幼馴染にフラれたので旅に出ることにした   作:イグアナ

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有給取ったので書きました←

ムクホークの扱いを未だに悩んでいる作者です。

ということでほんへ↓





112話

「どうかなエリカちゃん! この会心の出来!」

「え、えーっと……これは生け花ではなく、フラワーアレンジメントの方が近いですわね……」

「……つまり?」

「得点は差し上げられません」

「そんな!?」

「なんかデジャヴを感じるな」

 

 リーフの目の前には、それはもう盛りに盛りまくられた生け花があった。

 

「シバリさんにはこの前ご説明したことですが、フラワーアレンジメントが足し算の芸術だとするのなら、生け花は引き算の芸術ですわ。盛るばかりではなく、削る方向でも美を表現しなくてはなりませんの」

「そんな……盛れば盛るだけ良いのかと思ってたのに……」

 

 もしかしたらグリーンとレッドさん(男二人)と関わりすぎたせいで、感性がそちら側に寄ってしまっているところがあるのかもしれない。

 

「なら、ここをこうして……」

「お?」

「こう!」

「おぉ……!」

 

 軌道修正を図ったリーフの目の前には、1輪の花だけが残った。

 

「これこそ究極の壱! エリカさん! 判定をお願──!」

「0点ですわ」

「どうして!?」

 

 エリカさんの回答を聞いたリーフが膝から崩れ落ちた。

 

 いや、そりゃそうだろ……。あまりにも極端すぎる。

 

「うぅ……こっち方面の才能無いのかなぁ……」

「決めつけるのは早いって。俺だって最初はリーフみたいな感じだったし」

「シバリくん……」

「それに、折角エリカさん達が教えてくれるんだしさ、もう少し挑戦してみないか?」

「……うん、そうだよね。ムクホークにも負けてられないし!」

 

 リーフはオレの手を取って立ち上がると、再び生け花へと挑戦し始めた。

 

 そんなリーフを見て何か思うことがあったのか、ジムトレーナーさんが彼女の横に付き添い、生け花について懸命にレクチャーし始めた。

 

 やけにエリカさんに向かってウィンクしてるのが気になるけど、何かのアイコンタクトだったりするんだろうか。

 

「あの、シバリさん」

「はい?」

 

 すすっとこちらに近づいてきたエリカさんが声をかけてきた。

 

 そして胸の前で指を組みながら、おずおずと口を開く。

 

「その……リーフさんとは、どのようなご関係で?」

「どのようなって……ただの友人ですよ?」

「で、でも、とても仲睦まじく見えましたので……」

 

 ……なるほど。お見合いなんてしているくらいだし、他人の恋愛に関しても、エリカさんはそれなりに興味があるんだろう。

 

 そんなところに俺とリーフが来たもんだから、男女の仲に見えてしまったって感じかな。

 

 でも悪いなエリカさん。俺とリーフの間にはエリカさんの期待するような関係はないんだ。

 

 だからここは、素直に俺達の関係性を伝えることにしよう。

 

「リーフって、頑張り屋なんです」

「へ?」

「今だって、もう一度前向けるように頑張ってる最中なんですよ。たくさん傷ついて、辛いはずなのに」

 

 熱心に生け花に取り組むリーフを横目に、俺は続ける。

 

「だから、俺はそんな彼女を応援してるんです。リーフは前を向くために頑張って、俺はそんな彼女を後ろから支える。俺達の関係は、ただそれだけです」

 

 俺の言葉に一瞬呆然とした様子のエリカさんだったが、すぐに表情が和らぐと、クスリと笑った。

 

「素敵なご関係、ですのね」

「そんな大層なものじゃないですよ。頑張ってるリーフが凄いだけです」

 

 チラリとリーフの方を見ると、ジャングルのような生け花が完成していて、ジムトレーナーさんが頭を抱えていた。

 

 なんでそれでドヤ顔出来るんだリーフ。さっき盛りすぎって言われたばっかだろうが。

 

「でも、やはり少し妬いてしまいますわ」

「へ?」

「わたくし、シバリさんとはもっと仲良くなりたいと思っていますの」

「なるほど。じゃあ好きな茶菓子交換会とかやります? お互いのことがもっと知れ──」

「そ、それも魅力的ですが、そうではなく!!」

「?」

「その、えっと……」

 

 顔を少し赤くして、目も逸らしていたエリカさんだったが、意を決したように俺に視線を合わせると、ゆっくりと口を開いた。

 

()()()と、そうお呼びしてはいただけませんか?」

 

「そ、それと、敬語も、その、出来れば、やめていただけると……

 

 遠慮がちに消え入るような声で言ったエリカさんに対し、俺は言葉を返した。

 

「わかった。これからはエリカって呼ぶよ」

「…… ! ええ!」

 

 嬉しそうに頷いたエリカに対し、俺はふと気になったことを尋ねてみることにした。

 

「ちなみに、エリカの方は呼び捨てとかしてくれないのか?」

「……へっ!? わ、わわっ、わたくしが!?」

 

 急にアワアワとし始めたエリカは、困ったように口をパクパクし始めた。

 

「え、えっと、わたくしはその……あぅ……」

 

「そ、そう、ですわよね。人に要求するのなら、わたくしだって……」

 

「……わ、わかりましたわ。シ、シバッ、シバ──」

 

「いや、エリカは人を呼び捨てするようなタイプじゃないか。無理させてごめんな」

 

「──も、もうっ! もーーーーーーっ!!」

 

 エリカが俺をポカポカと叩き始めた。ごめん。ちょっとわかってて言ったとこある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「──ん?」

「………………」

「──リーフさん?」

「へっ?」

「よ、良かったですわ……。急に動かなくなったので、どうしたのかと……」

「あはは……ご、ごめん。なんかちょっと、集中切れちゃって……」

 

 視線を生け花の方に戻し、リーフは再び手を動かし始めた。

 

(私、なんで、今──)

 

(──エリカちゃんと話してるシバリくんから、目を離せなかったんだろ)




・シバリ
このあとしばらくポカポカされ続けた。

・エリカ
念願の呼び捨て&タメ語GET。
女性と一緒に来たときはどうなるかと思ったけど結果オーライですわ!

・ジムトレーナー
このあとエリカから戦果を聞いて大喜び。なおリーフの異変には気が付いていなかった模様。

・リーフ

まだ出てない地方で好きなところ(参考にするかも:パート2)

  • ジョウト地方
  • カロス地方
  • アローラ地方
  • パルデア地方
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