幼馴染にフラれたので旅に出ることにした   作:イグアナ

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1人だけ技名当ててる人居てビビった
あの人にはイグアナ検定2級を差し上げます(一方的な押し付け)


95話

 タマムシシティでエリカさんと出会ってから少し経ち、アインさんとの約束の日が来たのでヤマブキシティに戻ってきたのだが──。

 

「やあシバリ君。おはこんハロチャオ」

「こんにちはアインさん。……なんですか今の?」

「最近ひそかにハマり始めた動画配信者の挨拶だよ。知ってたら話題にも出来るかなと思ったんだけど」

「うーん、聞いたことないですね……」

「そっか。……気になったら"ナンジャモ"で検索してみてね」

「……布教しにきてます?」

「まさか」

 

 ほんと? にしては目がちょっとガチなんだけど。

 

「……さて、それじゃあ行こうか。確か午後から別の予定があるんだろう? なら、こんなところでゆったりしている時間もないからね」

 

────────────────────────

 

「……美味しい」

「だろう? 私オススメの名店だからね」

 

 ヤマブキシティ内を色々と周り、アインさんが最後に案内してくれたのは、隠れ家的な喫茶店だった。

 

 パンフレットだけ見て歩き回ってるときはこんなお店があることには気が付かなかった。やっぱり地元の人に聞くのも大事なんだなぁ。

 

「特にこの紅茶は社長も大好きでね。よくここで会社用の茶葉を買わせてもらってるんだ」

「へぇ……」

 

 確かにこの紅茶は美味しい。クッキーやスコーンとの食べ合わせも抜群だし、仕事の小休止にはもってこいだと思う。

 

「ところで、タマムシシティの方は観光出来たのかい? あっちにもパンフレットに載っていないような名店はあるから、もし良ければ──」

「ありがとうございます。でもタマムシシティでも地元の人に案内してもらえたので、大丈夫ですよ」

「へぇ、タマムシにも知り合いが出来たんだね。もしかしてヤマブキではナツメさんだったように、タマムシではエリカさんに案内でもしてもらったりしたのかい? なんて、そんなわけ──」

「よくわかりましたね。そうなんですよ」

「──は?」

 

 アインさんは固まって、口に運ぼうとしたクッキーを机の上に落とした。

 

「……き、聞き間違えかな? その言い方だと、エリカさんに案内してもらったかのように聞こえるんだけど……」

「はい。それで合ってますよ」

「どうなってるんだ君は……」

 

 手で顔を押さえて溜め息を付いたアインさんは、呆れたような目線をこちらに向けてきた。

 

「……その、興味本位で聞くんだけど、どうやって知り合ったんだい?」

「それがタマムシジムの近くに居たら、ジムトレーナーさんにエリカさんのお見合い相手と勘違いされまして、そのままジムの中に連行されたんですよね」

「……そんなことある?」

 

 あります。だからその『何だコイツ』みたいな視線はやめてください。

 

「……まあ、うん。そこまでは納得しよう。で? ジムの中でエリカさんとは何を?」

「えーっと……一緒に茶菓子を食べたり、くさポケモンと遊んだり、生け花教えてもらったりしたくらいですかね?」

「あぁ……年頃の女の子になんてことを……」

「そこまで言われるようなことしました!?」

 

 アインさんは目を逸らして答えてくれなかった。どういう意味なんだ一体……。

 

「……そう言えば、エリカさんのくさポケモンと言えばクサイハナとラフレシアが居たような……? その2匹は当日居なかったのかい?」

「え? 2匹ともめちゃくちゃ可愛がりましたけど」

「そうか。やっぱり君は大馬鹿者だ」

「俺アインさんに嫌われるようなことしました?」

 

 おかしいな。なんか徐々に扱いが酷くなっている気がする。

 

「……あのね、クサイハナとラフレシアを可愛がれるトレーナーなんて希少中の希少だよ? そんなことを当たり前のようにやったら、何というか、それはもう……」

「で、でも、どこぞのラフレシアと違って、あのラフレシアは可愛くて……」

「なんだいその、まるで可愛くないラフレシアを知ってるような口ぶりは」

「……そ、それは、まぁ……」

「?」

 

 だって()()は流石に、ねぇ……?

 

「……アインさん、"おさきにどうぞ"って技、知ってますか?」

「いきなりだね。確かアレだろ? その技を受けた相手は自分の行動の後に続けて行動するっていう、ダブルバトルとかで足の遅い味方をサポートするのとかに使われる技だ」

「そうですね。本来の使われ方はそうだと思うんですけど……」

 

 あのラフレシアを思い出しながら、俺は話を続ける。

 

「俺の地元に居たラフレシアは、"おさきにどうぞ"を相手の技の発動中に使うことで、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()技として使ってたんですよ」

「君は何を言ってるんだい?」

 

 俺だって意味わからん。でもアイツはそういう使い方してたんだもん……。

 

「何が悪魔的かって、動きには強制停止がかかるけど、思考には特に何の影響も及ぼさないので、技の続きを出そうとする限り永遠に動けないというのがありまして……」

「待ってくれ。まだ私は追いつけてないんだ」

「その隙にラフレシアは攻撃してくるんですけど、加えて常に"あまいかおり"を振りまいてるので、ただでさえ思考がワンテンポ遅れてるところに回避率も下がっているという状況になって、わかってても避けられないという酷い有様でして……」

「……とりあえず、私の知っているラフレシアではないことはわかったよ」

 

 アインさんは落ち着いて俺の話を飲み込むと、ゆっくりと顔を上げた。

 

「……君の地元は魔境か何かかい?」

 

 普通の地元です。普通の。




・ラフレシア(地元)
"おさきにどうぞ"を後出しで使うことで強制的に相手の動きを止めるヤベー奴。

本文にはないけど、触れる必要もなければモーションとかも特にないので、相手からすると止められたタイミングが一切わからないというトンデモ仕様。

"あまいかおり"での回避率低下も相まって、何をされているのか理解したとしても対策なしでは一方的にボコられるだけだったりする。

リベンジしたシバリ曰く「避けようとしたら負ける」らしい。何言ってんのお前。

まだ出てない地方で好きなところ(参考にするかも:パート2)

  • ジョウト地方
  • カロス地方
  • アローラ地方
  • パルデア地方
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