「ぜぇ……ぜぇ……ッ!!」
伽凛は重りと100キロ越えのえげつないリュック背負い、何かから逃げる様に走っていた。
伽凛の後ろには棒状の何かブンブンと振り回しながから走ってくる
「ペース落ちてるよ」
克己がいた。
「う、うゔぉぉおぉぉぉぉぉああああ!!!」
伽凛は走るペースを上げるが……
「ペース上げるのが遅い」
「痛ったあああああああい!?!?」
バチーーーん!!!という音ともに伽凛の腰が叩かれる。
・うゔぉあで……草はえねぇ
・む、むごい……
・テレビでは聞くこと無い音量でケツバットされてる
・興奮より心配が勝つ音
・我、仙山市民、多少本気なら音を置き去りにするからまだ手加減してる。
・あれ多少本気でマッハいくの!?!?
手加減されているとはいえ、エグい勢いのケツバットに伽凛は尻を押さえながら倒れる。
「うゔぉあ……痛い…痛い……」
痛がる伽凛を横目に克己は最上級の回復のポーションを取り出し、伽凛に掛けると
「ほーれ立てー、早く走らないと追撃するよー」
「うわぁああああああああ!?!?!?」
ひでぇことを言い出した。
・人の心はどこにいった???
・鬼かな???
・悪魔かな???
・我、仙山市民、……急に後ろで自爆してくるイカれたヤツに比べたら100倍優しいとここに記す
・仙山市民……お前苦労してんだな
この修行を始めてかれこれ3時間が過ぎる。最初に叩かれた時はゲラゲラと笑っていたチャット欄もそろそろ心配が勝つ頃である。
伽凛の悲鳴をあげつつ逃げ続け、数時間が過ぎた頃
「そろそろ終わろうか」
「や゛っ゛だあ゛あ゛あ゛!!」
やっとこさ修行が終わりを迎えた。
・最後の方は岩龍の時より絶望感あった
・悲鳴耐久配信終了のお知らせ
・亀○人とかエ○仙山っていい師匠なんやなぁ
・我、仙山市民、その人っえイカれた部分あるけど話通じるしアフターケアをきちんとしてるから深層冒険者の師匠としては当たりも当たりだとここに記す
・深層冒険者って頭をおかしくないとなれんの???
この後、どうにか配信を終えた伽凛であった。
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「いただきまーーーす!!!」
「いただきます」
「たーんと召し上がれー!!」
家に帰った2人はとっとと風呂だのなんだのを済ませ、響子の用意した夕食を食べ始めた。
今晩のメニューは以前の配信で入手した材料で作ったオークを使用した山盛りの餃子、岩龍の龍骨スープにお新香である。
本来、ダンジョンの食材は入手ルートが確立されている物でさえ高価であるため、とんでもないメニューである。え?オークはともかく岩龍はどうかって?……時価である。
「美味し過ぎる……この世にこんな物があっていいのだろ「まだある?このスープ」「あるよー持ってくるねー」「ありがとう」最後まで言わせてください」
伽凛は謎の食レポを克己のお代わりに中断された。中断した当の本人は餃子をツマミにハイボールを飲んでいる。
「ふぅ……、で、修行成果出てる実感ある?」
「あれで出なかったら心折れると思うんですよ」
「そっか」
流石に効果は出てるらしい。最上級の回復ポーション使わないといけないレベルで追い込んでいるので当たり前である。
ちなみに、最上級の回復ポーションは心臓を抜かれてと自分にぶっかければ心臓が即座に復活するレベルである。……どんだけ弟子を追い込んでいるんだ。
「ま、それなら良かっ「ところであの修行ドラゴ○ボールかなんな読かんで思いつきました?」……グビッ「飲んで誤魔化した!?」」
そんなこんなで今回の修行回は終了である。