白兎成長譚   作:たい焼き丸

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読んでくれた方々ありがとございます
自己満小説なので優しい目でみてください


12話

村を出て馬車に揺られること数日。

「3人とも見えてきたぜ。」

御者がそういうと道の先に巨大な壁が聳え立っているのがみえてくる。

「すごい!あれがオラリオか!大きいなぁ」

ベルは初めて見るオラリオの城壁に圧倒され思わず興奮の声がでる。

オラリオは世界三代秘境として数えられるに相応しい威厳と不思議さをもつ都市だった。アルフィアは少し目を開けると興味がないとばかりにすぐにまた目を閉じる。アルテミスはオラリオではなくはしゃぐベルを見て微笑んでいる。

「そうだろ坊主 オラリオを初めて見る奴らはみんなそう言うんだ。」

そう言って御者のおじさんは満足そうな顔をしていた。

「坊主は見た感じ冒険者になるんだろ?なら頑張れよ!いつかすごい冒険者になれるようにな」

「はい!僕頑張ります。」

ベルが元気よく返事をするとおじさんは久々にいい人物にあったと笑みを浮かべた。

そして馬車に揺られながら少ししたところでオラリオへ到着した。

「3人とも着いたぜ。坊主またな!頑張れよ!」

そういっておじさんはベルの頭を撫でると違う列へと消えていった。

「オリオンは人を惹きつける才があるのかもな」

一連の会話を聞いていたアルテミスがベルにいう。

「そうなんですかね?でもそんな才能があったらいいな」

素直なことを言うベルの頭をアルテミスは撫でる。そして微笑みを浮かべ愛おしそうにベルを見る。ベルは最近アルテミスが煌めいて見える気がする。それに今回の表情は反則だと思った。

「2人とも五月蝿いぞ、早く並べ。入るだけで日が暮れるだろ」

アルフィアはオラリオの喧騒が気に食わないのか少し不機嫌であった。

3人は静かに入門まちの長蛇の列へと並ぶ。ベルたちの列は冒険者か冒険者志望の列で剣や槍など武器を持った者たちが並んでいた。

列に並ぶこと数分ベル達の番がやってきた。

「次の人〜」

女の子らしい可愛い声で自分たちの番が呼ばれた。

「冒険者になりにきたであってるよね?」

「……そうです!」

ベルは思わず目の前の青髪の少女に見とれてしまいそうになる。しかしすぐにアルテミスとアルフィアが横腹を殴り正気に戻させる。

「そうなんだね!にしても君みたいな可愛い子が冒険者なんて珍しいよ」

そう言いながら少女はランプを取り出す。

「そうなんですかね?でもお姉さんも可愛いじゃないですか。」

「あははっ!私も可愛いか、君正直で面白いね!気に入っちゃったよ!」

またもやベルの横腹がえぐれていく。ベルは何もしてないはずなのに琴線がわからないと思った。

「もっと話してたいけど他の人もいるから仕事しちゃうね。君はどこかのファミリアに入ってたりする?」

「はい!アルテミスファミリアに入ってます。」

「え?アルテミスファミリア!あそこは男子禁制のはずじゃ。てことは後ろの人がアルテミス様?あれあと1人は?」

「そうだ私がアルテミスだ。それとベルは正真正銘私のファミリアだぞ!あともう1人も一応私のファミリアだ。」

アルフィアは五月蝿いのが気に触るのか目を瞑ったまま黙っている。

「そうなんですね。失礼しました。アルテミスファミリアなら大丈夫です!どうぞお通りください。」

「ありがとう。いくぞベル」

「はい!」

そうして3人は門を抜けようと進む、通ろうとした時アーディがベルに話しかける。

「そうだベル!自己紹介してなかったね。私はアーディ・ヴァルマ!ガネーシャファミリアの副団長だよ。もしなにか困ったことがあったらいってね!」

「ありがとうございますアーディさん。なにかあったらよろしくお願いします!」

「うん!じゃあまたねベル!」

アーディは鈴の音のような声をコロコロとさせながら門へ入るベルを見送った。アーディはベルとすぐに再開する気がしていた。

「アーディさんいい人だったなぁ」

ベルはオラリオにきて初めて会った人がアーディで良かったと思った。

「そうだないい子だったな。だがオリオンへの距離が近いのが気になる」

アルテミスはオラリオに入って早々に敵を見つけたと思い一層警戒することを心に誓った。アルフィアもゼウスの教育が無意識にベルに影響してることに苛立ちベルにつく虫を駆除すると決めた。

「ベル浮かれるのもいいがまずはギルドに行ってこい。私は先にいく場所があるから後で合流する。」

そういうとアルフィアは1人行ってしまった。アルフィアは思い出の教会へ向かったのだと知っているベルはとりあえず言われた通りにギルドへ向かった。

 

人々の声と活気で賑わうメインストリートを進むと真っ白で神殿のような建物の作りが見えてくる。そしてもう少し進むと鉄や人の匂いが強くなりギルドらしさが増していった。

「ここがギルドか すごいですねアルテミス様!色んな種族の人がいますよ。見てくださいエルフもいます!僕初めて見ました。」

ベルは初めて見る種族や物に目を奪われ好奇心を抑えられないお上りさん丸出しだった。

「オリオンそうキョロキョロするな。それとエルフエルフ五月蝿いぞ次言ったら弓で射抜くからな」

アルテミスはキョロキョロと目新しいものを見てはワクワクするベルを見て可愛いと思いながらもエルフという単語を連呼することに少し殺意が湧いた。これもゼウスが悪いのでゼウスに対しても殺意が湧く。

「それとしてオリオン、ファミリアの登録をしにいくぞ。」

「はい!」

2人はギルドの中へと入っていく。ギルド内は昼間で冒険者がダンジョンに行ってることもあり空いている様子であった。

2人は空いている受付にいく。

「すまないがファミリアの申請をしたい」

「ファミリアの申請ですね。かしこまりました。それではファミリア名と団員数を教えてください。」

「アルテミスファミリアで団員は1人だ。」

アルフィアを加入させると一気にファミリアのランクが上がるのと厄介事が増えるとしてアルテミスたちはアルフィア のことを伏せることにした。

「アルテミスファミリアですか。かしこまりました」

ギルド嬢は内心男子禁制のアルテミスファミリアが男の団員1人を連れてきたことに声をあげ驚きたかったがグッと我慢してプロとして仕事をこなす。

「それで団員の名前とレベルの記入をお願いします」

アルテミスは出された紙に必要なことを記入していく。

「えっとベル・クラネルさんでレベルは3ですか?」

「そうだが?」

ギルド嬢はまたも声をあげて叫びたかった。年齢は13でレベル3しかもダンジョンなどない外でのレベルアップなど驚愕でしかなかった。ちなみにベルはオラリオは来る時点でステイタスはほぼがカンストしている残すは外で得られなかった偉業のみである。

「す、すみません。では次なんですがギルドでは冒険者にアドバイザーをつける制度があるのですがご利用なさいますか?」

「どうするオリオン?」

「つけてもらえるとありがたいです。」

「そうか。では頼む」

「はい。担当アドバイザーの種族にご希望などはあるでしょうか?」

アルテミスはここでエルフと答えたらあとで本当に射抜いてやろうと思った。

「種族に希望はないんですけどしっかり教えてくれる方がいいです」

「そうですか、でしたら少々お待ちください。」

そういうとギルド嬢は1人のアドバイザーを呼びに行った。

しばらくすると美しい翡翠の目をしたエルフより少し耳が短い茶髪の女性がギルド嬢と交代でやってきた。綺麗な人だなぁと見とれそうになったベルの横腹に鉄拳が打ち込まれる。心なしかどんどん威力が上がっている気がする。そして強制的にシュッとさせられる。

「これからクラネル氏の担当アドバイザーになるエイナ・チュールです。よろしくお願いします。」

自己紹介を聞いたベルはオラリオには綺麗な人しかいないんじゃないかと錯覚しそうになった。アルテミスはハーフエルフが来たことに若干の不満とベルの運に呆れつつしっかりしてそうなアドバイザーで安心した。

「ベル・クラネルです!これからよろしくお願いしますエイナさん」

「私もよろしく頼む。ベルにしっかり教えてあげてくれ」

「分かりました。つきましてダンジョンに関する講義を最初に設けさせてもらっているのですが明日から受けられますか?」

「どうするオリオン?」

「受けようと思います!」

「そうか、そうらしい」.

「ありがとうございます。では明日の10:00.にギルドでお待ちしております。今日はこれで伝えることはないはずのでまた明日お越しください。」

「ああ頼む。ではオリオン戻ろうか」

「はい!アルテミス様!エイナさんも明日からよろしくお願いします」

そうして2人はギルドを後にした。

ギルドを出たベル達はアルフィアのいるであろう教会へと足を運ぶ。

教会に着くと先に来ていたアルフィアが綺麗にしたのか外装はボロボロに剥がれたりところどころ壊れていたが内装は埃一つなく綺麗であった。

教会の前で待っていたアルフィア に案内されベル達は教会の隠し部屋にいく。

「ここがお義母さんの思い出のとこなの?」

「そうだ。ここは私とお前の実母が愛した場所だ」

ベルは実の両親については聞いていた。自分を産んで少ししてなくなったこと、とても優しかったこと、食べ物の恨みが強かったことなどである。

父のことは軽く聞いたが聞くとアルフィアの機嫌が悪くなり些細なことで音の雨が降り注ぐので余り言及しなかった。いやできなかった。

「そうなんだね。でも今日からここが僕達のホームになるんだよね?」

「そうだな。本当に数奇な縁だよ」

アルフィアは自分たちが愛した場所がベルとのホームになることに運命を感じずにはいられなかった。

「そうかここがお前達が愛した場所なのだな。なら丁寧に住まないとな」

アルテミスもまた運命的だとおもっていた。

「当たり前だ。もし少しでも傷をつけてみろ、そしたら私がお前たちを壁のシミにする。」

アルフィアの暴弱ぶりに慣れつつベルは苦笑い浮かべながら部屋へ入っていく。

「なかなかいいところだな!3人で住むには少し狭いが気にならない程度だ」

アルテミスは部屋を見渡して満足しているようだった。

「そうだな。それにジジイとザルドがきたらどこかのファミリアに戦争遊戯でもしかけてホームを奪えばいい」

ベルは時たま自分の義母がバトルジャンキーか破壊神何じゃないかと思う時があるが言うと見えない拳骨が飛んでくるので何も言わない。

「相変わらずだなアルフィア は。まあそうだな狭くなったらその時考えるとしよう」

2人が話している間にベルは教会に来る途中でかったじゃが丸くんと弁当を机に広げ夕飯の支度をする。

「2人とも終わりましたよ」

そう言ったベルの前には美味しそうな料理が広がる。

「ありがとうオリオン」

「ありがとうなベル」

2人から褒められたベルを嬉しそうに俯く。嬉しそうにするベルをみて2人は教会での生活が充実しそうな予感がした。

「じゃあご飯にするとしよう。それに私たちのオラリオでの生活の始まりを祝わなくてはな!」

「はい!アルテミス様!」

2人はオラリオでの生活が始まったことを祝うように食事を楽しみながら今日見たオラリオについて楽しく話し始めた。

アルフィア は今回だけは許してやろうと騒がしいのを受け入れ2人の会話に耳を傾けた。アルフィアは内心これから始まるベルの冒険が楽しみだった。

そうしていずれ英雄となる少年のオラリオでの生活は人知れず小さな幸せとともに始まるのであった。

 

後日談

 オラリオでは数日アルテミスが男を連れてきたと神の間で騒ぎがあったらしいがベル達はそのことを知らない。

 

 

 

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