九話
一九■■年、七月三十一日の夜。
レギュラス・ブラックは空を見上げていた。
わざわざ屋根に登って、悪戯な子どものように寝転がっているのは、星見のためである。あたりは静寂に包まれ、夜気は澄んでおり、月は冴え冴えと輝いている。昼日中でも、雲がかかっていようと、雨が降っていようと星見はできるが――やはり夜が最適だ。
わざわざ露台に出ずに屋根に登ったのはより天に近づくため……と言いたいところだが、単なる気まぐれであった。ふと、兄がよく屋根に登っては、母に叱られていたなと思い出したせいであった。落ちたらどうするのかではなくて、みっともない真似をするな……であったように思う。屋根から転げ落ちたところで、たいした問題ではないのだ。魔法族なので。親が言うべき台詞として、やはり身の安全を心配するもののほうが適切だったろうな、とレギュラスは苦笑した。母はそのあたりがてんで駄目であった。
『眺めがいいぞ』
そう、兄に誘われたことがある。レギュラスは首を振った。露台に出ればそれなりに景色は見えるし、箒に乗ればいいじゃないかと。子ども用の箒の高さ制限なんて軽々と解除して、悠々と高みに登るのが兄――シリウスであった。
そんな兄なりに弟を気遣ったか……巻き込もうとしたのか、今となってはわからない。ただ、兄のつまらなさそうな眼と
『本当にお前はよい子だな』
軽い落胆と、蔑みのこもった言葉を覚えている。
「普通は」
長男が模範的で次男が奔放で要領がよくなかったか? なにかがおかしい。今更気づき、レギュラスは軽く舌打ちした。せっかく天気もよいのに、レギュラスは朝から神経を尖らせていた。心当たりはない。デルフィーニの体調の波、それに付随する心配はいつものことである。説明のつかない苛立ちがレギュラスを支配していた。そして、苛々している自分に苛々するという悪循環であった。幸い、昨年に引き続きホグワーツから攫うように連れ帰ったデルフィーニは現在快復している。正確には、療養し、目処が立ったので『分霊箱』を破壊させ、また寝込み、復調した。自室で夏期休暇の課題をこなしている。娘の体調が安定しているのを確認し、レギュラスは下手に当たり散らさないように屋根へ登ったのである。
なるべく呼吸を整える。眼を凝らす。天の絵図――気まぐれに振りまかれた宝石を、星を見る。しばらく沈黙し……呻いた。
「動くはずがないんだが」
ゆらゆら、ちかちかと危なっかしく明滅していた星が、燃え立つように輝いている。天狼星、青星、セイリオス――おおいぬ座のシリウス――と様々な名で呼ばれるそれが、まっしぐらに飛翔する。女神が弓を引いて、矢を放ったかのように。迷いなく向かう先は……北極星。
頭痛がしてきた。いや、不吉な予感してきた。気のせいだと思いたい。
「呪われてるのかホグワーツは」
ぽつんと呟き、視線を下げる。ブラック家当主の星の眼は、通りを往く――グリモールド・プレイス十二番地にやってくる、二つの影を捉えた。
夜の訪問者は不吉な使者。けれど、無視もできまい……とレギュラスは屋根から飛び降り、庭に着地し、杖を抜いた。門扉へと向かい――影たちに呼びかけた。
「こんばんは。よい月夜ですね」
闇祓い局が拙宅になんのご用でしょう。
そう言って、にこやかに出迎えたのが数分前。そして現在、レギュラスの片頬はわずかに痙攣していた。かろうじて余裕の仮面を着けてはいるが、面の皮の厚いブラック家の者だからこその芸当であった。向かいにルーファス・スクリムジョールとキングズリー・シャックルボルトが座っている状況に、胃を痛くしないほうがおかしい。青ざめないのもおかしいのだ。普通は。
「――既に絶縁しております」
シリウス・ブラックはブラック家の者ではありません。
内心がどうであろうと、レギュラスの舌は滑らかに動く。その眼は卓に置かれた紙――急遽作られたのであろう手配書をつぶさに見る。やつれた顔。眼ばかりが大きく見え、髪はもつれ、長く伸びている。これがあの兄だとは……と驚きを禁じ得ない。
「よろしければ、家系図をご覧になられますか?」
そう言った娘をレギュラスは肘でつつきたくなった。隣に座る娘は興味津々とばかりに闇祓いたちを見ている。面の皮が厚い。てっきり闇祓いたちに怯えると思っていたのだが――意外であった。
「随分と古いものだとか」
穏やかな声が響く。キングズリー・シャックルボルトの声であった。彼は微笑みすら浮かべている。隣に座る闇祓いの長――ルーファス・スクリムジョールと対照的である。この図に題をつけるのならば天国と地獄といったところか。スクリムジョールは凶悪な眼でシャックルボルトを見ていた。
「数百年前から伝わるものだそうです」
それは興味深い。シャックルボルトが応じれば、デルフィーニが立ち上がった。こちらですよとシャックルボルトを手招く。
レギュラスは眼を瞑った。応接間――壁を覆う織物の前で、ブラック家の娘と闇祓いの和やかなおしゃべりが始まった。なんだこの親戚のおじさんと姪っ子のような打ち解け具合は? 織物の場所を移動すべきだったか。歴代当主の気分次第で玄関ホールにかけられたり、居間にかけられたりと場所が変えられてきた。わざわざ移動するのも面倒であるし、客など来ないので応接間にそのままでいいだろうと現状維持を選択した過去の己をレギュラスは頭の中で殴った。
「……闇祓い局はお暇なので? でしたら娘の夏期休暇の課題でもみていただきたいですね」
レギュラスは投げやりに言った。スクリムジョールはため息を吐いた。「……というわけで、シリウスはここに来るくらいなら舌を噛み切って死ぬと思います」という娘の言葉に、レギュラスもスクリムジョールも沈黙した。シャックルボルトが大真面目に「どうかな。なかなか死ねないと聞いたことがあるよ。おすすめしないね」と返しているものだから、レギュラスとスクリムジョールは視線を交わした。「貴方の部下はふざけているのか?」「いやあれが通常運転だ」という無言のやりとりを経て、スクリムジョールが疲れたように切り出した。
「念のためだ」
「その割には局長直々……かつ、幹部候補までお連れになると」
「血は水より濃いと言うだろう」
「ご覧ください、家系図の焦げた穴を」
茶化し、口調をあらためた。
「兄弟愛なんてものがあれば」
冷たく言い放った。
あれが監獄に沈められた時、ブラック家は抗議しましたとも。
玄関ホールで招かれざる客人を見送り、レギュラスはそっと息を吐いた。隣――娘を見やる。シャックルボルトに小さく手を振って見送っていた彼女を。シャックルボルトは「お邪魔しました」と優しく言って去っていった……スクリムジョールは苦虫を噛み潰したような顔であったが。気持ちはわかるよスクリムジョール。
「白いるか、君が闇祓いになりたかったとはついぞ知らなかったな」
「そういうのじゃないけれど。実物を見たことがなかったから」
箱入りに育てすぎたか……とレギュラスは遠い眼をした。デルフィーニの世界なんて、この邸と、社交の会場――各家の邸と、ダイアゴン横丁と、ブラック家が所有する別邸、領地、ホグワーツくらいの……言うほど狭くはないか? いやしかし、闇祓いを珍獣扱いするとは。
「二対一で詰められるより、私が彼を引きはがしたほうがよかったでしょう?」
「スクリムジョールと一対一のほうが楽ではあったね。ありがとう」
緊迫した空気ががらがらと崩れ、謎の共感が生まれてしまったが。仕方がない。
「そもそも、私が闇祓いになれるわけがないじゃない」
「遠縁の娘、僕の養女。問題はないが?」
デルフィーニが肩をすくめた。実の母親が死喰い人、実の父は闇の帝王、伯父が死喰い人、あげくに養父も死喰い人、とでも言いたいのだろう。レギュラスは余計なことは言わなかった。彼は死喰い人として告発されたことはない。印を灼き潰そうかと思ったことはあるが――そのままにしている。あの方にお仕えした日々を忘れたくない? そんな感傷的なものではない。では、罪を忘れないようにしたい? レギュラスはいわゆるヴォルデモートの話し相手のようなものであった。積極的罪は犯していないのだ。あんなろくでなしに心酔していた己の馬鹿さ加減には嫌気がさすが、だからといって罪を刻みつけるために印を残す……なんて高潔さのようなものはない。
単に、まだ必要だったからだ。印が未だにあるということは、ヴォルデモートの生存を示す。濃淡で弱っているのか復活が近いのかも知れる。あるいは近くに来ているのか……の目安にはなる。レギュラスの裏切りは露見していない。ただの貴族の御曹司、闇の帝王に憧れる年若い話し相手がまさか『分霊箱』を奪取したとは夢にも思っておるまい。偽のロケットは水盆の中に沈んでいる……挑発するようなメモを入れてやろうかと考えたが、やめにした。手かがりをなにも残さずに右往左往させたほうが面白そうだったので。
「ねえ、伯父――シリウスはなんで脱獄したのかしら」
そもそも「血を裏切る者」じゃない。それが死喰い人になる? 率直な疑問だろう。まず、レギュラスは事実を――事実とされているものを――教えることにした。
「ピーター・ペティグリューとマグル十数人を殺し、シリウス・ブラックは現行犯逮捕された」
動機は不明。本来の標的はピーター・ペティグリュー。マグルたちは巻き添えであった。
「……とされている」
「死の呪文で足りるんじゃないの」
さらっとデルフィーニが言った。人の生き死に、忌まわしいとされる殺人に関して、こうも簡単に口にできる娘の将来が、レギュラスは少し心配になった。
「できただろうね」
ペティグリューが杖に触れる前に、気がつきもしないうちにやってのけれただろう、とレギュラスは肯定した。
「スクリムジョールは「やつは狂っている」と言っていたけれど」
「狂人を装うことはできる。気がつかないまま狂う者もいるがね」
狂気すなわち能力の衰えを意味しない。
「その最たる者がヴォルデモートだ」
廃人ではない。狂人だ。高名な闇祓い夫妻は、狂気どうこう以前の問題で……と言い掛けてやめた。あまり聞かせたい話ではない。
誰もが――ほとんどのものが狂気に取り憑かれていた時代を思い出す。純血主義、熱狂。穢れた血などいらない。見えないところに行け、秩序を壊す者、いっそのこと始末してしまえ……。
レギュラスもまた狂ったものであった。
――正気に戻れたのは
ヴォルデモートの振る舞いに疑問をもったきっかけの一つが……小さかった白いるかだったのだけど。これもまた、言う必要はないだろう。君は望まれていなかったのだと言うのは残酷だ。賢い白いるかのことだから、多少は察しているけれど。愚かならばよかったのに。賢いことは、幸福を意味しない。
「脱獄してまでどこに行ったのかしら」
「ホグワーツじゃないかな?」
レギュラスは推測を述べた。星から読みとったことであるが、いかにも適当に聞こえたのだろう。デルフィーニは疑わしい、という眼をしていた。
「だって、あの人は潜伏中で……脱獄してまで……? 今更?」
「わからないということしかわからないね。あと、ハリー・ポッターには接触しないように」
「ご心配なく」
「あれはポッター夫妻を裏切ったと言われている」
「あなたの兄が」
「君の伯父が」
「……やめてくれないかしら。そういう……」
知らずに仲良くする可能性なんてないんだから、とデルフィーニは涙目だった。もちろん嫌だろうとも。けれど言わないわけにもいかないではないか。あくまでも表向きの情報だが。真犯人は別にいるなんて言ったところで、混乱させるだけだろう。ハリー・ポッターを避けてくれればそれでよい。
デルフィーニの肩を軽く叩く。応接間に戻ろうと促した。ひとまず「裏切り」の詳細を話しておいたほうがいい。
――ワームテールが
真の裏切り者だという話はしなくてもいいか。木っ端みじんになって死んでいるはず……。
娘を席に着かせ、レギュラスは杖を振った。湯気を立てた茶器が滑るようにやってくる。
自らも席に着き、茶器を手に取った。
兄は裏切り者ではない。嵌められた側であろう。犯人はピーター・ペティグリュー。闇の帝王はワームテールと呼んでいた。それなりに使える手駒だ、と嬉しそうに話していたのを覚えている。まさかそれが兄やジェームズ・ポッターにひっついていた、卑屈そうなあの男だとは思わなかったが。
闇の帝王も悪趣味な名で呼びなさる、と思っただけだった。使い捨ての駒だろうとも思っていた。その名がピーター・ペティグリューと結びついたのはヴォルデモート凋落の後である。あいつは蝙蝠だ、と死喰い人の間で呪詛が囁かれた。裏切り者のピーター・ペティグリューめ。あのお方を裏切った! だからあのお方は姿を消してしまわれた、と。
死んでいるの口惜しい、生きているならば、八つ裂きにしてやったものをと吼えていたのはベラだったか。ワームテールは二つの陣営の恨みを買ったことになる。兄と、闇の陣営と。
――怒り狂った兄に追いつめられ
自暴自棄になって自害したと思っていた。道を吹き飛ばし、マグルたちを虐殺し、兄を嵌めるために。己の存在を――真犯人を抹消し、完璧に陥れ、汚名を着せるために。追いつめられた鼠は猫を噛むものだ。ワームテール、ミミズのような尾。思えば奇妙な名であった。
なにかが繋がりかけた。しかし、窓を叩く音に糸が断たれる。レギュラスは杖を振り、客人を招き入れた。
「……吸魂鬼の配備受け入れはひっくり返りませんよ」
抗議しても無駄です。
闇祓いの訪問を受けた翌日、レギュラスはホグワーツ――校長室にいた。椅子に腰掛け、出された茶にも手をつけず、ダンブルドアを軽く睨む。
「理事全員が承認したんですから」
もちろん私も。理事たちが召集され魔法省からの「シリウス・ブラック脱獄を受けての吸魂鬼の配備要請」に署名したのがつい先刻のことだ。こればかりは校長にもひっくり返せない。もちろん、ダンブルドアが守護霊で吸魂鬼を全滅させるというのならば好きにすればいいが。レギュラスも何人、いいや何体の吸魂鬼が派遣されるのかは聞いていない。派遣するにしても控えめにしろとも言えなかった。死喰い人の弟なのだ。言える立場になかった。実はレギュラス自身が死喰い人――心情的には「元」をつけたい――なのだが、それは内緒である。
「それに関しては受け入れるしかないだろうの」
ダンブルドアはけっと言わんばかりの顔をした。レギュラスだってけっと言いたい。吸魂鬼なんぞがホグワーツに常駐したら、周りの気候が下手をしたらずっと曇り、冷えてしまうではないか。娘は寒さに弱いのだ。かわいそうな、か弱い白いるか。理事なので、ちょくちょく様子を見に行ってもいいが……どうしようかな。公私混同だよな……と、本人は気づいていないが、かなり過保護なことを考えていたレギュラスは、ダンブルドアの微笑みを目にして嫌な予感がした。
「君に提案があるんじゃが」
「帰ります。寄付金はこれ以上……デルフィーニに個室を割り当ててくださったことには感謝していますが……」
「そこをなんとか」
「まだ聞いてません。いや聞きません」
立ち上がりかける。しかし、できなかった。不死鳥が膝の上に乗ったので。重い。軽いはずなのに重い。わざと「重く」しているなこの不死鳥。
「少しだけ手助けをしてほしい。彼のことなんじゃが――実はの……」
続く言葉に五秒沈黙した。
「かなり無理があるでしょう。その……病の問題が」
怪物、とはどうしても言えなかった。とっさに言い換えたがダンブルドアは満面の笑みを浮かべた。お気に召してしまったらしい。怪物と怪物の子として生まれてしまった娘のことを考えてしまったなんて、絶対に漏らしはしない。心は完璧に閉じている。
だが、ダンブルドアはレギュラスの心を揺さぶった。
「そこで君じゃ」
悪くない話だと思うが? 出入りしやすくなると思うがね、と畳みかけられ、レギュラスは眼を逸らした。一秒考えて頷いた。確かにレギュラスにも利がある話だ。
「破れぬ誓いでも結びましょうか」
彼のことを漏らさないと? 冗談めかして言えば、ダンブルドアは首を振った。
「儂は好かぬよ……強制的な契約など」
「しかし、確実だ」
忠誠の術と違って。皮肉を舌に乗せる。ダンブルドアが眼を瞑った。かつて破綻した忠誠を、打ち捨てられた約束を思い出しているのだろう。裏切った秘密の守り人を。
表向きは兄――シリウス。真の守り人はワームテール。校長がどこまで確信しているかは知らない。証明もできない。だからこそレギュラスは沈黙を守った。彼は白いるかを守り育てなければならなかった。
そのために、兄を切り捨て。
監獄の闇に沈むがままにさせたのだ。
人物・設定
レギュラス・ブラック
ブラック家当主。星見、あるいは星読みと呼ばれる異能者。デルフィーニ・ブラックの養父。死喰い人。(本人は「元」死喰い人と主張する)。ヴォルデモートを裏切った……否、見限った男。未だに裏切りは知られていない。
ルシウス・マルフォイを蹴り落とし、ホグワーツの理事となる。
デルフィーニ・ブラック
レギュラスの養女。ブラック家次期当主。宝剣『星屑の剣』の使い手。生来の姿は白銀髪に赤眼。赤い眼の白いるか。
虚弱。先学期末『秘密の部屋』に連れ去られ、トム・マールヴォロ・リドルに傷つけられながらも反撃した。『分霊箱』である日記を破壊し、スリザリンのロケットも破壊した。
+α
虹彩シリーズ(と)デルフィ&レギュシリーズ共通の科目設定メモ
◆がうちの捏造設定です。
【基礎】
変身術
魔法薬学
呪文学
薬草学
闇の魔術に対する防衛術
魔法史
天文学
◆飛行術(ふくろう試験はなし)(エネルギーを持て余したやつらの発散の場である)虹彩二章らへんでも飛行術やってる描写をいれてる。
【選択科目】
数占い
◆古代語
(原作では古代ルーン文字であるが、サークルオブマジックの「古代語」を採用につき古代語。いうなれば力ある言葉、魔法族共通言語的やつ。ルーンも含まれている。かなりふわっとした設定)
(旧版で古代語と統一していたので引き継ぎ)
占い学
マグル学
魔法生物飼育学
◆錬金術(魔法薬学が優で受講資格を得る。ただし、開講に足る人数が揃い、教師がいれば開講されるレア科目)(イモリ試験あり)
レギュは十二ふくろう。マグル学もとった(敵を知ることは大事と言いくるめた)
ウィスタは古代語と魔法生物飼育学を選択したので九ふくろう→魔法史、不受だったのを思い出した。よって八ふくろう。
十二科目?俺を過労死させるつもりかとのこと。