スティル「喰らわせて?」幼馴染み「ええで」 作:狸より狐派 ハル
今後これくらい更新が長くなるかも、しれません。
たかが3000字くらい毎日書けるようになれよってね。
『……と言っても、私ではなくユニバース君の
ふう、とアグネスタキオンの溜息が聞こえる。事実、彼の端末にはネオユニヴァース名で通話がかかっている。
『そばに彼女はいるのだが、私に伝えてほしいと言われてね。ユニバース君の話し方は、確かに独特だからキミは理解しづらかったのだろう?だから彼女の話を私が解釈して、キミに伝えにきた。と言うわけさ』
それを聞いて正直頼もしかった。無論ネオユニヴァース本人から伝えに来てくれたら、自分も懸命に
……同じ母国語に通訳がなぜ必要なのは置いといて、少年はアグネスタキオンに見当について聞く。
『まず結論から言うと……キミはスティルインラブと初めて会った場所。例の公園に彼女がいる、という事だね』
あの公園。失踪して間もない合間に、彼も何度か足を運び、それでもいなかった場所に、今更現れた?どういうことか。
『正確にはそこが彼女がいる場所への道のり、と言うわけだが……やれやれ、今回の失踪と言い、いつからサスペンス……いやSFホラーになったんだろうか。
ともかくキミは今まで彼女との触れ合いで、周りの景色や状況が科学的に信じられないほど大きく変化したものを見た事はないかい?例えばこの世にあるはずのない存在や、場所の歪み、霊的存在から色の変化など、小さなことでも何でもいい。そう言ったものを見た事があるかい?』
それならば、過去に一度だけ経験したことがあった。
スティルインラブの受験シーズンのとき、真夜中の公園にてそこの景色が深紅色に染まっていた。常に暗い光で当てられたように、そこの雰囲気は大きく変わっていた。
『ふむ、その時は他にどういう状況だった?周りの物、景色、人物はどうなっていた?』
物や景色は先ほど言った通り、そして残るものと言えば、言わずもがなの彼女。
あの時のスティルインラブは彼から見ても、暴走していた。内なる紅がいつもの彼女を侵食しきっており、瞬間移動じみたことをしていたのは懐かしい。
「なるほど……、ちなみに彼女のもう一つの人格が出る条件は確か、レースに関わることや脚の速いウマ娘と出会ったりすること。そして満月……奇しくも今夜が満ちるときだ」
月と彼女、と言えば満月である。まるで狼男や吸血鬼のように内なる紅は現れ、そして駆け出す。
いつもの彼女も少年と出会う前から、内なる紅の欲望を発散させるために自ら明け渡すことがある。
そう言う事も今回、関りがあるのだろうか。少年は再度聞く。
『ユニヴァース君いわく、その人格が戻ってきた可能性が高いと言っている。本来なら感動の再会、になるのかな?しかし何にしろ状況は
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トレセン学園屋上、アグネスタキオンはネオユニヴァースに見守られながら電話をする。
コツコツと二人ほどの足音が聞こえ、首をそちらに向けるとこの学園の有名人二人がいた。
シンボリルドルフとエアグルーヴ、生徒会の二人だ。アグネスタキオンは片手の手の平を見せ、そのまま会話続ける。
「ちなみにだが、そのときのキミの容態はどうなっていた?一度逆鱗に触れた身だからね。影響はそのときにあったのではないかい?……ああ、キミもか大変怖かっただろう……は?……はぁ、キミはやはり常識では測れないねぇ」
またアグネスタキオンは溜息をつく。生徒会の二人はまだ続きそうだと思い、待っている。
「……さて、まとめよう。今夜が恐らくスティルインラブとの接触のチャンスだ。場所は例の公園。今までの話を踏まえて推測するとそこは深紅の景色になるはずだ。彼女はその変わり果てた空間の、その先にいるとされる。
ん?なぜそんな景色が出来上がるのか、だって?それに関しても私も興味深く思ってね。この間に調べたりしたんだが、これも推測でしかない。
というかユニバース君の話し込みにしても
……いや、キミにはこんな感じの方がわかりやすいかな?
ウマ娘には、
アグネスタキオンの声のトーンが変わる。そしてそのまま続ける。
「実例がある。……ああ、
マーベラスサンデー、というウマ娘がいる。自身の名前の一部である「マーベラス」が口癖のとても明るい少女なのだが、彼女に関わったことのある人物は突然に別の場所にいた、という口述がいくつかあった。
それはいつの間にか寝ており、夢の中の出来事かと思われたが、さらに一部では起きたまま別の場所にいた、という話もある。
アグネスタキオンはまだそこにたどり着けていないが、なんと彼女は外国の黒服、言ってしまえば謎の組織が拉致を試そうとするほどにも、影響を与えている。
なお、その黒服らはその後、「世界にマーベラスを届ける」とかどうとかで、去っていったらしい。
「私の友人のマンハッタンカフェ、というウマ娘も似たようなものを持っていてね。彼女の場合はいわゆる心霊現象さ。窓からいきなり大きな音が鳴ったり、紙が独りでに燃やされたり、そして……いや、彼女の場合は他の影響でそこに至ると言っていたな。とこのようにそういった現象は、
……資料が燃えてしまったときは、私は泣いた。
……ああ、そうさ。あ、待ってくれ。私も同行させてくれ。正直言ってこれでも、底から怖いのだが、景色と言うヤツを見れるなら見たくてね……うんありがとう。あとでその公園に合流しよう。私からは以上だ」
通信を切り、ネオユニヴァースに端末を返す。アグネスタキオンはそのまま生徒会二人に向かい合う。
「……さて、あなたたちはどうする?生徒会のお二方」
「同行しよう。生徒会としても、彼女を連れ戻したい。現にトリプルティアラである彼女の損失は、学園としても大きい」
「そうだねぇ。私も、そろそろ仲直りと行きたいからねぇ。ちなみに副会長はどうするんだい?」
「……無論私も行く。あと明石トレーナーも必要だな。アルヴも安心させるために連れて行こうと思うが……」
「ん?なにか懸念しているのかい?」
「まあ、していないと言えば嘘になるが…関係ないことだ。彼以外にとって、な」