べよ」

 

災害救助に都市部凶悪犯罪特化に…変わり種だと高速道路メインの所なんかもあるんだな。

 

「んじゃ期限は週末までだから」

 

「「「後2日しかない!?」」」

 

本当、何でもかんでも急だなヒーロー科!?

何処にしようかな〜んん?此処って…

 

「端場くん、どこにするか決めた?」

 

「んー…いや、まだなんだけどさ」

 

これってアレだよね?と自分のプリントを指さす。

 

「エンデヴァー!!ランキング2位の!?」

 

だよねぇ。何で態々俺なんだ?炎系でも何でもないぞ俺の個性。

 

「気になるよなぁ…普通に勉強にはなりそうだけど」

 

「折角だし行ってみたら?こんな機会滅多にないよ!」

 

「そうだね…まぁ、合わなきゃ2年目に別ん所行けば良いし」

 

エンデヴァー事務所にしようっと。

先生に渡してくるわ〜、と手を振って葉隠さんと別れる。

 

 

 

…この後の騒動を知らない俺は呑気に笑ってたんだけども。

後になって考えると他の所にしといた方が丸かったな、と思う。

 

そのお陰でより実戦経験は積めたんだが…

まぁ、後の祭りってヤツだった。

 

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