「ユズラ、どう?見つかった?」
「だめだねぇ……ドローンでここら辺を見て回ってるけど、上空からじゃ猫らしきものは映ってないし…」
「ど、何処へ行ったんでしょうか…?」
「うーん……」
物流会社「リスの巣」の社長キラから猫探しの依頼を引き受けたモス達だが、記録事務所の総力を持ってしても情報一つすら出てこない。
「まさか……」
「何か心当たりでも?」
「いや、もしかしたら既に誰かに捕まってるんじゃないかって」
本当にそうだとしたらとんでもなくめんどくさい。本当にそうだと確定したわけでは無いが、ここまで見つからないとそれ以外の可能性が考えられなくなる。
「はあ、本当にそうだとすると…どうします?」
「流石の私でもこの情報量で居場所を考えて特定するのは無理ですよ?」
「だよねえ……というか流石に疲れたなあ」
「もうここら辺ずっと探し回ってますもんね……」
すると、裏路地の方から「にゃ〜」という鳴き声が聞こえてくる。急いで確認しに行ったが、それは探していた猫ではなかった。
「うーん、人違いならぬ猫違いだったか」
「まあ、よかったんじゃ無いですか?モス先輩は撫でまくって癒されたみたいですし」
モスはその猫をめっちゃ撫でていた。その食いつきようには流石のユズラ達も少しだけ引いている。なんなら猫も引いている。
「これからどうしますか?」
「とりあえずモスが満足するまで待とう。うーん、猫の言葉がわかればこの子からも話を聞けるんだけど…」
「疲れてますねこれ、いつもよりも頭悪いこと言ってるし」
「ひどくない?」
「ふう……」
「あ、モス先輩が戻ってきた」
「ねえモス〜その子と話せたりしない〜?」
「え!?何言ってるんですか!?無理に決まってるでしょう?」
「でもさあ、モスって猫大好きじゃん?」
「まあ、そうですね」
「だからさ、身も心も猫にすれば話せるんじゃない?」
「「なんでそうなるの????」」
「ほら、猫耳カチューシャとつけ尻尾」
「なんで持ってるんです?」
「これつけて話せるか試してみてよ〜?やってくれたらこのカチューシャと尻尾あげるからさ」
「はあ、仕方ないですね……」
「モス先輩????」
だめだ、こいつら。そう心から思っているキズ。そもそもそのカチューシャと尻尾は何処から出した?てかいつ買ったんだよ、どうして持ち歩いてるんだ、頭がおかしいんじゃ無いか?ユズラにキズは心の中で毒づいた。
「ちょっとそこの猫ちゃんいい〜?」
(=^x^=)
可愛い、そう思っているとモスが準備を終えたのかカチューシャと尻尾をつけて猫の前に出る。
似合ってるしめちゃくちゃ可愛いけどめっちゃ顔赤いじゃ無いですか……なんでそんな無理をしてまでその猫グッズに固執するのでしょうか……
もうキズはツッコミを放棄した。
「あ、えーと、その……にゃ、にゃにゃ〜?」
「(可愛い)」
「(似合ってるね!)」
(=^x^=)(=^x^=)(=^x^=)(⌒▽⌒)
「にゃにゃにゃ?にゃにゃ、にゃにゃ〜」
(=^x^=)?(=^x^=)(=^x^=)!(⌒▽⌒)
「にゃにゃ……にゃにゃにゃ!!にゃにゃ〜」
(⌒▽⌒)/
「(あ、戻ってきた)」
「あ、あの〜」
「「?」」
「分かりました、場所」
「!?!?!?!?!?」
「ね?だから言ったジャーン」
もう、いいや、キズは考えるのをやめた。
「で、何処にいるって話だった?」
「どうやら、先に鈴に関しての情報を知ったやつにさっき連れてかれたっぽくて……場所はここからn十分くらいのところかな」
「なるほど……よし!ドローンでそれっぽい建物を記録した、さっさと助けに行こうか!」
「「うん!」」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
3 2 1
「突入っ!!」
モスの合図でユズラが鉄の扉を殴り飛ばし、キズが先制攻撃を仕掛ける。
「な、なんだこいつら!!」
「くそっ……おい!早く武器をもて!!」
「無理だ!!この生体触手、速すぎr」ザシュッ
「おい!しっかりs」グサッ
「や、やめろ!ゆ、許してくれ!!命だけh」ザンッ
キズの生体触手によって相手は武器を持つ間もなく倒れてゆく。そしてすぐに制圧が完了した。
「お疲れ様、キズ」
「よ!うちの事務所一!!」
「うち私含めて3人しかいないじゃないですか……」
「さてさて……見つけました!」
鉄の檻の中に探していた猫がいた。モスは鈴を自分のポケットに入れた。キズは猫を檻から出して抱えた。
「さて、と…この子と鈴を届けたらこれで依頼はおしまいですね」
「あー!疲れた疲れた!」
「キズ、戦ってくれてありがとうね。さ、さっさと届けて事務所でコーヒーでも飲もう!」
依頼をほぼ完了し、和気藹々とした雰囲気の中、一つの声がその雰囲気を一変させた。
「いや〜流石は記録事務所のみなさま、流石です」
そこにいたのは、この仕事の依頼主であるキラだった。
「あ、キラさん。見つけましたよ猫ちゃん」
そういうとキズが猫を抱えてキラに近づいていく、すると…
「!まずい、キズ!!避けて!」
「え?」ドンッ
何かで殴られたような鈍い音がした時思うと、キズが吹っ飛ばされる。
「キズ!大丈夫かい!?」
「え、ええ、大丈夫です……ちゃんとガードは出来たので」
「ユズラ!」
「わかった!」
モスの合図に合わせてユズラが殴りかかる。しかし、その攻撃はキラの後ろから来た煙によって阻まれる。
「この煙……マズっ……」ドサ
煙を深く吸ってしまったユズラがその場に倒れる。意識はあるようなので、体が麻痺している状態らしい。
「ユズラ先輩!」
「ユズラ……」
モスはキラの後ろにいる攻撃を仕掛けてきた相手を注視する。
それは、ニタニタと笑っているような悪趣味なお面を被っていた、手にはパイプを持っており、その先端からは不健康そうな身体強化煙が出ている。
「笑う顔たちか……」
キラ、許すまじ。
モスは激怒した。必ず、かの邪智暴虐の社長、キラを除かなければならぬと決意した。
モスには会社運営がわからぬ。モスは、6級フィクサーである。情報を集め、集めた情報で人を排除し暮して来た。
けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。
駄文でした。