幼馴染にフラれたので旅に出ることにした   作:イグアナ

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・シバリ君の手持ち
 ムクホーク
 ジュカイン
 シャンデラ
 パルシェン
 ゴローニャ ←NEW!!
 ????? ←お前誰だよ


37話

 後日、俺はユウリと一緒にダンデさんからリーグ本部へと呼び出されていた。

 

 促されるままにソファーに座ると、対面に座ったダンデさんが口を開いた。

 

「わざわざ来てくれてありがとう。キミ達には事の顛末を伝えるべきだと思ったんだ」

 

 そう切り出して、ダンデさんは話を続ける。

 

「まずはフェイのことだが……捕まったよ。やったことこそ許されるものではないが、連行されるときは一切抵抗しなかったし、目に見えて反省もしている。何よりユウリ本人が許していることもあって、更生の期待も込めて、刑期は通常よりも短めになる予定だそうだ」

「……そう、ですか」

 

 ユウリの返事を聞いて、ダンデさんは神妙な面持ちで彼女に語りかけた。

 

「フェイを許したこと……後悔していないか?」

「してません。あのときはとっても怖かったけど……フェイさんならきっと、やり直せると思いますから」

「……ユウリ。どうやらキミは、オレの思ってる以上に強くなっていたみたいだな」

 

 ダンデさんはそう言うと、ユウリに向かって頭を下げた。

 

「今回の件、すまなかった。全てオレの責任だ」

「えっ!? あ、いやっ、ダンデさんが謝らなくても──」

「いいや、オレの失態だ。再発防止のためにも、オレは自らの過失を認める必要がある。……今思えば、オレがやれることだってあったはずだからな」

「ダンデさん……」

「今後、ユウリを荒事に巻き込む場合は必ずオレを通すように通達する。誰がユウリに付き添うのか、ユウリの安全は確保出来ているのか、ユウリ自身がそれらを認識出来ているのか。この3点の確認が取れない限り、ユウリを巻き込むことは認めない」

 

 うーん、なるほど。 それなら少なくともユウリが独りになることはなさそうだし、危険も少なくなる……か?

 

「それなら大丈夫そう……ですかね?」

「いや、まだわからないさシバリ君。どこかに穴があるかもしれないし、改善点があれば今後もアップデートしていくよ」

「……ありがとうございます」

「ユウリ、これはお礼を言うようなことじゃない。むしろ、最初からこれくらいするべきだったんだ」

 

 本当に申し訳なかった。と、ダンデさんは再度頭を下げた。

 

「……あ、あのっ、 そ、その件で、ダンデさんに、ご相談があって……」

「……なんだい? キミから希望があるなら、オレも最善を尽くさせてもらうが……」

「その、付き添いについて、なんですけど……」

 

 チラリと、ユウリがこちらを向いた。

 

「シ、シバリくんとか、どうですか?」

「え?」

「はい?」

 

 待って、俺何も聞いてないんだけど。事前相談とかされてないんだけど。

 

 ほら、ダンデさんも目見開いてんじゃん。びっくりしてんじゃん。

 

「ユ、ユウリ?」

 

 俺が声をかけると、ユウリは顔を赤くして、指で髪をクルクル弄りながら、しどろもどろに話し始める。

 

「ふ、ふふ、深い意味はなくてね!? そ、そのっ、シバリくんとなら上手くやれそうだなっていうか、なんというか……!」

 

「ほ、ほら! 今回だって私のこと守ってくれたし、そ、それにフェイさんのことだって、説得? してくれたしっ……!」

 

「ポ、ポケモンバトルだって、リーグスタッフさんに負けないくらい強いし!? シバリくんが、い、一緒なら、私もっ……安心、出来るかなって……!」

 

「……ふ〜む。なるほど、()()()()()()か」

 

 ダンデさんは頷くと、俺の方を見て口を開いた。

 

「ということらしいんだが、どうだシバリ君。キミの力、ガラルリーグに貸してくれないか?」

「……へ?」

 

 何が"ということ"なんだ? ……てか、え? 力を貸す? 俺が?

 

「……ちょっ!? 俺、子供ですよ!? 15! 15歳ですよ!?」

「そのくらいだろうとは思ってたさ」

「だ、だったら──!」

「だが、ユウリの言う通り実力は申し分ない。どちらにしろリーグスタッフを付けることに変わりはないが、キミが居てくれるなら更に安心出来る」

 

 それに。と、ダンデさんは続ける。

 

「フェイが大人しくなったのは、キミが彼と向き合ってくれたからなんだろ? 自分に悪意を向けてきた人間にそんなことが出来る者はそう居ない。オレ個人としても、キミのことは得難い人材だと思っている」

「ぐっ……謎に評価されている……!」

「それにキミのポケモン、面白いヤツばかりじゃないか! キミが公的な場でバトルしてくれれば、きっと盛り上がるぜ!」

 

 そう言ってダンデさんがグッとサムズアップしてくる。

 

 いや、違うんだって。身の丈に合わないとかの理由もあるけど、そもそも俺、どこかに永住するとかは今のところ考えてなくて、旅を──

 

「シ、シバリくん……」

 

 ちょこんと、ユウリが不安げな表情で袖を掴んでくる。

 

「だ、だめ、かな……?」

 

 ……断りづらい! このユウリに向かって『いや旅したいんで』とか言えるわけがない!

 

 受けるしかないのか……? ユウリを悲しませるくらいなら、俺は──!

 

 俺が口を開きかけたその瞬間、ポケットに入れていた携帯が鳴り始めた。

 

「あ、すみません……」

「いや、構わないさ。まだ時間はあるし、聞かれて困るものでもなければ今出てもらっても大丈夫だぞ」

「そ、そうですか? なら……」

 

 ポケットから携帯を取り出すと、そこに表示されていた名前は──

 

「あれ? シロナさん?」

「「!?」」

 

 メイとかなら毎日のように電話しているので今は切ろうと思ったが、シロナさんからかかってくることはあんまりない。

 

 何かあった可能性もあるので、そのまま電話に出ることにした。

 

「はい。もしもし?」

「こんにちはシバリ君。今ちょっと大丈夫かしら?」

「全然大丈夫です。どうかしました?」

「実はね……見つけちゃったのよ」

「見つけた……?」

「ええ。……長年探してた、シンオウ神話の古文書よ!!!」

「──アッハイ」

 

 緊急事態でもなんでもなかった。これただの趣味の話だ。

 

「今日から解読を始めようと思ってるんだけど、時間のある時に是非シバリ君の考えも聞かせてほしくてね!!」

「それはもちろん、構いませんが……あんまり役に立てませんよ?」

「ふふっ……相変わらず謙虚なのねシバリ君は。貴方には面白い考えをたくさん聞かせてもらってるし、今回も期待させてもらうわよ?」

「プレッシャーとんでもないんですけど……」

「それを乗り越えてこそ一人前よ。──ところであの話、考えてもらえたかしら?」

 

 あの話って……アレか?

 

「えっと……助手になれって話ですか?」

「「助ッ……!?」」

「そう。これでも結構本気なのよ?」

「いや、あの、そういう話をすると──」

「? 大丈夫よ。ヒカリちゃんなら今離れたところに──」

シーーローーナーーさーーんーー?

「──離れてたはずなんだけど……」

「……幸運をお祈りいたします」

「ちょっ……!? 待ってシバリ君! 貴方から何か言ってくれればきっと、ヒカリちゃんも──」

 

 ブツッと、俺は通話を切り上げた。

 

 さらばシロナさん、俺は貴女のことを絶対に忘れません。

 

「すみません、電話終わりました。それで──へ?」

 

 なんか2人が目を丸くしてこちらを見ていた。

 

「あの……?」

「……あ〜、シバリ君? つかぬことを聞くが、今の電話相手のお名前って……」

「? えと、シロナさんです」

「シンオウじゃないシロナさん……だよな?」

「シンオウのシロナさんです」

「そうかそうか。はっはっは」

 

 ダンデさんは笑い始めると、そのままソファーごと後ろに倒れた。

 

「「ダンデさん!?」」

 

 呆然としている俺とは違い、ユウリはダンデさんのところへと走っていった。 

 

「ユ、ユウリ……今は引け……。シロナさんが先に唾を付けたとあれば、オレ達が誘うことなどできん……!」

「そ、そんなぁ……!」

「時期を待て……! きっといつか、タイミングが来る……!」

「うぅ……シバリくん、人気者だぁ……」

「……どういう状況だ? これ……」

 

 よくわからないが、このあとガラルリーグへのお誘いは一旦保留ということになった




・シロナ
シバリからするとナイスなタイミングの電話
ヒカリサイバンチョに処された(2回目)

・ヒカリ
シバリがメイと毎晩のように電話していることを知らない

・メイ
ナチュラルに電話スルーされそうになった人

・ユウリ
自分以外にもライバルが居る可能性をなんとなく察知

・ダンデ
ユウリが慕ってるみたいだし、将来が楽しみな若者なので勧誘したが、シロナは流石にビッグネームすぎて一旦引いた

・シバリ
旅継続。やったね。

書くかはわかりませんが、番外編とか閑話があったら嬉しい?

  • いらない:そんなことより本編を書け
  • いる:ルリの閑話とか
  • いる:本編IF(永住ルート)とか
  • いる:ヒスイに飛ばされるようなIFとか
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