赤髪海賊団副船長 赤鼻のバギー   作:あんこロ。

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第三話 奇跡の再会!バギー登場

東の海────

 

とある海域─────

 

 

 

「まさか小船が大渦にのまれるとはな。仕方ねェ。

海賊船を見つけて、船をもらうか!月歩!!」

 

タタン!タタン!

 

タンッ!タンッ!タンッ!

 

「おっ!海賊船だ!

空からだとわかりやすいな!

よし!腕を伸ばして……」

 

ぐ─────ん

 

バチンッ

 

ドカッ

 

「あ──!!よかった!海賊船があって!!

おいお前ら!小船を貸してくれねェか?

返さねェけど!」

 

「なにをふざけたことを………」

 

「ふんっ………!!」ギンッ

 

バタッ  バタバタッ

 

「えっ?ええ~~~っ!?

い、いったいなにが!?」

 

「お前、この船のクルーだろ?

船長にひとつ、頼んでくれよ!!」

 

「いえ!ぼくはクルーじゃありません……!

ある日、釣りに行こうと船に乗ったら、まさかの海賊船!

あれから2年間…………」

 

「いいよ、お前の事情なんて!

おれ、根性なしはキライなんだ」

 

「はぁ……あなたは…?」

 

「ルフィだ」

 

「はぁ…ぼくはコビーです。

それでルフィさんは、なんのために海に出たんですか?」

 

「おれは海賊王になるんだ!!」

 

「なら、ならぼくだって、夢を叶えられるでしょうか!!?」

 

「ああ。やる気と根性と、あと運。そして努力だ!!

それをもって目標に向かっていけば、

なんとかなるだろ!!たぶんな!」

 

「じゃあぼくも、海兵になれるでしょうか!!」

 

「さっき言っただろ。

よければ、おれのじいちゃんを紹介してやろうか?

すっげェこわいけどな」

 

「……ルフィさんはおじいさんが海兵なのに、

どうして海賊なんて………?」

 

「さぁな。憧れちまったら仕方ねェだろ!」

 

「わかりました!ぼくも、海兵になって!

アルビダ様……いや、アルビダだって捕まえてやるんだ!!」

 

「誰を捕まえるって!!?コビー!!」

 

ドスン

 

「おい、イカついおばさん!わりぃけど、船貸してくんねェか?」

 

「………」ブチブチ

 

「ルフィさん!!訂正してください!この方はこの海で一番……

一番……一番イカついクソばばあですっ!!」

 

「あっはっはっはっはっはっは!!」

 

「このガキャ────っ!!!」

 

ブンッ

 

「おせェ!ゴムゴムの………(ピストル)!!」

 

ドゥン

 

「な………!!!!」

 

「コビーに一隻小船をやれ!こいつは海軍に入るんだ!!

黙って行かせろ」

 

「は…はい」

 

 

海上────

 

 

 

「それじゃあまずは、

コビーの目的を果たすために、海軍基地を目指すぞ!」

 

「はいっ!そういえば、ロロノア・ゾロが捕まったらしいです」

 

「ふーん。いい奴だったら、おれの仲間にするか!!

どんなやつかまだ知らねェけど!」

 

「はぁ……ルフィさんならそう言うと思いました」

 

 

数時間後────

 

 

シェルズタウン────

 

「ついた!!海軍基地の町っ!!」

 

「はい!!ついに!!」

 

「お前すごいな、コビー。ちゃんと目的地についたよ!」

 

「当たり前ですよ!海に出る者の最低限の能力です!

ロロノア・ゾロよりも、先に航海士を仲間にした方が………」

 

「ああ、そうする!!そんなことより、メシ食おう」

 

 

30分後─────

 

 

「いやー、なんかゾロとかモーガンってやつの話題を出すと

なんかしらんが吹っ飛んでたなー!おもしろい店だった!!」

 

「でも、なにか事情がありそうですね」

 

「そうか?」

 

 

海軍基地─────

 

「来たぞ!いけよ!コビー」

 

「で、でもまだ心の準備が……!!」

 

「ならおれが見てくる!!月歩!!」

 

タンッ!タッ!タッ!

 

「空を跳んでる!?」

 

「おっ!あいつか?」タンッ!

 

スタッ…

 

「よう」

 

「おう!お前がロロノア・ゾロか?」

 

「ああ。そうだが?」

 

「じゃーん!特製バギーナイフ!!」

 

「おっ?いいもん持ってるじゃねェか。この縄ほどいてくれ」

 

「いいぞ。おれの仲間になるんならな!」

 

「お前、もしかして海賊か?」

 

「ああ。文句あんのか?」

 

「海賊だと?ハン……!自分から悪党になり下がろうってのか。

ご苦労なこって………」

 

「おれの意志だ!海賊になりたくて何が悪い!!」

 

「ふん。頑固なヤツだな」

 

スパ    スパ

 

「まァいいや!お前が悪党だろうと善人だろうと、

おれはお前を仲間にすることにした!!逃げたきゃ逃げろ!」

 

「いいや、貸し借りは作りたくねェ。せめて恩を返させてくれ」

 

「へェ、案外いいヤツなんだな!

残念ながらお前の出る幕はねェだろうけど」

 

「なんだと!?」

 

ドタドタドタ………

 

「あっ!ロロノアの縄が解かされてる!!」

 

「おれは大佐だ!!大佐命令だ。行けェ───っ!!」

 

「よし!おれが………」

 

「必要ねェ………!!」ギンッ

 

バタン……   バタバタ……

 

「てめェは一体…!!」

 

「おれはゴム人間だ。まァ、いまのは能力関係ねェけどな!」

 

「なら大佐のおれが……!」

 

ブンッ

 

「「武装色」硬化!」ガッチリ

 

ガキィン

 

ストッ

 

「な、なにぃ!!?」

 

「あとはまかせたぞ!ゾロ。

仲間になるなら、このオッサンを倒せ」

 

「は、ははは!なに言ってやがる……!

ロロノアがお前の仲間になるわけ……ね…」

 

ドスー……ン

 

「お安い御用だ。船長(キャプテン)

 

 

数時間後─────

 

「あんな別れ方でよかったのか?」

 

「ああ。コビーの心意気を尊重しよう!

つぎの仲間は航海士だ!!」

 

「ああ、そうだな。

それと、刀取り返してくれてありがとよ」

 

「おう!つぎは………」

 

「お───い!!」

 

「ん?なんだ?てかどこからだ?

周りを見ても、どこにも船がねェぞ?」

 

「お────い!!!」

 

「おい!空を見ろ!おっさんが空跳んでるぞ!!」

 

「おい!そこの麦わら帽子で、

腰にすてきなナイフをつけた少年!」タンッ!タンッ!

 

「あっ!バギー師匠!!」

 

「師匠ォ!?」

 

「お前がうわさのロロノアか。……ルフィ!

お前、狂犬みたいなヤツを仲間にしたんだな!」タンッ!タンッ!

 

「ああ!ところで、降りてこねェのか?」

 

「いやー、それがな、ここを通りそうな船を探してたんだ。

おかげでもう3日も地上に降りてなくてな…………」

 

「あのおっさん、バケモンかよ……」

 

「まずは町へ向かおう。月歩はできるよな?」

 

「おう!!教わったのは、覇王色以外大体鍛えた!!」

 

「そうか。よし!ロロノアはおれが担ごう」タンッ!タンッ!

 

「わかった!」タンタンタンッ!

 

「お前も跳べるのか!?

それでおっさん、どうやっておれを担ぐんだよ?」

 

「よォし!あばれるなよ?」タンッ!タンッ!

 

「お、おう!」

 

バラバラバラ……

 

ガシッ

 

「う、腕が!!身体がバラバラに!!?」ジタバタ……

 

「動くなっての!」タタンッ!タタンッ!

 

 

数十分後─────

 

「疲れたなァ……」タタンッ!タタンッ!

 

「おっ、町が見えるぞ」

 

「よーし、早速行くぞ!

というか、少し休憩しにいこう!」タタンッ!タタンッ!

 

「おう!」タンッ!タンッ!

 

 

 

オレンジの町─────

 

スタッ…

 

「ふぅ…!」

 

ドタドタドタ………

 

「なんだァ?」

 

「あんたら海賊か?」

 

「おう!船はねェけどな!」

 

「そんなに慌てて、なにかあったのか?」

 

「海賊にこんなことを頼むのはなんだが、仕方がない!

いまこの町に海賊が棲みついてるんだ!!退治して……」

 

「いいよ」

 

「ああ、おれもいいぜ。カタギに手を出す海賊なんざ三流以下よ!」

 

「おれもおっさんに賛成だ。ノッた!」

 

「それに、ルフィの成長も見てみたいしな!」

 

「しししし!10年前より強くなったぞ!!」

 

「あたぼうよ!つーか、強くなってなかったらガッカリだ!」

 

「よし!行くぞバギー!」

 

「お前こそ、遅れをとるなよ!!ルフィ!」

 

「剃!」

「剃!」

 

ビュン!

 

フッ!

 

「お、おれを忘れるなァ!!」

 

シュン!

 

「おっ、ゾロも剃使えるのか?」

 

「いや、アイツの脚の筋肉が悲鳴をあげてるからそれはないな。

ただ頑張って走ってるだけだろうぜ」

 

ビュン!

 

フッ!

 

「ま、待てェ!てめェら………!」

 

 

 

「お前らか?町に棲みついてるって海賊は!」

 

「おう!なんか文句あっか?赤っ鼻のおっさん?」

 

「おい、まさかこのおっさん……

もしかして四皇シャンクスの右腕の…」

 

「ばーか、そんな大物がこんなところにいるわけ………」

 

「ついに言っちまったな!!赤っ鼻だと!!

自称するならいいが、他人から言われると腹立つぜ!!

この赤鼻のバギー様が、罰を与えてやる!」ペタペタッ

 

「な、なんだ?!瓦礫が浮いてる……!?」

 

「よく見とけルフィ!これが悪魔の実の覚醒だ!」

 

ふわふわ………

 

「す、すげェ……浮いてるのは全部、瓦礫の山だ……!」

 

「行けェ!バラバラの……星屑!!」

 

ズドドドドドドドドド  

 

「……………ぎゃ……」

 

ズドドドドドドドドド

 

「やっぱり師匠はすげェな!!」

 

「ああ。ちょっと弟子の前でかっこつけるために見せたが、

やり過ぎちまったな。少しむごいくらいだった」

 

「ところで、覚醒ってなんだ?」

 

「鍛えまくってたら、なんとなくできるようになったんだ!

シャンクスが『それは覚醒だ!』って言うからな!

おれも覚醒って呼ぶことにした!」

 

「そっか!」

 

「ところで、ロロノアはどうした?月歩!!」タタタタタンッ!

 

「うおー!相変わらず、すげェはやい月歩だなァ!」

 

「おうともよ!

……どうやらロロノアは迷子になってるみたいだ」タンッ!タンッ!

 

「えェ~~!?ここまで一直線だったぞ!?」

 

「どうやら、かなり手を焼くヤツみたいだな」

 

「まァいいや。

ところで、なんでバギーはなんでおれが出航するの、知ってたんだ?」

 

「数年前にエースってやつがウチの海賊団に挨拶に来てよ、

ルフィの兄貴だと言ったんだ。

それと、お前が17歳になったら出航するって聞いて、

シャンクスたちに無理を言って単独での行動を許可してもらった」

 

「そうか」

 

「それでだ!もしよければだが、お前らについてってもいいか?」

 

「ああ!いいぞ!」

 

「おれは師匠だからな!お前の一味の船員(クルー)を強くしてやる!

覇気に六式、戦闘スタイル!

あらゆる手助けをしてやるから覚悟しておけ!

ただし戦闘はしねェ。サポートだけだ!

ルフィや仲間たちが死にそうなら容赦しねェけどな!」

 

「わかった!じゃああのおっさんのところに向かうか」

 

「ああ!」

 

「剃!」ビュン!

「剃!」フッ!

 

 

 

 

「なんとお礼を申せばよいのやら………ありがとうございました」

 

「ああ、気にすんな!」

 

「名前をうかがっても?」

 

「船長の、モンキー・D・ルフィだ」

 

「剣士、ロロノア・ゾロ」

 

「赤髪海賊団副船長、赤鼻のバギーだ」

 

「赤髪海賊団!?」

 

「……ってことは、四皇の船員(クルー)!?」

 

「しかもいま、副船長って!!」

 

「たしかに、あのおっさんだけ異次元並みに強かったもんな……」

 

「それで、なぜそのようなお方がこんなところに?」

 

「こいつ、ルフィはおれの弟子でな!

シャンクスたちに事情を説明して、一時的に出航の許可をもらったんだ!」

 

「そうでしたか。ルフィくん、いい師匠を持ったね」

 

「ん?おう!」

 

「それで、しばらくこの町に居てもいいか?

ロロノアに稽古をつけてやりたい」

 

「ああ、構わないが………」

 

「あと、船くれ」

 

「あの海賊どもの船なら………」

 

「おう、それでいい」

 

「じゃあルフィはメシでも食ってろ」

 

「それじゃあな、ゾロ!バギー!メシ屋はどこだ?」

 

ぐるるる……

 

「あ、いや、メシを食ったらロロノアに稽古だ!」

 

「おめェも腹減ってたのかよ!!」

 

 

一時間後─────

 

「さて、改めて稽古をつけてやる」

 

「稽古ねェ………

うっかり殺しちまっても、文句言うなよ?」

 

「本当に狂犬みたいなやつを仲間にしたな、あいつ。

だがロロノア、野心だけじゃこの先詰まるだけだ!

この一味の副船長はおめェだぞ!」

 

「副船長……?おれが?」

 

「ああ!現実を受け入れろ!

そうすれば、漢は強くなるもんだ!」

 

「副船長か。わかった!受け入れてやろうじゃねェか!」

 

「その意気だ!まずはお前の目標を聞こう!」

 

「鷹の目のミホーク!あいつだ!!」

 

「鷹の目か。あいつとは昔一度戦ったが、

おれはあいつに一目を置かれるくらいにはなった」

 

「なるほど。つまりあんたも鷹の目並みに強いってことか。

ならバギー、本気で来い!」

 

「いいや!お前なんて、おれ様の特製ナイフ一本で充分だ!

ナイフ以外に刀を当てられたら、合格としてやる」

 

「ナメられたもんだな……」

 

「これが終われば覇気の講座をしてやる!

それと、お前の刀が全部折れたらいまのお前は雑魚だ。

だから、ちょっとだけ手加減してやる!」

 

「雑魚だと……!?ふざけやがって!

鬼……斬り!!!」

 

スッ

 

ギギギ……

 

「攻撃が集中するところを、簡単に見抜いただと……!?」

 

「お前はまだ攻撃速度が遅いんだ!見聞色を使わんでも見切れるわ!!

それくらい動きが直線的すぎる!この先の海じゃあ、通用しねェぞ!!」

 

「はぁ………はぁ……」

 

キン   キンキン  ガキン  ギキン

 

「虎……狩………」

 

「隙だらけだ!」

 

プスッ

 

タラー…

 

「うっ!」

 

「安心しろ。針を刺すレベルで浅く刺した。

いいから奥義を見せてみろ!!それで鍛えるか見極めてやる!!」

 

「わかった!いくぞ!三・千・世・界!!」

 

「甘い!」

 

キンキンッ

 

ガキン   ガキンッ…

 

「おれの両手の刀が弾かれた……!?」

 

「……筋は良さそうだな。合格としよう」

 

「……いいのか?」

 

「ああ。強くなりてェのなら、まずは自分の弱さと向き合え!

おれも昔は弱かった!」

 

「あんたが……!?」

 

「ああ。

だが20余年で師匠や仲間との戦闘訓練をして、強くなった!

デカい船が手に入ったら、毎日ビシバシしごいてやる!!

覚悟しとけよ!ロロノア・ゾロ!」

 

「わかった!!おれをもっと鍛えてくれ!!バギー!」

 

「…………ぎゃーっはっはっは!いい根性してるぜ!

それならあの鷹の目に負けねェくらいの強さにしてやろう!」

 

「すまねェ。恩に切る」

 

「終わったか?」

 

「ああ」

 

「覇気講座がまだだがまァいい。船で説明してやる」

 

「あの!ちょっといいですか?」

 

キイィィィィン

 

『私、ナミ!航海士です。船に乗せてくれませんか?』

 

シュゥン

 

「いいぞ、ナミ」

 

「私、ナ……」

 

「航海士か!ハデにツイてるな!」

 

「えっ!?なんでそのことを……!?」

 

「半端な覚悟で船に乗るなよ?」

 

「え、ええっ!それはもちろん!」

 

「そしてアーロンってやつは、ルフィが倒す。

それを忘れないでくれ。

いい目標ができたな、ルフィ」

 

「誰だそりゃ?まァいいか」

 

「………あんたたち海賊よね?本当に信用して………」

 

「それはお前が決めることだろ」

 

「ルフィ!そんな言い方……」

 

「いいやロロノア、ルフィの言うとおりだ。

信用するのは、アーロンを倒してからでもいい」

 

「じゃあ、乗る!

その代わり、絶対にアーロンを倒してよね!」

 

「わかった!航海士、ゲットだ!

………にしても、師匠の見聞色は相変わらずすげェな!」

 

「当然よ!むしろ磨きがかかっとるわ!!」

 

「見聞色?」

 

 

 

 

数時間後──────

 

「あのガイモンっておっさんも、可哀想だったな」

 

「ああ」

 

「ああいう人間もいるもんだ。世の中って広いな!」

 

「ああ!」

 

「それより、あんたらってなんで未来が見えるの?

超能力者?」

 

「ぎゃーっはっはっは!超能力者ではない!能力者だ!

ついでに言うと、覇気と呼ばれる力で、かいつまんで言えば、

誰でも未来が見えるようになる可能性はある!」

 

「本当か!?」

 

「私も興味あるな……!」

 

「ならば教えてやろう

まず覇気とは───────」

 

「───ということで、覇王色は格下専用だ。

だが、本当はもうひとつ使い方がある!

でも、お前らにはまだ早い。

以上が、覇気講座だ」

 

「そうか。じゃあおれの一撃を止めたのは………」

 

「そう、武装色でナイフの強度を上げたんだ。

もちろん刀が壊れない程度の弱い覇気でな」

 

「私、見聞色の覇気……覚えたい!」

 

「いいけど、ルフィも会得するのにかなりの時間を要した。

未来が見えるようになるのは、かなりの練度が必要だ」

 

「それでもやる!」

 

「じゃあ握り拳で軽く殴るから、避けてみろ。

それと、ケガしてもいいという覚悟はあるか?」

 

「うん!やって」

 

「ならタオルか何かで目隠ししろ!

あ、そうだ。ロロノア、その手ぬぐい貸せ!

ルフィ!お前は横でロロノアに武装色を教えとけ!」

 

「おう!」

 

 

そして数日後────

 

 

「よし!打ってこい!ロロノア!」

 

「うおおおおおお!!」

 

ゴッ

 

「うむ。なかなか筋はいいぞ」

 

ぶんぶんぶんっ!

 

「右!左!下顎!頭!」

 

ひょいひょいひょいひょいっ!

 

「うん。ナミもなかなかにセンスありそうだ」

 

「うん!ありがとう、バギーさん!」

 

「見えた!あそこが次の島だな」

 

 

シロップ村─────

 

「ルフィ!」

 

「ああ。近くに4人いるな」

 

「そうか?おれは殺気なら感じられるんだがな」

 

「見聞色は持っていて損しないぜ?

ロロノアにも今度鍛えてやるよ」

 

「おう。その前に武装色が課題だな」

 

タタン!タタン!

 

すたっ!

 

「よう!……ってあれ?他の3人は逃げたのか」

 

「あのバカ……!仕方ねェ、おれたちも行こう」

 

「おう」

「ええ」

 

 

「お、お前ら、何者だ…!?

おれはキャプテン・ウソップだ!」

 

「おれはルフィ」

 

「ゾロだ」

 

「ナミよ」

 

「そしてこのおれが、赤髪海賊団副船長!赤鼻のバギー様だ!」

 

「赤髪海賊団!?

な、ななな、何しに来たァ!!?」

 

「そう怖がるな。ただの観光だ」

 

「なんだ、ただの観光か。

…………って、そんな手に乗るかァ!!」

 

「じゃあ単刀直入に言うぞ。船がほしいんだ。

それと仲間も募集中だ!でかい船と仲間!」

 

「そうか。わかった、おれからあいつに頼んでみる!

いや、人の善意に漬け込んでものをもらうのはダメだぞウソップゥ…

でも、せっかくの船だ。使わねェならひとつくらいもらっても………」

 

「うわ、天使と悪魔でせめぎ合ってる……」

 

「面白ェな!お前、なにが得意だ?」

 

「えっ!?そうだな、狙撃かな。

100メートル離れてても、的のど真ん中に当てられるぜ!」

 

「おいルフィ!こいつ、昔のおれみたいで気に入った!

仲間にしようぜ!!」

 

「おう。いいぞ」

 

「あっさり決まった!?」

 

「まァいいんじゃねェか?狙撃手がいないと……

いや、空飛べるやつがふたりいるからいらねェかな……」

 

「現実を見過ぎだ!ロロノア!

仲間にしねェなら覇気の修行も終わりだ!!

おれァグランドラインに戻る!」

 

「ああー!いるなぁ、狙撃手!ぜってェ必要だ!!」

 

「……手のひら返し半端ねェな!!」

 

「ところでお前、メシ屋を案内してくれねェか?」

 

「おう!いいぞ!」

 

 

村のメシ屋─────

 

 

「ところで小僧」

 

「なんだ?おっさん」

 

「………いや、お前ヤソップの息子だな?」

 

「なんでわかった!?」

 

「おれとバギー師匠は少し先の未来が見えるんだ!」

 

「本当か!?いや、現におれの親父を言い当てたしな……

信じてやる!!それで、おっさんは親父の知り合いか?」

 

「あァ、おれの乗ってた船の狙撃手だ。

さっきも言ったが、赤髪海賊団って聞いたことあるか?」

 

「ああ、四皇ってやつらのひとりだろ?

……ってことは、おっさん!あんたすげェやつなのか!?」

 

「ああ。こいつは弟子のルフィだ。

訳あって、こいつの船に乗ってる。お前も来い!」

 

「おう!」

 

「……ウソをつきに行くのか。執事には気をつけろ」

 

「え……?まァいいや、じゃあな!」

 

「よし、おれたちも行くぞ!」

 

「なんでだよ……」

 

「あ、ウソップがいねェ!」

 

ばんっ!!

 

「「「ウソップ海賊団、参上っ!!」」」

 

「おい海賊達っ!!キャプテンをどこへやった!!」

 

「いや、いま出て行ったところだろ!」

 

「そっか。入れ違いになったのか!」

 

「そういやあいつは女の子にウソをついて、

なにがしてェんだ?」

 

「あー!たしかに!おれもそこが理解できなかった。

あいつ、なんでウソつきに行ったんだ?」

 

「それは…………」

 

 

 

 

「なんだ。あいつ偉いじゃん」

 

「じゃあお嬢様を元気づけるために、

1年前からずっとウソつきに通ってるんだな」

 

「うん。キャプテンのおかげで、

カヤさんも、だいぶ元気になったんだ!」

 

「なら屋敷に行くか!船を貰いに!!」

 

「おう!」

 

 

村の屋敷───────

 

「ロロノアはいるか?」

 

「う、うん」

 

「あんときはたまたま迷子になっただけだ!」

 

「いやあのときの道は一直線だっただろ!!

まァいいや。お邪魔しまーす」タタン!タタン!

 

「じゃ、おれも。ロロノアたちは待っとけ!

まだ足手まといだからな!!」タタタタタンッ!

 

「なんなの?あのふたり……」

 

「人間業じゃねェな」

 

 

 

 

「そして空の国の人々は、大地の土や樹が珍しく、

輪ゴムの存在すら知らなかったんだ。

せっかくだからおれの一味の輪ゴムをぜんぶあげると、

そいつらはお返しに黄金をあげようと言ってきたんだが、

懐の広いおれは遠慮した。そしてそいつらはおれをこう呼んだ。

キャプテーン………」

 

「ウソップ!」

 

「そう!キャプテン・ウソップと!!

……って、どうやって入ったんだお前ら!?」

 

「空からだが」

 

「誰?」

 

「あ!お前がお嬢様か!」

 

「わりぃんだが、船をくれ!お嬢ちゃん。

ウソップを立派にしてやりてェんだ!」

 

「おいおっさん!なにを……」

 

「もちろん、おれたちが立派な海賊になったら、また戻ってくる!

わりぃ話じゃねェだろ?嬢ちゃんよ」

 

「うん。わかりました。せっかくの船ですもの。

使わないなら、勿体ないわよね」

 

「なかなか話のわかるお嬢様………」

 

キイィィィィン

 

『君たち、そこで何をしている!!』

 

『ウソップ!誰だ?あいつ』

 

『この屋敷の執事だ』

 

シュゥン

 

「なるほど。これから執事が来るぞ!」

 

「え?」

「え?」

 

「あわてるなルフィ。おれも試したいことがある」

 

「おう。頼んだぞ、師匠!」

 

「君たち、そこで何をしている!!」

 

「来たな」

 

「クラハドール……」

 

「げっ、執事…」

 

「よう。キャプテン・クロ!」

 

「……なぜそれを知っている!?

あっ!」

 

「やはりか!

目的は金……いや、"平穏"か。小せェ男だ!

どうせなら、どーんとハデに生きやがれってんだ!!」

 

「目的まで………貴様何者だ!?」

 

「赤髪海賊団副船長、赤鼻のバギー。

いまは弟子のルフィの一味の船員(クルー)をやっている」

 

「落ちたものだな。四皇の右腕が」

 

「てめェに言われたくねェぜ。お前、何を夢見て海へ出た?」

 

「………さすがだな。腐ってもあの赤髪の右腕。

心に響くたわごとを。だがな……

そんなモン、もう忘れちまったよ」

 

「ならとっとと全員呼んでこい。

おれと全面戦争だ!!」

 

「なんだあのおっさん!?半信半疑だったが、やっぱり未来が……!」

 

「見えてるんだよ」

 

「そう!覇気っていうんですって」

 

「お前たちまで!?足手まといだから入るなって言ったろ!」

 

「バギー!おれは副船長なんだろ?

なら、クルーの様子を見に来てもいいはずだ!」

 

「私は見張り役!」

 

「くっ、計画が狂ったか。

だが、お前ら全員を、いまここで事故として殺せば問題ない!!」

 

ぎゅっ…

 

「あれがあいつの武器か…」

 

「"杓死"!!!」ゴオッ

 

「やれやれ、遅すぎる。

ルフィ、やっちまえ!」

 

「おう!「武装色」硬化!」ガッチリ

 

バキッ

 

「猫の手が折れただと!?」

 

「よくやった、ルフィ。ま、おれの方が10倍強いがな」

 

「てめぇら……覚えとけ」

 

「いや、無理だな。お前をこの村に居られなくしてやる!!

ルフィ!決めてやれ!!」

 

「おう!ゴムゴムの………(ピストル)!!」

 

バキッ!!

 

「ぐっ!!!」

 

バチンッ

 

「どうだ!この速度!!」

 

「つーわけだ、嬢ちゃん。ウソップとはお別れだ。

だが、おれの言ったとおり………」

 

「うん。立派な海賊になるまで待っています。

ウソップさん、最後にふたりきりになりたい」

 

「おう!いいぞ!」

 

「なんでだ!ウソップはおれたちの……」

 

「ルフィ、ヤボなマネするな!

………未来を見てみろ」ボソッ

 

「……ししし!いい未来(もん)見れた!」

 

「だろ?これは男女の関係だから、首突っ込むなよ」

 

「どうしたんだ?ふたりして」

 

「ナイショだ!」

 

「キャプテン・クロはどうするの?」

 

「よし!この赤鼻のバギー様がなんとかしてやる!」

 

 

一時間後────

 

 

「クロはジャンゴってやつに返してきた!」

 

「そっか!これでこの村も大丈夫かな?」

 

「ああ!

この村に手を出したら、

赤髪海賊団全員で潰すって脅しておいたからな!」

 

「そっか!なら安心だな!」

 

 

海岸─────

 

「おお!」

 

「へぇ…」

 

「お待ちしてましたよ。少々古い型ですが、

これは私がデザインしました船で、キャラヴェル

"ゴーイング・メリー号"でございます」

 

「うおーっ!!でっけェな!」

 

「あっ、ウソップ!お嬢様も!!」

 

「お前ら、なんか顔が赤くねェか?」

 

「おいロロノア!!ヤボなこと言うんじゃねェ!!」

 

「?」

 

「それと私どもから、

キャプテン・クロの存在を公表しようと思います。

この村にはもう寄ってこないように」

 

「そりゃいいな!」

 

「それから、メリーが航海に要りそうなものは全て詰んだらしいので」

 

「おお!助かるぜ!

ウソップのやつもおれが立派な漢にするから、待ってろよ!!」

 

「はい。ありがとうございます、バギーさん」

 

「おうともよ!!」

 

「それじゃあな、カヤ。あ、あい………

愛してるぜ!」

 

「うん。私も」ニコリ

 

ぎゅっ

 

「じゃあな!カヤ!目標を作れ!!

そしたら、生きる元気が湧いてくるから!!」

 

「うん!ウソップさんも、帰ってきたら

誰よりも強い人になっててね!約束!」

 

「おう!」

 

「ウソップ!そろそろ……」

 

「しっ!今のうちに、荷物移しておけ!」

 

「お、おう」

 

 

数分後─────

 

 

「よし!充電完了!カヤも元気でな!」

 

「うん!強くなる!!」

 

「それじゃあな!手配書が出たら、

おれが成長したと思って、大事にしてくれよ!」

 

「うん!!さようなら、ウソップさん」

 

「おう」

 

「よし!ウソップも乗ったな?野郎ども!出航だァ──!!」

 

 

 

 

「それじゃあ、新しい船と仲間に!!乾盃だ──っ!!」

 

ガシャアン!!

 




バギーたちの見た未来


『行ってしまうのね』

『ああ。いい機会だと思うんだ。
今度この村に来るときはよ、
ウソよりずっとウソみてェな冒険譚を聞かせてやるよ!!』

『うん。ウソップさん。横向いて』

『いいぞ?』プイッ

ちゅっ

『私、ずっと待ってます』

『お、おう!ならおれも、カヤ一筋でいるよ!!
これはウソじゃねェからな!!』

『うん』ニコリ
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