前世は剣帝 作:イタク
二度寝をしていた
「全く……困った子ねファイは」
「あっ……アストレア」
ファイは布団から顔だけを出す
「てっきりアリーゼかリオンあたりが起こすと思ったが……まさかアストレアが起こすとは……」
「今皆出払っているもの」
「そうか」
ファイはそう言うとベットから起き上がる
「あらファイも行くの?」
「散歩しに行く」
「そう……夜には帰ってきてね」
「分かった」
ファイはそう言うとフードを取り、一応顔が見えないように深くフード被り街を散歩する
ファイは街を歩くと街の異様を見ていた
(あぁやっぱり……分かっていた……分かっていたんだ神の恩恵で暴走する人間が居る事は………ただ破壊し他人の不幸を笑う奴が居る事は)
ファイは街を歩いていると1人の人間がファイに声をかける
「ねぇ~君~」
が
ファイはそれを無視し歩いた
「無視しないでよ~」
その男はずっとファイの後をつけていく
「…………」
「ねぇえ~~でばー」
ファイはそれを無視するが…………
「無視しないで~話を~」
無視…………
「ねぇーえー」
む……し…………
「ねぇでばー」
む………
「少しはなしが……」
「お前しつこいぞ!」
ファイは振り返ると1人の変な男が居た
「やっと振り返ってくれた」
男はやっと振り返ってくれた事に安心していた
「いや~俺ねずっと君と話したかったんだよ~」
(俺にずっと話かける……と言うことは…………暇を持て余した)
神か
ファイはまためんどくさい奴と関わってしまったと考えていると
「実はね正義の眷属なのに一切正義を行わない君の事がずっと気になっていたんだ……」
「またか……」
ファイは既に何回も神に説明したが……また説明しないといけないと考える……が
目の前の神は明らかに貧乏そうで軽薄な存在だ……
だがファイの目の前の神は他の神とは違い明らかに何か目的があるかのように感じた
「それで……何が聞きたい?」
「正義の眷属でありながら正義を行わない君への質問だ……正義って何?」
「…………」
「もしかして……答えられないのかな?」
「いやあるぞ」
「へー……それで君に取って正義は?」
「答えてもやっても良い……だが条件がある」
「へー……その条件とはいったいなにかな?」
男神はにやけ面のままだが目を光らせる
「それは……」
とある平凡な店にて
「モグモグ……ゴクン」
そこは飯屋だった
「まさか条件が飯を奢る事とは……お金大丈夫かな?」
神は懐にある財布を広げお金を確めながら
「うんギリギリ……大丈夫かな?」
しかしファイは神の発言に対して
「すいませーんステーキ追加で」
「えっちょっと……まぁ安いのなら……なんとか」
「かしこまりました、どちらのステーキで?」
「この高いステーキで」
「ちょっと!?」
「かしこまりました」
変な男神は涙目になりテーブルに頭ぶつけそのまま頭を抑える
「う~~~ん」
「男神様は?」
「…………水で」
男神はファイの食事を羨ましそうに見るがファイは気にしていなかった
食事を終え何とかお金を払えた男神はホッとするが残りの残高が444ヴァリスになってしまい、いっきに懐が寂しくなるのであった
「じゃあまたな男神」
ファイは逃げようとするが
「ここまでしたんだ……流石に逃がさない」
男神は少し咳をすると調子を整え
「それで、君に取って正義とは?」
「はぁー」
ファイはため息をつきながらも
「何も無いのが正義だ」
「何も無い?」
「そうだ、例え正義の行いをしたとしても……その先にあるのはただ何も無いただ広い荒野が続く……だから正義は何も残さない」
男神はファイに聞き取れない小さな声で
「…………そうか…………君は……正義を貫いて……失敗したんだね」
「男神?何か言ったか?」
「いや何も無いよ~ファイ君~、君の正義を聞いて俺から些細なプレゼントだ……君が武器を握るその時まで誰も君に攻撃をしない」
「何を言っているんだ男神そんなこと出来る訳無いだろ?」
ファイの疑問に答えない神に少し奇妙に考えるが「まぁ神だし」という答えにたどり着いた……
そうファイはたった一年だが神のことについて理解した……いや正確には違う……ファイは
神の殆どが理解できない存在だと理解した
そして……何より
神という存在……特に邪神と呼ばれそれを崇める闇派閥や破壊を目的する存在は……前の世界の住民にそっくりだった……自分とその仲間が楽しければ人の不幸等を理解しない自分勝手の存在に
ファイは正直に言うと剣を握ろうとしたことはあった……
しかし……よぎってしまう……また繰り返すのでは無いのか?、また同じことの繰り返し……最後は屍の上にたった1人だけ立つ存在に……
そう考えたファイは
剣を握らない……いや握れない……自分の最後が想像出来るから……全てを諦め苦しく、悲しいでもない
ただ無表情で死ぬ……全てを失い全ての感情が消えるまで泣きわめき……1人で死ぬ
皆俺を置いて死んでいく……そうこの世界もそうだ……また俺を置いて死ぬ現に俺の母親は盗賊であっさりと死んでしまった……だから……また俺を置いて皆死ぬ……だから俺は…………剣を握らない
「
「……いや何でも無い」
目の前の男神の心配そうな声に我に帰る
「それで……もう終わっただろ?飯を食ったし俺はもう帰る」
「いや……もう少しだけ付き合ってくれ」
「男神?」
「エレンだ」
「エレン?」
「そうだ……俺の名前だ」
「そうか……神エレン」
ファイはそう言うとエレンはフードを深く被る
「どうした?エレン?」
「いや~ちょっと会いたくない
「そうか……まぁいいや……神も色々あるかな」
「おや?神の考えに興味があるのかい?」
「いや無い……というか殆ど理解出来ないし興味も無い」
「え~~興味が無いの~少しは興味を持ってよ~」
ファイは少しため息をつきながら変な神エレンと街を歩いた
街の中
「それでさぁ、俺思ったんだよ……何で今ゼウスとヘラの2人はどこに居るんだーて……例え眷属を無くしても新たに増やせば良いのにって……けどそんな噂や情報が一切無いのはおかしいって……けど誰も疑問に思わない特にゼウス……」
「なぁエレン」
「なんだい?」
「ゼウスと、ヘラって……誰?」
「……………………そこから?」
エレンはアチャーとわざとらしくしているがどうも演技臭く感じるが……不思議と嫌悪感が無かった
「そうだね……まずそこから説明しようか」
エレンは街を歩きながらゼウスとヘラの事を教える……千年間地上を守り、そして最近最高戦力を整えた二大派閥は三大クエストのうち2つのクエストを踏破したが……最後の一つ黒竜の討伐を失敗しファミリアは壊滅……その後ロキファミリアとフレイヤファミリアによりオラリオを追い出されたが……
「正直に言うと追い出された……と言うより出ていった……というのが俺の見解だ……」
「出ていった?」
「正直に言うとゼウスは何かを隠していた、けどヘラにそれがバレてオラリオから逃げた、そしてヘラは怒りだしその後を追った」
「…………何それ……えっじゃあゼウスとヘラがオラリオから出ていったのは……」
「そう……ゼウスはヘラが怖くて逃げただけだ」
「……やはり俺は神が理解出来ない」
「大丈夫だ、俺も理解出来ていない」
2人はまるで友人のように話し……笑う……しかし
街が突如爆発する
「おや?……どうやらまた爆発があったようだね」
「…………」
ファイはエレンと名乗る神を見る
「驚かないのか?」
「いや……十分驚いているよ……少し速いな…………って」
「…………そうか」
「おや……逆に君は驚かないのかい?」
「あぁ…………エレン……いやお前の眷属の護衛か?……ずっと殺意を隠しきれて居ない」
「だ……そうだよヴィトー」
「おや?見抜かれていましたか……眷属として貴方の護衛をしていたのですが……」
ヴィトーと呼ばれた男はファイの首を狙うがファイは一歩下がり紙一重に避ける
「おや?……手元がくるいましたか?」
「さぁ?どうだろうな……」
「ほう……レベル差が2もあるのにヴィトーの動きが読めるのかい?」
「さぁ……どうだろうな」
ファイはそう言うと爆発した方向に歩き出す
「おや?俺を捕まえないのかい?」
「レベル4に勝てる訳無いだろ?……見逃せ」
「随分と強気だね」
「エレン、「君が武器を握るその時まで誰も君に攻撃をしない」って言ったのはお前だろ?現に俺は武器を持っていない……神は約束を違えるのか?」
「ハハハこれは1本取られた……ヴィトー攻撃は止めろ……主神としての命令だ……それを全ての闇派閥のやつらに伝えろ」
「かしこまりました我が主よ」
ファイはヴィトーと呼ばれた男を見る、まるで何の変哲もない普通の顔……ずっと微笑み何かが壊れたような表情に……
「おや?どうかしましたか?私の顔に何か?」
「いや……何も無い……だから攻撃するなよ」
「勿論ですとも、我が主の命令なので、約束は守りますよ……ただ……我が主よ」
「何だヴィトー?」
「エルフの姉妹が命令を聞いてくれるか……私には分かりませんので御了承下さい……我が神よ」
「フム……確かにそうだな……とはいえ……神が嘘をつくのは…………あぁそうだ……我が友ファイ」
「何だ?エレン?」
「もし君が武器を持ったらエルフの姉妹が君を襲うよう命令しよう……これなら俺の命令でも聞いてくれる」
「そうか……好きにしろ…神エレン……俺は行く。保護者が俺を心配してうるさくなるからな」
「そうか……行くと良い……君の選択を俺は期待している」
そうエレンと名乗る神はヴィトーと呼ばれた男と消えた
「…………神エレン……か」
ファイはそう言うと保護者の方に向かうのであった
爆発現場には嗅ぎなれた焼けた死臭いに溢れていた
(今回は……大規模だな)
そこにはアストレアファミリアと闇派閥の攻防が続いていた
(……結構危ないな)
ファイはそう言うと近くに気配を消し見守っていた
アストレアファミリアと闇派閥との戦い……激しい攻防だったがアストレアファミリアの圧倒的優勢な戦いだったが闇派閥の動きが妙に感じ取れた
(……………………何だ?……あの一般市民は?……何故あそこで突っ立ている?……いや……何かを探している?いったい何を?)
ファイは奇妙な一般市民の行動に疑問に見える
(後でアリーゼかライラ辺りに伝えておくか)
ファイはそう決めると戦いが終わるまで近くで観戦した。ファイが考えたようにアストレアファミリアは闇派閥の鎮圧を完了した
「お疲れ、アリーゼ」
「あら!ファイ来てたのね!どう!私達カッコ良かったかしら?」
「あー、カッコいいカッコいい、流石俺の保護者だ」
「なんかバカにされた気がするわ!!」
「安心しろアリーゼ、あれはめんどくさくなってテキトーに答えてるだけだ」
「そうなのライラ!?なら保護者としてきっちり指導しなきゃ!」
いつも元気なアリーゼだがファイを見ると
「……ファイ……何があったの?」
「どうしたアリーゼ?」
「ライラ……何か……分からないけど……嫌な予感がするの」
「…………」
アリーゼの言葉にライラは焦りファイの方を向く
「さっき闇派閥の神と思われる神とその眷属に会った」
「そう!闇派閥の神と会ったのね!…………えっ邪神と会ったの!?」
「お前……よく無事だったな」
「…………何か気に入られた」
「ファイ!もしかして…………勧誘を受けたの!?」
「いや、受けてない…………というか受けても入らない」
「ファイ……それは何故だ?」
「おかしな事を聞くなライラ、頭のおかしい奴らの所に行ったら……二度寝が出来ねぇだろ?」
アリーゼとライラはファイの意外な答え…………いやある意味ファイらしい答えに笑うのであった
今日の作者の独り言
「……ヒロインが……思い付かない……」
ファイに合うヒロインは……誰?
それはそうと
お気にいり登録が800評価投票80人
総合評価1900 UA32000
「ありがとうございます!今後も楽しんで頂ければ幸いです!」
高評価お気にいり登録よろしくお願いします!