なお今後また少なくなる可能性を秘めている模様
誰から観察していくか少し考えた結果、とりあえずムクホークから観察することにした。
近すぎるとバレてしまう可能性があるので、少し離れた位置から双眼鏡で見ることにしたのだが……。
「シバリさん、何コレ」
「お土産屋さんで売ってた」
「ナニ、コレ?」
「ペラップ双眼鏡だよ」
「……なんで双眼鏡にイヤホンジャックが……?」
「この双眼鏡にイヤホンを付けて使用すると、双眼鏡に映った光景をいい感じに解釈して音を当ててくれるらしいんだよ。リアルタイムでアテレコしてくれる的な」
「無駄に高性能!」
「ほら、ヒカリの分もあるから」
「なんで2個も!?」
「スペア用」
「要る!?」
「絶対要る」
ちなみに8000円くらいした。アローラダグトリオのカツラよりも余裕で高い。これがお土産の値段なのか……?
さてと、そんなことよりムクホークの観察でもするか。
見たところ喉の調子を整えているようにも見えるけど、一体何を──。
『ホ〜ホホホ〜ウ』
「なんでまだコンテスト諦めてねぇんだよ」
しかも相変わらず声ガッラガラのままだし。そんなに出たかったのかお前……。
というか
『悪い事には使えないペラよ』
「何か急に胡散臭くなってきたな」
てかお前喋るんかい。なんで返答できる機能まで搭載してんだ。
「え、えっと……ムクホークは"ハイパーボイス"でも練習してるのかな……?」
「……それ、絶対本人には言わないであげてな」
何も知らないからこそ純粋な感想を抱いたヒカリだったが、多分ムクホークがそれ聞いたら数日は寝込むと思う。
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続いてはジュカインだ。
切り株に座ってゆったりとしていて、なんともリラックスしているみたいだ。
「んー、実はボールの中って窮屈だったりするのか……?」
「そ、そんなことないと思うけど……。……あっ!」
何かに気づいたヒカリの視線を追うと、数匹のムクバードの群れが、ジュカインの方に向かってきているのが見えた。
あちゃー……。あそこら辺はムクバードの縄張りだったのか……。
ジュカインもそれに気がついたようで、
「「あっ」」
気づいたときには遅かった。ジュカインは既に"しんりょく"を発動させており、ムクバードの群れに向かって大量のエナジーボールを放ち始めた。
『『『『『『キェアァァァァァァァァァァ!?』』』』』』
俺のムクホークからも聞いたことがないような悲鳴をあげて、ムクバード達が次々と撃墜されていく。
既に彼らは戦意喪失しているようで、もう追撃の必要は無さそうだが──。
『ジュカァァァァァァァァァァ!!!!!』
言うまでもなくオーバーキルなのだが、ジュカインはムクバード達が全滅したことを確認すると、切り株に座り直してホッと一息ついた。
『
ムクバード達が一番怖かったに決まってるだろ。
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お次はパルシェンだ。……と思ったのだが、どうやらケッキングも一緒に居るらしい。
なるほど、ああやって一緒に居ることもあるんだな。
『パル。パルパルパル』
『──────』
パルシェンが何やら語りかけ、ケッキングはそれに頷くと、両者は少し距離を取った。そして──。
『パァァァァァァァァァァァァァァ!!!』
パルシェンがケッキングに向かって"つららばり"を撃ち始めた。勿論5発だけでは止まらず、スキルリンクで10発、15発と止まらず撃ち続けている。
『──────』
だがケッキングはそれでは止まらず、たまにフェイントで織り交ぜられる"ロックブラスト"にも的確に反応しながら、パルシェンとの距離を詰めていく。
パルシェンも距離を取ってケッキングの攻撃範囲内に入らぬように立ち回っているが、そうやって時間をかけてしまえば当然──。
『──────ッ!!』
『パルゥッ!?』
ケッキングが怠けなくなる周期がやってきてしまい、パルシェンは即座に距離を詰められ、モロに攻撃を受けてしまった。
「わ、良いの入っちゃった……」
「今回は"からをやぶる"を使ってなかったみたいだけど、それでもケッキングの攻撃を正面から受けちゃったら厳しいな……」
"げんきのかけら"有ったかな? なんて思いながらカバンに手を伸ばそうとしたところで──。
「──は?」
俺の予想と反して、パルシェンはひんしになっていなかった。
それを見たケッキングは満足そうに頷き、パルシェンに向けてサムズアップしていた。
「凄い……あのケッキングの攻撃を耐えるなんて……」
……違う。きっと、ただ耐えたんじゃない。まさか、アイツ──。
戦いを再開し、もう一度ケッキングの攻撃を受けても倒れないパルシェンを見て、俺は確信した。
間違いない。パルシェンはスキルリンクで"こらえる"を挟み込めるようになっている。
しかも、よく見たら技の切り替わりタイミングが5の倍数じゃなくなってるし。
え、いつの間にその弱点克服したのお前。コソ練しすぎだろ。
「……これ、流石に何か裏があるよね。あれだけ食らっても倒れないとなると、例えば何らかの手段で回復してるとか──」
「よーし次はシャンデラのとこ行こうか!」
「えっ!? あっ、うん!」
ヒカリにバレる前にこの場を去ることにした。ネタバラシは実戦の方が面白いだろうしね。
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「シャンデラ居ないね」
「だな……」
最後は癒し枠に取っておいたシャンデラにしたのだが、他の奴らと違って全然見つからない。
もしかしたら見えにくいところに居るのかな。例えば洞窟の中とか。
「ねぇシバリさん。シャンデラは何してると思う?」
「なんだろうなぁ。コソ練でもリラックスでも、シャンデラなら何してても可愛いから良いんだけど」
「シバリさんめちゃくちゃシャンデラ大好きじゃん……」
「だって可愛いから」
「私は?」
「裁判長」
「極刑」
罪が重すぎる。秒で出していい判決じゃないだろ。
「シャーン!」
「えっ?」
「あっ、シバリさんのシャンデラ!」
なんと向こうから俺達のところに来てくれた。やっぱり可愛いなお前は。
「シャンシャーン!」
「なんだかとっても嬉しそうだよ?」
「……もしかして、何か見せたいものでもあるのか?」
「シャーン!」
シャンデラは元気よく頷くと、突然激しく光り始めた。
「わっ!? なに!?」
驚いた様子のヒカリだったが、その反面、俺は落ち着いていた。いや、諦めていたというのが正しいかもしれない。
だってこの光景、嫌というほど見覚えあるもん。言うまでもないかもしれないが、恐らくシャンデラは────。
「シャーーーーーン!!」
光が晴れたその先には、身体が一回り大きくなり、ランプ状の腕の数が増えたシャンデラの姿があった。
「…………」
思った通りの展開になり、俺は何も言えずに天を仰いだ。
……そっか。お前もセルフメガシンカしちゃったかぁ。
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二人の元チャンピオンがハピナス製薬を去った後、営業マンは勧誘の結果を報告するため社長室を訪ねていた。
「それで、どうだったの?」
「申し訳ございません。断られてしまいました」
「あらぁ……残念だったね」
責めるような様子はなく、むしろ仕方ないといった様子で社長は溜め息をつく。
「……まあ、冷静に考えたら効力10倍で効果時間も爆伸びだなんて、怪しさの塊でしかないよねぇ。ましてや元チャンピオンだし、そんな怪しいものにやすやすと手は伸ばさない……か」
「ですが予想外でした。人間というものは、苦しみから逃れるためなら多少怪しいものでも簡単に手を伸ばすものだと思っていたので」
「君ナチュラルに他人を舐めてる節あるよね」
言いながら、社長はスーパーウルトラ胃痛薬のパッケージを手に取って苦笑いした。
「う〜ん、見れば見るほど胡散臭い。効力はホンモノなんだけどねぇ……」
「どちらにしろ販売中止になったのですから、デザインは気にしなくても良いでしょう?」
「それはそうだね。……しかし」
「しかし?」
社長はとある研究資料を取り出し、パッケージとその資料を交互に見始めた。
「まさかガラル粒子の研究成果が、結果的に胃痛薬の効果促進に繋がるなんて……研究はどこで繋がるかわからないものだね」
「確かに、そこは私も予想外でした」
「これならもう少し予算を増やしても良かったかもしれないね」
「予算は十分だったでしょう。どちらかというと人員の問題かと」
「そっか、人員かぁ……。それは難しいねぇ」
「こればっかりはどうしようもありませんでしたよ。それに、もう過ぎた話です」
「だね。今後の参考くらいに留めておこうか」
社長は資料を机の上に置くと、横にあったカバンを持って立ち上がった。
「それじゃ、僕はそろそろ取引先に行ってくるから。この件に関しては今後もよろしくね、アイン君」
「かしこまりました」
社長が出ていった部屋の中で、営業マンことアインは机の上に置かれた資料を何とも言えないような表情で見つめていた。
・シバリ
新たにセルフメガシンカ要員が増えて泣いている
・ヒカリ
シバリと一緒に過ごせてハッピー
でも何も進展してないぞ!!
・ムクホーク
コンテスト出場を未だに諦めていない
まずは歌で出ようとするのやめようね
・ジュカイン
オーバーキルの民
お前が一番怖い
・パルシェン
アッパー調整入りました。
今後はガトリング中に殴られても
こらえる挟み込んで無理やり耐えます
・ケッキング
パルシェンのコソ練に付き合った
普段の脱走中は割とのんびりしてる……はず?
・シャンデラ
シバリが泣いて喜んでくれたので嬉しい
まだ出てない地方で好きなところ(参考にするかも)
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カントー地方
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ジョウト地方
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カロス地方
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アローラ地方
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パルデア地方
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ヒスイ地方