「あっ! これ見たことないパターンかも! 記録しておかなきゃ! ムクホーク、そのまま動かないでね!」
「ホウ」
「お前ずっとそれでいくの?」
ついになりふり構わずどこでも鳴きトレ*1し始めたムクホークに怪訝な目を向けながらも、俺はシロナさんから言われたことを思い返していた。
『確かにどんな実績を持っているかも大事かもしれない。でも、何から始めるにしても本人の気持ちが最重要だと思うわ』
うーん、リーフとは一度腹を割って話さないといけないんだけど、なんというか、タイミングが難しいな……。
今はなんか記録中みたいで、割って入って邪魔するのも悪いし……。
……いや、それで良いのか? そうやってズルズル引き伸ばしても、話し合わない言い訳を考えてるだけで何の意味もない。
ええい! こうなったら思い立ったが吉日だ! 今ここで、リーフに話を聞く!
……の、前に。
「ムクホーク」
「ホ?」
「悪いけど10分くらいそのままキープしといてくれ」
「ホォ!?」
「コンテストにミステリー部門はないぞ」
ムクホークに現実を突きつけたあと、俺は改めてリーフの方に顔を向けた。
「リーフ。記録中にごめん、ちょっと話があるんだ」
「いいよ! もう記録終わったしね!」
はっっっや。俺がちょっと引き下がった意味なかったじゃん。
「その、さ……。聞きづらいことではあるんだけど……」
「……グリーンくんとのこと?」
「へ?」
「やっぱり。気にしてくれてるんだろうなってことは、なんとなくわかってたの」
バ、バレてたのか……。……ならもう少し早く聞いても良かったのでは……?
「別にグリーンくんとは仲が悪いわけじゃないんだ。ちょっと関わりづらくなっちゃったというか、なんというか……」
俯いてそう言ったリーフに対して、俺は思い当たる要因を口にした。
「……それは、SNSのコメントのせいか?」
「あはは……。そっか、知ってるんだ」
「グリーンから聞いたんだ。……黙っててごめん」
「ううん。シバリくんからしたら『元気かどうかくらい本人に聞けー!』って話だもんね。気になっちゃうのも仕方ないよ」
「……それなんだけどさ」
グリーンがリーフのことを話してくれた時のことを思い出しながら、俺は言葉を続ける。
「グリーンからもよく聞かれるんだ。『リーフは元気か?』って」
「グリーンくんが!?」
「そう、だけど……」
あまりの剣幕に驚いていると、リーフの方も驚いた様子で首を傾げていた。
「有り得ない……グリーンくんが私の心配をするなんて……。そんなキャラじゃないのに……」
「なんてこと言うんだ」
割と本気で心配してたのに酷い言われようだ。
でも、なんだろうな。関係が悪くなる前は本当に仲が良かったんだろうなってことが、なんとなく伝わってきた。
これなら、実績なんて必要ないんじゃないか? 今からでも三人で話し合えば、きっと──。
「でも、本当なんだよ。だからさ、リーフも気にせず──」
「ホントはね、わかってるんだ」
「──へ?」
「グリーンくんも、レッドくんも、周りの声なんて気にしてないって。2人の行動だって、私のためにやってくれてることなんだろうって」
どうやら、リーフには2人の気持ちは伝わっているらしい。それなら、どうして……?
「だ、だったら……」
「でもね、ダメなの」
リーフは腕を抱えると、声を震わせながら続ける。
「2人と話そうとすると、頭の中にSNSで見た悪口が浮かんじゃって、上手く話せなくって……」
「グリーンくんやレッドくんが私を煩わしく思ってるなんて、そんなことあるわけない。あるわけない、のに……」
「
「……な、情けないよね。2人は私のためにたくさん頑張ってくれてるのに、私は自分の心が弱くって、それを、心の底から、信じ、られなくて……」
「ぜ、全部、わた、私が、悪くって……」
言葉が止まらずに、ポロポロと涙を流すリーフを見て俺はゆっくりと彼女に近づいていく。
「あ、案外、SNSの言う通りなのかも。わ、私なんかが、あの2人に、ふさわしいわけ──」
「そんなわけない!!」
「!?」
リーフの肩を掴んで、大きな声で主張した。
このまま悪い考えに嵌ってしまう前に、どうにかしなくてはならない。
「周りの声なんて気にしなくていいんだ。三人が納得してればさ、それでいいじゃんか」
「……でも、私は──」
「自分に自信がないんだろ? だったらさ、付ければいいんだよ」
「え……?」
やっぱり、リーフには自信の軸になる何かが必要だ。でもそれは、これから探せば良い。
まずは前に向かって歩き始めること。それ自体がきっと、今のリーフにとって必要なことのはずだ。
「一緒に探そう! リーフが自分に自信を持てるようになる何かをさ!」
「……………………」
一瞬呆然としたような表情をしたリーフだったが、その口から少しずつ溢れるように言葉が出てくる。
「あるのかな……? 私に……」
「あるよ。絶対」
「見つけたら、前みたいに戻れるかな……? 三人で楽しくしてた、あの頃みたいに……」
「なんなら、前以上に仲良くなれるんじゃないかな。『雨降って地固まる』なんて言葉もあるだろ?」
「……ッ!」
リーフは手で涙を拭うと、強く決意したような表情で拳を握った。
「決めた! 私頑張る! 胸を張って2人の前に立てるように! 周りの声なんて、気にならなくなっちゃえるように!」
「そっか。なら俺も協力させてもらうよ」
「当然!『一緒に探す』って、そう言ってくれたでしょ?」
「……言質取られてたか」
得意気に俺から離れていくリーフの表情は、どこか憑き物が晴れたようなものに見えた。
今のリーフならば、一人で悪い考えに沈んでしまうこともないだろう。
まず第一段階はOK。本当に大変なのはここからだ。
リーフが自信を持てるものを探す。もしくは作り出さなければならない。
それに差し当たって、取りあえずは──。
「……もう動いていいんだからな?」
「ホウ」
会話中ずっと停止していた
・シバリ
とりま一方前進して安堵。ここからが大変
・リーフ
2人の前に胸を張って立てるように頑張ることを決意。
・ムクホーク
声のバリエーションが増えた。
別に何かの役に立つわけではない。
まだ出てない地方で好きなところ(参考にするかも:パート2)
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ジョウト地方
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カロス地方
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アローラ地方
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パルデア地方