前世は剣帝   作:イタク

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モンスターの総攻撃にフレイヤファミリアの【女神の戦車】のアレンがたった1人を防ぐ……そしてノアール、ダイン、バーラの三人はモンスターに特攻を仕掛ける……それは次の者に託すための自己犠牲……闇派閥はそれを笑う「無駄死にだ」としかし……その自己犠牲をした熟練冒険者行動に……1人の男が立つ切っ掛けとは知らずに…………


第12話ー暗黒期最終章二話

「おおおおおおおおおおおおおおおおっ!」

 

いつからだ。意欲より先に、諦念が心身(からだ)を支配するようになったのは

 

腕が重い、視界が狭くなった。心が思い描く自分に、枯れた木のような足がついていかない。

 

『恩恵』の力を実感する以上に、日に日に衰えていく肉体を感じるようになった。

 

そうだ。『英雄』となるには、この体は老いすぎた。

 

向こう三年、もし今のまま戦えたとしても、その先は分からない。

 

「ならば……くれてやる、この命を。俺達の希望に。」

 

ノワールは走る

 

「『次の世代』に繋げてやる!」

 

 

 

 

「もう十分生きたオラリオの老兵どもぉ!俺達は先に行くぞ!!」

 

ダインは叫ぶ、このままだと勝てないと……だから俺達と一緒に。『次の世代』に繋げる為に命を捨てろと

 

「あたし達が一番乗りだ!悔しかったらケツを追ってきなぁぁ!」

 

バーラは言う悔しく無いのか?それとも腰抜けか?短い命がそんなに大切か?悔しく無いんならあたし達に付いてきな

 

 

三人はロキファミリアのエンブレムをかかげ、笑いながらモンスターに突撃する……その様子にオラリオの老兵は

 

呆れ、笑い、怒る、嫉妬する……

 

「「「お前達だけに良い格好させるかよ」」」

 

「「「負けてたまるか!!」」」

 

老兵は次の世代に託す為に戦う……あるものは弟子を守るために、あるものは主神を守るために、そして世界を守るために、命を賭して戦う

 

 

 

「なんだ、あの野郎どもぉ?都市中から三々五々と……そんなんでモンスター共がとめられるかよ!」

 

しかし闇派閥は笑う

 

「特攻?笑わせんな!てめえ等は無駄死にだぁぁぁ!!」

 

命を賭す戦いに闇派閥は笑い続ける

 

 

 

 

 

ノワールはそんな事は分かっている……だがしかし

 

「たとえ、そうだとしても!」

 

次の世代の為に僅かでも可能性があるのなら……

 

「命を賭ける意味がある!」

 

 

 

 

しかし

 

 

 

疲れきったノワールの元に闇派閥が集まり、中央に白い髪の男が現れる、彼は闇派閥の最高幹部の1人オリヴァス

 

「死に損ないの老人ども!無駄なあがきは止めろ!お前等がいくら抵抗したところで、モンスターは止められん!『バベル』はもう落ちるのだ!」

 

オリヴァスの言葉は事実だった……命を賭けた抵抗でもほんの数秒の時間稼ぎ、だからこそ。

 

バーラは言う

 

「そうかい!なら、少しでも時間を稼がせてもらおうか!」

 

ダインは言う

 

「ついでに一匹でも多く化物どもを道連れにしてやろう!」

 

そしてノワールは言う

 

「離れた場所から、ぎゃあぎゃあやかましいぞ、白髪鬼(ヴェンデッタ)(オリヴァス)。そんなに止めたいのならこっちへ来い!ともに舞おうぞ!」

 

そんな所に居ると相手が出来ねえと

 

「それとも、モンスターどもに囲まれて怖いのか!

 

 

オリヴァスはノワールの挑発に怒りを現わにする、自身のレベルの差に怖じけづく

 

「おっ老いぼれがぁ~~~~~~~~!!同志よ、魔剣を出せ!矢を構えろ!」

 

その言葉に闇派閥は魔剣と弓を構える

 

「奴等を撃ち殺せぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」

 

その言葉に闇派閥は放つ魔剣を矢を……その攻撃をノワール達は食らう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

筈だった

 

「走れ!斬激(スパーダ)!」

 

突如ノワールの後方から放たれる黒い斬激に闇派閥が放った魔剣の攻撃と矢が潰される

 

「「「「なっ!!」」」」

 

その場に居た全員が放たれた方を向くと1人の男の子がその場に立っていた

 

「それにしても……すごいな『神の恩恵』はレベルが二つも違うと追い付くのにこんなにも時間がかかるとか」

 

その男の子はオラリオだと誰でも知っている……それはアストレアファミリア唯一の男にして二つ名が【正義のお荷物】と言う神々が遊んで付けた名前だった

 

「お前は……正義のお荷物(フリーライダー)!何故お前が戦える!?お前は戦えないはずじゃ無かったのか?」

 

「はっ誰がそんなことを決めた?俺は戦わなかったわけじゃあねぇよ……」

 

(俺は戦いが嫌いなだけだ……)

 

ファイは心の中で弱みを吐いていると近くに居るノワール達がファイに近づく

 

「おいファイ!何故お前がここに居る!?何故砦から出ている!?」

 

ファイの突然の登場に驚くノワール達であったが

 

「何って……俺の勝手だろ?」

 

「だが!砦の近くに居たあのモンスターは……」

 

「斬った」

 

「「「はぁ!?」」」

 

「だから砦に居たモンスターや闇派閥全部斬った」

 

その言葉に全員が思考を停止する……ファイは神の恩恵が有るとはいえレベル2……そんなファイが出来るのか?

 

「何をバカな事を言っている!お前は……あのモンスターの群れを……同志を全て斬ったって言うのか!?」

 

オリヴァスは驚愕する……そんな事は出来るわけが無い……自身よりレベルが一つ下のクソガキに……出来るわけが無い……そんなことは……

 

オリヴァスはその事実を否定するが如く自身よりレベルも体も小さいファイに仕掛ける

 

「同志よ!あのクソガキを攻げ……」

 

しかしそのクソガキは一瞬で目の前から消えていた

 

「なっ!あのクソガキ……どこにいった!クソ!逃げたか!?」

 

オリヴァスは悪態をつく……しかしファイは既にオリヴァスの背中に居た

 

「なっ!いつの間に!背後に」

 

オリヴァスは直ぐにファイに攻撃しようとするが……

 

「なっ!」

 

オリヴァスは体が動かなかった

 

影縛り(スパーダ)!!」

 

オリヴァスは直ぐ背後にある物を確認する、そこには黒い剣から無数の糸が自身にくっ付けられ動きが制限されていた

 

「なめるな!」

 

「なめてぇねぇよ……ただお前が俺をなめていただけだ」

 

その言葉を最後にオリヴァスは首を斬られ頭が地面に落ちコロコロと転がり

 

闇派閥の人間の足元に転ぶ

 

 

「なっ…………オリヴァス……様?」

 

目の前の事に起きた事が信じられない闇派閥の人間は発狂し

 

「殺せぇぇぇぇぇぇぇ!!!あのクソガキを早く!殺せぇぇぇ!!」

 

その言葉を聞いた闇派閥の人間はファイに攻撃するが

 

「アハハ」

 

ファイは笑う

 

「アハハハハハハ!!!」

 

笑い続けるその光景に敵味方は……ファイに恐怖を覚える

 

闇派閥の人間は1人……又1人と確実に急所を斬られファイに殺される

 

 

そして

 

 

 

「全滅……だと……」

 

「レベル2の……ファイに……」

 

近くに居たノワール達も唖然としていた……が

 

 

「ゴアアアアアァァァァァ!!」

 

しかしモンスターは攻撃を止めない、それどころかまるで意思があるかのようにファイに攻撃する

 

「チッ!ダイン!バーラ!ファイに加勢するぞ!」

 

「おう!」

 

「若い者にまだまだ負けられないね!!」

 

三人は近くに死んだ闇派閥の人間から武器を剥ぎ取りモンスターを攻撃する

 

「ファイ!お前まだ戦えるか!?」

 

「あぁ戦えるノワール……だがこのモンスターの数は…………」

 

「なら逃げろ!お前達まだ若い者が……次世代の希望が必要だ!!」

 

「おうさ!お前はまだ未来あるガキだ!」

 

「ならここはアタイ達老兵に任せな!!」

 

 

三人はもう十分だ……これ以上無理をしなくても良い、お前には才能がある、俺達と違い英雄になる才能が…………

 

 

 

しかし三人の考えと同じように闇派閥の最高幹部のヴァレッタが警報を鳴らす…………アイツは危険だ……危険過ぎる……だが今はそれ程脅威では無い……なら

 

「アイツを殺せぇぇぇ!!確実に殺せぇぇぇ!!モンスターを!アイツに当てろォォォ!!」

 

その判断は速かった、都市中央を包囲しているモンスターをファイに向かわせる……そして……熟練の冒険者とファイは包囲され……逃げ場を無くす……ファイ達は苦境に立たされる

 

「モンスターに囲まれた!どうする!」

 

ダインは言う通り周りにはモンスターだらけ……俺達は死んでも構わない……だが先に見せたファイの……一つレベル上の相手に簡単に勝ったファイをどう生き延びさせるか……

 

その事だけが今居る熟練の冒険者の心にあった

 

 

 

「全ての影は……俺の支配下」

 

ファイの言葉に突如影が広る

 

「一つの剣じゃあダメなら二つの剣で……」

 

影は広がり続け、黒い剣が上空に向かって放たれる

 

「それでもダメなら……三つの剣で」

 

この瞬間モンスター以外のオラリオの人間は突如として現れた黒い剣に目を奪われる……

 

「十でも……」

 

黒い剣は増え付け上空で停まる

 

「百でも……千でも」

 

その光景は異常だった

 

「何万でも……」

 

たった1人でこの規模の魔法を行使出来るのか……誰が予測出来る

 

いや出来もしない……それが例え神だったとしても、レベル2の人間にここまで出来る訳がない

 

「邪魔する奴は全て殺す、モンスターも……人間も」

 

その光景にいち速く気が付く……親指の疼きで

 

「総員!砦に、建物に入れ!入れない者は上空に盾を構えろ!」

 

「団長?」

 

「速くしろラウル!」

 

「はっはいっす!」

 

ラウルは直ぐに伝令に行きフィンは上空を睨む

 

「……昔ライラが言ってたのはこの事か……いやライラも知らなかっただろう……けど」

 

『勇者様~うちの末(ファイ)子2号はいつか英雄になるぜ、そしたらアタイと結婚しろよ~』

 

ライラの最後の言葉は余計だが、フィンはライラの言葉を思い出す……『英雄になる』……最初はライラが言った言葉を否定した、周りの冒険者の話を聞いてとても英雄になれるとは思えなかった……

 

だがしかしギルドからファイがレベル2に成ったと聞いた瞬間目を見開いた……そしてフィンの行動は速かった

 

フィンは旅人に変装し直ぐにファイの様子を見に行った

 

フィンが初めてオラリオに来た旅人としてファイに話しかけ道を聞き話をしようとした、しかしファイに会ったその瞬間フィンの親指が疼いた

 

それは決して強者による威圧や恐怖では無い……言葉を言い合わせない……異様に

 

「恨むよライラ……そして感謝するよ……ライラ……君達が彼を連れて来たお陰で……勝機が見えた」

 

 

 

 

フィンはライラとそれを見つけて来たアストレアファミリアに感謝しつつ冒険者が避難した事を確認するとわざとファミリアの旗を倒す

 

 

 

 

それは……近くに居ない冒険者が避難した事をファイに伝える為の行動だった

 

「全て殺せ」

 

上空に停まっていた黒い剣はモンスターや闇派閥に狙いを定める

 

 

影剣(スパーダ)

 

その日オラリオには黒い剣の雨が降った




今日の作者の独り言

長かった……本当に……長かった

速くファイを戦わせたいのに……なかなか戦わない……俺の頭の中のファイは難しい(バカだから語学が無い)分かってましたけど

けど……ものすごく頑張りましたそして悩みました


それと沢山の応援の感想ありがとうございます!!いや本当にありがとうございます!

今後も面白いストーリーを考えるのでどうぞよろしくお願いします!

それと流石に少し疲れましたので……少し休みます

 
面白かったお気にいり登録と高評価お願いします
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