幼馴染にフラれたので旅に出ることにした   作:イグアナ

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休み終了前最後の投稿だァ!!
文字数半分くらいなのは許して……

あと感想多くて返信がおっつかなくて……
あっあっあ……

これからはちょっと返信が必要っぽい感想にだけ返信になるかもぉ……(土下座)


14話

「う、うげぇ……もう昼か……」

 

 昨日の夜は大変だった。ジェット機に乗ったときの写真をヒカリに送った瞬間、ヒカリからすぐに返信が届いたのだ。

 

今夜詳しく聞かせてもらうからね

『ヒェッ』

 

 なんか送られてきた文字が怒りで震えてた気がする。なんで文章にあそこまでのナニカを込められるのか。

 

 そして夜に電話がかかってきて、フウロさんとの関係を聞かれたのだ。

 

 何故ヒカリがここまで迫真なのかはわからないが、俺は誤解の無いよう、丁寧に説明して──

 

『──堕ちてるよ』

『はい?』

『それ絶対堕ちてるよぉ!!!!!』

『何が!?』

『やっぱりシバリさんを行かせるんじゃなかった! ダメだよぉ! このままじゃどんどんポコポコジャガポカ出てきちゃうよぉ!!』

ヒカリちゃん! どうしたの!?

『うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!! シロナさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!!』

 

 電話口の向こうでヒカリがシロナさんに泣きついていた。

 

 そしてしばらくシロナさんがヒカリを宥める声が続き、シロナさんが電話口に出た。

 

『ヒ、ヒカリちゃんに何をしたの? ヒカリちゃんにも聞いたんだけど、なんだかよくわからなくって……』

『え、えぇっと……』

 

 俺はシロナさんにヒカリへ説明したことを伝えた。今度こそ誤解の無いよう、さらに詳しく、正確に。

 

 そして、シロナさんから返ってきた言葉は──。

 

『……シンオウに閉じ込めておくべきだったかしら』

『シロナさん!?』

 

 おかしいな。シロナさんは門出を祝ってくれていたはずなんだが。

 

『シバリ君、貴方の優しさは美徳だわ。だけど、やりすぎは毒なのよ?』

『へ? いや、別にこれくらい──』

やりすぎは、毒なのよ?

『……イ、イエッサー』

 

 そのあともまあ色々とあり、明け方近くまで電話をさせられていたというわけだ。

 

 結果、起きたら昼になっていたというオチ。ナンテコッタイ。

 

「ふ、ふふ……」

 

 でも良いだろう。なんてったって今日は久方ぶりの観光デー。そして──

 

「ようやく食える! ヒウンアイス!」

 

 ヒウンアイス。俺ですら知ってる超メジャーなスイーツだ。これを食べずに、何故イッシュに来たと言えるだろうか。

 

 いざ行かん! ヒウンアイス売店!

 

───────────────────────

 

「売り切れっすね」

「ほへ?」

 

 ヒウンアイスの売店に着いて、俺は絶望的な事実を聞かされた。

 

 ……聞き間違いかな?

 

「ヒウンアイス……」

「売り切れすね」

 

 ……いやまさかそんな……。

 

Ice cream please(アイスください)

Sold out(売り切れ)じゃボケ」

 

 流石に店員さんに怒られた。ごめんね。

 

「そ、そっか……アイス、無いのか……」

 

 もしかして午前のうちに来ないとダメだったかなぁ……。

 

 べ、べべべ、別にね? 明日来れば良い話だしね? いや、でも今日食べたかったし……ぐ、ぐぬぬ…………!

 

「お、兄ちゃん。観光かい?」

「はい?」

「うち、『ドーブル似顔絵』って店やってるんだけど、どう? 観光なら記念に描いてかないかい?」

「ゔっ……ドーブルですか……」

「あ、ドーブルは苦手だったかい? ただ、ドーブルが兄ちゃんの似顔絵をヒウンシティを背景に描くだけの店なんだが……」

「い、いえ、苦手ってわけじゃなくて……」

 

 ドーブルがというより、ラズのドーブルが苦手なんだよなぁ。

 

 相手にするのエレキブルの次に疲れるし。なんなら()()()()()()()()()()()()()し。

 

 それがあってか、他のドーブルを見たときもそれを思い出して少し辟易としてしまうところはあるのかもしれない。

 

「ドブ! ドーブ!」

「ん?」

「お、兄ちゃん。ドーブルがサンプルを見せてくれるってよ。よければこのイラストを見て決めていってくれよ」

 

 キラキラとしたドーブルの目を見て、俺はこのドーブルが本当に絵を描くことが好きなのだと感じた。

 

 ……うん。そうだな。苦手意識克服のために、イラストを描いてもらうのもいいかもしれない。

 

「そ、そうですね。それくらいなら──」

 

 そうして渡された絵には、それはとてもリアルなヒウンアイスが描かれていて、やっぱり俺はドーブルが苦手だなと思った。

 

────────────────────

 

「はぁ……ヒウンアイス……」

 

 自分でも明日食べれば良いとわかっているのだが、今日食べる気満々だったこともあり、意気消沈してしまった。

 

 てかあのドーブルさえ無ければもう少しマシだったんだけど。ヒウンシティを背景にヒウンアイス描いたイラスト渡してくるとか舐めとんのか。

 

 まあ俺に何かするつもりだったとかじゃなくて、単純にご当地名物と街を一緒にしただけなんだろうけどさぁ……。

 

「──はぁ、さっきから何よ。見てらんない」

「へ?」

 

 声のした方を見ると、白いキャップを被ったポニーテールの女の子が近づいてきていた。

 

 見た感じ同年代くらい……か?

 

「ほら、あげる」

「あげるって……──え、これ!?」

「お目当てのヒウンアイスよ。ダース買いしたから余ってるの」

「……いや、でも……」

「いいのよ。あたし結構食べてるから」

「じゃ、じゃあせめて、お金を……」

「いいわよそんなの。安いんだから」

「で、でも、なら、何かお礼を──」

「──律儀ねあんたも。それとも、まさか気付いてて、取り入ろうとでもしてる?」

「へ?」

 

 取り入る? 誰に? この人に?

 

 意味がわからずハテナを浮かべていると、女の子は顔に手を当てながら溜め息をつき、()()()()()を外した。

 

「これでわかるでしょ? ()()()よ。私の名前。お礼なんて、意味のないことだってわかるでしょ?」

 

 そう言って、彼女は俺に圧をかけるが──。

 

「え、えと……知らない、です……」

「……そう」

 

 それが俺とトウコの、なんとも微妙な初邂逅だった。




・トウコ
ご存知BWの女主人公ちゃん
あれ? 君熱血少女じゃなかった……?

・ドーブル(ラズ)
シバリをして「カス、卑怯者、ドクズ」と言わしめるポケモン。
理論上はどのポケモンにも勝てるらしいが……現在は詳細不明

・ドーブル(ヒウンシティ)
傷口に塩塗るタイプのカス。
なお無自覚なのでセーフ。

・ヒカリ
仕事が終わるまでフウロとのツーショットに脳を破壊されていた。まさかと思ってたらほんとに堕としててヤバイ。

・シロナ
シバリのスパダリの5割くらいがこの人のせい。
格好良い大人を見せすぎて、シバリは目標にしているのだが、本人は気づいていない。

優しさは毒? え、どの口で?
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