前世は剣帝 作:イタク
「!!」
アルフィアは魔法の詠唱を中断する……いや中断させざる終えなかった……何故ならファイの攻撃の桁が爆発的に上がっていたからだ
「かつての英雄!その程度か!」
ファイは自身の肉体にずっと制限をかけていた……いやかけざるを得なかった。もし本気を出せばまだ10歳になる自身の体はたった数秒で直ぐにすべての筋肉や骨、血管がボロボロになり、とても戦闘に耐えれなかった……だがしかしそれはアーディの強化魔法により肉体の損傷が緩やかになる……その為アーディは直ぐにファイに回復魔法をかけることになるが、ファイの体は初めて自身の体を気にせず本気を出せていた
「舐めるな!小僧!」
接近するファイ、それに距離を取るアルフィア………そしてその隙を狙うアリーゼ、輝夜、リオン、五人の高速戦闘により……魔法で援護を出来なかった
「デタラメすぎるだろ……うちの末っ子2号はよ!!」
何も出来ずに居たアストレアファミリアだったがライラは冷静に観察する
(正直ファイが強いのは知っていたが……ここまでデタラメとか……あり得ねぇ……だが今打てる手は……)
ライラは考える……どのように援護するべきか……下手な援護は四人の足を引っ張る……なら
「てめぇら……援護は無しだ」
「ライラ?」
「代わりに……」
ライラは言うこの状況をひっくり返す一手を
「ウワー……何それ良いのそれ?」
「言ってろ……けどこれが一番良い手だ……」
「確かに……私達の攻撃だとアリーゼ達の足を引っ張るからそっちの方が良いわね」
「じゃあ作戦通りにアーディを残して行くぞてめぇら!」
ライラの行動に全員が頷く……ライラが打てる最高の一手に
「あっライラ達がどっか行ってるわ!」
「よそ見をするな団長!」
ライラの行動にいち早く気がついたアリーゼとそれを注意する輝夜
「よそ見とは……随分余裕だな」
アルフィアがアリーゼに拳を向け殴ろうとするが……その手を止めた
「あら引っ掛からなかった!」
「その程度の挑発に誰が乗るか」
アリーゼの言う通りアリーゼはわざと隙を見せたが……失敗した
もしアルフィアがアリーゼを攻撃した瞬間ファイがその腕を叩き斬るつもりでいた
「随分と信頼しているのだな……」
「えぇ勿論よ!ファイは私が保護した男の子なんだから!」
アリーゼの自信満々にファイは少しいずらそうにする
「保護者ならもう少しまともになって欲しいのだが…………」
そんな事を知った事ではないかのようにアリーゼは笑う
「やれやれ小娘……少しは男の事を考えてやれ、良い女に成れないぞ?」
「「「「???」」」」
アルフィアの言葉にアリーゼ、輝夜、リオン、ファイは分からなかったが……
「なら……さっさと倒れろ!!」
「断る!」
四人は激しい攻撃を与える
アルフィアは隙は無い……しかも徐々にファイ達が押されていく……しかしそこに一つの魔法がアルフィアを襲う
「【レア・ラーヴァテイン】」
周囲に炎の火柱が立ち範囲攻撃に加えてアリーゼ達が無傷…………正確なピンポイントの攻撃
「!!」
1人だけその攻撃を知らなかったファイは魔法を発動した人物を見る
(緑色の髪……耳が長い……そして女性)
「ハイエルフの……確か……り……り……リヴァイ…………誰だっけ?」
「「「「……………………」」」」
ファイが冒険者に興味が無い事は知っては居たが……まさか九魔姫の存在を知らない人物が居るとは誰も思わなかった
「癇癪持ちのババアで十分だ」
「黙れアルフィア!」
ただ分かる事は因縁ある相手だと言う事だけ……なら今必要な情報は……
「詠唱時間は!?」
その言葉にいち速く緑色の髪のエルフが答える
「長文と超長文詠唱だ!!」
その言葉を聞いたファイは直ぐに攻撃に移った
(今必要な情報は知った……それ以外は余計な情報だ)
「もう一回行くよ!輝夜!リオン!お願いするわ九魔姫!」
「お願いします!リヴェリア様!」
何故かリオンは深々と頭を下げてお願いし前に進んだ
その激しい攻防は炎と闇を纏う二人が流星の如く畳み掛けていった
激しい攻防が続き辛うじて勝敗が決るしかしそれは互いに認められない決着だったアルフィアは血を吐き……その場に座った……勝敗の理由は簡単だった……それは純粋な戦闘可能時間だった
「ゴホッゴホッ」
その場に無事だったのは誰1人も居ない……後衛に居たリヴェリアやアーディもマインドが尽き座り込む……ただ1人誰よりも傷が多く重傷なのに立つファイを除いて
「途中から動きがおかしいと思っては居たが……持病持ち……だったのか」
ファイはアルフィアの首に剣を当てて呟く……何故アリーゼはアルフィアを「かつての英雄」だと言った事を理解する……それは純粋な戦闘時間……本来戦う事が出来ない筈なのに何故体を動かす事が出来たのか……それは決まっている
「お前も……狂って……いや執念か……アルフィア」
それはこの場に居るファイだけが知っている苦しみ……例え致命傷を負ったとしても……戦うための術として自身の体を屈服させた人間だった
その事を知ったファイは少し既視感を覚えるが
「どうした?首を……刎ねないのか?ファイ」
「黙れアルフィア……」
(俺は……俺は……)
ファイはただ一言
(お前を殺したくない……)
その事を知ったかのようにアルフィアは前に進む
「なら行かせて貰う……私が死ぬ時は……灰の中だと決めて居る……」
アルフィアは歩き自身を炎に身を投げようとするが
「
ファイはアルフィアの行動を拘束する
「何のつもりだ?」
その行動にファイ自身分からなかった……しかしこれだけは分かる
「お前は……何の為に戦った?」
「!!」
ファイの言葉にアルフィアは眼を見開く
「何の事だ?」
「お前見たいなタイプは世界の為に戦うが……それよりも……何かを守る為に戦う人間だ」
「…………」
「聞かせろ」
「…………断る」
「俺は勝者でアルフィアお前は敗者だ……なら断る権利は無いだろう?」
「お前ではなく、アストレアファミリアの勝利だ」
「「……………………」」
既に二人は満身創意でとても戦える状態では無いが…………
二人はまだ戦える……意地で戦おうとすると二つの影が近づく
「まぁ待ってくれ我が友ファイ」
「エレボス……それにアストレア」
「ファイ……剣を持ったのね……」
「まぁな……」
ファイは子供みたいにアストレアから顔を背けアストレアは、ファイの覚悟を見るとアストレアは微笑む
しかしその空気を壊したいファイは
「それで……エレボス…何の用だ?」
「アルフィアが何故俺の計画に乗ったのか教えてやろう」
その言葉を聞いたアルフィアはエレボスを睨む
「黙れ!エレボス!!」
「アルフィア……悪いがお前に拒否権は無い……俺は【絶対悪】だ、なら……味方を裏切るのも……また【悪】だ」
その言葉にアルフィアはエレボスを攻撃しようとするが……
「動くな……アルフィア」
「動かないで……アルフィア」
ファイとアストレアの動きは速かった……二人はアルフィアが攻撃しようと瞬間巧みに剣で拘束した
「それにしてもエレボス……私は貴方を監視して居るのに、私を利用するなんて……随分とタチ悪い神ね」
「許してくれ、アストレア」
胡散臭い笑顔をアストレアに向けつつもファイはエレボスの方を向く
「それで……エレボス……何故アルフィアはお前の計画に乗った?」
「それは……」
「エレボス!!」
「妹の息子を守る為だ」
「「息子?」」
その瞬間自身の秘密を知られてアルフィアの力が抜けた
「いや正確には理由の一つだが……そもそもアルフィアは今を逃せば戦えなくなる……だからアルフィアはこの計画に乗った……自身を糧に1人でも多くレベルアップさせるために……1人でも多く希望を残す為に」
その事はファイも何となく察していた……現にアルフィアもザルドも誰1人殺して居なかった……そして怪我を負おう者は決まって上位冒険者の中でも注目された人間のみだった
「それなら何故弟子を取らない?……性格に問題は在るが……」
その言葉に2人の神は黙り……たった一言重い口を開き、ファイに伝える
「「この世界には……時間が無い」」
その言葉の真意はファイには分からなかった分かるのは一つだけ……目の前のエレボスが……そうさせる程に……世界には時間が無かった
「そう…か…………時間が無いのか……エレボス」
「あぁそうとも、我が友ファイ」
その悲しい表情をするエレボスにファイは
「ならエレボスお前のトロッコ問題を、今ここで答えてやる」
「ファイ?」
「お前は男五人を救うかそれとも大切な女1人を救うか、俺の答えはこうだ」
ファイは倒れているアリーゼを指をさす
「俺は大切な女を見捨てる……けどアリーゼはそんなトロッコごときに負けると思うか?」
「「「!!」」」
ファイの答えに周囲が驚愕する
「なんならアリーゼはそのトロッコを斬って焼き尽くし「ごめんなさいトロッコ壊してしまったわバチコーン☆」何て言って謝るだろうな」
「それに他のアストレアファミリアの団員だったとしても、ソイツらはトロッコ何て壊すだろうし……(ライラ以外は)」
「ハッ……ハハハハ確かにそうだ正義の眷属なら確かにトロッコは壊すだろう……ならファイ、世界を救う為に大切な人を見捨てるか、それとも大切な存在を守り世界を見捨てるか……ファイならどっちを選ぶ?」
その言葉にファイは鼻で笑い
「なら俺は大切な存在を選ぶ……」
その言葉はエレボスは残念そうにする……が
「そして世界はアリーゼ達に世界を救って貰う……まぁ多少は手伝ってやるがな」
それはエレボスが求めた答えでは無かった……だがしかし
「ファイ……そこは両方救うじゃあ無いのか?」
「エレボス……お前な、仮にもお前は俺の友なんだろ?なら分かるだろう?俺1人で世界何て救えない……なら俺は他人の力を頼る、特にアリーゼ達をな、そしたら世界は救えて大切な存在も守れる……神が求める第三の選択肢の「1人で両方救う」何てだれが取るか、それに神の思惑何てまっぴらゴメンだね、これが俺の答えだ」
「他力本願だな……ファイは」
「ハッ知るか……俺は俺の大切な存在の為に剣を抜いた……けどその大切な存在はめんどくさい事に『正義』の眷属だった……例え大切な存在を守れてもその笑顔が守れないのなら意味は無いだろ?……だから俺は世界をしぶしぶ救う……文句あるか?神様」
「次いでに世界を救う……か傲慢だな我が友ファイは」
ファイの答えにエレボスは笑い続けるとても愉快に……まさかこんな答え来るなんて思っても来なかった
「そんな我が友ファイに最後の頼みがある」
「何だ?」
「アルフィアを救ってやってくれ」
「エレボス貴様!私に生き恥を晒せと言うのか!?」
嫌がるアルフィアの反応にファイ笑顔になる
「良いぞエレボス、アストレアはどうだ?」
「私は構わないわ……けどアルフィアの罪は……」
「それなら簡単だアストレア、アルフィアはご覧の通りプライドが高い傲慢と言う服を来た女だ……そんな女が生き恥だと思っている、ならそれは一番アルフィアが嫌がる罪」
「それもそうね」
「それに罪と言っても、この暴力女がやった事は建物の破壊、冒険者への理不尽な暴力…………それだけだ」
その言葉にアストレアは頷き
「なら、私から一つだけアルフィア、もしアリーゼ達が危険に陥った場合助けて上げて……貴女の罪は無くならない……けど私だけは貴女の罪を許します」
「「アストレア……」」
エレボスとファイはアストレアに感謝するが
「あとたまにで良いから、世界を救う為にアリーゼ達に修行を付けて上げて」
((あっこれ絶対後半のお願いが本命だ))
2人の悪友はアストレアの笑みが怖くなった
今日の作者の独り言
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数多く見てくださり誠にありがとうございます
そろそろペースを落としますが……よろしくお願いします!
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