鎮守府決斗録   作:石田零

2 / 52
2 不死鳥の初陣

「俺のターン。俺は手札から『トレード・イン』を発動。手札の『青眼の白龍(ブルーアイズ・ホワイトドラゴン)』を捨て、デッキからカードを2枚ドローする。さらに魔法カード『テラ・フォーミング』を発動。デッキからフィールド魔法を1枚手札に加える。俺は『Sin World』を手札に加え、そのまま発動!」

 

 

《トレード・イン》

通常魔法

手札からレベル8モンスター1体を捨てて発動できる。

デッキからカードを2枚ドローする。

 

《テラ・フォーミング》

通常魔法

デッキからフィールド魔法カード1枚を手札に加える。

 

《Sin World》

フィールド魔法

このカードがフィールド上に存在する限り、自分のドローフェイズ時に通常のドローを行う代わりに発動する事ができる。

自分のデッキから「Sin」と名のついたカード3枚を選択し、相手はその中からランダムに1枚選択する。

相手が選択したカード1枚を自分の手札に加え、残りのカードをデッキに戻してシャッフルする。

 

 

「ここで俺はエクストラデッキの『スターダスト・ドラゴン』をゲームから除外し、手札から『Sin スターダスト・ドラゴン』を特殊召喚する」

 

「最上級モンスターを、リリースもなしでいきなり……」

 

「驚くのはまだ早いぞ。さらに『ゾンビキャリア』を通常召喚。そして、レベル8のSinスターダストに、レベル2のゾンビキャリアをチューニング!」

 

 

☆8+☆2=☆10

 

 

「猛き獣よ、星の力を得て新たな姿をここに現せ! シンクロ召喚! 『神樹の守護獣―牙王』!」

 

 

《Sin スターダスト・ドラゴン》

効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000

このカードは通常召喚できない。

自分のエクストラデッキから「スターダスト・ドラゴン」1体をゲームから除外した場合のみ特殊召喚できる。

「Sin」と名のついたモンスターはフィールド上に1体しか表側表示で存在できない。

このカードが表側表示で存在する限り、自分の他のモンスターは攻撃宣言できない。

フィールド魔法カードが表側表示で存在しない場合このカードを破壊する。

このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、表側表示で存在するフィールド魔法カードは効果では破壊されない。

 

《ゾンビキャリア》

チューナー(効果モンスター)

星2/闇属性/アンデット族/攻 400/守 200

手札を1枚デッキの一番上に戻して発動できる。

このカードを墓地から特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールド上から離れた場合ゲームから除外される。

 

《神樹の守護獣-牙王》

シンクロ・効果モンスター

星10/地属性/獣族/攻3100/守1900

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

このカードは、自分のメインフェイズ2以外では相手のカードの効果の対象にならない。

 

 

「1ターン目から攻撃力3000以上のモンスターを呼び出すなんて……。流石だね、司令官」

 

 でも……、と響が続ける。

 

「さっきの台詞、あれはなんだい?」

 

「そうそう。暁も気になったわ。獣がなんとかって、よく分かんないこと言って」

 響の質問に暁が同意する。春瀬はそんな二人の顔を交互に見つめると、真剣な表情で答えた。

 

「あれは、召喚詠唱だ」

 

「召喚詠唱……?」

 

「そうだ。さっきは説明し忘れていたが、デュエルモンスターズでは、エクストラデッキからモンスターを召喚する時は必ず召喚詠唱を唱える必要がある。通常のデッキ以外から呼び出す、特別なモンスターだからな。エクストラデッキのモンスターたちは、たとえ召喚条件が揃っていても、詠唱を行わなければ召喚することはできない」

 

「司令官さん。嘘はよくないのです。そんなこと、ルールブックには書いてないのです」

 

「………………」 

 

「……司令官。本当の答えは?」

 

「すまん……。実際のところは、ただの景気づけだ。自分のカードには思いいれがあるし、特にシンクロ召喚やエクシーズ召喚をする時はテンションも上がるから、口にしたくなるだけだ」

 

「なるほど」

 

「響。頼むからそんなに冷静に返さないでくれ。なんだか悲しくなってくる……。俺はカードを1枚伏せて、ターンエンドだ」

 

「ごめん、司令官。でも、その気持ちはなんとなく分かる気がするよ」

 

「本当か、響?」

 

「うん。だから、私も真似してみようと思う。……私のターン、ドロー」

 

 デッキからカードをドローした響は、手札から1枚のカードを場に出す。

 

「私は魔法カード『炎王の急襲』を発動するよ。このカードの効果により、デッキから炎属性の獣族・獣戦士族・鳥獣族モンスター1体を特殊召喚できる」

 

 デッキの中のモンスターを確認した響は、そこから1枚のカードを選び出す。

 

(ひじり)の山の不死鳥よ、聖域を侵す者を焼き払え! 来い、『炎王神獣 ガルドニクス』!」

 

 

《炎王の急襲》

通常魔法

相手フィールド上にモンスターが存在し、自分フィールド上にモンスターが存在しない場合に発動できる。

デッキから炎属性の獣族・獣戦士族・鳥獣族モンスター1体を特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、エンドフェイズ時に破壊される。

「炎王の急襲」は1ターンに1枚しか発動できない。

 

《炎王神獣 ガルドニクス》

効果モンスター

星8/炎属性/鳥獣族/攻2700/守1700

このカードがカードの効果によって破壊され墓地へ送られた場合、次のスタンバイフェイズ時にこのカードを墓地から特殊召喚する。

この効果で特殊召喚に成功した時、このカード以外のフィールド上のモンスターを全て破壊する。

また、このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、デッキから「炎王神獣 ガルドニクス」以外の「炎王」と名のついたモンスター1体を特殊召喚できる。

 

 

「これが私のデッキのエース、ガルドニクスだよ。司令官を真似して口上をつけてみたけど、どうかな?」

 

「いいんじゃないか? なかなか決まってたぞ」

 

「そう? よかった。私はモンスターをセット、カードを2枚伏せてターンエンド。そしてエンドフェイズ時、炎王の急襲の効果により、ガルドニクスは破壊される」

 

「え? 破壊されちゃうの? そうしたら召喚した意味ないじゃない」

 

 あっけなく破壊されたガルドニクスを見て、暁が声を上げる。それに対し、響は首を横に振る。

 

「いいや。意味はあるよ、暁」

 

「どういうこと?」

 

「ふふ、すぐに分かるさ。……すぐにね」

 

 意味ありげに微笑む響。暁の頭に疑問符をのせたまま、ターンは春瀬に移る。

 

「俺のターン。ドローフェイズ時、SinWorldの効果を発動。通常のドローを行う代わりに、『Sin』と名のついたカードをデッキから3枚選び、相手がランダムに選んだ1枚を手札に加える。俺が選ぶのは『Sin 青眼の白龍』2枚と『Sin サイバー・エンド・ドラゴン』だ。さあ、響。選んでくれ」

 

「……このカードを」

 

「これだな。残りのカードはデッキに戻し、シャッフルする。そして、スタンバイフェイズ」

 

「ここで私は、墓地のガルドニクスの効果を発動。ガルドニクスがカードの効果によって破壊され墓地へ送られた場合、次のスタンバイフェイズに特殊召喚される。そして、この方法で特殊召喚に成功した時、このカード以外のモンスターを全て破壊する」

 

「あっ!」

 

 響の言葉を聞いた暁が、はっとした表情を浮かべる。

 

「そう。これがさっきガルドニクスを召喚した意味だよ」

 

「響ちゃん策士なのです!」

 

「やるじゃない響!」

 

 電、雷も感心した様子を見せる。が、しかし――

 

「そうはさせない。リバースカード発動、『スキルドレイン』。フィールドに存在するモンスターの効果を全て無効にする!」

 

 

《スキルドレイン》

永続罠

1000ライフポイントを払って発動できる。

このカードがフィールド上に存在する限り、フィールド上の全ての効果モンスターの効果は無効化される。

 

春瀬 LP4000→3000

 

 

「これでガルドニクスの効果は無効となり、モンスターは破壊されない。残念だったな、響」

 

「それはどうかな」

 

「なに!?」

 

「私もリバースカードを発動するよ。私が発動するのは、『火霊術―「紅」』!」

 

 

《火霊術-「紅」》

通常罠

自分フィールド上の炎属性モンスター1体をリリースして発動できる。

リリースしたモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。

 

【Chain1:ガルドニクス Chain2:スキルドレイン Chain3:火霊術】

 

 

「私がリリースするのは、ガルドニクス。司令官には2700ポイントのダメージを受けてもらうよ」

 

「ぐっ……」

 

 

春瀬 LP3000→300

 

 

「そして、ガルドニクスの効果によりフィールド上のモンスターを全て破壊する」

 

「ちょっと待って響! 司令官のスキルドレインでモンスター効果は無効にされてるのよ!? 忘れたの?」

 

 ガルドニクスの効果を処理しようとした響を暁が咎める。しかし、春瀬がそれを制する。

 

「いや。これでいい」

 

「えっ!? でも、スキルドレインが……」

 

「確かにそうだ。だが、この場合は違う」

 

 春瀬は自分の場のスキルドレインを指して説明する。

 

「スキルドレインは効果解決時に『フィールドにいる』モンスターの効果を無効にするカードだ。そして今、ガルドニクスの効果解決時……やつはどこにいる?」

 

「そんなの、見れば分かるわ。墓地に……あっ!」

 

「そういうことだ。今、ガルドニクスはフィールドにいない。よって、スキルドレインの効果の適用外だ。その結果……」

 

「フィールドのモンスターは、全て破壊される!!」

 

「正解。……しっかし、さっき教えたばかりなのに、もうここまで把握してるとはな。響。お前、本当に初心者か?」

 

「もちろん。さて、デュエルを続けるよ。ガルドニクスの効果で破壊されたことにより、セットしていた『炎王獣 キリン』の効果を発動。デッキからもう1枚のガルドニクスを墓地へ送るよ」

 

 

《炎王獣 キリン》

効果モンスター

星3/炎属性/獣族/攻1000/守 200

自分フィールド上に表側表示で存在する「炎王」と名のついたモンスターがカードの効果によって破壊された場合、このカードを手札から特殊召喚できる。

また、このカードが破壊され墓地へ送られた場合、デッキから炎属性モンスター1体を墓地へ送る事ができる。

 

 

「だが、これでお互いのフィールドはガラ空き。そして響、忘れてないか? 俺はまだモンスターを召喚していない。さらに、手札にはSin Worldの効果で加えたモンスターがいる。もし、さっき手札に加えたのが攻撃力4000のSinサイバー・エンドだったら、このターンで俺の勝ちだ」

 

「忘れてないさ。だから、そうでないことを祈ってる。でも、それを言うなら、私の場にはまだ伏せカードが一枚残ってる。これが『魔法の筒(マジック・シリンダー)』だったりしたら、攻撃した瞬間に司令官の負けだよ」

 

「そうだな。だが、ここで臆するわけにはいかない。俺は、さっき手札に加えたSinモンスターを召喚する!」

 

「……っ!」

 

「俺はデッキの『青眼の白龍』を除外し、『Sin 青眼の白龍』を特殊召喚!」

 

 

《Sin 青眼の白龍》

効果モンスター

星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2500

このカードは通常召喚できない。

デッキから「青眼の白龍」1体を除外した場合に特殊召喚できる。

「Sin」と名のついたモンスターはフィールド上に1体しか表側表示で存在できない。

また、このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、自分の他のモンスターは攻撃宣言できない。

フィールド魔法カードが表側表示で存在しない場合、このカードを破壊する。

 

 

「……どうやら、このターンで負けることはないみたいだね」

 

「だが、攻撃は受けてもらうぞ。Sin青眼でダイレクトアタック! 滅びの爆裂疾風弾(バーストストリーム)!」

 

 

響 LP4000→1000

 

 

「……流石にこれは、厳しいな」

 

「俺はこれでターンエンドだ」

 

「私のターン」

 

 カードをドローした響は、数秒黙考してからカードを場に伏せた。

 

「私はモンスターをセット。カードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

「守りを固めたか……」

 

「攻撃力3000は、そう簡単に手が届かないからね」

 

「妥当な判断だ。しかし、1体の壁モンスターではSin青眼の攻撃を防ぐのが精一杯。次のターン、新たなモンスターを召喚することができれば、2体の攻撃で俺の勝ちだ!」

 

「っ……!!」

 

 春瀬の指摘に、響の表情が歪む。自らのターンとなった春瀬は、Sin Worldの効果を発動せず、デッキからカードをドローした。

 

「……悪いな響。どうやら、勝利の女神は俺に微笑んだようだ」

 

「まさか――」

 

「そのまさかだ! 俺が引いたカードは『神獣王バルバロス』。俺はこいつを、リリースなしで妥協召喚する!」

 

 

《神獣王バルバロス》

効果モンスター

星8/地属性/獣戦士族/攻3000/守1200

このカードはリリースなしで通常召喚できる。

この方法で通常召喚したこのカードの元々の攻撃力は1900になる。

また、このカードはモンスター3体をリリースして召喚できる。

この方法で召喚に成功した時、相手フィールド上のカードを全て破壊する。

 

 

「リリースなしで召喚した場合、バルバロスの攻撃力は1900になる……が、スキルドレインの効果でそれは無効となり、攻撃力は3000に戻る。さあ、バトルだ! バルバロスで裏守備モンスターに攻撃!」

 

 バルバロスに攻撃されたことにより、響の場の裏守備モンスターが表になる。セットされていたのは、守備力1700の『炎王獣 ガルドニクス』。当然、下級モンスターの守備力で最上級モンスターの攻撃を止めることはできず、ガルドニクスは破壊された。

 

「炎王獣ガルドニクスの効果を発動。相手によって破壊された時、デッキから『炎王獣』1体を特殊召喚できる。私は、『炎王獣 バロン』を守備表示で特殊召喚」

 

 

《炎王獣 ガルドニクス》

効果モンスター

星3/炎属性/鳥獣族/攻 700/守1700

自分フィールド上に表側表示で存在する「炎王」と名のついたモンスターがカードの効果によって破壊された場合、このカードを手札から特殊召喚できる。

また、このカードが相手によって破壊され墓地へ送られた場合、デッキから「炎王獣」と名のついたモンスター1体を特殊召喚できる。

 

《炎王獣 バロン》

効果モンスター

星4/炎属性/獣戦士族/攻1800/守 200

自分フィールド上に表側表示で存在する「炎王」と名のついたモンスターがカードの効果によって破壊された場合、このカードを手札から特殊召喚できる。

また、このカードがカードの効果によって破壊され墓地へ送られた場合、次のスタンバイフェイズ時に発動する。

デッキから「炎王獣 バロン」以外の「炎王」と名のついたカード1枚を手札に加える。

 

 

「ダイレクトアタックは防いだか。だが、守るだけじゃそのうちジリ貧になるぞ」

 

 春瀬の言葉は正しかった。ガルドニクスの効果によってこのターンをしのいだとしても、彼の場には依然として2体の最上級モンスターが残っている。たとえ次のターンに響がモンスターを引き当て、壁にしたところで、次の春瀬のターンに再び総攻撃を受けて負けるのは明らかだった。

 確固たる戦力差を前に、春瀬は勝利を確信し、電たちは響の敗北を悟る。しかし――

 

「いいや、司令官。守ってばかりじゃないよ」

 

 響は、笑みを浮かべる。そして、伏せていたカードを裏返す。

 

「私は、バロンの特殊召喚時にこのカードを発動する! トラップカード『激流葬』!」

 

 

《激流葬》

通常罠

モンスターが召喚・反転召喚・特殊召喚された時に発動できる。

フィールド上のモンスターを全て破壊する。

 

 

「激流葬の効果により、フィールドのモンスターは全て破壊される。そして、カード効果によって破壊されたことで、次のスタンバイフェイズ時にバロンの効果が発動する」

 

「バロンの効果は、デッキから『炎王』と名のついたカードを手札に加える効果……」

 

「その通り。次のターン、私はその効果でモンスターを手札に加える。それを召喚して攻撃すれば……私の、勝ちだよ!」

 

「最初から、これを狙っていたというのか……。だとすると、さっきの表情も……?」

 

「うん。作戦を気づかれないための演技だよ。司令官にバレないか、少し不安だったけどね」

 

「すごい! 大逆転なのです!」

 

 わあっ、と電たちが歓声を上げる。そんな中、春瀬は静かに呟いた。

 

「……なるほど。これが響の奥の手か」

 

「……?」

 

 妙に落ち着いた春瀬の態度に、響が不審感を覚える。それが確たる形をなすより先に、春瀬が動いた。

 

「なら、俺も最後の一手を打つとしよう! 激流葬にチェーンして手札から速攻魔法発動、『禁じられた聖槍』!」

 

「速攻魔法だって!?」

 

 

《禁じられた聖槍》

速攻魔法

フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動できる。

ターン終了時まで、選択したモンスターの攻撃力は800ポイントダウンし、このカード以外の魔法・罠カードの効果を受けない。

 

 

「俺はSin青眼を対象に効果を発動。攻撃力を800下げる代わりに、このターン魔法・トラップの効果を受けなくする!」

 

「そんな……!」

 

 春瀬の言葉に、響が驚愕の色を浮かべる。今度は演技ではない、本当の表情だった。

 

「聖槍の効果により、Sin青眼は激流葬の効果を受けなくなる。バトル続行だ。Sin青眼で響にダイレクトアタック! 滅びの爆裂疾風弾!!」

 

 

響 LP1000→0

 

 

 響のライフがゼロを刻む。これにより、春瀬の勝利が確定した。

 

「いいデュエルだったぞ、響。まさか、ここまで追い詰められるとは思わなかった。手札に聖槍がなければ負けてたな」

 

「ありがとう、司令官。でも、少し悔しいな」

 

「なら、また挑戦してこい。いつでも受けて立つぞ」

 

「うん。今度は負けないよ」

 

「その意気だ。ところで響、最後まで伏せてたもう1枚のカードは何だったんだ? てっきり、攻撃時に発動させるのかと思ってたが……」

 

「これかい? これは『炎王炎環』だよ」

 

 

《炎王炎環》

速攻魔法

自分のフィールド上及び自分の墓地の炎属性モンスターを1体ずつ選択して発動できる。

選択した自分フィールド上のモンスターを破壊し、選択した墓地のモンスターを特殊召喚する。

「炎王炎環」は1ターンに1枚しか発動できない。

 

 

「キリンの効果でもう1枚のガルドニクスを墓地に送った後、これでガルドニクスのループコンボを作ろうと思ってたんだ。司令官のスキルドレインで阻止されちゃったけどね」

 

「これを決められてたら相当厄介なことになってたな……。聖槍といいスキドレといい、この勝負、運で勝ったようなもんだな」

 

「運も実力のうち、だよ司令官」

 

「お疲れ、響! よくやったわ!」

 

 雷が響の肩を叩く。暁、電もそれぞれ響に労いの言葉をかける。

 

「いいデュエル見させてもらったわ。ありがと」

 

「大接戦だったのです!」

 

「みんなありがとう。カードゲームは初めてだったけど、とても楽しかったよ。司令官へのリベンジはもちろんだけど、みんなとも早くデュエルしたいな」

 

「もちろん! 横で見ていた私たちもワクワクしたもの。私のデッキはあと少しで完成するから、待ってなさい」

 

 そう言って暁はカードの山へと戻っていく。その後に雷と電も続く。

 

「司令官。暁たちはどんなデッキを作るのかな?」

 

「さあ……。ただ、一つだけ言えることがある」

 

「なに?」

 

「これから、とても楽しい毎日になるっていうことさ」

 

「そうだね、司令官」

 

 デッキ作りに励む三人の姿を眺めながら、春瀬と響は微笑を浮かべた。

 




 ここまでお読みくださり、ありがとうございます。作者の石田零です。

 『鎮守府決斗録』最初のデュエル、いかがだったでしょうか。
 響が炎王デッキというのは、構想の一番最初から決めていました。「不死鳥」イメージからという簡単な理由です。
 響は炎属性のイメージじゃないと思う向きもあるかもしれませんが、夜戦突入時の掛け声なんかを聞くと意外と熱い面もあるんじゃないかなと思ったりしています。先の話ですが、彼女には別のデッキも使わせる予定なので今回はイメージが合わなかった方もご期待ください。
 春瀬(提督)のSinデッキにも、理由はあります。それも追々、作中で明らかにしていく予定です。
 次回の投稿は明日の予定です。その後、一定期間ごとの定期投稿にしていきます。詳細は次話にて。

 まずは鎮守府決斗録の第一・二話をお読み頂き、ありがとうございました。ご意見・ご感想などあれば、遠慮なくお書きください。
 それでは、また次回お会いしましょう!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。