「司令官、響! 私のデッキができたわ!」
春瀬と響のデュエルが終わって10分後。暁が完成したデッキを持って二人のもとへやってきた。
「さあ、司令官。さっそくデュエルしましょ!」
「望むところだ! ……と言いたいが。暁、俺よりも響とデュエルしてみないか?」
「響と?」
「そうだ」と春瀬は頷く。
「響もさっき一戦しただけで、デュエルの経験はまだ浅い。お互いに経験を積むためにも、お前たち同士でデュエルした方がいいと思うんだが、どうだ? もちろん、二人ともデュエル中に分からないことがあったら俺が教える」
「暁。私も暁とデュエルしてみたい。ダメかな?」
「いいわ。私も、姉妹全員とデュエルしたいから。まずは響、あなたが相手よ! お姉ちゃんの実力、見せてあげるわ!」
「なになに? 今度は暁と響が戦うの?」
「私たちも見たいのです!」
デッキ構築を中断し、雷と電が寄ってくる。再び全員がちゃぶ台の周りに集まったところで、姉妹対決の幕が開く。
「「デュエル!!」」
暁 LP4000
響 LP4000
「先攻は私がもらうわ! 私は『宝玉獣 サファイア・ペガサス』を召喚! サファイア・ペガサスの効果により、デッキから『宝玉獣 ルビー・カーバンクル』を永続魔法カード扱いとして魔法・罠ゾーンに置くわ。そして、フィールド魔法『虹の古代都市―レインボー・ルイン』を発動!」
《宝玉獣 サファイア・ペガサス》
効果モンスター
星4/風属性/獣族/攻1800/守1200
このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、自分の手札・デッキ・墓地から「宝玉獣」と名のついたモンスター1体を永続魔法カード扱いとして自分の魔法&罠カードゾーンに表側表示で置く事ができる。
このカードがモンスターカードゾーン上で破壊された場合、墓地へ送らずに永続魔法カード扱いとして自分の魔法&罠カードゾーンに表側表示で置く事ができる。
《虹の古代都市-レインボー・ルイン》
フィールド魔法
自分の魔法&罠カードゾーンの「宝玉獣」と名のついたカードの数によって以下の効果を得る。
●1枚以上:このカードはカードの効果では破壊されない。
●2枚以上:1ターンに1度、自分が受ける戦闘ダメージを半分にできる。
●3枚以上:自分のモンスターカードゾーンの「宝玉獣」と名のついたモンスター1体を墓地へ送る事で、魔法・罠カードの発動を無効にし破壊する。
●4枚以上:1ターンに1度、自分のメインフェイズ時にデッキからカードを1枚ドローできる。
●5枚:1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に魔法&罠カードゾーンの「宝玉獣」と名のついたカード1枚を選択して特殊召喚できる。
「レインボー・ルインは、自分の魔法・罠ゾーンにある宝玉獣の数によって効果が増えていくカードよ。今、私の魔法・罠ゾーンにある宝玉獣は1枚。この時、レインボー・ルインはカードの効果では破壊されないわ! 私はカードを1枚伏せて、ターン終了よ」
「モンスターを永続魔法として場に出すなんて。宝玉獣か……面白い効果だね」
「けど、使いこなすのは難しそうね。どうしてこのテーマを選んだの?」
「それはもちろん、かわい……じゃなくて、大人の女性といえば、宝石だからよ!」
「……今、『かわいい』って言おうとしたわね」
「言いかけたのです……」
慌てて取り繕う暁を横目に、雷と電がヒソヒソと言葉を交わす。
「でも、宝石をテーマにしたカードなら、他にもあったよ。どうして宝玉獣にしたんだい?」
「えっ!? そ、それは、えっと……そう、動物愛護よ! 一人前のレディなら、自分を飾ることばかり考えてちゃダメなのよ!」
「なるほど」
「ほ、ほら! いいから早くデュエルを進めなさいよ! 響のターンでしょ!?」
「それもそうだね」
追及をやめ、カードをドローする響。その対面で、暁は気づかれないように胸を撫で下ろした……つもりでいるが、それを妹たちに目撃されていることを彼女は知らない。
「私は『炎王獣 キリン』を召喚。そして、自分のフィールドに炎属性モンスターがいる時、このカードは手札から特殊召喚できる。『怨念の魂 業火』を特殊召喚!」
《炎王獣 キリン》
効果モンスター
星3/炎属性/獣族/攻1000/守 200
自分フィールド上に表側表示で存在する「炎王」と名のついたモンスターがカードの効果によって破壊された場合、このカードを手札から特殊召喚できる。
また、このカードが破壊され墓地へ送られた場合、デッキから炎属性モンスター1体を墓地へ送る事ができる。
《怨念の魂 業火》
効果モンスター
星6/炎属性/アンデット族/攻2200/守1900
自分フィールド上に炎属性モンスターが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できる。
この方法で特殊召喚に成功した時、自分フィールド上の炎属性モンスター1体を選択して破壊する。
自分のスタンバイフェイズ時、自分フィールド上に「火の玉トークン」(炎族・炎・星1・攻/守100)1体を守備表示で特殊召喚する。
また、このカード以外の自分フィールド上の炎属性モンスター1体をリリースして発動できる。
このカードの攻撃力はエンドフェイズ時まで500ポイントアップする。
「この方法で業火を特殊召喚した時、自分のフィールドの炎属性モンスター1体を破壊する。私はキリンを破壊。これにより、キリンの効果が発動。さらに、手札の『炎王獣 ヤクシャ』の効果を発動するよ」
【Chain1:キリン Chain2:ヤクシャ】
「まずはヤクシャの効果から。表側表示の『炎王』と名のつくモンスターが効果で破壊された時、手札から特殊召喚できる。そして、キリンの効果。デッキから『炎王神獣 ガルドニクス』を墓地へ送る」
《炎王獣 ヤクシャ》
効果モンスター
星4/炎属性/獣戦士族/攻1800/守 200
自分フィールド上に表側表示で存在する「炎王」と名のついたモンスターがカードの効果によって破壊された場合、このカードを手札から特殊召喚できる。
また、このカードが破壊され墓地へ送られた場合、自分の手札・フィールド上のカード1枚を選んで破壊できる。
「炎王獣 ヤクシャ」のこの効果は1ターンに1度しか使用できない。
「バトル。業火でサファイア・ペガサスに攻撃!」
暁 LP4000→3600
「サファイア・ペガサスの効果発動! このカードがモンスターゾーンで破壊された場合、永続魔法として魔法・罠ゾーンに置くことができる。私はサファイア・ペガサスを魔法・罠ゾーンに置くわ」
「でも、これで攻撃を阻むものはいなくなった。続けてヤクシャで暁にダイレクトアタック!」
「レインボー・ルインの二つ目の効果を発動! 魔法・罠ゾーンの宝玉獣が二つ以上の時、1ターンに一度だけ戦闘ダメージを半分にする!」
暁 LP3600→2700
「そして、ダメージを受けた時に伏せカード発動するわ! 罠カード『ダメージ・コンデンサー』! 手札を1枚捨てて、受けたダメージ以下の攻撃力を持つモンスターを1体、特殊召喚する。私は『宝玉獣 エメラルド・タートル』を特殊召喚!」
《ダメージ・コンデンサー》
通常罠
自分が戦闘ダメージを受けた時、手札を1枚捨てて発動できる。
受けたそのダメージの数値以下の攻撃力を持つモンスター1体をデッキから表側攻撃表示で特殊召喚する。
《宝玉獣 エメラルド・タートル》
効果モンスター
星3/水属性/水族/攻 600/守2000
1ターンに1度、このターン攻撃を行った自分フィールド上のモンスター1体を選択して発動できる。
選択した自分のモンスターを守備表示にする。
このカードがモンスターカードゾーン上で破壊された場合、墓地へ送らずに永続魔法カード扱いとして自分の魔法&罠カードゾーンに表側表示で置く事ができる。
「新しい宝玉獣か……。私はこれでターンエンド」
「私のターン! 私は魔法カード『レア・ヴァリュー』を発動するわ」
《レア・ヴァリュー》
通常魔法
自分の魔法&罠カードゾーンに「宝玉獣」と名のついたカードが2枚以上存在する場合に発動できる。
自分の魔法&罠カードゾーンの「宝玉獣」と名のついたカード1枚を相手が選んで墓地へ送り、自分のデッキからカードを2枚ドローする。
「このカードの効果により、私は魔法・罠ゾーンの宝玉獣を1枚墓地へ送ることでデッキから2枚ドローできるわ。ただし、墓地に送るカードは相手が選ぶ。さあ、響。選んで」
「……じゃあ、ルビー・カーバンクルを墓地に送ってもらうよ」
「分かったわ。これで私は2枚ドロー。私は『宝玉獣 トパーズ・タイガー』を召喚するわ。さらに、『宝玉の解放』をトパーズ・タイガーに装備して攻撃力を800アップ!」
《宝玉獣 トパーズ・タイガー》
効果モンスター
星4/地属性/獣族/攻1600/守1000
このカードは相手モンスターに攻撃する場合、ダメージステップの間、攻撃力が400ポイントアップする。
このカードがモンスターカードゾーン上で破壊された場合、墓地へ送らずに永続魔法カード扱いとして自分の魔法&罠カードゾーンに表側表示で置く事ができる。
《宝玉の解放》
装備魔法
「宝玉獣」と名のついたモンスターのみ装備可能。
装備モンスターの攻撃力は800ポイントアップする。
このカードがフィールド上から墓地へ送られた時、デッキから「宝玉獣」と名のついたモンスター1体を永続魔法カード扱いとして自分の魔法&罠カードゾーンに表側表示で置くことができる。
「これで、トパーズ・タイガーの攻撃力は2400。私のモンスターたちの攻撃力を上回った……」
「それだけじゃいわ。トパーズ・タイガーは相手モンスターに攻撃する時、攻撃力が400アップする!」
「……ということは、攻撃力は2800」
「その通り! 私はエメラルド・タートルを守備表示にしてから、トパーズ・タイガーで業火に攻撃! さっきのお返しよ!」
響 LP4000→3400
「やるね、暁。でも、よかったのかい? ヤクシャを攻撃してれば、私にもっとダメージを与えられてたのに」
「なに白々しいこと言ってるのよ。さっき司令官とデュエルしてた時に、響のデッキの戦い方は見てるんだから。炎王って名前のモンスターを破壊したらロクなことにならないわ。カードを1枚伏せて、ターン終了よ」
「私のターン。私は『強欲で謙虚な壺』を発動。デッキの上から3枚をめくり、その中から1枚を手札に加える」
《強欲で謙虚な壺》
通常魔法
「強欲で謙虚な壺」は1ターンに1枚しか発動できず、このカードを発動するターン、自分はモンスターを特殊召喚できない。
(1):自分のデッキの上からカードを3枚めくり、その中から1枚を選んで手札に加え、その後残りのカードをデッキに戻す。
響がデッキのカードをめくる。現れたカードは――
1枚目『ネフティスの鳳凰神』
2枚目『焔征龍―ブラスター』
3枚目『炎王獣 キリン』
「……見事にモンスターばっかりね。ちゃんとシャッフルしたの、響?」
「うん。そのはず、なんだけど……」
何とも言えない微妙な空気がその場に流れる。響はしばし無言でめくった3枚のカードを見つめた後、ブラスターを手札に加え、デッキを傍目にも分かるほど念入りにシャッフルした。
「……私は、ヤクシャを守備表示に変更。カードを1枚セットして、ターンエンド」
「今のは気の毒としか言えないけど、だからと言って手は抜かないわ! 私はエメラルド・タートルを攻撃表示に変更して、ヤクシャに攻撃!」
下級モンスターとして十分な攻撃力を持つヤクシャだが、一方でその守備力は200にすぎない。お世辞にも戦闘向きとはいえないエメラルド・タートルの攻撃すら防ぐことはできず、あっけなく戦闘破壊された。
「続いてトパーズ・タイガーで響に攻撃! これで一気に大ダメージよ!」
「そうはさせない。リバースカード発動、『リビングデッドの呼び声』。墓地のガルドニクスを攻撃表示で特殊召喚する!」
《リビングデッドの呼び声》
永続罠
(1):自分の墓地のモンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。
そのモンスターを攻撃表示で特殊召喚する。
このカードがフィールドから離れた時にそのモンスターは破壊される。
そのモンスターが破壊された時にこのカードは破壊される。
《炎王神獣 ガルドニクス》
効果モンスター
星8/炎属性/鳥獣族/攻2700/守1700
このカードがカードの効果によって破壊され墓地へ送られた場合、次のスタンバイフェイズ時にこのカードを墓地から特殊召喚する。
この効果で特殊召喚に成功した時、このカード以外のフィールド上のモンスターを全て破壊する。
また、このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、デッキから「炎王神獣 ガルドニクス」以外の「炎王」と名のついたモンスター1体を特殊召喚できる。
「でも、ガルドニクスが復活するのは効果で破壊された時だけ。戦闘で倒せば怖くないわ! 戦闘続行よ!」
装備カードと自身の効果により、トパーズ・タイガーの攻撃力は2800に上昇し、ガルドニクスを上回る。ダイレクトアタックは防いだものの、響はせっかく召喚したエースモンスターをすぐに破壊されてしまった。
響 LP3400→3300
「ガルドニクスが戦闘で破壊された時、デッキからこのカード以外の『炎王』と名のつくモンスターを呼び出せる。来い、『炎王獣 バロン』!」
《炎王獣 バロン》
効果モンスター
星4/炎属性/獣戦士族/攻1800/守 200
自分フィールド上に表側表示で存在する「炎王」と名のついたモンスターがカードの効果によって破壊された場合、このカードを手札から特殊召喚できる。
また、このカードがカードの効果によって破壊され墓地へ送られた場合、次のスタンバイフェイズ時に発動する。
デッキから「炎王獣 バロン」以外の「炎王」と名のついたカード1枚を手札に加える。
「メインフェイズ2で、私はエメラルド・タートルの効果を発動。このカードを守備表示にするわ。ターン終了よ」
「私のターン。……さて、ここから私の反撃だよ。もしかしたら、このターンでデュエルが終わるかもしれない」
「なんですって……!?」
「いくよ。私は『熱血獣士ウルフバーク』を召喚。ウルフバークの効果で、墓地からヤクシャを特殊召喚する」
《熱血獣士ウルフバーク》
効果モンスター
星4/炎属性/獣戦士族/攻1600/守1200
自分の墓地の獣戦士族・炎属性・レベル4モンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターを表側守備表示で特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。
「熱血獣士ウルフバーク」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
「モンスターが一気に2体……でも、どれもトパーズ・タイガーには敵わない攻撃力だわ!」
「暁の言う通り。でも、2体の力を重ね合わせれば話は別だよ。私は、レベル4のウルフバークとヤクシャでオーバーレイ! 2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築する!」
響が2枚のモンスターを重ね、その上にエクストラデッキからカードを置く。
「堅牢なる牙で万物を粉砕せよ! エクシーズ召喚! 『恐牙狼 ダイヤウルフ』!」
《恐牙狼 ダイヤウルフ》
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/地属性/獣族/攻2000/守1200
レベル4モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、自分フィールド上の獣族・獣戦士族・鳥獣族モンスター1体とフィールド上のカード1枚を選択して発動できる。
選択したカードを破壊する。
「ダイヤウルフの効果を発動。エクシーズ素材を1つ取り除き、自分の獣戦士族モンスター1体とフィールドのカード1枚を破壊する。私は、バロンとトパーズ・タイガーを選択。そして、その効果にチェーンして手札から『炎王炎環』を発動する!」
《炎王炎環》
速攻魔法
自分のフィールド上及び自分の墓地の炎属性モンスターを1体ずつ選択して発動できる。
選択した自分フィールド上のモンスターを破壊し、選択した墓地のモンスターを特殊召喚する。
「炎王炎環」は1ターンに1枚しか発動できない。
「私はバロンを破壊して、ガルドニクスを復活させる。そして、ダイヤウルフの効果でトパーズ・タイガーを破壊する」
「破壊されたトパーズ・タイガーは魔法・罠ゾーンに置かれる。そして、装備された宝玉の解放が墓地へ送られたことで、私はデッキから宝玉獣をもう1枚魔法・罠ゾーンに置くことができる。私は『宝玉獣 コバルト・イーグル』を置くわ」
「私は手札の『焔征竜―ブラスター』の効果を発動。墓地の業火とキリンを除外して、このカードを特殊召喚する!」
《焔征竜-ブラスター》
効果モンスター
星7/炎属性/ドラゴン族/攻2800/守1800
自分の手札・墓地からこのカード以外のドラゴン族または炎属性のモンスターを合計2体除外して発動できる。
このカードを手札・墓地から特殊召喚する。
特殊召喚したこのカードは相手のエンドフェイズ時に持ち主の手札に戻る。
また、このカードと炎属性モンスター1体を手札から墓地へ捨てる事で、フィールド上のカード1枚を選択して破壊する。
このカードが除外された場合、デッキからドラゴン族・炎属性モンスター1体を手札に加える事ができる。
「焔征竜-ブラスター」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
「バトルフェイズ。まずはガルドニクスでエメラルド・タートルに攻撃!」
戦闘破壊されたエメラルド・タートルは、自身の効果によって魔法・罠ゾーンに置かれる。これで永続魔法扱いの宝玉獣は4種類となったが、同時に暁のフィールドもガラ空きとなってしまった。
「ブラスターで暁にダイレクトアタック! レインボー・ルインの効果でダメージを半分にしても、ダイヤウルフの攻撃でライフはゼロになる。何もなければ、これで決着だよ」
「そんなの、あるに決まってるじゃない! トラップ発動、『虹の行方』!」
《虹の行方》
通常罠
相手モンスターの攻撃宣言時に、自分の魔法&罠カードゾーンに存在する「宝玉獣」と名のついたカード1枚を選択して墓地へ送り発動する。
相手モンスター1体の攻撃を無効にし、自分のデッキから「究極宝玉神」と名のついたカード1枚を選択して手札に加える事ができる。
「私はコバルト・イーグルを墓地へ送ってブラスターの攻撃を無効にするわ! そして、デッキから『究極宝玉神 レインボー・ドラゴン』を手札に加える!」
「やっぱり、そう簡単には勝たせてくれないか。なら、ダイヤウルフでダイレクトアタック」
「レインボー・ルインの二つ目の効果を発動して、ダメージを半分にするわ」
暁 LP2700→1700
「私はこれでターンエンド」
少し残念そうな、しかし予想通りといった表情で響がターンを終了する。このターンで勝負を決めることはできなかったが、その顔には有利な盤面を築けたことによる自信が浮かんでいる。
――けど、このターンで倒せなかったのはまずかったかもしれない。
暁の手札を見つめながら、響は心の内で呟く。
――「究極宝玉神」……名前から考えて、きっとあれが暁の切り札。それを出されたら、厄介だ。
響の懸念をよそに、暁にターンが回る。そして響には不幸なことに、彼女の懸念はすぐに現実のものとなってしまうのだった。
『鎮守府決斗録』第三話、暁と響のデュエルの前半をお届けしました。
暁のデッキは「宝玉獣」です。理由は……彼女自身が作中で説明してくれちゃってますね。暁が選びそうなデッキは何だろう、と考えた結果こうなりました。
宝玉獣なのにヨハン(もどき)のPカードが入ってないのは、こちらの事情です……。具体的には、宝玉Pカードの情報が出回る前に書き上げていたためです。そのうち、暁のデッキにもちゃんとPカードが実装されるのでご安心を。
さて、前回お話しした今後の投稿予定ですが、本作は隔週日曜日の更新といたします。テレ東系でのARC-Vの放送と同じ曜日ですね、分かりやすい!
明日、第四話を投稿し、その後は一週間おきに一話のペースで投稿していきます。
週一ペースで投稿できればベストなのですが、私の執筆速度の関係でそれをおこなうと即座にストックを使い切ってしまうので……。定期更新維持のため、隔週更新とさせていただきます。
それから、第一話の初投稿時からご覧になってる読者の方にお知らせです。
第一話のあとがきに本作の簡単な設定などを追記しました。作中での禁止・制限の適法基準などについても書いていますので、どうぞご覧ください。
今回も最後までお読みくださり、ありがとうございます。
また次回お会いしましょう。