前世は剣帝 作:イタク
「……エピメテウス……様……」
イリアは倒れているエピメテウスの側に駆け寄り生存を確認しホッとした
「ファイ様……いえ剣帝様エピメテウス様を止めて頂ありがとうございます」
イリアはファイに頭を深々と下げた
「別にお礼何てどうでも……まだ問題があるからな」
そう言うとファイはゆっくりと立ち上がり周囲を確認する
「原初の炎により出来た炎人は倒したが……これはあくまで原初の炎を弱体化に成功しただけだ……そしてどの程度弱体化したか俺達地上の住民には確認しようがない」
ファイはゆっくりと吹き飛ばしたエピメテウスが居る所に向かって歩きだした
「流石に神の意見を聞きたいが……ここの神のプロメテウスは慎重な神だ……俺達の前には現れないから神託の石板待ちになるな……速くアーディ達と話し合わないと」
ファイはいったいどうするか考えていると
「その必要は無い」
その言葉を聞いた瞬間ファイは即座に声の主から距離を取った……そしてその言葉を発した人物に……いや目の前の神を見た
「イリアが……プロメテウスだったのか」
「あぁそうとも我が神名はプロメテウス原初の炎を地上に落とした……大罪を犯した
その予想外過ぎる登場と人物にファイは頭をかく
「イリアがプロメテウスだったのか……てっきりあの巫女長のレアがプロメテウスだと思ったんだが」
「相変わらずお前達英雄の目は節穴だな……まぁ良いだろう原初の炎を弱体化それに加えて……良くエピメテウスを殺さずに止めてくれた」
イリア……いやプロメテウスはゆっくりと歩き倒れているエピメテウスに近づき頬を触った
「良く私の
「別に……俺はただエピメテウスを殺すのがムカついただけだ……それよりもプロメテウス」
「分かっている原初の炎の事だろ」
プロメテウスは立ち上がりファイの方を向く
「結論から言おう原初の炎は想定以上に弱体化した。これなら浄化の炎を司る天の同胞が代償を払わずに浄化出来るだろう……強いて代償があるとすればこの辺境のオリンピアに来ることと約3日間の浄化の作業があるくらいか」
プロメテウスの結論にファイは安心した
「それは……良かったもし弱体化が不完全だったらこの
ファイは鞘から剣を抜くとそこには既にボロボロと成っており今でも折れそうな剣の姿だった
「フム……少し見せてくれないか?」
「あっああ」
そう言うとファイはプロメテウスに剣を渡すとプロメテウスはじっくりと剣を見る
「成る程そう言う事か……私は鍛冶の神では無いがこれは確かに良い素材だな」
「まぁ三大クエストのモンスターの素材だからな」
ファイは剣を鞘にしまいこれからどうするか考えていると
「所で異邦人よ」
「何だ?」
「
その言葉はとても短い一言だった
「……やはり気がついていたか……
「それはオラリオでバカをやった天の同胞のエレボスの事か?」
「…………バカで
「何簡単だ……お前の正体を気がつく神などほんの一握り。そしてお前が英雄候補として名を馳せたのはあの大抗争の最終章決戦……それより先はどう考えても穀潰しとも言える所業だった」
「穀潰しで悪かったな!」
いきなり心をグサリと刺さるファイだったが
「何より剣嫌いとして有名なお前がたったいきなり絶望の状況の盤上をひっくり返した……とてもじゃあ無いが合わない。神々は才能として判断するがお前の剣を見て気がついた……剣帝お前の体は剣術に
その言葉にファイは納得してしまう……確かに今の体は少し動きづらく本来の動きをするのが不可能だった……今は魔法で無理矢理の身体強化で元の動きを再現しているだけに過ぎなかったからだ
「やはり神と言う奴は油断出来んな」
「安心しろ娯楽に飢えている神はそこまで考えない……まぁ純粋な武闘派の天の同胞はその違和感で気が付くが…………」
(?確かラキア王国の自称軍神は気が付かなかったな……あれ?アイツの名前何だっけ?)
ファイはラキア王国のアレスの名前を完全に忘れてしまっていた
「軍神アレスだアイツは筋肉バカだから絶対に気が付かない」
「…………とうとう心の中を読む神が現れたか」
「安心しろお前の考えを読んだだけだ」
(いや心の中の考えを読むって……怖えよ!…………やはり少女の姿をしているが神と言う奴は恐ろしいな)
「BBAと呼んだら殺すぞ?」
(そこまで考えて無えぞ!)
ファイは何とも言えない表情をするが……
「とにかくアーディ達と合流するぞ」
「あぁそうだな」
ファイはプロメテウスの提案でアーディ達と合流しようとするがアーディ達が居る方に歩き出す
「おい待て」
「何だ?プロメテウス」
ファイは振り返りプロメテウスの方を向くとエピメテウスの横に立っていた
「
ファイは深く溜め息を付くとプロメテウスと一緒にエピメテウスを運ぶのであった
数日が経ったある日……一人の男が目を覚ました
「ここは?」
男は目を覚ますと天上は簡素なテントだった
「私は……どうしてここに?」
「……起きたか」
その言葉を発した人物を見るとオラリオから来た英雄候補の剣帝だった
「…………っ!」
男は立とうとするが自身の痛みに苦しみ……そして思い出した
「そうか……私は負けたのだな」
男は小さくそう言うと溜め息を吐く
「まさに完敗だな……やはり
エピメテウスはそ言うと自身の悔しさに少し目が淀む
「アイツらに……私に付いてきて良かったと言える英雄に成りたかったんだがな」
エピメテウスは自身の敗北に受け入れるがふと何故生かされて居るのか考えた
「剣帝……いやその名は嫌いだったなファイ何故私を生かした?」
「何故と言われたら少し困るが……あえて言うとすれば……俺の知り合いの子供が
「…………この私に?」
「あぁそうだ」
ファイは語ったとある名もなき村に住む一人の男の子…………ベルの事を。
それはまるで無邪気に憧れ本当に好きで堪らなくファイは幾度もその英雄の事の否定するがベルは猛反発し、いかにエピメテウスが凄いのかファイに語った
「まぁそんな訳だからエピメテウスに憧れているベルの顔がよぎってなんか殺すのが馬鹿らしくなったから殺すのを止めた……まぁそんなもんだ」
「…………こんな私に……憧れる子供が居るとは」
ファイから告げられた衝撃の一言にエピメテウスは嬉しいような変な感覚に悩まされる
「それになエピメテウス……お前がオリンピアの住民を攻撃したがな。別に恨んで無いぞ」
「何?」
「巫女長のレアから言われたんだがな『あの方は私達を三千年も守って下さった英雄です』って言って例えプロメテウスからの神託で処罰されそうになったとしても『私達の前に現れない神よりも私達を守って下さったエピメテウス様が大事です』って言ってたよ巫女長なのに神託に従わないってそれはそれでどうなんだ?と思ったけどよ」
ファイは憎たらしい笑顔をエピメテウスに見せる
「お前は……いや
その言葉にエピメテウスは涙を流すのであった
一方ディース姉妹は
「あの男殺したい!!」
「お義母様を踏みつけて!!その足を切り刻みたい!!」
怒りに満ちるディース姉妹はエピメテウスに復讐をしたいが…………
「「けどお義母様がダメって言われた!!」」
しかし既にアーディがエピメテウスに攻撃したらダメと釘をさされどうにかこの怒りを沈めたいと願っていた
「お姉さまどうしましょう」
「どうしよっかヴェナ」
二人はいかにエピメテウスに復讐するか悩んでいると
「夕食をお持ちしました~」
そこにはプロメ…………ゴホンゴホン
イリアがディース姉妹に食事を持ってきた
「あっイリア!」
「ねぇイリア!エピメテウスが嫌いな物って無いかしら?」
「何ですか!?突然エピメテウス様の嫌いな物を聞くなんて!」
「えっとねエピメテウスに復讐したいんだけど」
「お義母様が『それは絶対ダメだよ』って言われたから!こう嫌いな物を渡して嫌がらせをしたいの!これならお義母様の約束は守れるから」
それはそれでどうなんだ?と思うイリアだが……目の前の殺人者のディース姉妹が本当にアーディの約束を守ろうとしていた
(だからと言って嫌な物を送るとは……まるで子供のイタズラだな)
イリアは少し考えると
「そうですね……あっ一つ有ります」
「えっ何イリア?」
「教えてよイリア」
イリアはわざとらしく「ゴホン」と咳をすると説明するが「こんなのやるわけが無い」と思う物を説明した
「実はエピメテウス様は聖職者だったんですよ」
「 「フムフム」」
「その中で聖職者は浮気など禁止事項です……つまり結婚は出来るがハーレム等浮気等は禁止と言うやつです」
「「オーーー成る程」」
(?何で納得しているのだ?……まぁこんなことやるわけが……)
「早速誘惑しに行きましょお姉さま!」
「そうねヴェナ!速く誘惑しに行きましょ」
そう言うと二人は自身の荷物から下着を探しだす……その光景を見たイリアは直ぐに逃げ出そうとテントから出ようとするが
「ダメよイリア……」
「これは貴方からの提案だから」
ディース姉妹はニヤリと笑いイリアを拘束する
「待って下さい実は不倫以外にも嫌がる事があります!実はエピメテウス様は酒がとても弱く……」
「成る程酒を飲んだ酔った所を襲うのねイリア!」
「何て恐ろしい事を思い付くの……でもそのアイディア頂くわ!」
「あの!私の話を聞いてます!?」
「「勿論聞いているわ!イリアがとてもエロい女って事よね」」
「違います!!全然違います!それに何でそんな事が想像出きるんですか!?」
「「だって私達元娼婦だから」」
嘘の無い言葉にイリアは驚くが納得してしまう
「確かに娼婦なら……って言うか何で私を巻き込むんですか!?」
「だってイリアが提案したから?」
「それにイリアと私達のスタイルが同じだから私達の服が着れるでしょ……それに」
ディース姉妹はイリアを逃がさまいと両腕を掴む
「えっと……私にはまだ仕事が」
「関係無いわ。それよりも一緒にエピメテウスを気持ち良くさせましょ」
「それにどうせ嫌がる事をするなら徹底的にやらないと面白くないわ」
「私!巫女!何ですが!」
「「勿論それは知っているわ!」」
「じゃあ何で私を巻き込むんですか!?」
「えっ」
「だって」
ディース姉妹はイリアの方を向きニヤリと笑うと
「「そっちの方が面白いから!!」」
そう言うとディース姉妹はイリアを引きずるのであった
「イーーヤーー!!」
(助けて!!)
と叫ぶイリアであった
追伸
その後ディース姉妹の様子を見に来たアーディはこの事を知ると物凄く怒るのであった
「助かりましたアーディ様」
(本当に助かった)
尚某女神は本気で助かった事を喜ぶのであった
今日の作者の独り言
これにてオリンピア編終了となります!!
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