てことでほんへ↓
今日はシロナさんを助けたお礼ということで、カンナギタウンの宿に泊めてもらえることになった。
最初は遠慮してポケモンセンターに泊まろうと思ったのだが、ポケモンセンターの受付で未来の身分証なんて出そうものならとんでもないことになると思ったので、お言葉に甘えさせてもらった。
あと、この街に来た名目は『シンオウ神話の調査』ということにしておいた。
前にシロナさんが地元にも結構資料があるって言ってたし、理由としてはおかしくないだろう。
咄嗟についた嘘ではあったけど、実際シンオウ神話について調べれば元の時代に戻るヒントが得られるかもしれないし、調査自体は真面目にやるつもりだ。
だが、シンオウ神話について調査するということは、しばらくカンナギタウンに滞在することになる。
となると、目下の問題は──。
「よし、全員ボールから出ずに話を聞いてくれ」
目の前にボールを6つ並べて声をかけると、ボールが静かに頷いたり、コロコロ転がっていったりする。
やめろゴローニャ転がるな。爆発出来ない欲求をそんな形で晴らそうとするんじゃない。
転がっていったボールを掴んで元の場所に戻すと、俺は一息ついてから、手持ちポケモン達に告げた。
「カンナギタウンに居る間、脱走禁止な」
「「「「「「!?!!!!?!!!?!」」」」」」
俺の言葉を聞いた瞬間、ボールを揺らしまくったり、ピョンピョン跳ねたり、半開きになって中から声を出してくる奴らが続出した。
猛抗議されていることは明白だ。あとゴローニャは転がるな。
「まあ待ってくれ。気持ちはわかる……けど、まずは理由を聞いてほしい」
「「「「「────」」」」」
俺の言葉にポケモン達は一旦落ち着いた。あとゴローニャは転がるな。
俺はゴローニャのボールを元の位置に戻すと、全員を見渡しながら理由を話し始める。
「わかってると思うけど、今いるのは過去だ。不用意にシロナさんに接触してしまうと、悪影響が及ぶ可能性がある」
「考えてみてくれ。万が一、脱走したタイミングでお前らがシロナさんに見つかったらどうなるか……」
俺の手持ちには普通のポケモンとは違う特徴がある。だから、一度それを目にしてしまえば、シロナさんの記憶に強く刻まれる可能性がある。
折角偽名まで使ってるわけだし、そういうところのミスも避けたいわけだ。
「……シロナさんの未来に影響を出さないためだ。わかってくれるか?」
「「「「「────」」」」」
コクリと、全員のボールが小さく頷いてくれた。
「そうか、わかってくれるか……!」
ごめんな……。しばらく窮屈な思いをさせちゃうけど、少しだけ我慢を──。
「ホウ」
ボールから挙手するように翼が出てきた。
「どうした?」
「ホウホウ、ホホウ」
「ん?」
ムクホークは何やら窓の方を見ろと言っているようだった。
促されるまま窓の方に目をやると、開けた覚えのないはずの窓が開いていた。
そしてその傍らには、開きっぱなしになったボールが転がっている。
「…………ん?」
ブワッと嫌な汗が出てきた。
「ちょっ!? まさか……!?」
急いで窓に駆け寄って外を見ると、村の外に向かってゴロゴロと転がっていく見覚えのある背中が見えた。
あれは1日1回大爆発を日課としている
「何やってんだアイツは!?!!!?」
ボールを持って、急いで部屋から出る。
なんなら一番見られちゃいけない特徴してるだろお前! 何してんだマジで!
頼むから間に合ってくれ……!
──────────────────────
「良いお花ないかなぁ……」
「フカァ……」
シロナとフカマルは、村の外で花を物色していた。
二人の目的は、
シロナが村の人にシバリのことを伝えたところ、お礼にと無料で宿に泊めてもらえる流れにはなったものの、肝心のシロナ自身は何も恩を返せていないと感じており、居ても立ってもいられなかった。
『そうだ!ムクホお兄さんに綺麗なお花をプレゼントしよう! そしたらきっと喜んでくれるはずだよ!』
『フカフカ!』
だからこそ、彼に感謝を伝えるためにも、日が沈みかかっているにも関わらず二人は村の外へと飛び出した。
そうして、時間も忘れて二人は綺麗な花を探し続け、少しずつ村から離れていき……。
「う〜ん……結構暗くなってきちゃったね……。今日はもう帰ろっか」
「フカッ」
そう言って振り返ったシロナは、辺りを見渡して首を傾げた。
「……ここ、どこ……?」
見知った光景はどこにもなく、前にも後ろにも暗い道が続くばかり。
花を探しているうちに、シロナは知らない場所へと迷い込んでしまったのだった。
─────────────────────
「どこだよここ」
ようやくゴローニャに追いつき捕らえたのだが、思いっきり村から離れたところまで来てしまった。
『村からこんだけ離れれば大丈夫でしょ?』みたいな顔して大爆発したゴローニャはしばらくボールから外出禁止にするつもりだ。ボールにガムテープ巻いてやるからなお前。
まあ村の方向はなんとなくわかるし、来た道を戻れば戻れるだろうけど……なんというか、ここは獣道っぽくてあんまり歩きたくないな……。
もう少し開けた道に出てみるか。
そんな風に考えてしばらく歩いていると、ようやく人の手で整備されたであろう道が見えてきた。
「……よしっ、出れた!」
「…………ぁ」
「…………へ?」
しゃがみ込んで涙目になっているシロナさんが居た。
え、ちょ……。何でここにシロナさんが──。
「わっ、わあああああっ! ムクホお兄さーーん!!」
「フカァ!!」
「ごほっ!?」
シロナさんに抱きつかれ、フカマルにはロケットずつきで飛びつかれた。
こ、この小さな図体で何てパワーを持ってるんだ……。流石未来のシロナさんのエース……。
「怖かったぁぁぁぁぁ!!!」
「フカァァァァァァァァ!!」
「うぐ……そ、そっか……」
ぶっちゃけロケットずつきの痛みで話を聞くどころではなかったが、一旦どうにか二人を宥めることにした。
そのあと、落ち着いたシロナさんから話を聞くと、どうやら俺へのお礼に花を探していたら迷ってしまったとのことだった。
知らない夜道を進むことも出来ず、怖がってしゃがみ込んでいたら俺が目の前に現れたらしい。
どうやら、ゴローニャの行動は結果的にシロナさんを助けることに繋がったらしい。
ありがとうゴローニャ。でもお前の外出禁止処分は変わらん。*1
「……ごめんなさい」
「……ん?」
ゴローニャのボールが抗議の意を示しているのを感じていると、急にシロナさんに謝られた。
「お礼するはずだったのに、ムクホお兄さんに迷惑かけちゃった……。宿で休んでたはずなのに、わざわざ私のことを探しに村の外に出て来てくれたんだよね……?」
「いや、別にそういうわけじゃ……」
「……優しいね。ムクホお兄さんは」
ホントに違うんだよ。ゴローニャが脱走して追いかけただけなんだよ。
でもゴローニャのこと言外するわけにはいかないしなぁ……。
……それに、ゴローニャのこととは関係なく、もしシロナさんが居ないって話を聞いてたら、俺は迷わず探しに出てたはずだしな。
「……俺さ、キミにならどれだけ迷惑かけられてもいいんだ」
「……へ?」
元の時代で散々お世話になったけど、俺はシロナさんに何も返せていない。
なら、
「少しでもキミの助けになれるなら、俺は嬉しいんだ。それに、女の子を助けるのが男の甲斐性ってやつだからさ。こういうときくらい、カッコつけさせてくれると嬉しいな」
頭を撫でながら、出来るだけ優しい口調を意識してそう伝えると、シロナさんは顔を赤くして口をパクパクし始めた。
「は、はひ……」
「ありがとう」
よし、シロナさんが暗い顔じゃなくなった。よかったよかった。
「それじゃ、帰ろっか。フカマルもまだ歩けるか?」
「フカッ!」
元気に返事をしてくれたフカマルに俺は笑顔を返して、カンナギタウンへと向かい始めた。
帰りの道中、シロナさんの口数が異様に少なかったのは、きっと疲れていたからなんだろうな。
・シバリ
ケッキング以外はシロナの前に出さない方針にした
とりあえず今の目標は、ディアパルについて調べて、元の時代に戻るヒントを掴むこと
・シロナ
二度焼きされた人
・フカマル
さらにシバリに懐いた
・ゴローニャ
外出禁止令が出てこの世の終わりと言えるくらい嘆いた。
シロナさんを助けることに繋がった功績で、少しは罪が軽減される予定。
まだ出てない地方で好きなところ(参考にするかも)
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カントー地方
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ジョウト地方
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カロス地方
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アローラ地方
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パルデア地方
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ヒスイ地方