幼馴染にフラれたので旅に出ることにした   作:イグアナ

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ようやくリーフ編も終わりそうですわね


119話

 あっという間に月日が経ち、リーフの論文発表を翌日に控えた今、俺はグリーンから呼び出しを受けていた。

 

「なんだよ突然呼び出して。特訓でもしたくなったのか?」

「いや、今日はそういうんじゃねぇんだ」

 

 なんだ。最近特訓の頻度が減ってたから、てっきりそれだとばかり思ってたのに。

 

「ほら、隣座れよ」

「おう」

 

 ベンチに腰かけたグリーンに言われるがまま、俺もグリーンの隣に腰を下ろした。

 

「で、何の用なんだ?」

「……オレさ」

 

 俯きながら、グリーンは話し始める。

 

「リーフのこと、お前になら任せてもいいって思ってたんだ」

「えっ」

 

 いきなりとんでもないことを言われた。 

 

「オレやレッドはあいつに避けられてるし、じいさんもどっか一歩引くような態度を取られてた。そのうち本当に独りになっちまうんじゃないかって、心配してたんだ」

 

「でもお前がここに来て、リーフの傍に居てくれた。新しいことをやり始めたって聞いたときは、内心めちゃくちゃ驚いてさ」

 

「だから……()()()()()()って、思っちまったんだ。お前ならリーフを泣かせるようなことはしないだろうし、例え俺達三人の関係が元に戻らなくても、あいつが元気で居られるならそれでもいいって」

 

「……グリーン」

 

「だけど」

 

 こちらに顔を向け、グリーンは続ける。

 

「お前はそれを()()()()()()()()()()。どんなやりとりがあったのかは知らねぇけど、お前はリーフを前に向かせてくれた」

 

「いや、リーフだけじゃない。オレが今こうして前を向けてるのも、お前のおかげだと思う」

 

「きっと、もう一度三人で笑い合える日が来る。ちょっと前まではどこか諦めてた癖に、今はそう思えて仕方ねぇんだ」

 

「……だから、ありがとな。論文発表までに、どうしても礼を言っておきたかったんだ」

 

「……そっか」

 

 呼び出した理由はお礼を言うためだったのか。でも、俺はそんなに大したことはしていない。

 

 「これはさ、リーフの心の強さと、グリーンの今までの頑張りが合わさった結果だよ。お礼を言われるようなことじゃない」

「……はぁ。そうだよなぁ、お前はそういうやつだよな」

 

 呆れたようにそう言うと、グリーンはベンチから立ち上がった。

 

「……ま、何にせよまずは明日の論文発表だな。もしミスしたら盛大に慰めてやってくれ」

「そんなことしなくても、今のリーフなら失敗を自分の糧に出来ると思うぞ」

「ちょっと買い被りすぎじゃねぇか? ……でも、お前が言うならそうなんだろうな」

 

 言いながら、グリーンはどこかに向かって歩き出す。

 

「じゃ、話はこんだけだ。明日に備えてお前も早く休めよ?」

「おう、またな」

 

 去っていくグリーンの背中を見送って、俺も研究所へと戻った。

 

「……早く休め、か」

 

 もちろん休みたい気持ちはある。しかし、そういうわけにもいかない。

 

 リーフはただでさえ二人の幼馴染ということでやっかみを受けやすいだろうから、ちょっとした誤字・脱字程度でも必要以上に噛みつかれる可能性がある。

 

 他にも引用ミスとか、その他諸々。内容についてはオーキド博士が査読しているから問題ないだろうが、念のためそちらも精査が必要だろう。

 

 どうせ最近はあまり睡眠時間を確保出来ていないのだ。今日遅くまで起きていたって然程変わらないだろう。

 

 うし、やるか! 朝まで徹底的に見直しだ!

 

 


 

 

「シバリ君、朝じゃぞ」

「はーい……」

 

 オーキド博士に部屋の扉をノックされ、朝を告げられた。

 

 ふーっ……何回も確認したけど、特にミスは無かったと思う。これだけ確認したなら大丈夫だろう。

 

 ささっと着替えと朝食を済ませ、荷物をまとめていると、リーフが研究所に入ってきた。

 

お、おはよう……

「めちゃくちゃ緊張してる!?」

 

 めっちゃ声小さいしめっちゃ声震えてた。そ、そりゃあ人前に出るのは緊張するけども……。

 

あ、あはは……ミスしたらどうしようって思ったら、その……

「お、おちっ、落ち着けリーフ! 会場着く前にそれだとヤバいって!」

 

 ここは経験者のオーキド博士に緊張を解してもらうしかない。そう思って後ろを振り向いたのだが──。

 

だ、大丈夫じゃリーフ。お、お主の論文は完璧じゃからの……

「なんでオーキド博士まで!?」

「目にかけていた若者の初舞台じゃぞ!? 緊張するに決まっとるじゃろ!!」

「えぇ……」

 

 そこはほら、『信じてるからぶちかましてこい』とか言うところじゃないのか……?

 

 とりあえず、こんな状態で会場を向かわせるわけにもいかないな。

 

「ほら、落ち着けリーフ。深呼吸、深呼吸」

あ、あわわ……。ヒッヒッフー

「焦りすぎてラマーズ法になってるぞ」

いつの間に子作りしたんじゃ……?

「してませんが?????」

 

 この世の終わりみたいな顔したオーキド博士からとんでもないことを聞かれた。んなことするわけないでしょうが。

 

「すぅ…………はぁ…………」

「……落ち着いてきたか?」

「う、うん。少し、だけど…………」

「そっか」

 

 リーフが元に戻ったことを確認すると、俺はリーフに論文を手渡した。

 

「大丈夫、内容は何度も確認した。カンペも問題ない」

 

「リーフなら大丈夫だ。俺とオーキド博士も見てるからさ、胸張って行こう」

 

「……うん!」

 

 まだ緊張は残っているだろう。けれど、目に確かな決意を宿しながら論文を受け取ってくれた。

 

「じゃ、じゃあ行こっか! 早く会場に行って準備しなきゃだしね!」

「そ、そうじゃな! 時間にまだ余裕はあるが、早く着くに越したことはないわい!」

「……ほんとに大丈夫か?」

 

 ちょっと不安になりながらも、歩き出した二人の後を追おうと一歩踏み出したところで──。

 

「──あ、れ?」

 

 視界が揺らいだ。踏み込んだ脚に力が入らず、目の前に床が近づいてくる。

 

 自分の限度(キャパ)を見誤った。そう気づいたと同時に、俺は床に倒れて意識を失った。

 




まだ一波乱あるんですけどね(鬼畜)

・シバリ
リーフの得意なことを探してるときはPCで夜遅くまで調べ物してて、論文書き始めてからはオーキド博士とリーフの会話でまったく理解できなかったことを夜遅くまで勉強してた。
休日も基本調べ物か勉強してて、更にはグリーンの特訓にも付き合ってたので、研究所に来てからの睡眠時間が終わってる。

それが積み重なってここで爆発。皆はちゃんと寝ようね!


・リーフ
シバリが倒れた瞬間すごい顔してた(未描写)


・オーキド博士
シバリが倒れた瞬間顎外れた


・グリーン
なんとなくシバリに疲労が溜まってることに気がついていたので、はよ休めと定期的に言ったり、ときどき特訓の予定をキャンセルして、空いた時間で休むように伝えたりしていたのだが、本人が全然休んでくれなかった。

まだ出てない地方で好きなところ(参考にするかも:パート2)

  • ジョウト地方
  • カロス地方
  • アローラ地方
  • パルデア地方
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