幼馴染にフラれたので旅に出ることにした   作:イグアナ

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流れ的に良い感じに出せそうだったので没ポケ供養回です。


110話

「最近リーフと色々やってるんだってな」

「えっ」

 

 グリーンとの特訓が一段落ついて雑談していると、急にそんなことを言われた。

 

「誰かに聞いたのか?」

「別にオレから聞いたわけでもねぇけどよ。ここらへんは地元で知り合い多いから、目撃情報がオレのとこに届くんだよ」

「ああ、そういう」

 

 あんまり目立つように動いているつもりはなかったが、人目が無かったというわけでもないらしい。

 

「自分が自信の持てるものを探すって聞いたときは何をするのかと思ったが……もしかして片っ端から色々試してんのか?」

「そうだな。まずは触れてみようって感じで」

「そりゃまあなんとも、途方もないやり方だな」

「でもこれに近道なんてないだろ?」

「ははっ、違いねぇ」

 

 言いながら笑うグリーンだったが、途端に真面目な表情になって俺の方を向いた。

 

「でもお前、大丈夫なのか?」

「ん? 何が?」

「だってお前、日中はリーフに付き合って、夕方や休日は俺の特訓相手になってくれてて、しかもリーフのために色々調べ物とかもしてんだろ? ……ちゃんと休んでんのか?」

「それなら大丈夫。そんなに負担になってないし」

 

 俺の回答を聞いて、グリーンは微妙そうな顔になる。

 

「ちゃんと休んでるのか聞いたんだが……ま、無理はすんなよ」

「ありがとな、気をつける」

「もし無理したら知り合いからプリン借りて、"うたう"*1でも聞かせて無理矢理寝てもらうからな」

「うげ」

「露骨に嫌そうな顔すんなよ」

 

 プリンの"うたう"かぁ……。アレで寝ると寝心地悪いんだよなぁ……。

 

「言っとくけど、プリンの"うたう"は最近不眠症の治療に利用できるって期待されてて、実際に導入された例だってあるんだからな?」

「マジで? ……まあ、眠れないよりかは寝心地が悪いほうがマシ……なのか?」

「寝心地?」

 

 俺の言葉にグリーンは首を傾げる。

 

「興味本位でオレも一回プリンの"うたう"で寝たことはあるけど、そりゃもう快眠だったぜ? 個体差があんのかもしれねぇけどよ、寝心地が悪いって話は聞いたことないな」

「うーん、じゃあアイツが特別だったのか……?」

 

 地元の森にもプリンは居て、キマワリやラフレシア同様、友達のような関係だった。

 

 だが、あまりにも特訓に精を出しすぎていると、『お前らそろそろ休めや』と言わんばかりに"うたう"を使ってきて、強制的に休ませてくるストッパー役でもあった。

 

 でも寝心地がめちゃくちゃ悪い。ムクホークとか白目剥いて倒れてたし、まだ気絶してるって言われたほうが納得するレベルだった。

 

 そんなこともあって、ラズが『あと1年経ったら旅に出る』って宣言した時、まず一番最初にやったことはプリンに土下座して"うたう"を辞めてもらうよう交渉することだった。あのときは特訓中に寝てる暇なんて無いと思ってたからな。

 

 渋々納得はしてくれたけど、一回だけ無理しすぎてガチギレしたプリンに"うたう"を使われたことは今でも覚えている。あのときは怒らせてホントにごめん。

 

「……もしかすると、そのプリンも話に聞いたキマワリやラフレシアみたいに、何かしらの特異性を持ってるポケモンだったりしてな」

「どうなんだろ。至って普通のプリンだったと思うけどなぁ」

 

 あのプリンは好んで戦うタイプではなかったから、バトルこそしたことはないけども、それにしたって特段変わったところは見られないポケモンだったとは思う。

 

 皆元気にしてるかなぁ……。

 

 

 


 

 

 

「プリップリップリー!」

 

 プリンは楽しげにスキップをしながら、歌を口ずさんでいた。

 

 今日も一日楽しく遊んだ彼女は、寝床に帰る途中だったのだが──。

 

「グォォォォォォォォォォォ!!」

「ガァァァァァァァァァァァ!!」

 

 ボスゴドラとハガネールが喧嘩している場面に遭遇してしまった。

 

「プリー……」

 

 『気分良く帰っていたのにはた迷惑な奴らだなぁ』なんて表情をしながらも、プリンは2匹を邪魔しないように少し迂回するルートを選ぶことにした。

 

 が、それで話は終わらなかった。

 

「グォアアアアアアアアア!!」

 

 進展のない戦いに痺れを切らしたボスゴドラが"ストーンエッジ"を放ち、ハガネールはそれを難なく躱していく。

 

 しかし、それによって"ストーンエッジ"は射線上に居たプリンへと向かうことになる。

 

「……プリ?」

 

 何やら嫌な予感を感じてプリンがそちらを向いた時には、視界いっぱいに"ストーンエッジ"が飛んできていた。

 

「プリィ!?」

 

 咄嗟の"まもる"で"ストーンエッジ"を無傷でやり過ごし、2匹の方に視線を向けて見れば、そこにはプリンのことなど気にせず喧嘩を続けている光景が広がっていた。

 

「プ、プリィ……!」

 

 怒りで口元をヒクつかせながらも、流石にこれは見過ごせないとして2匹の元へと近づいていく。

 

「プリプリ! プリプリィ!」

「グオォ!?」

「ガアァ!?」

 

 こんなとこで喧嘩してないで他所でやれと伝えたプリンだったが、2匹が聞き入れる様子は無かった。

 

 それどころか、喧嘩の邪魔だと言わんばかりに2匹はプリンに向かってストーンエッジの構えを取る始末だった。

 

 プリンはそれを見て念のため"リフレクター"を使い、自分のもとに飛んでくるストーンエッジを"まねっこ"で模倣した"ストーンエッジ"で撃ち落としていく。

 

「グォ!?」

「ガァ!?」 

 

 初めて2匹に驚愕の感情が生まれる。しかし、ここまでされて許すつもりになれるプリンではなかった。

 

 こういう手合いは、()()()()()()()()()()()に限る。

 

縺輔▲縺輔→蟇昴m

「「──ッ!?」」

 

 この世のモノとは思えないおぞましい歌声に、2匹の背筋にゾワリとした感覚が走る。

 

 喧嘩を売るべきではなかった。大人しく言うことを聞いておくべきだったと後悔した2匹だったが、もう手遅れだった。

 

 プリンの()を聞いてしまった時点で、2匹の運命は決まっているのだから。

 

「グォ…………」

「ガァ…………」

 

 まるで眠るように、2匹はその場に力なく倒れ込む。しかしその表情は、けして安らかな寝顔をしていなかった。

 

縺吶%縺励?蜿咲怐──プリ?」

 

 恨み言を歌に乗せていたプリンは、やや遅れて2匹が倒れたことに気がつき、2匹の元へと駆け寄った。

 

「プリプリッ、プリー!」

 

 腰に手を当て、『これを機に少しは反省しろ』と言わんばかりの表情をしたあと、プリンは再び自分の寝床を目指して歩き始めた。

 

 余談ではあるのだが、このプリンは()()()()()()()()()()"()()()"()()()()()()()()()()()

 

 プリンの使っていた技の正式名称は、"ほろびのうた"。

 

 本来は一定時間後に相手と自分を強制的に瀕死にする凶悪な技なのだが、プリン自身が"うたう"を使っていると誤認していることで"うたう"の性能と入り混じり、()()()()()()()()()()技として開花した。

 

 ちなみに、自らは"うたう"を使っていると認識しているため、プリン自身が瀕死になることは──ない。

*1
相手を眠り状態にする技




・プリン
自認"うたう"の"ほろびのうた"でデメリットなしかつ即時瀕死とかいうあたおか性能に進化した。

プリンは"うたう"で寝かせたと思っているが、瀕死になって気絶しているだけだったりする。

ちなみにこのことはシバリも気づいていない。

・没理由
攻撃捌いて即時瀕死効果の"ほろびのうた"は流石にラズ上カスタムすぎるかなって……。

要は強すぎ。残当。

まだ出てない地方で好きなところ(参考にするかも:パート2)

  • ジョウト地方
  • カロス地方
  • アローラ地方
  • パルデア地方
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