この日、いつもならば普段と変わらない1日になる……ばすだったが、今日はいつもとは様子が違った
長門「………っ」
閃光「であるからして…って、おい、聞いているのか先生?」
長門「ふ、ふえっ?…あぁ、すみません。なんでしたっけ?」
会議室にて月光、閃光と打ち合わせをしているものの、長門に会話の内容が入っていないようだった
「どうかしたんですか先生?何やら先程から上の空のようですが?」
長門「なっ、なんでもないですよ。さあ、会議を続けましょう」
閃・月「「……っ」」
普段とは様子が違うように見えるものの、本人は問題ないと言い張るので月光も閃光も顔を見合わせて不安そうにしていた
そんな2人の心配を他所に長門はいつも通りの時間を過ごしていた
生徒たちの授業や修行に努めたりと教師の仕事をこなしていった
授業がひと段落した後、長門は職員室にて資料に目を通したり、採点を行ったりしていた
長門「はぁ…はぁ…」
しかし、時間が経つにつれ、長門の様子が明らかに悪くなっていた
長門「だ、ダメだ。身に力が入らない…ひとまず続きは後にして一旦布団で横になろう…」
自分の体が優れないと感じると長門は作業の手を止め、休息を取るため部屋に戻ろうと椅子から立ちあがろうとする
長門「…あっ、あれ?」
だがその直後に長門は立ちくらみを起こしてしまう
長門「あぁ…っ」
視界もぼやけて目眩も起こし、もはや立つこともままならず力なくその場に倒れ込んだ
起き上がる気力もなく、長門は意識を失った
コンコン
閃光『先生いるか?』
月光『ちょっと確認したい議題がありまして、よろしいでしょうか?』
閃光『とりあえず入らせてもらうぞ』
倒れた長門が意識を失ってすぐのこと、ドアをノックする音と共に月光、閃光の2人が入ってくる
閃光「んっ先生?」
ドアを開けてすぐ、閃光は長門が席に座っていないことに違和感を覚える
いつもならデスクワークしている時間と記憶していたからだ
月光「せっ、閃光大変よ!?」
閃光「どうした月光?」
月光「先生が、先生が倒れているわ!?」
閃光「なんだと!?」
慌てた様子の月光から長門が倒れていると知り、慌てて状況を確認する
閃光「なっ!?」
そこで見たのは顔を真っ赤にし、苦しそうに呼吸をする長門の姿だった
月光「先生、しっかりしてください!?」
長門「うっ…ぅぅ…」
声をかけながら揺さぶるも絶え絶えしい声をあげるのみだった
閃光「まずい、月光今すぐ医務室に運ぶぞ!?」
月光「そうね、そうしましょう!」
やばいと判断した閃光が月光とともに長門を医務室に運んだのだった
それからすぐのこと、運び込まれた長門は医務室のベットの上で横になっていた
月光「……っ」
閃光「どうだ月光?」
月光「40.1…酷い熱だわ」
体温計で温度を確認してみたところ、かなりの熱があることを知って驚愕する
閃光「なんてことだ。まさか先生が倒れるとはな?」
月光「無理もないわよ。先生ったら日頃からいろいろ忙しく働いてらっしゃるから」
閃光「私たちよりも幼いって言うのに…無茶しすぎだ」
普段から大人顔負けで下手をしたら自分たち以上に働いているが故にその心労が祟った結果が今に繋がってしまっているのだろうと2人は思った
閃光「…よし、善は急げだ。今すぐ薬を飲ませてやろう!」
月光「まっ、まって閃光!?今のまま薬を飲ませてはダメよ!?胃に悪影響を及ぼしたり薬が十分に効かなかったりでおすすめできないわ!?」
閃光「そ、そうか…」
見かねた閃光が薬を飲ませようとするも、食事をしてない人に薬はダメと月光が制止する
月光「とにかく薬を飲ませて安静にさせるためにも先生には何か口にしてもらわないといけないわね」
閃光「確かにな」
少しでも腹に入れられれば薬を飲ませられる
月光「先生、何か食べたいものとかはありますか?」
長門「はぁ…はぁ…す、すみま…せん、いま、は…しょくよく、が…」
月光「そう…ですか」
だが、当の長門は熱のせいも相まって食欲が湧いてこないとのことだった
月光「…閃光、ひとまず私は急いでお粥を作ってくるからあなたはこのことを雪不帰様に伝えて」
閃光「あぁ、任せておけ」
月光「後はこのことは先輩たちには伏せておかないとね。下手にバレたらみんな心配するだろうから」
閃光「そうだな」
いらぬ心配をかけさせるわけには行かないと2人はこのことを内密に進めることにした
2人は示し合わせるとそれぞれの役目を果たすべく医務室から一旦出るのだった
そうして数分が経過した
月光「先生、待っててくださいね。今お粥を持って参りますからね」
お盆にお粥の入った鍋を乗せてそれを持った月光が長門の待つ医務室を目指していた
やがて医務室の目前までやってきた時だった
月光「…あら?」
不意に視線を向けると入り口の前で驚愕した顔を浮かべている閃光がいた
月光「閃光、どうしたの?なんでそんなところに突っ立てるの?」
閃光「げっ、月光…そ、それが」
月光「…なっ!?」
何があったのかと月光が顔を覗かせた瞬間、彼女もまた閃光と同じように驚愕の顔を浮かべる
飛鳥「先生、大丈夫!?しっかりして!?」
焔「こんなところで倒れるなんてお前らしくないぞ!?」
雪泉「なんとおいたわしや先生…」
雅緋「気をしっかり持て、お前はこんなことでやられるやつじゃないはずだろ!?」
数分しか経っていないはずなのに長門の寝ている病室には彼を心配して駆けつけた皆で溢れかえっていた
月光「…ど、どうなっているの?」
閃光「し、知るか!私が聞きたいくらいだ?」
少し目を離しただけでこの有り様、月光と閃光は理解が追いつかず呆然としていた
美野里「あっ、月光ちゃん閃光ちゃん!」
月光「み、美野里先輩?」
するとそこに2人を見つけた美野里が駆け寄ってくる
美野里「先生ちゃん大丈夫だよね!?死んじゃったりしないよね!?」
月光「おお、落ち着いてください、おそらくただの風邪でしょうからゆっくり安静にしてれば良くなりますよきっと」
心配そうに語りかけてくる美野里を月光がフォローを入れる
美野里「よかった〜。2人が部屋で"先生ちゃんがひどい熱を出した"って言った時はびっくりしたよ」
閃・月「「えっ?」」
説明を聞いて安堵した美野里だったが、その際に引っかかる言葉があったことを2人は見逃さなかった
月光「待ってください、どうして先輩がその話しを知っているんですか?」
恐る恐る月光が美野里に訪ねる
美野里「えっ?だって2人ともさっきここでそう言ってたじゃない?みのりその時たまたまここを通りかかってそれでそれを聞いたんだよね」
閃・月「「……っ」」
直後、2人は鳩が豆鉄砲を食ったような表情を浮かべる
美野里「だからみのり急いでたんだけどその時四季ちゃんに会ってこのことを知らせたんだ」
四季「んで、あたしが瞬時にみんなに連絡を入れたってわけ」
月光「って、四季先輩!?」
いつの間にやら会話に入ってきた四季に月光と閃光が驚く
四季「先生ちんが倒れたって聞いてみんなすぐに来てくれたんだよ。なにしろ先生ちゃんの一大事だからね。日頃からお世話になってるしね」
敬愛する先生である長門が倒れたと聞いて皆居ても立っても居られず、こうしてここに集まったのだという
閃・月「「……せっ」」
美・四「「…っ?」」
閃・月「「先輩たちの仕業か(ですか)!?」」
こうなった原因が2人のやらかしであると知り、2人は同時に声を荒げる
飛鳥「せ、先生どうしたの!?」
閃・月・美・四「「「「っ!?」」」」
するとその時だった
医務室の中にいた飛鳥の驚く声が聞こえてきた
物申そうとする月光と閃光も、四季も美野里も言葉を止めて急ぎ医務室に入っていく
月光「どうしたんですか!?」
閃光「…あっ!?」
部屋に入った月光たちはそこで驚きを見せる
長門「はぁ…はぁ…」
そこには明らかに容体が悪化して苦しそうに呼吸をしている長門の姿があったからだ
閃光「まずいぞ、先生がだいぶ苦しそうだ!?」
急に容体が悪くなってしまった長門に皆が不安を抱く
どうしたらいいのかと慌てふためきながら
長門「ふぁ…ふぁ〜…」
するとその時、長門は鼻先がむず痒くなったように声を出す
長門「ふぁあ〜くしょん!?」
堪え切れず長門がくしゃみをした
バフゥウウン!
その時だった。長門がくしゃみをしたと同時に医務室が突如として発生した謎の煙に覆われてしまう
閃光「ゲホッゲホッ!?…いっ、いったいなんだ?」
立ちこめる煙に咽せた皆が咳き込んでいると
徐々に煙が晴れていく
閃光「……って、なんだこれはぁああっ!?」
次の瞬間、閃光の発狂する声が響く
理由は彼女の姿にあった
煙が晴れた直後に見えたのはいつのまにか水着姿となっている自分の姿
しかしそれはなにも閃光だけに起こったことではない
月光「せ、閃光!?」
閃光「月光、大丈夫…って、月光お前もか!?」
声のする方に視線を向けるとそこには自分同様に水着姿になっている月光が
されど事態はそれだけにとどまったりはしてない
よく見るとこの場にいる全員が水着姿になっているのだから
皆「「「「「な、なんじゃこりゃああっ!?」」」」」
当然今の自分たちの姿に驚かぬ者はおらず、全員が一斉に声を上げて叫んでいた
両備「ど、どういうこと!?なんで急に水着に!?」
葛城「転身しようとしても書き換えられねぇぞ!?」
何がどうしてこうなったかも分からず、転身して衣装を替えようとしてもその姿のまま固定されてしまっていた
雪泉「それになんでしょう?この姿になってから先生のことが気になって気になって仕方ないんですが///?」
叢「しっかりしろ雪泉!確かに私もそんな感じがするが耐えれないわけじゃないだろ!?」
衣装が変わったのみならず、長門を見るとドキドキし始めると言う現象まで起き始めていた
長門「ふぁあ〜くしょん!?」
ボォオオン!
すると次の瞬間、長門が2度目のくしゃみをした
再び室内にモクモクと煙が立ち込め、数秒後には晴れていく
閃光「なっ!?」
皆「「「「「なんじゃこりゃああっ!?」」」」」
煙が晴れて現れた一同は驚愕する
さっきまで水着だった恰好が今度はバスローブ姿に変わっていたからだ
忌夢「おいおい水着会の次は温泉会でもしようってのか!?」
夜桜「しっ、知りませんよそんなこと!?」
さっきまでとまた別の格好にさせられていることに全員困惑する
未来「あれ?ちょっと待ってよ?水着、温泉ってきたら……ま、まさか次は!?」
何かを予感した未来が次の展開を察した時だった
長門「へっくしょん!?」
ボワァアアン!
やはりと言うべきかその直後に長門が三度目のくしゃみをし、煙が場を覆い晴れていく
未来「やっ…やっぱりかぁああっ!?」
最悪の形で未来の予想は当たった
この場にいる全員がもやは服というものを着ておらず、まさに生まれた時の姿になっていた
皆「「「「きゃあああっ!?」」」」
両備「ちょ、ちょっとどうなってんのよこれ、両備たちすっぽんぽんじゃない!?」
日影「いや、幸い大事なところは隠されてるで、ほれ?」
指摘を受け見ると大事なところにはどう言う現象かは定かではないが光のようなで隠されていた
両備「確かに…ってそう言うこと言ってんじゃなくてこの格好をどうにかしないとって話でしょうが!?」
両奈「えー!?両奈ちゃんは全然OKだよ♪みんなに両奈ちゃんの全てが見られてるって思ったらゾクゾクしちゃう♪むしろこの光も邪魔だから取ってしまいないくらい♪」
両備「止めなさい!?ただでさえこの小説R15指定つけてんのにこれ以上ハードル上げんじゃわないわよ!?」
真っ裸にされ、困惑する者やそれを喜ぶ者がいたりとで場はこの上ないほどにカオスな状況に陥ってしまう
月光「ど、どうしましょう閃光!?」
閃光「いや、どうしようと言われてもだな」
事態についていけず困惑していた
閃光「と、ともかくまずは雪不帰様にこの事態を報告しなくては!」
月光「そうね、急いで行きましょう!」
この緊急事態を伝えるべく出入り口を出た時だった
長門「はぁっ…」
閃光「この声…まさか!?」
長門「へぁぁあ〜!くしょん!?」
ボオオオン!!
閃光「うわっ!?」
月光「きゃあっ!?」
2人が部屋を出ようとした直後、長門がまさかの四度目のくしゃみをした
閃光「げ、月光大丈夫か!?」
月光「えっ、えぇ…なんとか」
煙が部屋を覆い尽くす寸前にギリギリ脱出した月光と閃光は互いを気にかける
月光「どうなったのかしら…?」
閃光「……っ!?」
落ち着きを取り戻し、部屋の中に視線を向けた瞬間、2人は驚愕する
そこには裸体から解放されたものの、さまざまな衣装に身を包んでいる皆の姿があった
メイド、セーラー服、アーミー、チャイナなど多種多様な服を見に纏っているのだ
月光「こ、これは…」
閃光「って、おい月光、見ろ!?私たちまで!?」
月光「ほ、本当だわ!?」
気がつけば2人も例外ではなく月光は和風メイドに閃光はフリルなドレス衣装に変わってしまっていた
月光「せ、閃光見てあれを!?」
閃光「っ?」
衣装が変わってしまっていることに戸惑っていると月光が医務室の先、つまりベットに寝ている長門の方を指差す
皆「「「「「……っ」」」」」
見るとそこには長門の方へと近づく皆の姿が
だが、彼女たちの目はどう見ても様子がおかしかった
明らかに襲うとしている者の目をしている
閃光「ま、まずい!?みんな正気を失ってる!?」
このままでは病気にも関わらず皆の手で長門が大人の階段を登ってしまいかねなかった
月光「ジュジュ!!」
ジュジュ《『ッ!』》
危ういと思われた時、突如として現れた傀儡が長門に近づこうとする皆を抑えた
閃光「月光?」
彼女たちを食い止める傀儡を操っているのは隣にいる月光だった
月光「閃光、みんなは私とジュジュで抑えるわ。その間にあなたは雪不帰様にこのことを!」
閃光「げっ、月光!?」
連絡役を任せると告げるや月光は皆を抑え込んでいるジュジュの元に行くと一緒になって抑え込み始める
月光「頼んだわよ閃光!」
閃光「月光……っ!」
自分に後を託した月光の姿を見て閃光は思いを無碍にしないために雪不帰の元に向かって駆け出していくのだった