「こんばんは。今日は仙山ダンジョン振り返りと反省をしていくよ」
仙山ダンジョンから帰還した伽凛は入浴と夕食を済ませ、今日の振り返りと収入を増やすために配信を開始した。
・始まった
・反省も何も管理人に怒られた件だろ
・てか、そこどこ?
「お、怒られた件はテンションの問題だから。あと、ここは克己さんの家の納屋」
・管理人さん家の納屋!?
・ガチ恋勢激怒じゃね
・昼間の狂喜乱舞でガチ恋勢は消滅したからヘーキヘーキ
・かわいい伽凛ちゃんとしての応援はしなけど、ダンジョン攻略者としての伽凛ちゃんは応援します
テンションMAXでモンスターを八つ裂きにする光景により、ガチ恋勢はドン引きして消滅したのであった。
「それはそれで酷くない!?」
・かれこれ伽凛ちゃんが高校生だった頃から応援してるから今さら止める気はないから
・3年前に大学行かないって言い出した時はどうしようかと……
・ま、強くなったからいいんじゃない?代償にガチ恋勢は消えたけど
「そ、それは喜んでいいのかなぁ?」
色々と素直に喜べない伽凛であったが、まぁ応援してくれるリスナーが居るのだからいいかと切り替える。
その後、伽凛は雑談も混ぜつつ、リスナー達と今日のダンジョン内の出来事を振り返る……が、
「……やっぱフィジカルと魔力量なのかな」
・まぁ、あれ見るとねぇ
・いや、技術も重要だと思うけど……フィジカル無いと技術あってもなぁ
・魔術も魔力量がないと強い魔術使えないしガス欠するから量はいるわな
・まぁ、ダンジョンってマグマ地帯とか氷雪地帯もあるから肉体的に頑丈なら頑丈なだけいいよな
実際フィジカルは重要だろう。どんな環境でも動ける頑丈な肉体はダンジョンでは必須といってもいい。
「深層とかに潜ってる人は何してるんだろうね。参考にしたい」
・深層で動けてる配信者がいればいいんだがな
・ダンジョン配信がここ数年で産まれた文化だし、深層で動ける配信者が出るのはまだまだ先じゃない?
・そもそも深層で活動してるレベルまでいくと配信する意味も無いも無いだろうし
・我、仙山市民、フィジカルと魔力量は深層に潜る前提条件だと記す
・だからお前は何者なんだよ!?
・……仙山市民もしかして深層潜ってる?
深層で動けるレベルの配信者が産まれるのは何年先になるのだろうか。……なんか変なのチャット欄にいるが
伽凛が再び雑談を続けていると、納屋の扉をノックされる。はーいと返事をすると、
「伽凛ちゃん夜食作ったけど食べる?」
夜食を持ってきた響子が扉を開ける。
「はい!食べます!!」
・勢いで草
・わんぱくかな?
・男子高校生かよ
伽凛の勢いにリスナー達からツッコミが入る。だって、どう見ても男子高校生ぐらいのわんぱく度合いだったから。
「こ、攻略者だからいいの!」
・いや、攻略者でも肥るだろ
・てか、響子さんがかわいい
・何故か響子さんにガチ恋勢とユニコーンが既にいる
・人妻だか!?
・ユニコーンは男の娘にも湧くから……
・ユニコーンガバガバ過ぎるだろ!?
何故か響子に群がるリスナー達である。
「せめて私に群がってよ!?なんで響子さんに行くの!?」
・昼間の配信で群がってた奴らは全滅したよ
・お前ががゆるふわ系巨乳人妻に勝てるわけないだろ
・わきまえろバーサーカー
「ひっど!?!?」
ボロクソである。
「ふふふ、夜食はおにぎりと……岩竜の唐揚げよー」
「わー、ここ最近慣れて来たけど普通に竜種が唐揚げになってるー」
・慣れたのか……
・岩竜って本来は下層レベルのモンスターだよね
・そのモンスターの唐揚げって……
・値段つけれねぇ唐揚げって何なん?
響子からおにぎりと唐揚げを受け取り、いただきまーすと伽凛は唐揚げを頬張る。
「うっま!?」
表面はさくっとしており、噛む度に肉汁が溢れてくる。が、伽凛はそんな食レポはしない。考える余裕が無いからである。
・岩竜って硬いのにどうやって調理するんですか
・そういや気になるな
チャット欄から岩竜唐揚げの調理法について質問が来る。
「岩竜って死んでから少し経つと肉が柔らかくなるのよー。鳥肉に近い味がするから唐揚げにすると美味しいわ。ワニも鳥に似てるっていうしね」
・絶対ワニとは違うと思うんですよ響子さん
・流石に竜とワニを一緒にするのはどうかと思うのですよ
・我、仙山市民、部位によっては牛肉みたい味になるとここに記す
・お前食った事あんのかよ!?
ワニも部位や調理法によっては豚や魚っぽい感じに変わるらしい。……岩竜ってやっぱワニ……いや、この話は止めよう。竜=ワニは何か嫌だから。