幼馴染にフラれたので旅に出ることにした   作:イグアナ

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あ、明日からは更新頻度下がるから……。ほんとだから……。

テレワークで時間取れただけだから……。

あとドーブルばちくそ言われてて草。
やっぱりドーブルはカスや。


16話

「ゔっ……」

「えっ、いきなり何?」

「なんか、急にドーブルのこと思い出してさ」

「ドーブル? ……まあ確かに、相手にすると面倒ではあるけど」

「そうなんだよなぁ……」

 

 強制的に2vs1にしてくるのは流石になぁ。

 

 しかも隙を見せるとしんぴのまもりしてるのを良いことに味方に"いばる"連打してくるからなあのカス。……いや、やらせてるのはラズだけども。

 

 その上"てだすけ"で1.5倍とかもうね、終わってる。ドーブルに負けるとしたら大体これ。今はもうやらせないけど。

 

 ちなみに範囲技打つと同じ範囲技で相殺されて無効化。なんなのマジで。

 

 ……とはいえ、弱点がないわけじゃない。

 

 常にコピーし続けている以上、ドーブルへの負担はとんでもないから激しい動きが出来ないし、ドーブルさえ倒せばコピーポケモンも消える。

 

 そして何より、()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 あくまでラズが指示するのはドーブルで、コピーポケモンは自動思考で行動する。

 

 つまりコピーポケモン単体と戦うと考えた場合はこちらの方が有利なのだ。ポケモン一匹よりも、ポケモン1匹とトレーナー1人の方が強いに決まっているのだから。

 

 残りのドーブルも、ラズが指示しているとは言え、ドーブル単体の強さなどたかが知れている。要は──

 

 ──()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 ……なんて、言うだけなら簡単なんだけどね。

 

「……スケッチする前に倒せれば良いんだけどなぁ」

「いや、無理でしょ。バトル中に悠長にスケッチしてるドーブルなんて居ないんだから」

「だよなぁ」

 

 先制技より先にスケッチするしね。ラズのドドゲザンならふいうちで倒せるかもしれないけど……どうなんだろうか。

 

「……あ、ちょっと寄り道していいか?」

「? 別にいいけど、どこ行くのよ?」

「眼鏡屋」

「は?」

 

───────────────────────

 

「似合う?」

「あっ、あははははははははははっ! だめっ! ぜんっぜん似合ってない!!」

 

 眼鏡屋でサングラスを試着したらトウコにめちゃくちゃ笑われた。

 

 え、そんなに似合ってない……?

 

「かけ方が悪いのか……?」

「ふふっ、や、やめっ、クイッてしないでっ! あはっ、ダサすぎるっ! そういう問題じゃないからっ!」

「そんな……」

 

 トウコがサングラスを付けてるのを見て、なんか大人っぽくて良いなと思ったのに……! 俺じゃ似合わないのか……。

 

「ひー……お腹痛い。店内でこんなに大声出させないでよ。あんたはそういうの似合うタイプじゃないんだから」

「ど、どうにかならないか? あ、カツラならあるぞ! これで!」

 

 アローラシバリ+サングラス! これで勝つる!

 

「──やめて」

「えっ」

 

 ガッと、トウコに手を止められてしまった。

 

「正直、見たいわ。とても見たい。でも、多分それで五月蝿くしたら出禁になるわよ」

「えっ」

 

 チラリと横に視線をやると、少し煩わしそうにこちらを見ている店員さんの姿があった。

 

 う、うるさくしちゃってすんません……。

 

「……じゃあサングラスは諦めるか」

「それがいいわ。それにあんたはもっと……こういうのが似合うわよ」

 

 そう言ってトウコは吟味した眼鏡を俺に渡してきたので、俺はそれを受け取って装着してみた。

 

「お、さっきより見やすい」

「あのね……サングラスじゃないし、度も入ってないんだから当たり前──」

 

 そこまで言って、トウコの言葉が止まった。

 

「……えと、まさかこれも似合ってない?」

 

 不安になったので聞いてみると、トウコは目を逸らして髪を人差し指でクルクルし始めた。

 

「……逆よ。むしろ、似合いすぎてちょっとむかつくわ」

「じゃ、これ買うか。店員さーん!!」

「ちょっ、即決すぎない!?」

「トウコが言うなら間違いないだろ。イメチェンも旅の醍醐味って事で」

「……はぁ、買うのは良いけど……」

「?」

 

「フウロには、見せないほうがいいかもね」

 

 じゃあヒカリには見せてもいっか! あとで写真撮って送ろ!

 

────────────────────────

 

「……え、もしかして今日ずっと着けてる気?」

「そうだな。毎日着けるつもりはないから、買った日くらいはとりあえず着けようかなって」

「あ、そ……」

 

 調子狂うわね……とか言いながら、トウコは足を進め続ける。

 

「で、今ってどこ向かってるんだ? 」

「別にアテはないわ。……1か所に留まりたくないだけ」

 

 1か所に留まりたくない……か。訳ありなのかな。

 

「なるほど……じゃあ俺が行き先を提案しても良いのか?」

「それはいいけど……聞かないの?」

「へ?」

 

 俺が首を傾げると、トウコは不思議そうに問いかけてくる。

 

「理由。こういうの、普通気になるもんでしょ?」

「まあ、本音を言うと気にはなるけど……別にいいかな」

「……なんで?」

「どんな理由でもトウコと一緒にいるのは変わらないしさ。なら、聞くも聞かないも同じことだと思わないか?」

 

 俺の言葉に、トウコは足を止めてこちらを向いた。

 

「……なるほど、フウロが絆されたのはそーゆーこと」

「へ?」

「期待はしてないけど……あんたなら、ほんとにそうしてくれるかもね」

「?」

 

 トウコが何を言ってるのかはわからないが、とりあえず俺の回答に納得してもらえたのは間違いなさそうだ。

 

「……で、どこ行きたいの? 付き合ったげる」

「いつの間にか俺が付き合ってもらう事になってない? ……まあいっか、じゃあ──」

 

 

───────────────────────

 

 ──2時間後、ライモンシティ。

 

イエーーーーーーー!!!!! ジェットコースターサイコーーーーーーーー!!!!

 

 二番煎じではない。断じてない。

 

 これはジェットコースター。自家用小型ジェット機ではないのである。

 

「ちょっ……あんたこれ何回目よ! もう5回は乗ってきゃああああああああああああ!!!?!?」

 

風ヤバーーーーーーイ!!!!! キモチイイイイイイイイイイイイイイ!!!!

 

 なんせシバリは遊園地に来るのも未経験。絶叫系アトラクションなど見てしまっては、乗るしかないのである。

 

(ああもう! なんでこんなことに……! なんだかんだ付き合ってる私も私だけどぉ……!)

 

 チラリと、トウコが恨みがましそうな目で横を見ると、心の底から楽しそうにしているシバリが居た。

 

(……ほんとに楽しんじゃってるのよね。コイツ)

 

 ふと思う。こんなところに誰かと来るのはいつぶりだろうかと。

 

 少なくともトウコは、シバリから提案されなければこんなところには来なかっただろう。

 

 楽しめるところに行こうという発想は、今のトウコの中には無かったからだ。

 

(──もし)

 

 トウコは思う。

 

(──もし、あたしのことを全部知ったとき、あんたは)

 

 

『どんな理由でもトウコと一緒にいるのは変わらないしさ。なら、聞くも聞かないも同じことだと思わないか?』

 

 

(──今と同じように、あたしの隣で笑ってくれる?)

 

 

 そこまで考えて、トウコはやめた。

 

 期待など、元から持たない方が楽なのだから。

 

(でも今だけは、もう少しだけ──)

 

 

(──こんなことなら、チャンピオン(英雄)になんてならなければ良かった)




・シバリ
ドーブルの攻略論は、ジュカインの強さの数値を100、ドーブルを10として

・ラズ
100【ジュカ】+(10【ドーブル】 × 1.5【トレーナー技量】)
 =115

・シバリ
100【ジュカ】 × 1.2【トレーナー技量】
 =120

なら勝てるよねっていうのが本人の理論。
当たり前だけどめちゃくちゃ言ってる。 何いってんだコイツ。

・シンオウ地方
新チャンピオンの訃報が発表されたとかされてないとか。
死因は眼鏡らしい。なんだろうね。

・トウコ
なんか様子おかしいですね。嫌なことでもあったんかな。
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