白兎成長譚   作:たい焼き丸

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読んでくれた方ありがとうございます
足りない部分が多いのですが大目に見ていただけるとありがたいでふす。


10話

アンタレス討伐が終わりひと段落した頃。

「オリオン!弓を射たなら的には必ず当たるんはずだ。何故外すんだ。いいか今手本を見せてやるからな」

アルテミスは弓を引くそして放つと同時に矢は少しの弧を描いて的へと命中する。

「こうやるのだやってみろ」

そういってベルに矢をわたす。

ベルはアルテミスに弓を教わろうと思った自分を殴りたい。控えめに言ってアルテミスは教える才能がないのだ。アルテミスは射たなら命中それ以外ありえないという暴論を吐き。命中できない理由がわからないと頭を悩ます。まさしく神の傲慢的教えであったのだ。それでもベルはアルテミスを悲しませたくないと意地でも矢を当てる。そのおかげで最近は外すことのほうが少なくなってきた。

「.こうですか?アルテミス様」

「そうだ!やればできるじゃないか」

アルテミスはベルが出来たことがとても嬉しいのか眩しい笑顔をベルに注ぐ。

このアルテミスの笑顔を見るために弓を射ていると言っても過言ではない。そしてまたベルは笑顔のために弓を引く。

そんな日々が続いていたある日だった。

アルフィアが帰ってきたのだ。

「お義母さん!おかえり!体は大丈夫なの?」

戻ってきたアルフィアをみるとベルはすぐ駆け寄る。

「ああ大丈夫だ。それに病も一時的に停止している」

確かにアルフィア の顔色はよくベルが初めて見る顔をしていた。

それを聞いてベルは涙を流してアルフィアに抱きついた。アルフィアはそんなベルを優しく抱きしめると口に微笑みを浮かべより一層強く抱きしめた。

そしてベルの涙が止まるまで2人は抱き合っていた。

「ベル落ち着いたか?」

「うん、なんかこれからもお義母さんといられると思うと涙が止まらなくて」

「別にいい私も同じ気持ちだ。それに長くお前といられるようになって嬉しいよ」

「でも本当に嬉しいんだ。いつかいなくなると思うと不安で仕方なかったんだ。だから…」

ベルは深紅の瞳を涙で濡らしながらアルフィアを見据えていった。

「そうかそうだったのだな。今まで心配をかけたな だがもう安心してくれ私はお前の前からいなくなったりしないさ」

アルフィアもまたベルを見据え優しく話す。

それに安心したベルは義母に抱きつきながら幸福と安心を感じただひたすらにアルフィア に甘えた。

2人はお互い落ち着くまで話をした。

2人が抱き合っているころアルテミスはそんな2人を愛おしそうに見て笑みを浮かべていた。

「ベルそろそろ戻ってやれ、私はザルドとジジイと話をしてくる」

「そっか、そうだね、そろそろ戻るよ。またあとでね!」

ベルはアルテミスの元へと戻っていった。まだ目には少しの涙が残っている。だが表情は清々しく憑き物がとれたようであった。

ベルが戻った後ザルドとゼウスがアルフィア のところへ来た。

「体はもう平気なのか?」

ザルドがアルフィアに聞く。聞いた割にその顔に心配の色はなかった。

「もう大丈夫だ。レベル8になったこととスキルが発現したことで今は病など感じないほどだ。なんなら人生で1番体が軽い」

「そうか良かったな」

ザルドはアルフィアもまた病を乗り越えたことに安心し心からの祝福を口にする。

「レベルが上がるのは予想しとったがスキルまで出るとはの。それも病を無効化するほどのものがか」

ゼウスは素直に驚いていた。病を軽症かできるとは思っていたがまさか無効化するとは思ってみなかったのだ。

「私も驚いている。なにせ本当に無効化されているからな。愛念守護(アガピ・プロスタシア)というスキルの効果だそうだ」

「また息子思いなスキルがでたな。効果はどんななんだ?」

「ベルが生きている限り病の無効化それとベルとの共闘時全ステイタスへの高補正あとは常癒の常時発現だな。」

「ベルありきだとしてもとんでもないスキルだな。高補正はどれくらいなんだ?あと常癒とはなんだ?初めて聞くが」

「補正に関してはまた今度確認する。それと常癒はどうやら体力の自動回復らしい。ヘラも初めて見ると言っていたな」

「そんなアビリティがあったとはな。ジジイもはじめてか?」

「儂もはじめて見るわい。お主もベルやザルドに負けず劣らずレアステイタスじゃな。しかし本当によかったこれでお前もベルの成長を見届けられるのじゃな」

ゼウスは目尻に皺をよせ少し涙ぐんでいる。そして安心と優しさを持った目でベルをみた。

「ああまったくだ。私もあの子とまだいられる。」

そう口にするアルフィアは微笑みを浮かべ窓の外のベルをみていた。その姿にはこれまで以上のベルへの愛情がでていた。

「まあ何はともあれよかった。それとアルフィア に言ってなかったんじゃがベルが改宗可能になったらオラリオへ連れて行ってほしい」

「そうか、それは私も思っていた。外ではエクセリアも偉業も稼ぎにくくなるからな、それにダンジョンのほうが多くの経験を積める」

「その通りじゃ。儂も本当はついて行きたかったんじゃが入るのに手間がかかるのでな。儂が入れるようになるまでベルを待たすのも酷じゃし今回は後からいくわい」

「そうか。私はベルと共にオラリオへ先に行く。私も一応改宗待ちの状態にしてもらったのでなベルと同じファミリアに入るとするさ」

「そうかそれがいい、それで儂がオラリオへ入るまでの間なんじゃがザルドを借りていくぞ」

「ザルドをか?別に問題ないがどうした?」

「入るまでの間ヘラからの追跡を逃れるのとモンスターや盗賊相手としての護衛としてじゃ」

「そういうことか。ヘラは最近ショックから立ち直ってきたらしいからな少ししたらお前を探しに出るといっていた。」

「こわっ。あやつの追跡だけはどうも逃れられんのじゃ。そうじゃ、あとついでに竜の谷も確認してくるわい」

「そうか。いつかベルがレベル4になったら偵察ついでに連れていくつもりだったがまあいいか。なにか異常があったらすぐ教えろ」

「わかったわい。まあベルがオラリオへ行くまであと半年はあるそれまではゆっくりするでいいだろう」

3人はいずれ来る終末を再度認識した。

「そうだな。俺もベルをもっと鍛えるとするか」

「そうだな。私も体力の心配をする必要がなくなったしな」

「アルフィアあとでランクアップのズレを直したいから手合わせを頼む。」

「ふむ、いいだろう。あとで離れた荒野でやるとしよう」

「ベルも連れてくのか?」

「格上との戦闘をみるいい機会だ、連れて行こう。それにステイタス補正も見たいのでな一度お前相手に共闘してみるか」

「そうだな」

ザルドとアルフィアの顔にはベルをどう修行するか楽しみで仕方ないというのと強化された自分の力を試したいと言う好奇心の笑みが浮かんでいた。その笑みはまさに冒険者そのものだった。そして2人は窓の外のベルを見てもう一度笑みを浮かべた。2人の頭の中にはもう苛烈な修行が思い浮かんでいるようだった。そんなことは何も知らないベルはその時悪寒がはしったとか。

そして次の日からまた修行の日々が始まった。

レベル8になった2人の修行は今より鬼畜になっていった。それに加えアルテミスによる弓の修行によりベルは休む暇もなく精神と肉体を消耗しては回復しを繰り返し半年が過ぎていくのであった。

 

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