前世は剣帝   作:イタク

22 / 65
ファイとアーディはとある目的地に向かって荷馬車を走らせていた


第22話ー旅立ち二話

「所でファイ?何でその村に行くの?」

 

「ん?あぁそれはコイツ()の為だ」

 

ファイはそう言うと棺をバシバシと軽く叩くとアーディは目を見開き驚く

 

「ファイ!?棺を叩いたら駄目だよ!!」

 

「安心しろ、死体は入ってない」

 

「そうなの?……いやでもそう言うのは教育的にダメな気がする……」

 

アーディは少し考え事をしていると

 

「所でアーディ?あとどれぐらいで着く予定だ?」

 

突然のファイからの質問に今まで通った道と目的地の距離を見る

 

「うーん馬車の移動だから……あと5日くらい掛かるかな?」

 

「えっそんなに遠いのか?」

 

「うん……これ見てよ」

 

アーディはヘルメスから貰った地図をファイに渡す

 

「遠っ……俺達は良いけど……」

 

ファイは棺の方を向く……元々ファイは1人で馬車を使う予定だった為特に問題は無かったがアーディが急遽加わりどうしたものかと考える……が

 

「もう結構オラリオから離れたし……もう良いいや……起きろ」

 

ファイは躊躇無く棺を蹴る

 

「ちょ!ファイ!なにしてるの!?」

 

「何って……今寝ている奴を起こしている」

 

「いや起きないよ!?そんなん……で……?」

 

しかし棺はゆっくりと独りでに動き出した

 

ギギギギギ

 

ゆっくり動いた棺の蓋は落ちる

 

ゴトン

 

そこに居たのは大量の包帯が巻かれ男だった……男はゆっくりと立ち上がる

 

「ギャーーーーーー!!!!」

 

突然の登場にアーディは直ぐに武器を構える

 

「何!?もしかして『神々』が言うゾンビ?……ごめんなさい!私そっちけいは無理!!」

 

混乱するアーディに追いウチをかけるが如く……ゾンビは左腕がゆっくりと落ちる

 

ゴトン

 

「あっ落ちた」

 

「ギャーーー!!!腕が落ちた!!」

 

するとアーディは操作していた綱を完全に放棄しファイの背中に涙目になりながら隠れる

 

「ファ……ファイ……タタタタタスケテ」

 

「…………めんどくさ」

 

「ファイ!?それちょと酷くない!!」

 

ゾンビはゆっくりと歩く

 

「おい……ゾンビ?馬車を操縦しろ」

 

「誰がゾンビだ……ったく」

 

そう言うとゾンビは片腕で器用に荷馬車を操縦する

 

「えっ……何?もしかしてゾンビじゃあ無い?」

 

「と言うかゾンビって何だ?」

 

「えっと……死んだ人間が腐った肉体で歩き回る……と言うか……噛まれたらその人もゾンビになるって」

 

「……噛まれたらって…………なに言ってんだ?アーディ」

 

ファイはため息をつきながら

 

「じゃあ取りあえずお前の名前は当分ゾンビな」

 

「何勝手に決めている?小僧」

 

ゾンビは荷馬車の綱を持ちながら器用に顔に着いた包帯を引きちぎる

 

「全く……何で俺がこんな目に会わなければならない」

 

「簡単だお前は俺に助けられた……ならお前は命の恩人の俺の言うことを聞かなければならない」

 

「ぬっ……」

 

ファイはゾンビと呼ぶ男を少し雑に扱っていると

 

「もっもしかして……ゼウスファミリアの……【暴喰】の……ザルド?」

 

「やっぱり知ってたか……」

 

「えーーー!!!何でここに居るの!?と言うか何で生きてるの!?だっだって貴方は……猛者に倒されたはずじゃあ」

 

「……あーなんだ確かにあのくそが……ゴホン、オッタルに負け死にかけたんだが……」

 

ザルドはファイの方に目線をやると

 

「そこの小僧が作った魔法の剣が急に切れ味が落ちてな致命傷にならなかったんだ……まぁ後は炎に紛れて気絶している俺を回収したらしいが」

 

ザルドは少し複雑な顔をしながら荷馬車を操縦する

 

「……えっと……じゃあファイがザルドさんを助けたって事?」

 

「そうだが?」

 

「……え~~それ正義の眷属としてどうなの?」

 

「そうだな……ザルドには破壊した建物の修理費と怪我の治療費とか返さないと、ヘルメスから聞いた修理費はざっと15億ヴァリスらしい……冒険者の武具とかは正直分からないらしいが」

 

「……そうか」

 

「まぁ生きている事を知ってるのはヘルメスとアストレア……そしてガネーシャだ」

 

「えっ!ガネーシャ様も!!」

 

「恐らくだがな……だってガネーシャが門番してただろ?正直荷物検査されたらガネーシャファミリアの団員を殴り飛ばす予定だったが……何故かあの時門番にはガネーシャしか居なかった、そして荷物検査もしなかった……恐らく全て察してたんだろう」

 

「……ガネーシャ様…………すごい」

 

「あぁ……やはり神だ、恐らく俺と親しい神の三人は気が付いて居るんだろうな……」

 

やはり神は凄いと感心するアーディだったが

 

「いやいやいやちょと待ってよ!」

 

アーディは情報が多くなり混乱するが

 

「そもそも何で暴喰を助けたの!?」

 

「あーそうだな……めんどくさいゾンビ代わりに理由を話せ」

 

「誰がゾンビだ!……第一何で俺が説明しなければならない!」

 

確かにそうだなと思い……ファイは真面目な顔をしながらアーディに説明する

 

「……そうだな悪かったザルド……実はなアーディ、そこのザルドはなオッタルの事が好きすぎてフレイヤ様から奪おうと…………」

 

「オイーーー!!!何て嘘を説明してんだ!!俺は男趣味はねぇぞ!!」

 

「…………そうだったんだ……ごめんなさい…ザルドさん……安心して下さい私理解している人間だから!!」

 

「絶対理解してねぇだろ!小娘!!」

 

このままだと自身の名誉はおろか最悪な事実として広まると考えたザルドは

 

「分かった……正直に話す……ただし他言無用だぞ……小娘」

 

「……分かったよ」

 

「……何故俺が……闇派閥になったのか」

 

それは一種の罪悪感によるものだろう……ザルドは何故闇派閥となったのか……ゼウスファミリアとヘラファミリアが黒竜討伐を失敗した後、ザルドとアルフィアと共に竜の谷で門番として生きていた……自身の体は毒に侵されていく……そんな中残された命をどう使うか悩む日々をアルフィアと共に悩んでいると一人の神が現れた

 

「やぁザルド、アルフィア……悪いが『世界の踏み台になってくれ』」

 

その言葉に俺達は最初否定した……しかしエレボスが持ってきたオラリオの状況は最悪だった……闇派閥が動きが活発になり、冒険者達はダンジョンの攻略が遅れ初めている……正直今のままでもいつか闇派閥の殲滅は可能……だが時間が掛かりすぎる、その間に数多くの冒険者達が死に……そして傷が癒えた黒竜が動き出しオラリオの冒険者達は全滅するだろう……

 

その説明を受けたザルドとアルフィアは何も言えなかったそしてエレボスはもう一度言う

 

「……頼む……世界を救う為に『世界の踏み台になってくれ』アルフィア、ザルド」

 

その言葉に俺達二人は了承した……そして俺達は計画を立てた、第一に現在の有力者の情報……そして第二に若手の冒険者が犠牲を限りなく少なくする方法……そして闇派閥の戦力を減らす策……決して他の神に気づかれては行けない……他の闇派閥に気づかれては行けない

 

三人は出来る限り闇派閥が勝てると思わせ、全ての戦力を出させ……勝利は目前と思わせる短期決戦に持ち込んだ

 

そしてザルド、アルフィアの二人はオラリオの冒険者たちの悪役を演じてオラリオを襲った

 

「どうせこの辺りはエレボスから聞いているだろ?ファイ」

 

「いや全く聞いてない」

 

「何!?」

 

「どうせこの辺りもバカ神(エレボス)のシナリオ通りだと思うぞ?……だってアイツダンジョンで俺と対面しても特に驚きもしなかったんだ。恐らくだが俺が初めてあいつ(エレボス)と会ってから計画を急遽変更したんだろうな……」

 

「俺達も神の手のひらだったんだな」

 

「まぁな……一瞬でオラリオを絶望に変えた神だ……それぐらいやれるだろうよ」

 

ファイとザルドはろくでもない神と関わってしまったなと考えるが……それと同時にオラリオの踏み台になったエレボスに敬意を払わずにいられなかった

 

「全く……バカな神だよ俺の友は」

 

「まぁ……手段は最悪だがな」

 

「…………そっか……世界の為に踏み台を選んだ神様……か……何だろう……私その神殴りたくなったよ」

 

「安心しろ、俺とアリーゼが顔面と腹に一発ずつ殴った」

 

「うん決めた!私も死んだら冥界に行ってエレボスの顔面を殴りつけて上げる!」

 

「ハハハそれは良い!俺も死んだら殴ってやる……所でファイ?どこに向かってるんだ?」

 

「不味いお茶製造機の所」

 

「?」

 

アーディは頭を傾げるが唯一その理由が分かったザルドは冷や汗を少しかいた

 

「…………お前……相変わらず命知らずだな」

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃とある村では

 

「くしゅん」

 

「叔母さ……」

 

おそらく「大丈夫?」と言おうとしたんだろう……だがしかし心配した小さな兎は音速を越えたデコピンを食らうのであった

 

「私の事はお義母さん(おかあさん)と呼べといつも言って居るだろ?」




今日の作者の独り言

お気に入り登録が2000人突破しました!!評価も200人突破!!

そして数々の応援の感想誠にありがとうございす!!


そして実はオッタルとの戦いの後密かに回収しヘルメスに預けたあの荷物の正体はザルドさんでした!

まぁあわざと過ぎましたね……それはともかく

今回の話を読んだ通り……次回



まぁダンまちを読んでいる人は分かると思いますが…………あの方が再登場します!

フフフ……苦しめファイ……

何て事を一応カッコつけて書く今日の作者であった

面白かったら高評価お気に入り登録よろしくお願いします!!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。