ガチャ狂い徳川家康   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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斎藤家の滅亡 製鉄所の建設開始

 今年も田植えの時期が始まり、各地で田植えが始まった。

 

 1561年って信長様にとって史実だと1560年の桶狭間の戦いと同じくらいの時報が実はある。

 

「あ、あれは死兆星! 美濃の斎藤家の方角に死兆星が輝いている!」

 

「元康……疲れているからって……占いに傾倒し始めたら大名として終わるぞ」

 

「ちょっと遊んでみました氏真様」

 

 たまたま浜松に用事があり、浜松城で一緒に政務をしていた氏真様に対して確かこの頃だよなと死兆星ごっこをして遊んでいた翌日、浜松城に伝令が飛び込んできた。

 

「美濃の斎藤義龍殿急死!」

 

「「ふぁ!?」」

 

「やはり死兆星の輝きは本当だったんだ」

 

「氏真様、あれたまたまだから!」

 

 俺が馬鹿やったせいで氏真様が天文学に興味を持ち始めたが、斎藤義龍が死んだと言うことは織田家にとって斎藤家を飲み込むまたとないチャンスである。

 

 神速の信長様は斎藤義龍の死から3日目には軍事行動を起こし、斎藤6人衆と言う斎藤家の重臣6名のうち2名が信長様率いる織田軍と激突し、斎藤家側の2名は戦死。

 

 斎藤軍は大敗して稲葉山城に籠るに至った。

 

 ここにいたり、斎藤家はもうダメだと見限った斎藤家の諸将は次々に織田家に寝返り、稲葉山城でも家督を継いだ、14歳(数え年)の斎藤龍興君が家臣の裏切りにより織田軍に突き出されて、ろくに籠城するまでもなく降伏。

 

 これにより斎藤家は滅亡と相成ったのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 美濃を勢力下に置いた信長様に俺は祝辞と贈り物を送り、斎藤龍興要らないなら頂戴とねだったところ、あっさり身柄が送られてきた。

 

「さ、斎藤龍興です……あの……今川元康様。僕に何を求めるか分かりませんが……父が死んであっさり家を滅ぼされた者ですよ」

 

 こんな事を言っているが俺はステータスを確認する。

 

【斎藤龍興】

 

 統率 67

 武力 79

 知略 63

 政務 64

 魅力 52

 器用 71

 

 特性

 ・不屈・守将

 

 ゲームとかの斎藤龍興はこれの3分の1程度の能力値であるが、斎藤家を滅亡させた後も信長に逆らい続けた経緯から実際の能力は低くは無いのでは無いかと思い使えそうなら家臣にしようと思ったのである。

 

 事実、確認したら悪くは無い。

 

 今でも2戦級の活躍は期待できるし、成長途上かつ教育を施せば名将になれる器はある。

 

「いや、信長殿に勝てないのは仕方がない。あの人の器は日ノ本を超えているからな。それに勝てなくて落ち込む必要は無い。せっかくだから私の客将として仕えてはみないか?」

 

「客将ですか?」

 

「ああ、まだ14とかの年齢だろ。色々学んでからお家再興に動いても別に構わないだろ。俺も使えるようであれば城くらいは譲るからさ」

 

「が、頑張ってみます!」

 

「おう、じゃあ龍興は政務と武芸どちらを極めたい?」

 

「どちらの方がお家再興に近づきますか?」

 

「それなら断然政務だな。戦が無くても政務ができれば功績を立てることができる」

 

「……わかりました。まずは政務の勉強を頑張ってみます」

 

「うん、となると浜松城下に快元と言う僧が運営している学舎があるから、そこに住み込むといい。政務を色々学べるぞ」

 

「ありがとうございます」

 

 こうして斎藤龍興が快元の下で勉強を学ぶようになるのだった。

 

 ただ俺は知らなかった……斎藤龍興が2回進化の余地を残していることを……。

 

 

 

 

 

 斎藤家臣団を吸収した信長様は次の目標を伊勢に向ける。

 

 滝川一益と言う新入りの武将が伊勢方面の伝手があることから、そこから調略に取り掛かっているらしい。

 

 史実がもうぐちゃぐちゃになっているが、信長様の勢力拡張政策は順調に行われていた。

 

 で、信長様の情勢が落ち着いたのを確認してから、尾張で石炭採掘と製鉄所を建造してはいけないかの交渉を行なった。

 

「ふむ……元康が建てようとしている製鉄所とはたたら(製鉄)とは何が違うのだ?」

 

「まず鉄の生産量が段違いです。既存のやり方だと1つのたたら場では千貫(約3トン)の鉄を生産できれば良いほうでしょう。今川で完成させた永代たたら場はこれを50倍から100倍の生産量を生み出すことができるようになったのですが、今回作る製鉄所では鉄の生産量を大幅に増やせるのと鋼の生産を可能とすることができます」

 

「鋼と言うと刀などに使う鉄を鍛冶達が鍛えたあれか?」

 

「はい、ただ用途は別で建材だったり大砲や船の材料となります」

 

「鉄の船を作るということか?」

 

「はい、理論上鋼を使えば木造船よりも巨大な船を造ることができるのです。鉄骨を軸にし、周りを木材で組み立てる船を鉄骨木皮艦と言います。現在今川が保有している安宅船を更に巨大化させた2500石級弁財船や2000石級弁財船がありますが、鉄骨木皮艦だと3000石以上の積載量を可能にし、船体の大型化により帆の数を増やせるので速力も上がります。日本から明まで2週間程度で航海することもできるでしょう」

 

「ふむ、明との密貿易を活性化させることができると?」

 

「ええ、何よりそれくらいの巨大船を定期航海することができれば誰が日ノ本の統治者であるか見せつけることもできます」

 

「幕府を担がなくてはならぬな」

 

「いえ、別に明だけが国ではないので明以外の国と貿易することもできるでしょう。この船を造る意味は日ノ本の外洋進出及び、日ノ本の勢力を拡大することに大きな意味を持ちます」

 

「うむうむ、とにかく製鉄所を作れば鋼が大量に作れるが、刀には向かないと言う意味であるな」

 

「まぁ名刀にはなりませんが、安い刀や槍でよければ確実に値段は下がるでしょうな。鉄製品の価格も崩れると思われます」

 

「いや、鉄の供給が足りてない現状だと鉄を多く作れることに意味がある。して、何故織田領で作ろうと思ったのだ? 今川でやればよかろうに」

 

「今川領には鉄を作るための燃料となる質の良い石炭が採掘できないのですよ。木炭を使っても良いのですが、すぐにはげ山が出来上がってしまうので、燃える石である石炭が尾張だと採れると聞いたので」

 

「燃える石……確かに尾張北東部にそんな石が採掘できる場所があると聞いたが」

 

「それに鉄鉱石が美濃で多く採れるので川を使ってそこまで運べれば……」

 

「鉄を作れると言うわけか」

 

「はい!」

 

「うむ、取り分などは後々決めよう。資金は織田家からも出そう」

 

「今川からも資金と技師を出しますので、土地の用意をお願いします」

 

「おう」

 

 こうして本格的な製鉄所の建設が始まるのであった。

 

 

 

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