赤髪海賊団副船長 赤鼻のバギー   作:あんこロ。

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バギーに可能性を感じたので。
四話まではpixivに投稿していたので投稿できますが、
それ以降の更新はされる可能性が限りなく低いです。
下手クソな文章ですが、楽しんでいただければ嬉しいです。


第一話 赤髪海賊団副船長代理(自称)赤鼻のバギー

数年前─────────

 

 

ローグタウン─────

 

「なんだとシャンクス!?もういっぺん言ってみろ!!

お前言ったろシャンクス!

『ラフテル』へはいつか自分の船で行くって!!」

 

「ああ。気が変わった。

……今の所、目指す気はねぇかな…」

 

見損なったぞ、シャンクス……

 

お前じゃねェのかよ、次世代の"王"はよ!!

 

「おれと一緒に来いよ!!バギー!」

 

「おめェの部下なんざまっぴらだ、バーカ!腰ぬけがァ!!」

 

「!?」

 

ロジャー船長の望みは…お前が後に続く事じゃねェのかよ!!

 

「お前忘れてねェよな!!おれの「宝の地図」を失くしたこと……!」

 

「落ち着けって。『今の所は』だ。なにも諦めたワケじゃねェ…!!」

 

「ハァ……それ、本当か?」

 

「ああ。それに、バギーも力をつけたいだろ?

副船長として、おれの右腕になってくれ。

それで、世界中の海をまわって仲間集めて…それから……」

 

「……おい、昔話したよな?

考え方が違うから別々の道を好きに行きゃいい。それが海賊だって。

………矛盾してねェか?」

 

「お前以上に気に入ってるやつはいまは居ねェんだ。頼む!!」ペコッ

 

あのシャンクスが頭を下げてやがる………

 

何より、おれの劣等感に気付きもしねェ!!

 

当たり前のように、おれも強くなりてェと思いこんでやがる………

 

「……ケッ、副船長はごめんだが…

そこまで言うならついてやってもいいぜ」

 

だったら、強くなってやろうじゃねェか……!!

 

「本当か!?助かる!」

 

「だけど、おめェより強くなったら船は降りるからな!」

 

「ああ。それで構わない。ずっとお前より強い存在でいてやるよ」

 

「ケッ、いまに見てろってんだ」

 

そうだ。おれだって強くなれる!!

 

周りがみんなバケモノだったから諦めてた……!!

 

でも、おれにも武器があったんだ!!!

 

「よーし!それじゃあ、まずは覇気から教えてやろう」

 

「そんなもん知ってるに決まってんだろ。

武装色、見聞色、覇王色……だろ。

伊達に海賊王のクルーじゃねェっつーの」

 

「わかっているなら話が早い。

バギー、お前はまず武装色と見聞色を覚えよう。

おれ自身もっと覇気を強くしたいし、基礎はレイリーさんに頼もう。

おれたちの海賊団のクルーを集めながらな」

 

「おうともよ!見聞色はバラバラの実と相性が良さげだし、

武装色は新しい技を作れそうだな!!なんだか、ハデにワクワクしてきたぜ!」

 

「よかったな」

 

「おう!それで、どうやってレイリーさんのところに行くんだ?」

 

「………………そうだなぁ…」

 

「あ!シャンクスてめェ!!

さてはなにも考えてなかったな!?」

 

「……よし!それなら覇気は、おれが直々に教えてやるよ」

 

「いや、レイリーさんの方が教え方上手いだろうし、遠慮しとく」

 

「つれねェな………」

 

「お前はセンスのかたまりだからな。

教えるのが下手くそでもしょうがねェよ」

 

「………バギーが素直におれを褒めるだなんて、雪でも降るのかもな」

 

「…………そういうのいいから、はやく行こうぜ」

 

そう言って、おれたちはクルーを集めつつ、

 

レイリーさんがいるという噂のあった、シャボンディ諸島へ向かった。

 

 

 

 

 

そして数年後………

 

「バギー!バギー!!起きろ!!」

 

「ごがー………ごがー………」

 

「バギー副船長、そろそろ起きたらどうだ?」

 

「ごがー………って、誰が副船長だァ!!

副船長はてめェだろうが!ベックマン!!」

 

「いや、おれァ自分を副船長代理だと思ってるんでね。

まぁ、バギーは副船長って柄でもねェけど」

 

「うん。…たしかに、バギーは副船長らしくはないよね」クスクス

 

「ウタまで言うのか………」ずーん

 

「あーあー、ガチでヘコんじまったよ」

 

「バギー副船長はウタに甘いからなァ……ま、おれたちもだけど」

 

「だっはっはっはっ……!年下に言われてヘコんでやんの!!」

 

「なんだとシャンクスてめェ!よし、おれ様のとっておきを見せてやるよ!」

 

「おぉ?いつもの組み手か」

 

「いいぞー!」

 

「やれやれー!!」

 

「てめェは剣以外は使わねェ決まりだったよな?ちゃんと守れよ」

 

「おう」

 

「やれやれー!!バギー!頑張ってー!」

 

「おぉ……!ウタがおれを応援してる!」

 

「万年敗北者のバギー!!頑張れー!!」

 

「ほっとけ!!……気を取り直して、ハデにいくぜシャンクス!」

 

おれは全身をバラバラにして、細かな立方体にした身体を宙で回転させる。

 

「これぞおれの考えてた最強の新技!!とくと味わえ!!

バラバラタイフーン!!」

 

「こんなもん、切っちまえば……!」

 

ガキンッ

 

「なるほど。武装色でガードしてるのか。

やるな、バギー。

なら………!!」

 

バリバリ    バリバリ

 

「おいお頭、やりすぎだ!どんどん新入り達が泡吹いてるぞ!!」

 

「神避!!」

 

ド  ン!!

 

スパッ

 

「ざんねんだったな!バラバラの実のおかげで、おれは斬れねェぞ?

このまま武装硬化した身体で、リンチにしてもいいんだぜ?」

 

「うーん、まいった。降参だ」

 

「よっしゃー!」

 

「これで489戦中、244勝1敗244分けだな」

 

「あぁ。おれも強くなったろ?これでおれもこの船からお別れだ」

 

「バギー……」

 

「バギー副船長………!」

 

「じゃあな、てめェら。意外と楽しかったぜ」

 

「えー?バギー、船降りちゃうの?もっと一緒に居ようよ!!」

 

「おいウタ。バギーも覚悟を決めてたんだ。わがままを言っちゃ……」

 

「うーん、ウタがそう言うなら仕方ねェな!!しばらくは残るか!」

 

「やったー!」

 

「「「えぇ~~~~~~~!!?」」」

 

「………いいのか?バギー」

 

「ああ。それに、初めてシャンクスに勝てたしな。

気分が良いからしばらくは残ってやらァ」

 

「そうか」

 

「ところで、どこへ向かってんだ?

随分前にやられたティーチに対しての仕返しか?」

 

「いいや、ティーチとはまたいずれ戦う。

鷹の目がこの辺に居ると聞いてな」

 

「ほーん。なら、代わりにおれが戦ってやるよ!シャンクスに勝ったからな」

 

「いいけど、無茶するなよ?」

 

「あたぼうよ!鷹の目に顔を覚えられるくらいはしてやるぜ!」

 

「そうか。なら急ごう!」

 

「おっ、バギー副船長の戦いが見れるのか!」

 

「楽しみだな」

 

 

とある島────

 

 

「ここに鷹の目はいるらしい」

 

「そうか。出てきやがれ!鷹の目ェ!!」

 

バサバサバサ………

 

「おいバギー、そんなので鷹の目が出てくるワケ……」

 

「何者だ?」

 

「…………出てきたか」

 

「おれの名はバギー!赤髪海賊団副船長代理!

当然能力者だ!!いくぞ!!」

 

「仕方ない、相手にしてやろう」

 

ズバッ

 

「ぐあっ!」

 

「……ふん、この程度の男か」

 

バタン

 

スタスタ…

 

「おい赤髪、やはり貴様が相手を……!?」

 

シュッ!

 

ガキィィン

 

「ほう?おれ様の投げナイフを防御したか」

 

「不意打ちとは卑怯な……」

 

「勝てば正義だ!!

いくぜ!バラバラハリケーン!!」

 

ゴオオオオオオ

 

「斬り刻んでやる」

 

ズバッ   ズバッ

 

「無駄だ!!バラバラの実を食ったおれ様に、斬撃は効かねェ!!」

 

ズババババババババ

 

「無駄だって言ってるのが、わからねェか!!

すでにバラバラタイフーンレベルの細かさだぜ?

うおおおおおおお!!」

 

ズガガガガガガガ………

 

「くっ、このおれが受け身とはな……!

こんな男が埋もれていたとは……!!」

 

ドガァン!

 

「申し分ない攻撃だった…」

 

「………見たか!おれの実力!!」

 

「…………バギーと言ったな。

赤髪も、いい右腕を持っている」

 

「なんだ鷹の目。おれとはやらねェのか?」

 

「ああ。久しくこんな強者に会っていなかったものでな。

卑怯なのも、すべておれの油断を誘うためだったのだろう。

もう充分に楽しんだ。オレは帰って寝るとする」

 

「よかったな、バギー。鷹の目に認められて」

 

「ああ。これもレイリーさんの修行やシャンクスとの戦いのおかげだな。

ウタは見ていてどうだった?」

 

「えっ、あたし?えーっと、どっちもすごかった!」

 

「そうか」

 

「本当は花に群がる珍しい蝶に夢中で見てなかったけどな」

 

「ちょっとシャンクス!!」

 

「なんだと!?よし、鷹の目!!再戦だァ!!」

 

「もういいから!もう次の拠点を探そうよ!!」

 

「よーし!用も済んだし、船に乗りこめ!!」

 

「再戦~………」

 

「ほら、行くよ!バギー!!足持ってあげる!」

 

「………まったく、騒がしい連中だ」

 

 

 

 

 

そうして、おれと鷹の目の戦いから数日が経った。

 

 

「………おっ、見えてきたぞ」

 

「あそこが、次の拠点?」

 

「ああ、そうだ。フーシャ村と言って、

ゴア王国の中でも、辺境のところでな」

 

「ウタと仲良くできるガキが居りゃあいいな」

 

「えー?いいよそんなの!」

 

そしておれたちが港に着くと、ガキがいた。

 

「お前ら、海賊か!?」

 

「そうよ。なんか文句でもあるの?だったら聞くよ。

船長シャンクスの娘、このウタが」

 

「海賊なら、出てけ!」

 

「なによ?やるっての?」

 

「やめとけウタ。おれたちはケンカしにきたわけじゃない。

………この村には、手強そうな保安官がいるんだな」

 

「なんだ?お前」

 

「おれはシャンクス。この船の船長だ」

 

「変なことしたら、ただじゃおかないからな!」

 

「バギー。お前も紹介してやれ」

 

「おうとも!」

 

バラバラ…

 

「よお小僧。おれァ副船長代理のバギーだ」

 

「なんだこいつ……!?浮いてる!しかも下半身がねェ!」

 

「おいバギー。あんまり怖がらせるなよ?」

 

「いいや、こういうのは初めが肝心なんだ。

今のうちになめられねェようにだな…」

 

「すっげェな!!どんな手品だ!?」

 

「食い付くのか………」

 

「手品なんかじゃねぇ。

これは悪魔の実という、世にも不思議な果実を食って得た能力だ。

小僧、名前は?」

 

「おれルフィ」

 

「そうか、ルフィか」

 

「戻ってこい!バギー!」

 

「おう!」

 

しゅるるるる……

 

「戻っていった!」

 

ガシッ

 

「よう、ルフィ!これがおれの完全体よ!!」

 

「シャンクスより小せェんだな」

 

「ほっとけ!!地味に気にしてることを!」

 

「ルフィ、酒場に案内してくれ」

 

「おう!いいぞ」

 

「ほら、バギーも来いよ!」

 

「お、おう……」

 

 

 

フーシャ村───────

 

 

酒場──────

 

 

「こんにちは。アンタ、名前は?」

 

「マキノです」

 

「そうか。マキノさんか」

 

「シャンクス、お前また現地妻でも作るのか?」

 

「しーっ、バギー!余計なこと言うな!!」

 

「やんのか?よーし、それじゃあひさしぶりに殴り合いといこうか!」

 

「おう、いいぞ」

 

ドカッ   ドカッ

 

「いいぞー!」

 

「やれやれー!!」

 

「おい、ウタ……だっけ?止めなくていいのか?」

 

「あのふたりはああ見えて仲が良いの!

あれも、ただじゃれあってるだけだし」

 

「そうなのか?」

 

「うん!シャンクスは詳しく教えてくれないんだけど、

バギーはふたりとも海賊王の元クルーだって教えてくれたんだ」

 

「へぇー、すっげェなぁ」

 

「でしょ?」

 

「痛ェ!おいバギー、覇気使うなっての!」

 

「うるせェ!おれァ、ウタとルフィに

良いところ見せてェ年ごろなんだよ!」

 

「ならこっちも!おら!」

 

「バラバラ緊急脱出!」

 

「あっ!ずりィぞ!」

 

「なんとでも言え!」

 

「こうなったら……本気でいくぞ!」チャキッ… バリバリ

 

しゅるるるる………

 

「おう!おれもハデにいくぜ!!」バリバリ

 

ガ  ン

 

バリバリ   バリバリ

 

ボ   ン!!!

 

パリン     パリン

 

「なんだ!?触れてねェ!!」

 

「ちょっと!ふたりともやり過ぎぃ~!!」

 

「あぁ、すまんすまん」

 

「どうだウタ!?おれ、かっこよかったか!?」

 

「うん。でも、店のガラスや酒瓶を割るのはやり過ぎだよ!!」

 

「……わ、わりぃ」

 

「おいバギー!さっきのってなんなんだ!?」

 

「おっ、なんだルフィ。お前、強くなりてェのか?」

 

「ああ!そしてじいちゃんにおれは強いって認めさせるんだ!!」

 

「そうか。ならこのバギー様が、覇気の勉強をしてやろう」

 

「出た!バギー副船長の覇気講座!!」

 

「これで会うヤツら全員、大人子ども問わず

覇気を認識しちまうからすげェよな~!!

しかも覇気を使いこなすやつも出る始末!」

 

「ああ。というか、おれたちの大半も

副船長が師匠みたいなもんだしな」

 

「うおー!すげェんだな!バギーって!!

それで、ハキってなんだ?」

 

「覇気とは己の中に眠ってる才能のことだ。

呼び方は様々だが、大半の人間に備わってる。

ちなみに、悪魔の実の能力とは別に考えるように」

 

「うんうん!要するに、誰でも使えるんだな!」

 

「そうだ!主に3つ!武装色の覇気、見聞色の覇気。

そしてまれに、覇王色の覇気を持つ者もいる」

 

「まれってなんだ?」

 

「ごくごくたまにというか、数少ない人数って意味だ」

 

「なるほどな。もっと続けてくれよ!バギー師匠!」

 

「おうともよ!ちなみにウタは、おれの指導により

見聞色の覇気を会得してる。

まだおれやシャンクスレベルではないがな」

 

「えっへん!」

 

「すっげェ!それぞれの特徴とかはあんのか?」

 

「見聞色の覇気は、人の気配や他人の行動を察知できる!

そして、さらに鍛えると少し先の未来が見えるんだ。

うちのクルーは何人かその域に達している。

主に、おれのおかげでな!」

 

「ふんふん、武装色ってのは?」

 

「これは単純に破壊力が増す。要するに攻撃力が増すんだ。

そして、能力者にも攻撃が効くようになる」

 

「? でも、バギーはバラバラになるだけだろ?」

 

「ちっちっち、悪魔の実の能力者ってのは3種類いてな。

超人(パラミシア)系、自然(ロギア)系、動物(ゾオン)系。

そのうちの自然(ロギア)系には、武装色と弱点の攻撃以外効かねェんだ」

 

「なるほど。つまり、自然(ロギア)系ってのは万能なんだな」

 

「ああ。能力にかまけて、

修行しないで先の海で倒されるやつも多いがな」

 

「そうなのか」

 

「そして、武装色は鍛えれば鍛えるほど、強くなれる!!」

 

「うおー!すっげェ~!!」

 

「最後に覇王色の覇気。これはあまり持ってるヤツがいない。

だが持ってるやつは、いつか目覚める才能だ。

ルフィも可能性があるかもしれねェから、教えよう」

 

「なんかすごそうだな……」ゴクリ

 

「覇王色の覇気はな、格下専用だ」

 

「は?」

 

「自分より格段に弱いやつにしか使えねェ覇気だ」

 

「ふーん。思ってたよりショボいんだな」

 

「だが、コントロールできるようになれば、格下と戦闘せずに済む。

さらに、もっと隠された効果があるんだが……これはナイショだ」

 

「はぁ?」

 

「ね!バギーって、いっつも覇王色のことだけはぐらかすんだよ!」

 

「なぁ、教えてくれよー!バギー師匠!」

 

「ダメだ。余計な知識を入れて他の覇気がブレたらダメだからな。

コントロールできるようになったら教えてやろう」

 

「ケチ!」

 

「それじゃあ実践だ!その前に忘れるな!!

覇気は実戦の極限状態で成長する!!

覇気の基礎を教えてやる。ふたりともついてこい!!」

 

「よーし!今日こそ武装色、マスターするぞ!」

 

「おれは……とりあえずやり方を習おう!!」

 

「どうやらバギーのいつものやつが出たようだな」

 

「いいのかお頭?副船長って、ああ見えて頑固だし」

 

「いいじゃねェか。

寄る拠点の村や町のやつらみんなが海賊を目指すようになるのは面白いしな」

 

「おいシャンクス!お前もこい!」

 

「いいよ、お前ら3人とクルーのみんなでやってろ」

 

「武装色の実験台が居ねェだろうが!!おれは師匠だからなー!」

 

「まぁいいか、わかった!マキノさん、タオルをひとつくれ」

 

「はい…」

 

 

 

フーシャ村────

 

 

外────

 

 

「よーし!今日はシャンクスが見てるし、がんばろ!」

 

「いつもは見ていてくれねェのか?」

 

「うん。シャンクスは忙しいから」

 

「代わりにうちのクルー全員が見てやってるだろう」

 

「でもシャンクスは船長でしょ!」

 

「ま、まぁそうだが………」

 

「よーし。じゃあタオルを貸せ!」プカプカ

 

「おう」

 

ぎゅっ

 

「よーし、いつでもいいよ!」

 

「目隠し?」

 

「いいかルフィ。まず、見聞色の覇気だ。

相手の気配を感じるのが、見聞色と言える。

いくぞ、ウタ!!」

 

「いいよ!」

 

ブン    ブン

 

ひょい   ひょい

 

「よし!ウタ、合格!」

 

「やった!」

 

「いいなー」

 

「ルフィ、来い!お前も見聞色の才能を開花させてやる」

 

「おう!」

 

「先に言っておくが、ケガしても文句言うなよ?」

 

「当たり前だ!おれは男だからな!!」

 

「いい覚悟だ。ならばコツを教えてやる。

他人の気配を察知しろ。おれが敵意を持って攻撃する。

気のせいの延長上に、『見聞色』はある……らしい」

 

「おう!」

 

ブン

 

ゴ  ン

 

「いて!」

 

「おいおい、見聞色はマスターしておくと便利だぞ?」

 

「わかってるけど……コツはねェのか?」

 

「さっきも言ったが、なんとなくでいいから気配を察知することだ。

相手の気配をな。気のせいでいいから、少しは集中してみせろ!!」

 

ポカ   ポカ

 

ゴン   ゴン

 

「いてぇ!」

 

「おいバギー、やっぱりこんな子どもにまだ覇気は…………」

 

「いいやお頭、そうでもねェみてえだぞ」

 

「なんとなくつかめてきたぞ!来い!」

 

ブン    ポカ

 

ひょい   ゴン

 

 

「いいぞ!その調子だ」

 

「来い!」

 

ブン    ブンッ

 

ひょい   ひょい

 

「やるな。今日はこの辺にしてやる」

 

「おう!」

 

「だが今日の感覚を忘れるなよ?見聞色は常に発動するからな。

明日忘れてたら、今日の倍だ。6回避けてもらうからな」

 

「おう!」

 

しゅる……

 

「つぎは?」

 

「つぎは武装色だ。見えない鎧をまとうイメージをするんだ!

おれの手のひらを殴ってみろ」

 

「うおおおおおお!!」

「はああああああ!!」

 

「えい!」

「えい!」

 

ポカ

 

ゴッ

 

「いやおれが拳を受けるんじゃねェのかよ!」

 

「なるほど。副船長はウタのために呼んだんだな」

 

「なら直接言えばいいのにな」

 

「ウタの面子を保ったんだろう」

 

「副船長って、ああ見えて優しいよな」

 

「なるほど。ウタはまだ覇気を拳に集め切れてねェな。

だが、覇気を拳に集めきれていないだけで、筋はいい。

ルフィの方はまだ全然だ。だが、いずれできるようになる」

 

「いえーい!ウタの勝ち!」

 

「なぁウタ。せっかくだから、ルフィにコツ教えてやれよ」

 

「あたしは頑張ってコツ掴んだの!口だけルフィには教えない!」

 

「よし!なら、おれがルフィにアドバイスしてやる」

 

「なんだ?バギー」

 

「昔ロジャー船長が言ってたんだが、

ガープって海兵がやってたらしい修行法だ。

軍艦バッグって言ってな……」

 

「あぁ、おれのじいちゃんか」

 

「そうだ。お前のじいさんが……

……って、えぇ~~~っ!?

お前、あのガープの孫なのか!?」

 

「ああ。それで、軍艦バッグってなんだ?サンドバッグじゃないのか?」

 

「スルーかよ……まあいい。

砂の入った袋の代わりに、軍艦を殴るんだ。

お前は子どもだから、岩でも殴り続けていろ。

そしたら、いずれ強い武装色をまとえるようになるぞ」

 

「そっか。おれ、毎日岩殴るよ!というか、いまから殴ってくる!」

 

「おう。それじゃあな。夕方までに帰ってこいよ!」

 

「おう!!」そそくさ…

 

「ルフィのやつ、森の奥へ向かったな?」

 

「ああ」

 

「……おい、やべーぞシャンクス!!

ルフィのやつ、あのガープの孫らしいぞ!!」

 

「ああ。聞いてたよ。それより、嫌な未来が見えねェか?」

 

「本当だ…あっちに凶暴な動物の気配がする!!

待ってろルフィ~~!!」

 

 

森─────

 

ガン…   ガン…

 

「いってえ~~!本当にじいちゃん、こんなことしてたのか?」

 

グルルル……

 

「なんだ?この音……?」

 

「グルルルル………」

 

「熊ァ!?うわああああ!!」

 

「この悲鳴はルフィ!!くそったれ!!剃!」ドヒュン

 

「た、助け……」

 

「バラバラ(ゲージ)!!」

 

バラバラ(ゲージ)で、熊を完全に閉じ込めた。

 

「ガウ!」ザシュッ

 

「へへーん!武装色で硬化してるから効かねェよ!!

からの、バラバラタイフーン!!!」

 

ズガガガガガガガ…………

 

ズドォン

 

しゅるるるる………

 

「無事だったか!?ルフィ?」

 

「ああ!バギーって強ェんだな!!」

 

「あたぼうよ。仮にも師匠だからな。

この熊は連れ帰って、熊鍋にしようぜ!」

 

「そうだな!」

 

 

 

フーシャ村─────

 

「おせェぞ、バギー!」

 

「副船長!どうしたんだ?その熊」

 

「ルフィに襲いかかろうとした熊だ。

あの姉ちゃんに、熊鍋にでもしてもらおうと思ってな」

 

「おっ、いいなそれ!」

 

「ハァ、重くて疲れた………

てめェら!!ハデに運んでくれ!」

 

「了解!副船長!」

 

その日の飯は熊鍋だった。

 

それから、おれたちが居るときは、

 

ルフィもウタと一緒に覇気の特訓に励んだ。

 

 

そして、数ヶ月後…………

 

おれたちはとある事情でウタを船から降ろし、フーシャ村へと戻ってきた。

 

「おかえり!今回はどんな冒険をしてきたんだ!?聞かせてくれよ!」

 

スタスタ…………

 

「あ、あれ?なんだよみんな?元気ねェな……?

いいよ!ウタに聞くから!………あれ?ウタの気配がしねェ…!?

シャンクス!ウタはどこ行ったんだ!?」

 

「………………」

 

「…………………ウソだろ?もしかして、ウタになんかあったのか?」

 

「心配するな、ルフィ。

ウタはな、歌手になるために船を降りた。

ただそれだけだ」

 

「う、ウソだろ!?あいつ、シャンクスのことが大好きだったんだぞ!

なのに、船を降りるワケない!!なんかあったんだろ!!?」ポロポロ

 

「………………」

 

「答えろよ!シャンクス!!そうだ!バギー!

バギー師匠!師匠は詳しく知ってんだろ!?」ポロポロ

 

「ウタは船を降りちまった。だがな、生きてりゃまたいつか会える。

そうだろ、ルフィ!?もっと強くなって、あいつを見返してやろうぜ!!」

 

「うん!!そうだな!ありがとう、バギー!!」

 

タッタッタッタ………

 

「バギー、お前が副船長でよかったよ。

あんなこと、ルフィには伝えられないからな」

 

「おれァ、いつかまたルフィに会ったときに話してやるといま誓った。

それまで、ウタにもルフィにも、恥じない海賊でいようぜ…」

 

「そうだな………」

 

 

そして再び数ヶ月後………

 

「いやー、それにしても、

CP9から奪った悪魔の実って、いったい何の実なんだろうな?」

 

「身体がゴムになるって言ってたからゴムゴムの実だろ」

 

「誰が食うんだ!?シャンクスか?」

 

「いや、今の所、食う気はねぇな」

 

「ならおれに良い考えがあるんだが、ノッてくれるか?シャンクス」

 

「おいおい、どうしたバギー?」

 

「ルフィに食わせるんだ。

もしかしたらシャンクスがティーチから受けた傷を、

返してくれるかもしれねェ!」

 

「随分と先の話だな」

 

「それに、ライバルがいた方が楽しくねェか?

いつか戦うときが楽しみだぜ」

 

「それもそうだな……」

 

「おいお頭、副船長の言ってる事も面白れェけど……」

 

「ああ。ウチのクルーの戦力を強化した方が良いような……」

 

「いや、バギーの案でいこう。早速フーシャ村に戻るぞ!」

 

「ぎゃはははは!!楽しみだぜ!あいつの未来!!」

 

「フッ、そうだな」

 

「まったく……なに考えてんのかわからねぇふたりだぜ」

 

「ま、だからこそついてきたんだけどな」

 

ハッハッハッハッハッハ……

 

 

 

数日後…………

 

 

フーシャ村───

 

「おっ、シャンクスたちだ!おーい!」

 

 

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