幼馴染にフラれたので旅に出ることにした   作:イグアナ

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去年の10月頃に書いたまま放置してるラズ上が振らなかった世界線のIFルートの扱いだったり、5年後ミアレ書きたいけど本編にするべきか番外編で済ませるべきかだったり、なんか色々と思うことがある今日この頃。

とりあえずカントーは魔境で良いということでよろしくお願いします←


99話

(6体全員メガシンカ。……なんて、宣言したのはいいものの……)

 

 グリーンはシバリのシャンデラへと目を向ける。 

 

(メガシンカしたからってアイツのポケモンは軽々と倒せる相手じゃない。確かメガシャンデラの特性は"すりぬけ"だったか……? フーディンのやりたいことが封じられちまうな……)

 

 グリーンのフーディンは、開幕に"ひかりのかべ"*1や"リフレクター"*2を貼ることで、相手からのダメージを抑えつつ、自分は一方的に遠距離から攻撃するという戦法を得意としていた。

 

 しかしメガシャンデラの"すりぬけ"という特性は、相手の"ひかりのかべ"や"リフレクター"を無視するという効果を持っている。

 

 つまり、フーディンは普段の戦法を使うことができず、メガシャンデラとは正面から撃ち合うことを要求されるということだ。

 

(お互い特殊攻撃が得意で、特殊攻撃への耐性もほぼ同じ。つまり、どっちが先に有効打を決めるかの勝負になる! となれば──!)

 

「先手必勝だ!フーディン! シャドーボール!!」

「シャンデラ! ほのおのうず!」

「は!?」

 

 何も知らないグリーンからすれば、自分に向かって"ほのおのうず"を使うシャンデラの姿を見て驚きを隠せないのも無理はなかった。

 

 いつものように"エンドレスもらいびモード"になったシャンデラは、フーディンのシャドーボールを難なくやり過ごした。

 

「何だそりゃ……"もらいび"の応用ってか? でも、メガシャンデラの特性は"すりぬけ"のはずじゃ……」

「……そのはず、なんだけどさ……」

 

 そもそも"もらいび"という特性があったとて、"ほのおのうず"を維持できるようになるまでに途方もない苦労を重ねてきた。

 

 それに加えて暖色やらガラルキャンプファイアーなどの無茶をこなしてきたシャンデラは、最早ほのおタイプ技のスペシャリストのようなものとなってしまっており……。

 

()()()んだってさ」

「……はは、冗談だろ……」

 

 普通の"エンドレスもらいびモード"ですら常軌を逸しているというのに、それを特性なしで実現させている。

 

 それはつまり、シャンデラが実質的に"もらいび"と"すりぬけ"を両立していることを意味していた。

 

(要は、こっちが"ひかりのかべ"と"リフレクター"の守りが使えないだけじゃなく、向こうは自分を守りながら攻撃してくるってわけだ)

 

 あまりにも不利な状況。にも関わらず、グリーンの表情に焦りや曇りといったものはなかった。それどころか──。

 

(──()()()!!)

 

 この状況で逆に燃え上がったのか、グリーンの口角は自然と上がっていた。

 

 ただでやられるつもりはない。それどころか、グリーンはフーディンでシャンデラを突破してやろうとまで意気込んでいた。

 

「今度はこっちからいくぞ! シャンデラ! シャドーボール!」

「フーディン! "かげぶんしん"で翻弄しろ! 今はとにかく避け続けるんだ!」

 

 フーディンには回避に専念させ、グリーンはこの状況を打破する方法を考え始める。

 

(正面から戦うのは無理だ。打ち合えば守りの薄いこっちが先に倒れる)

 

(かといって回避を意識しながらの攻撃も論外だ。そんな生半可な攻撃は、あの"ほのおのうず"に弾かれる)

 

(さしずめ、あのシャンデラはフーディンの天敵ってところだな。こっちがやりたいことを向こうは全部やれてるわけだし──)

 

(……フーディンの、やりたいこと?)

 

 グリーンはシャンデラの"ほのおのうず"に目を向ける。

 

(そうだ。アレはまさに、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()!)

 

 頭に浮かんだ突破法を伝えるため、グリーンはフーディンへと声をかける。

 

「フーディン! 考え方を変えろ! ()()()()()()()()()()()()()!!」

「フゥ!」

 

 グリーンが全て言葉にせずとも、フーディンは彼の言葉の意味を理解した。

 

 そうして、今度はこちらの番だと言わんばかりにフーディンが力を溜め始める。

 

「いくぞフーディン! シャドーボール!」

「フゥゥゥゥゥゥ!!!」

 

 迫りくるシャドーボールを見ても、シャンデラは特に焦る素振りを見せなかった。

 

 力が込められているからか、さっきより少し威力は高いものの、それでも普通のシャドーボールだ。

 

 "ほのおのうず"で防げば問題ないと、そう思っていたのだが──。

 

「シャンデラ! ()()()()

「シャン!?」

 

 シバリが回避を指示したのは、何か確信があったわけではない。

 

 ただの直感だ。簡単に言えば、このままではまずいという気がしただけ。

 

 しかし、避ける準備が出来ていなかったシャンデラは、一瞬反応が遅れてしまう。

 

 その一瞬の間に、フーディンのシャドーボールが"ほのおのうず"を()()()()()

 

「シャンッ!?」

 

 シャンデラが驚いたと同時に、シャドーボールが命中した。

 

「シャンデラ!!」

 

 直撃こそ避けられたものの、決して浅くない傷を負ってしまったシャンデラは、フラフラと浮き上がった。

 

「シャンデラ!! 大丈夫か!?」

「……シャ、シャア……」

 

 消えずに展開され続けている"ほのおのうず"と、傷ついたシャンデラを見て、グリーンは確信したように笑みを浮かべた。

 

(やっぱりな。思った通りだ)

 

(あの"ほのおのうず"は、相手から受けるダメージを減衰させてシャンデラを守ってる。それってつまり、"ひかりのかべ"や"リフレクター"とおんなじだろ?)

 

(だったら、"トレース"*3で特性が"すりぬけ"になったフーディンなら突破できる!)

 

(考え方が大事だったんだ。アレが"ひかりのかべ"や"リフレクター"のようなものだと認識して、初めて"すりぬけ"での突破が可能になるってわけだ!)

 

 突破法を見つけニヤリと笑うグリーンだったが、ハッとした表情になってすぐに落ち着きを取り戻した。

 

(調子乗んなオレ、別にこっちが有利になったわけじゃない。同条件になっただけだ。それに──)

 

 無視できないダメージを受けたというのに、むしろ気迫の増していくシャンデラを見て、グリーンは気を引き締めた。

 

(一瞬の油断が命取りだ。冷静になんなきゃなんねぇ)

 

 お互いまだ1体目。このポケモンバトルの行方を語るのは、まだ早い。

*1
相手から受ける特殊攻撃のダメージを半減させる

*2
相手から受ける物理攻撃のダメージを半減させる

*3
場に出た時に相手と同じ特性になる




書く前「グリーンの強さ頑張って表現したいなぁ」

書いた後「グリーン強すぎて草」

まだ出てない地方で好きなところ(参考にするかも:パート2)

  • ジョウト地方
  • カロス地方
  • アローラ地方
  • パルデア地方
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