ガチャ狂い徳川家康   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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前話にて誤投稿で先の展開をネタバレしてしまい誠に申し訳ありませんでした。

誤投稿したところまで話数を合わせるため、そこまで毎日2話投稿に切り替えます。

本当に申し訳ない


赤兎馬召喚による三河の馬産の開始

 春になり、田植えシーズンが始まり、各地で田植えが行われていた。

 

 俺も馬に乗って各地を巡っているが、増えた管狐達が音頭をとって各村に多月式農法を広め、水田には正条植えで苗が植えられ、畑も畝が作られて、ただ耕して種を撒くというやり方ではなくなっていた。

 

 更に各地には肥料を作るための肥溜めだったりたい肥の集積場所が作られて、肥料が作られていた。

 

「検地していないけど、正条植えかつ現代品種の種籾を使えば収量は3倍、肥料を適切に投入すれば4倍はかたい。多月、他の作物の収穫量もどう見る?」

 

 俺と一緒に見て回っていた多月に聞く。

 

「せやなぁ今年までに広められた作物は穀物類(米、小麦、大麦、稗、大豆、とうもろこし、蕎麦はガチャ産の強化品種、他大麦、燕麦、粟等)に芋類(薩摩芋、じゃがいも、長芋、里芋)、かぼちゃ、玉ねぎ、きゅうり、ナス、ニガウリ、キャベツ、人参……他にも色々あるけど、春から秋にかけて育てるのはこんなもんやね」

 

「結構多いな」

 

「米を中心に育てることになるんやけど、田畑の耕地面積の4割を水田として、残り6割が他の野菜や芋を植える場所やね。あぁ、木綿も栽培するからもう少し減るかも知れんが……どれぐらいやろ……全体の収量は流石に見えてこんわな」

 

「まぁでも全体的に3倍から4倍の収量になるってことだろ……家畜を増やしていきたいな」

 

「家畜な……とうもろこしの作付けするから餌は何とかなるんやない?」

 

「まぁガチャで流石に馬なんかは出ないだろうから既存の品種を育てていくしかないだろうけどな」

 

「それはどうかな」

 

 多月が何か知ってそうだが、あえて聞かなかったが、数日後に意味が分かるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

「うそ……英雄として名馬も出るのかよ」

 

 そりゃ妖怪が出るのだから馬も出てもおかしくは無いが……。

 

 ガチャから出てきたのは赤兎馬……おいおい、日本限定じゃないのかよ。

 

 早速召喚してみると、黄金に輝く馬体をした美しい毛色の馬だった。

 

 鑑定で見てみると、どうやらアハルテケ種の馬らしい。

 

 能力も見ていこう。

 

【赤兎馬】

 

 馬体 75

 力  98

 体力 100

 速さ 95

 賢さ 89

 従順 75

 子だし90

 

 うーん化け物。

 

 参考までに松平で飼われている普通の馬が

 

 馬体 20

 力  45

 体力 60

 速さ 40

 賢さ 50

 従順 80

 子だし50

 

 なのでいかに化け物かがよくわかる。

 

 俺は直ぐにこの馬を増やす様に家臣に指示を出し、専用の馬小屋を与え、家臣が持つ牝馬に次々に種付けを行わせていった。

 

 絶倫だったらしく、繁殖シーズンの2ヶ月で180頭近く種付けし、家臣達もこんな立派な馬の子を自分の物に出来るのならと喜んで牝馬を貸し出してくれた。

 

 ただせっかくこんな良い馬が手に入った事だし、ちゃんと血筋を残していくべきと考えた俺は、奥三河の田畑に向かない土地に馬用の牧場を家臣に作らせて、馬の扱いに秀でている者を管理者に、その下に流民を労働者として働かせ、各地から20頭ほど牝馬を集め、赤兎馬に種付けさせて、繁殖飼育することをやらせた。

 

 とうもろこしなんかの家畜の餌もこれから増産できるし、ちょうどよいタイミングである。

 

 それに馬産に関わらせた者で馬術に秀でた者は将来武士として取り立てると約束もしたので雇われた流民達もやる気になっている。

 

 今川仮名目録で本来流民達を雇用することはできないが、氏真様が当主になったらその項目の緩和をお願いしよう。

 

 あと新規商人の立ち上げ禁止も緩和しないと、商人が一向に増えなくなってしまうからな。

 

 まぁ桶狭間が起こるにせよ、起こらないにせよ、どう転んでも対応できるようにしていかないとな。

 

 現に俺がいる事で史実が狂い始めているし……。

 

 今川の中央集権化も俺のせいで中途半端になってしまっているしな……今川から派遣してもらった家臣達に俺は裏切るつもりがないと行動で示して、安心してもらっているけど……。

 

 周辺諸国も織田は内紛中、武田は信濃北部で上杉謙信と激突しそうな構え、北条は東に勢力拡大と今のところ今川に抵抗する勢力は無い。

 

 お陰で内政に注力することができるが……。

 

 あと俺のせいで起こった今川義元様の自害騒動の影響で、今川氏真様へ家督を譲る動きも進んでいるので、もしかしたらだいぶ前倒しで氏真様が当主になるかもしれない。

 

 史実でも桶狭間前に家督は譲られていたらしいが、実権は今川義元様が握ったままだったので、戦死した際の混乱が酷いことになったが、家督相続が前倒しになれば実権も氏真様にある程度引き継いでいる状態になって1560年を迎えられると思うので、そうなれば俺は裏切らないで今川に着いて今川を盛り立て、恐らく襲ってくる武田を倒しながら、織田と和解して同盟関係を結んでいくのが良いと思う。

 

 まぁ今後どの様な未来になるかはなってみないと分からないが、どの様にでも動ける準備と基盤作りだけはしっかりしておこう。

 

 

 

 

 

「あぁ、マジで今川仮名目録……」

 

 新規家臣の雇用を出身地制限したせいで、兵農分離ができなさそうである。

 

 俺的には織田家方式の兵を銭で雇う方式にして、常備兵として抱え込みたかったのであるが、銭で雇うとなると、余剰人員……主に流民を徴兵することになるのだが、他国の人物の雇用禁止で足軽組頭以上の地位に出世させることができない。

 

 それに三河は俺が国人衆を粛清したため武士が不足している。

 

 いちいち領民を徴兵していては精強な軍隊は作れない。

 

 今川は問題ない法律だけど、俺にとっては大問題である。

 

 そもそも今川仮名目録というのは領主の権限を大幅に強化する法律で、流民を領民に変えさせるという入植に関する法律等があった。

 

 流民は荒れた土地にて新しく村を作った場合、前に権利を持っていた領民が戻ってこなければ、その土地に定住する権利を得ることと、元の住民と争いごとが起こった場合は今川家が仲裁を行うという条項が元々あったのである。

 

 なので今川家としては流民は積極的に荒地を耕してもらい、村を作り、税を納める領民になってもらって国力を増加させる……というやり方をとっていた。

 

 領民になってしまえば徴兵して兵を集めるのも楽になるし、兵数を多く集めることができる。

 

 史実今川家の三河、遠江、駿府の合計石高は約70万石……動員できる兵数は1万石400人計算で2万8000人、桶狭間の戦いで今川家が動員したとされる兵数が3万人(後方要員含む)なので、この兵数を出すには今川の統制が領国に行き届いてないと実現不可能な数値である。

 

 ちなみに史実徳川家康が東海3国と信濃、甲斐のほぼ5国を有していた時に起こった小牧長久手の戦いで動員できた兵数は2万5000である。

 

 領地が少ない今川の方が兵数を出せたカラクリが今川仮名目録の法的根拠によって今川家を中心とした強烈な縦社会……ピラミッド型の命令系統の確立ができていたから戦国大名の今川家は武田や北条と渡り合えることができたのである。

 

 まぁ史実だとそのピラミッドの上層をごっそり桶狭間の戦いで織田に削り取られ、更に中堅を支えていた三河国人衆を率いて松平が独立したことでピラミッドは崩壊し、今川は立て直しが不可能になったのだが……。

 

「この際、俺も今川家のやり方にどっぷりハマるか」

 

 三河が松平による統治が行われているし、今川仮名目録で制限されているんなら、今はそれに従ってしまった方が利口だ。

 

 幸い三河は戦ばっかりだったから荒地まみれ。

 

 俺が知っている太閤検地時代の三河の石高が29万石だったのに、俺の能力で確認できる基礎農業生産力が12万石……去年は14万石になっていたが、あれは新農法が広まったからの成果であって人口が増加して新しい耕作地が増えたり、村が増えた訳では無い。

 

「今年新農法が広まって三河が豊作であったと広まれば信濃辺りから流民が流れてくると思うから、彼らに新しく村を作ってもらって耕させれば、基礎農地も増えるだろう」

 

 氏真様にも三河では荒地が多くあるので流民を三河に流すように伝えようか……。

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