赤髪海賊団副船長 赤鼻のバギー   作:あんこロ。

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第四話 再戦!鷹の目のミホーク

東の海─────

 

とある海域──────

 

 

「よし、できたぞ!海賊旗!!ウソップが描いてくれた!!」

 

「おおっ、すげェな!

それで、前におれが描いたやつは………」

 

「ありゃ不採用だ」

 

「……そうか」

 

「それじゃあウソップ!帆にも描いたら、覇気講座をしてやる!

とっとと描いてくれ!!お前には特別厳しくするぜ!!

昔のおれみたいでほっとけねェし、強くなってほしいからな!」

 

「おう、わかったぜ!バギーのおっさん!」

 

 

数十分後─────

 

 

「いいか?まず覇気とはな─────」

 

「ふんふん」

 

「───で、覇王色の覇気は格下向けだ。

本当はもうひとつ効果があるが、これはナイショだ。

わかったか?ウソップ!」

 

「おう!でも、狙撃手のおれが武装色を極めて、意味あんのか?」

 

「バカ野郎!!狙撃手だからこそだ!ウワサ程度だが、

島の全員が覇気をまとって戦う九蛇の島ってのがあってな。

矢に武装色をのせて攻撃してくるらしい」

 

「なるほどな!投擲物にも覇気がのるのか!」

 

「そのとおり!まずは見聞色からだ!!

バンダナで目隠ししろ!!」

 

「おう!」

 

ぎゅっ

 

「ケガする覚悟はあるか?」

 

「ねェ!!」

 

「ふん、正直なやつだ…

だがな、これはケガをしないためにやるんだ!覚悟しとけ!」

 

「おう!わかった!」

 

「そして特別にコツを教えてやる。

他人の気配を察知しろ。おれが敵意を持って攻撃するからな。

気のせいの延長上に、『見聞色』はある…!!」

 

「なるほど……!来い!」

 

ブン

 

ひょい

 

「うまく避けたな。どんどんいくぞ!」

 

シュッ     ブンッ   ブンブンッ

 

ひょい     ひょい   ひょいひょい

 

「どうだァ!!」グイッ

 

「おい!」ぶんっ

 

「ん?………うおっ、あぶねェ!」 

 

ひょい

 

「ほう、不意打ちも避けたか。

どうやらお前には見聞色の才能があるらしい」

 

「よく村でイタズラしまくってたから、

気配を察知する能力が成長したのかもしれねェな」

 

「なるほどな!なんにせよ、お前は強くなれる。

つぎは武装色だ!見えない鎧をまとうイメージをするんだ!

おれの手のひらを殴ってみろ」

 

「おう!うおおおおお!」

 

ぺちっ

 

「こっちは全然だな!だが、おれも昔はこのくらいだった!

安心しろ!!」

 

「はいっ!バギー師匠!」

 

「よし!つぎはロロノアの番だ!まず見聞色!」

 

ぶんっ

 

ご  ん

 

「いてェ!!」

 

「気配を察知しろ!」

 

「わかってる!!来い!」

 

ぶんっ    ぶんっ

 

ごん     ひょい

 

「いてェ!けど、一発避けたぜ」

 

「ああ。もっといくぞ!!」

 

「来い!!」

 

ぽか   シュッ  ぶんっ

 

ひょい  ひょい  ひょい

 

「よろしい!今日はここまで!」

 

「っしゃあ!!」

 

「よし、つぎは武装色だ!おれの手のひらを殴れ!」

 

「うおおおおおお!!」ぶんっ

 

ゴッ

 

「なるほどな。覇気が拳のまわりを流れはじめている……! 

この調子なら、近いうちに武装色を会得できるかもな!」

 

「おう!!」

 

「最後はナミ!お前だ」

 

「えっ!?もう見聞色はマスターしてるけど……」

 

「なら、もっと成長させるぞ!!」

 

「だったら、バギーさんはこの後こう言うわ。

『なるほど、なかなかに鍛えられている……』ってね!」

 

「なめるなァ!!

いまナミは昔のルフィと同じくらいの位置にいる!!

だったらおれ並み……

いや、せめていまのルフィ並みの見聞色になりやがれェ!」

 

「あれっ!?未来を見たつもりだったんだけどな……」

 

「見聞色の予知は、格上の見聞色には効かねェ。

というか、予知を予知で上書きされる!覚えておけ!!」

 

「なるほど………」

 

「おーい!バギー師匠!バギーはいるか?」

 

「なんだ?こっちはいま覇気の修行中で……」

 

「いや、あの岩陰に誰か隠れてて……!」

 

「よし、見てこよう!!」タタタタタンッ!

 

 

 

 

「なんだァ!?

あ!それより、あんた!船に乗せてくれ!

相棒が病気なんだ!!」

 

「わかった!ハデに掴まれェ!!」

 

「おう!」ガシッ

 

「相棒とやらはおれが持つ」バラバラバラ………

 

「うわぁ!?あんた何者だ!?」

 

「なぁに、通りすがりの海賊だ」

 

 

ゴーイング・メリー号─────

 

 

「なんだよ。ただの壊血病か」

 

「みたいね」

 

「お前らすげェな!」

「さすがバギー師匠!ナミもすげェな!!」

「いつかやる女だと思ってたぜ……」

 

「あんたたちどんだけ無知なのよっ!!」

 

 

 

「ふぅ、よかったよかった。

あ、申し遅れました。おれの名はジョニー!!」

 

「あっしはヨサク!!

ゾロのアニキとはかつての賞金稼ぎの同志!!

どうぞお見知りおきを!!」

 

「よし、こいつらを見て思いついた!」

 

「そうか、そうだな!いい場所はねェか!?」

 

「いやいや、みんなが未来を見れる前提で話すなよ………」

 

「あ、悪りぃ」

 

「おれたちゃあ、未来見れるからなァ!」

 

「…なんかムカつくな」

 

「わかる」

「同じく」

 

「"海のコック"を探そうって話だ!」

 

「っつーわけだ。

ジョニー、その場所を教えてくれ」

 

「ああ。わかった!バギーのアニキ…いやオジキ?

まァいい!その場所ってのは、海上レストランだ!!」

 

「そうか!よし!案内してくれ!!」

 

「はいっ!!」

 

 

数日後──────

 

「いいか?ロロノア。他の連中もよく聞け。

レイリーさんだかシャンクスだかが言ってたんだが、

鷹の目などの剣士が扱う黒刀ってのは、実は刀のランクで、

どんなナマクラ刀でも黒刀になれるらしいんだ。

武装色を流していけば、次第に覇気を吸収するらしい。

要するに黒刀は誰でもいける領域なんだってよ」

 

「へェ……!ありがとよ、バギー。

そいつァ楽しみだ」

 

「ふーん、世界最強の剣士かァ……」

 

「逢いたくはねェけど、見てみてェな」

 

「おれはどうでもいいかな」

 

「よし!それじゃあ、今日もレストランまで覇気の修行だ!」

 

「話してるところわりィんすが、着きやしたっ!!!

海上レストラン!!ゾロの兄貴!!ルフィの兄貴!!

ウソップの兄貴!!ナミの兄貴!!バギーのオジキ!!」

 

「何で私がアニキなのよ……」

 

「ん?」

 

「おおっ」

 

「ああっ!!」

 

「あれかァ!!!」

 

ど   ん!

 

 

海上レストラン『バラティエ』───

 

 

「ど──っすか、みなさんっ!!」

 

「でっけー魚っ!!」

 

「うわーっ」

 

「ファンキーだな。おい!!」

 

ゴオオオッ………

 

「え?」

 

「海軍の船!!」

 

「いつの間に……!!」

 

「まさか撃ち込んじゃこねェだろうな………」

 

「あん?見かけない海賊旗だな……

おれは海軍本部大尉"鉄拳のフルボディ"。

船長はどいつだ。名乗ってみろ」

 

「おれはルフィ。海賊旗は、おととい作ったばっかりだ!!」

 

「そういやてめェら二人見たことがある。

政府の機関によく出入りしてるよな。確か……

小物狙いの賞金稼ぎ。ヨサクとジョニーっつったか……

ついに海賊に捕まっちまったのか?」

 

「おーおー。ヨサク、喧嘩売ってきやがったよ。あの兄ちゃん」

 

「よせ!ジョニー!ヨサク!てめェらじゃ勝てねェ!」

 

「ば、バギーのオジキ!!」

 

「なに!?バギーだと!?」

 

「そうだ。おれがバギーだが?」

 

「バギーといえば、四皇赤髪の右腕で有名な………!?

なぜ、こんなところに!?」

 

「弟子の様子を見に来たんだ」

 

「そうか。お互い穏便に済まそう。

さっきの無礼、謝罪する」

 

「おう。つぎに喧嘩売ってきたら、その船沈めてやるからな」

 

「あ、ああ」

 

キイィィィィン

 

「ハデバカ野郎が!!」ヒュン!

 

「ぐああああ!!ただのナイフなのに、鉄並みの硬度………

いや、それよりも……なぜだっ!?我々は立ち去ろうと………」

 

「てめェ、いま大砲撃とうとしやがったな!!

約束通り、船を沈めてやる!!」タタタタタンッ!

 

「ひぃっ!」

 

「「武装色」硬化!バラバラハリケーン!!」

 

ゴオオオオオオ

 

「ぐああああっ!!」

 

「女ァ連れて、失せろ。

つぎやったら、わかってるな?」

 

「は……はい」

 

「おおっ!さすがバギーのオジキ!!」

 

「いいぞ!バギー師匠!」

 

「あれが、四皇赤髪の右腕か!」

 

「すっげェ!」

 

「普段からは考えられないほどの強さ……!

たしかにこれなら、アーロンなんて楽勝かも」

 

タンッ!タンタンッ!

 

スタッ

 

「ふぅ……ちょいと運動したら腹ァ減ったな」

 

「よし!行くか!海上レストラン!!」

 

「しまった!さっきの襲撃で、海軍に捕まってた

どっかのヘボい海賊の手下を逃したようだ」

 

「それってどんな海賊だ?バギー師匠」

 

「クリークだとよ」

 

「ふーん」

 

「見つけても手ェ出すな!!放置しておけ!」

 

「わかった」

 

「だが、攻撃してくる未来が見えたなら、攻撃して良し!」

 

「わかった!!」

 

「結局やり合うんじゃねーか」

 

そんなことを言ってる間に、おれたちはバラティエに降りた。

 

「面目ねェ、面目ねェ!!」

 

「ん?なんかいるぞ?」

 

「あァ、あいつは店から追い出されたようだ。

そんなやつにメシを食わせてるコックがいる」

 

「いいのか?」

 

「餓死寸前だったようだしな………

オーナーが許可したんだろ。たぶん」

 

「それより早く入ろうぜ!腹減っちまった」

 

「そうだな!ついでにあのコック、仲間にしてェな!」

 

「まーまー、積もる話は店でしようぜ」

 

「そうだな!」

 

 

 

数日後────

 

「いやー、毎日食っても飽きねェな!」

 

「だな!」

 

「………よし、今日はもう少し遅くに行くぞ!」

 

「なんでだ?バギー」

 

「ほら、来たぞ。クリークのお出ましだ」

 

「………でも、あんなボロい船で、どうしようってんだ?」

 

「この気配、クルー全員が飢餓状態にあるな!」

 

「キガ?」

 

「飢え死に寸前ってことだろ」

 

「よぉし!!野郎共!!」

 

「おう!」

 

「いまは待機だ!」

 

「「「…は?」」」

 

「それがいいだろうな」

 

「──────!────!!」

 

「…………どうやら、鷹の目の男に船がやられたようだ」

 

「鷹の目……!?もしや………!」

 

「ああ。十中八九、鷹の目のミホークだろうな」

 

「そうか」

 

「ロロノア、お前はまだダメだ。もしものときはおれが戦う」

 

「そうか。まァ、おれの師匠はあんただ。

言うこと聞いてやる」

 

「ああ」

 

「………バギー師匠!

なんか異様な気配というか、すんげェプレッシャーが……!!」

 

「おれもだ!」

 

「私も!」

 

「この感じ、鷹の目だ!!」

 

ズ  バ バ ン !!

 

「首領・クリーク!!

本船は…!!斬られました!!!」

 

「斬られた?斬られただと!!?この巨大ガレオン船をか!!?

そんな…………!バカな話があるかァ!!」

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴ……

 

「まさか……あれが、鷹の目の男………!?」

 

ギロッ

 

「終わりだ……畜生ォ、てめェ!!

何の恨みがあっておれ達を狙うんだ!!」

 

「…………ヒマつぶし」

 

「フザけんなァ───っ!!」ドドン!!

 

すっ

 

フ ワ ッ …

 

「え………!!?は……ハズれたぞ!!?」

 

「外したのさ。何発撃ち込んでも同じだ。

切っ先で、そっと弾道をかえたんだ。

あんな優しい剣は見た事がねェ」

 

「"柔"なき剣に、強さなどない」

 

「その剣でこの船も割ったのかい」

 

「いかにも」

 

「なる程……最強だ。

おれはお前に会うために海へ出た!!」

 

「…………何を目指す」

 

「最強。

ヒマなんだろ?勝負しようぜ」

 

「その勝負、ちょっと待ったァ───っ!!」タタタタタンッ!

 

スタッ…

 

「貴様、赤鼻のバギーか。久しいな。うわさはよく聞く。

それで、赤髪の右腕というやつが、なぜこんなところにいる」

 

「なぁに、弟子の様子を見にちょっとな。

そして、ついでに弟子の一味の師匠をやってるんだ。

シャンクスにも許可は取ってある。

どうだ?久しぶりにやらねェか?」

 

「なぜその者をかばう?」

 

「こいつは、お前を超える剣士になるからだ!

海賊、剣豪ロロノア………

いや、剣豪ロロノア・ゾロにまで育ったとき、

それが、こいつと貴様の勝負どきだ」

 

「断ると言ったら?」

 

「いま斬るってことか?」

 

「左様」

 

「なら、このおれ様も本気を出さざるを得ないな」

 

「おもしろい。貴様の本気、見せてみよ!赤鼻のバギー!

もとい、現四皇・赤髪海賊団副船長の実力を……!!」

 

「ルフィ!ゾロ!ナミ!ウソップ!!」

 

「「「「!」」」」

 

「おれの戦闘の邪魔になる。

バラティエで観戦してろ!!」

 

「わかった!」

「仕方ねェ、譲ってやる!」

「うん!」

「わかったぜ!」

 

「「ま、待ってくれ!アニキ達!!」」バッ

 

「よーし、これでメリー号には誰もいねェ!

メリー号を狙いやがったら、本気で殺すからな。鷹の目」ギロッ

 

「わかった。あの船には手出ししない。約束しよう」

 

「わりィな」

 

し──────ん

 

「いくぞ!バラバラの……黒拳!!」ボンッ

 

ガキキキ……

 

「切り離し!」ブシュッ!!

 

ひょい

 

「黒刀飛ばし!!」ヒュッ!ヒュッ!

 

キン!   キンッ!

 

「なるほど、以前よりもトリッキーだ」

 

「月歩!!」

 

「空か!……むっ!?」

 

ふわ   ふわ………

 

「瓦礫…!?いつの間に…!」

 

スタッ…

 

「なる程、月歩は瓦礫に乗るためか!」

 

「バラバラの……星屑!!」

 

ズドドドドドドドド

 

「む、能力が覚醒していたか!だが……!」

 

ズババババババババ!

 

「当たらなければどうと言うことは……」

 

「なんて剣速だ………!!」

 

「バラバラの………黒拳ブーメラン!!」シュッ

 

「ふっ!これしきで、おれがやられると思ったか!」

 

ガキンッ

 

ひゅ───んっ……くるっ!

 

ド カ ッ!

 

ポタポタ………

 

「どうだ?これぞ、バラバラのブーメランだ!」

 

「ぐふっ、少々侮っていた。

……見事!なかなかに楽しめた」

 

「ゾロはもういいのか?鷹の目」

 

「ああ。貴様の必殺技が出ていない以上、

これ以上続けるとタダではすまん。

おれの負けだ。引くとしよう」

 

「すまねェな」

 

「これが、バギーの全力か……

しかも、奥の手を残して引かせるとは……!」

 

「さすがバギー師匠だな!」

 

「どっちもすごい……!」

 

「あんなすげェ戦い、初めて見た!」

 

「すげェぜ!バギーのオジキ!」

「ああ!」

 

「赤鼻、最後に聞かせろ」

 

「ぁん?」

 

「いまのその一味で、一番見どころがないと思うやつはいるか?」

 

「「「「!!?」」」」

 

「ぎゃーっはっはっは!!面白ェ質問だな」

 

「ほう。そして、その答えは?」

 

「…………答えるとすれば、おれだな。

いまのクルーに、昔のおれより弱いやつはいねェよ!!」

 

「そうか。貴様を試したくなった。無礼を謝罪する。

強くなれ。貴様も、そして、その一味もな。

おれも強くなって、必ずや貴様を倒す」

 

「おう!!なら、またいつか本気でやり合おうぜ!!

ただし、死なない程度にな!」

 

「ぎゃーっはっはっは!!」

「ふっふっふ…………ワッハッハッハッハッハッハ……」

 

「鷹の目が………」

 

「笑ってる……」

 

「また会いたいものだ。お前達とは……」

 

「オウ鷹の目よ……!!

てめェはおれの首を取りに来たんじゃねェのか。

この東の海の覇者''首領・クリーク''の首をよ!!」

 

「そのつもりだったがな。もう充分に楽しんだ。

オレは帰って寝るとする」

 

「ちっ……あいつ、おれ様と鷹の目の決着に水を差すつもりだな!

バラバラの……星屑!!」

 

ズドドドドドドドドドド

 

「うわああああああ!!!」

 

「ふっ、礼は言わんぞ。赤鼻。

さらば」

 

ド  ゥ ン !!

 

「さてと、それじゃあバラティエでコックを勧誘して

つぎの島に行こうぜ!」

 

「おう!」

 

「これが、海賊のトップ同士の戦いか………!!」

 

「さっきと同一人物とは思えない……」

 

「やっぱりすげェなバギー師匠!

本気で戦闘してるのは初めて見たけど!」

 

「さすが、現四皇・赤髪海賊団の副船長だ」

 

「お前は………!赫足のゼフ!」

 

「知ってんのか!?バギー!?」

 

「うわさで聞いたことがある。

………が、会ったのははじめてだ」

 

「……会ったことねェのかよ!!」

 

「ちょっと身構えたじゃねェか!!」

 

「だって、覇気が半端ねェだろ!あのおっさん!!」

 

「……そんなことより、クリークを瞬殺してくれてありがとよ。

もう少しで店がとんでもねェことになるところだった。

コックなら、このサンジを連れて行ってくれねェか」

 

「なんだと……?」

 

「てめェの夢を叶えたとき、帰ってこい。

無理にとは言わねェけどな」

 

「ジジイ………」

 

「あばよ、チビナス」

 

「あぁ、クソジジイ。

行こう」

 

「? いいのか?……あいさつ」

 

「いいんだ」

 

「おい、サンジ」

 

「!」

 

「カゼひくなよ」

 

「…………!!オーナーゼフ!!!

……長い間!!!くそお世話になりました!!

この御恩は一生……!!!忘れません!!!!」

 

「くそったれがァ!!!さみしいぞ畜生ォオ!!!」

 

「ざびじいぞ────っ!!!」

 

「……………!!」

 

「……バカ野郎どもが……!!!

男は黙って別れるモンだぜ」

 

「また逢おうぜ!!!!

クソ野郎ども!!!!」

 

「いくぞ!!!出航!!!」

 

 

 

 

数時間後─────

 

「覇気?なんだそりゃ」

 

「覇気とは己の中に眠ってる才能のことだ。

呼び方は様々だが、大半の人間に備わってる能力で……」

 

「アホらしい。

おいおっさん、ホラを吹くのもいい加減にしろよ?」

 

「なんだこいつ……!?おれの強さを見てなかったのか!?」

 

「ああ、あれか。あんた、バラバラの実ってのを食ったんだろ?

だから切れなかっただけだ」

 

「ムカつくな~、お前!!

こうなったら、バラバラの……」

 

「ストップ!ストップ!

私から説明するから!あ、えと、名前なんだっけ?」

 

「サンジです。お嬢さん、お名前は?」

 

「私はナミって言うの!」

 

「ナミさんですね。では、これから料理を作るので……」

 

「ならサンジ君って呼んでもいい?」

 

「はい。よろこんで」

 

「じゃあサンジ君、バギーさんの言ってることは本当よ」

 

「え?だったら次におれの言うことを当ててみてくれ」

 

「『なーんて、ナミさんがわかるわけねェか!

ちょっとした冗談だよ。さ、料理作るから、またあとでね』

って言う未来が見えた!」

 

「なーんて……って、ええっ!?」

 

「少しは信じる気になった?」

 

「おう!おっさん、未来が見える覇気を覚えてェ!」

 

「うーん、信じてくれたのはいいが……

絶対に覗き目的で使うつもりだろお前……」

 

「おう!!」

 

「………」じとーっ

 

「い、いや!男だったらまずそれを考えるだろ!!な!?」

 

「いや?おれはそういうの興味ねェからな!」

 

「はァ!?」

 

「おれはカヤ一筋だし」

 

「恋人か。それは仕方ねェな……」

 

「おれァ、むさ苦しい船に居たからわかるが……

おれはナミみたいなガキより、

もう少し大人の女がタイプだしなァ」

 

「そうか。なん………って夢のねェやつらだ!!

てめーはどうなんだ?ロロノア」

 

「どーでもいい」

 

「……そうか。よし、わかった。覇気とやらは食後にでも覚えてやる。

それじゃあ、メシ作るから厨房には誰も入ってくんなよ…」

 

「うん!ありがと」

 

「じゃあ、また後でね。ナミさん!」

 

「うん!期待してるね!」

 

「はーい」ビュン

 

「さてと……バギーさん」

 

「なんだ?」

 

「見聞色の未来が見えなくなる状態を無効化するのってできる?」

 

「ああ。できるにはできるが………

まだお前らには無理だ。強い覇気じゃねェと」

 

「そっか」

 

「ところで、お前の故郷は、アーロンに支配されてんのか?」

 

「えっ!?なんで……」

 

「おれとルフィはとっくに気づいてるぞ」

 

「おう!お前、たまにブルーになるだろ。

誰かの手配書見てよ」

 

「うっ…」ギクッ

 

「そのときに毎回独り言言うもんな」

 

「うん………」

 

「っつーわけだ。メシ食ったらみんなにワケを話すんだな!

さぁ、それまで覇気の修行だ!!」

 

「うん!!」ニコッ

 

 

そして一時間後──────

 

 

「できたぞー!」

 

「よっしゃあ!」

 

「メシだメシーっ!」にーっ!

 

「メシ──っ!」

 

「やれやれ……」スタスタスタ…

 

「ふふっ」スタスタ…

 

 

 

食後──────

 

「いやーっ、うまかったな!」

 

「ああ!さすが元・海上レストランの従業員!」

 

「………ふーっ、そんなことより聞こえてたぜ。さっきの会話。 

ナミさんの過去を教えてくれ」

 

「うん。あのね────」

 

数十分後……………

 

「──────ってことなの」ポロポロ

 

「アーロンぶっ殺す!」

 

「ほーん。そんな悪りぃやつなのか。アーロンってのは」

 

「ナミも苦労したんだなァ……」ボロボロ

 

「……………そうか」

 

「よし!思ってたより最低なやつだった。

……ってことで、ルフィ!船長だろ!!ひと言たのんだ!」

 

「よーし、アーロンパークを……ぶっ潰すぞおおおお!!」

 

「「「「おうっ!!!」」」」

 

「ありがと、みんな!」ニコッ

 

 

こうして、おれたちはアーロンを倒すためにココヤシ村へ向かう。

 

「野郎共!出航だ~~~~!!!」

 

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