幼馴染にフラれたので旅に出ることにした   作:イグアナ

110 / 110
別ジャンルの二次書いてたら隙間が空きました(土下座)


109話

 あれから数日。研究用のデータ採取が一区切り付いたようなので、いよいよ本格的にリーフが自信を持てるものを探すことになったのだが──。

 

「得意なこととかある?」

「ないよ!」

 

 胸を張って言わないでほしい。自信失いすぎだろ。

 

「あ、でもオーキド博士にはデータ採取が上手いって褒められたことがあるよ!」

「データ採取か……。なら、例えば集めたデータを使って論文とか書くのは?」

「あ〜……それは、ちょっと……」

「?」

「なんというか、論文(そっち)方面向いてないみたいなんだよね。書いてるときは楽しかったんだけど……」

「なるほど」

 

 つまり向いていないと思えるような何かがあったってことか。なら無理してその方向性で行く必要もないかな。

 

 でも、好きなものこそ上手くなれとも言うし、書くのが好きというのなら、頑張って矯正するというのも無くはないか。

 

 あくまで最終手段ではあるが、選択肢として考えておこう。

 

「じゃあ別のことで考えてみるか」

「別のこと?」

「例えば──────」

 

 

 

 


 

 

 数十分後、俺とリーフはマサラタウン近場の水辺に来ていた。

 

「何で釣り?」

「割と人気らしいぞ。プロにもなると結構名が広まるらしくて」

 

 言いながら、俺は携帯の画面を見せた。

 

「ほら、最近だとこんな記事もある」

「『釣り名人スズムラ、ついに50年追い続けた巨大ナマズンを釣り上げる』……これ、最近ニュースでも流れてたかも!」

「これだけじゃなくて、他にも釣りの記事は多いんだ。釣り大会の生中継番組もあるみたいだし、決してニッチな界隈じゃないってことだよ」

 

 もしリーフに釣りの才能があれば、この方面で実績を作ることが出来るかもしれない。

 

 やれることは全部やってみよう。ということで、最初は釣りを選んでみたというわけだ。

 

「でも、そう簡単に釣れるものなのかな?」

「どうなんだろ。ま、ものは試しってことで」

「そうだね! やってみる!」

 

 すぐに釣れるとも限らない。だから、その間にリーフから色々と話を聞こうと思っていたのだが……。

 

「あっ……! 来たっ!」

「早いな!?」

 

 思った以上に早かった。しかも結構釣り竿がしなっているので、これはかなり大物かもしれない。

 

「わ、わぁっ!? これっ、どうしたら!?」

「お、落ち着け! 俺も手伝う!」

 

 リーフの後ろに回り込み、彼女を支えながらアドバイスする。

 

「そうそう、そうやって釣り竿を立てながらゆっくり巻いて……上手い上手い」

「う、うんっ……!」

「……よし、あともう一息かな。俺が支えてるから、キツくなったら無理はしないで、少しずつ……」

「わ、わかったっ……!」

 

 緊張からか、リーフは身体を震わせながらもゆっくりと糸を巻いていく。

 

 そしてついに──────。

 

グォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!

 

 釣れたのはギャラドスだった。……初めてでそんなことある?

 

「……へ?」

 

 リーフも呆然としているようだが、釣られたギャラドスからすれば知ったことではないらしく、怒りを露わにしてこちらへと襲いかかってくる。

 

「ひっ……」

「大丈夫」

 

 リーフの腰に手を回して、ギャラドスから守れるようにこちらへ引き寄せると、後ろでミステリ風歌唱祭を開催しているアホに向けて声をかける。

 

「ムクホーク」

ホウ

 

 ムクホークは襲いかかってくるギャラドスの視覚外からブレバをお見舞いし、ギャラドスはそのまま戦闘不能になった。

 

「……とまあ、こんな感じに凶暴なポケモンが釣れることもあるから、手持ちのポケモンは出しておいたほうが良いかもね」

「そ、そっか……」

 

 む、折角釣り上げたというのに少し元気がなさそうに見える。

 

 確かに初めてがギャラドスだと流石にアレだよなぁ……。嬉しさよりも恐怖のほうが勝っちゃうかもしれない。

 

「……あの、さ」

「ん?」

「誰かに釣りを教えるのって、これが初めて……?」

「う〜ん……いや、そういうわけでもないかな」

 

 そう言えば、過去でシロナさんに教えたこともあったっけ。その時の感覚で教えちゃってたかもしれないな。

 

「小さい女の子に教えたこともあるから、リーフで2人目かな」

「小さい女の子、かぁ……」

 

 俺の言葉に、リーフはどこか遠い目になった。

 

「その子の将来、ちょっと心配だなぁ……」

「……なんで?」

「シバリくんのレクチャーは心臓に悪いというか……情操教育に良くないと思う」

「い、いや、ギャラドスが釣れたのは運が悪かっただけで、別に毎回こうなるわけじゃ……」

「そこじゃないんだけどなぁ……」

 

 困ったように頬を掻いたリーフだったが、チラリとギャラドスに視線を向けた。

 

「それで……あのギャラドスはどうしよっか?」

「リーフが捕まえる気が無ければリリースかな」

「そっか。ならリリースしてくるね」

 

 そう言うと、リーフは俺から離れてギャラドスの方へと向かっていった。

 

 そのときのリーフの耳がどことなく赤くなっているように見えたのだが、俺の気の所為だろうか。




・シバリ
実は釣りも人並みには出来る。

・リーフ
ちょっとドキッとした
小さい女の子が同じようにレクチャーを受けたことを知り遠い目になる。

・小さい女の子(幼シロナ)
もちろん釣りでも脳を焼かれている。

まだ出てない地方で好きなところ(参考にするかも:パート2)

  • ジョウト地方
  • カロス地方
  • アローラ地方
  • パルデア地方
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

チャンピオン、リーグ辞めるってよ(作者:スゲー=クモラセスキー)(原作:ポケットモンスター)

 原作知識を持ってポケモン世界に転生した転生者(フツメン)が妙に頼れる謎の仮面チャンピオンとして周囲のトレーナー達の脳を無自覚に焼き焦がしつつ、「原点にして頂点」なあの人との勝負に満足してリーグを辞めたい話。▼ なお、そんな謎のマスクマンに脳みそウェルダンされたトレーナー達の一部はTSしている上、彼に対して湿度マシマシのクソ重感情を向けているものとする。


総合評価:12383/評価:8.64/連載:19話/更新日時:2026年03月02日(月) 12:05 小説情報

俺、サトシになってました(笑)(作者:黒ソニア)(原作:ポケットモンスター)

気がついたらアニポケの主人公:マサラタウンのサトシに転生した平凡な一般人。▼転生憑依したものの、アニポケと全く異なる展開に戸惑ったり、様々なトラブルに遭遇したり……甘酸っぱい青春を送ったりする。▼そんな彼が頑張って『ポケモンマスター』を目指す物語だ。▼作者はポケモンにわか初心レベルなので、ご了承下さい。


総合評価:10739/評価:8.51/連載:89話/更新日時:2026年05月13日(水) 12:00 小説情報

全滅エンドを死に物狂いで回避した。パーティが病んだ。(作者:雨糸雀)(オリジナルファンタジー/冒険・バトル)

 ――だからさ、別に片目片足くらいどうってことないって。俺は平気だから。大丈夫だって見捨てないから。償いとかそういうのもいいから。すべて捧げるとか言われても困るから。重い。重いってば!!▼■カクヨム様とマルチ投稿▼■11/26 コミカライズ連載開始▼■11/29 書籍3巻発売


総合評価:64863/評価:9.14/連載:62話/更新日時:2026年05月24日(日) 23:00 小説情報

【書籍化】男女比1:30の貞操逆転世界で身を挺して女の子たちを守ったら愛が重くなりすぎた(作者:一森 一輝)(オリジナルファンタジー/冒険・バトル)

女が男を守るべき、みたいな価値観が根付いた世界で、男が身を挺して女を守ろうとしたらどうなるんだろうか?▼旧題:男女の価値観が反転している貞操逆転世界で身を挺して女の子を守ってみた場合▼※カクヨムとマルチ投稿中です▼https://kakuyomu.jp/works/16818792435932689728


総合評価:35291/評価:9.15/連載:71話/更新日時:2026年04月14日(火) 12:03 小説情報

貞操逆転世界で湿度高めヒロイン達を無自覚に沼らせる転生者~死にゲー世界で鬱エンドを迎えるヒロイン全員救う、全員が曇る(作者:しば犬部隊)(オリジナルファンタジー/冒険・バトル)

死にゲーに転生した主人公(男)が遺伝子的に湿度が高く重い女達に囲われていく話。▼なお、主人公は自分に価値を見出していないので、自分を犠牲にしたりする。▼だが それが逆に重い女の琴線に触れた!▼無自覚にヒロインを沼らせていく、ただ平穏に生きたいだけの男。▼書籍化決定 5月20日 オーバーラップノベルス様より発売! ▼


総合評価:31125/評価:8.9/連載:48話/更新日時:2026年05月28日(木) 21:53 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>