白兎成長譚 作:たい焼き丸
読んでいただいた方ありがとうございます。
テンポよく進みたいと思ってます。
コメント書いてくれる方ありがとうございます。見るのとても楽しいです!創作の幅が広がるのが本当に見ていて飽きない!それに面白いや見たいといってくれると笑顔になれます!ありがとうございます!
決行当日ベルたちは各々装備を整え準備を終えた。
「ベルいいかアンタレスにトドメを刺せるのはお前だけだ、だから私とザルドは足止めと雑魚を討つ。」
「わかったお義母さん!お義母さんと叔父さんも無理しないでね?」
「そうだな」
「ではもういくぞ」
「うん!」
そうして作戦は決行された。
作戦通りゼウス、ヘルメス、アスフィは後方へと周り4人は遺跡へとアタックを開始した。正直ゼウスたちはもしもの際の待機以外することがない。
ベルたちが遺跡の門の前につくなり地面を覆い尽くし夜空と大地を反転させようとする蠍の大群が襲いかかってくる。蠍どもの狙いはあくまでアルテミスでありアルテミスに多くが襲いかかる。
そして襲いかかると同時に蠍は灰へと姿を変える
「 [福音] 」」
アルフィアの超短文詠唱により蠍たちは消えていく。何度も高速で放たれる魔法に蠍が対応できるはずもなく襲いかかって来ては消えをくり返す。
そして、それに負けない勢いでザルドもまた大剣を振り下ろす。
振り下ろされた大剣は地を揺らし大地に広がった暗黒に穴を開けていく。
そしてザルドは蠍を大剣で串刺しにしガリガリと硬い殻を食い破り蠍を喰らう。ザルドは大剣をふるっては喰らいを繰り返し蠍を殲滅していく。それは獣が獲物を食い散らかす様そのものだった。
ベルはそんな2人を見ながら1人蠍の中へ飛び込みスキルを使い義母と同じく蠍を殲滅しながら両手のナイフで蠍の魔石を砕き殲滅していく。ベルの辿った場所には灰と砕けた魔石が舞う。他の2人に比べればベルは殲滅していないと思われたがそんなことはなく次々と蠍を消していく。そうして音と剣の轟音が響いていく。
アルテミスは持っていた槍を使い自分に襲いかかる蠍を薙ぎ払い魔石を砕いていく。アルテミスもまた武闘派なこともあり危なげなく蠍を屠る。蠍から見ればこの4人は自分たちを駆除しに地獄から来た狩人に見えただろう。
4人が門の前の蠍を一掃し始めてから少ししてアルフィアとベルによる同時[福音]で門の前の蠍は全て消えていった。蠍が消えた後の門前はたくさんの灰と砕かれた魔石が散らばっている。4人はそれらに見向きもせずただ待ち構える厄災に足を向ける。
そうして4人は門の前の蠍を一掃し終えた。
4人は門を開き中へと進んでいく。
門をくぐり神殿へと入ると中は青い光が微かに輝いているのが見えた。
神殿には壁に古代の精霊と思われる壁画とアンタレスの壁画が刻まれていた。そしてその壁画や岩のまわりに光の粒子が飛んでいる。光は禍々しくある遺跡において異質な温もりを放っていた。
「この光は?」
ベルは優しくも暖かい光が魔物の巣窟にあるのが不思議であった、それとともにこの光の暖かさが心地よかった。
「これは封印の光だ。私のもっとも古い眷属たちがアンタレスを封印した際の残り滓のようなものだ」
そう言うアルテミスの顔には感謝とやるせなさがでていた。ベルはアルテミスの悲しい顔をもう見たくないと思ったのだった。
もう少し奥へ進むとあたり一面は赤紫の肉片の壁へとなっていった。肉壁は少しだが動いてるようだった。
「なんだこれは?これは 寄生されているのか」
「そうみたいだな、この感じだとあと数年もすれば森もいってただろうな」
ザルドとアルフィアは冷静に分析しながら進んでいく。
肉壁はところどころがドクンっと脈打ち生きているかのようだ。
肉壁になってから蠍が4人を狙って襲い始める。蠍は門の前にいたものより少しばかり強化されていたが一方通行な通路であったためアルフィアの魔法ですぐに殲滅される。そして蠍たちはなにも出来ず一掃されていく。
少し進んでいくと楕円のような形をした白い卵が増えていった。
「おいおいなんだ卵がこんなにあるってのかよ」
「そのようだな、ここで全て潰していくぞ」
「ああ、そうだな。なら俺の炎で焼き払う、アルテミス様とベルはアルフィア の後に続いて卵を潰していってくれ。」
「.うん!わかった」
「ではオリオン私はこちら潰す。そちらは頼む」
そうして4人は卵を潰しはじめる
「 [父よ許せ…レーア・アムブロシア] 」
ザルドが詠唱を終えるとともに大剣が炎をまとい、振り下ろされた大剣によって卵は燃えていく。そしてほぼの卵はザルドの炎によって焼き払われた。その時アルテミスは大剣で傷ついた壁を見ていた。
「どうしたんですかアルテミス様?」
「おかしいんだ、この壁は修正されている。まるでダンジョンだ。おそらくだがアンタレスは自己再生もちだと考えていい。眷属が自己再生をもつのも時間の問題だ」
そういってアルテミスは先を急ごうという。アルテミスはそう言うとすぐに前へと歩く。
進んでいくと少しの明かりと広い広間が見えて来る。
そして4人が進んだ先にアンタレスは鎮座していた。
進んだ先は広く開けており中央のホールからアンタレスは壁へ触手を伸ばし神殿へ寄生している。アンタレスの体は暗く赤のラインが体に走っており。禍々しく災厄を表す雰囲気を纏っている。アンタレスはやってきた4人を睨むと威嚇の態勢をとった。威嚇しだしたアンタレスからは鋭利な刃物のような殺気が放たれる。
「あれがアンタレスだ。かつて私の眷属が封印した古代のモンスターだ」
アルテミスは苦虫を噛み潰した顔で憎たらしくアンタレスを睨んだ。
その青い目には厄災が映り薄っすらと復讐の炎が燃えているようだった。
「あれがアンタレスか、デカさはリヴァイアサンやベヒーモスよりは小さいがデカいことには代わりねえな」
「まったくだ、どうしてこうも古代のモンスターとはデカブツしかいないのだ」
「え?あれよりデカかったの?」
「ああデカかった。それにしても久々に食欲をそそる芳醇な匂いだ。ベルあいつをしっかりと喰らいつくせよ、そして糧にしろ」
ザルドは久方ぶりに出会う大物に舌をならす。
「はい!」
ベルもまたザルドの教えをすぐに吸収する。
4人は各々アンタレスをみて警戒をし、軽く観察をする。
するとアンタレスから4人に向かってレーザーのような砲撃が放たれる。
砲撃は単調であるが威力は凄まじく4人のいた場所は瓦礫と共に強い衝撃でえぐれる。
4人はそれを軽くかわすと攻撃へと転じる。
「ベルまずお前が先陣を切れ、それに続いて私とザルドとアルテミスが援護する」
「わかったお義母さん!」
ベルは義母の指示を聞くと同時に先陣を切りながらザルドの魔法を唱え始める。
「 [父よ許せ…レーア・アムブロシア] 」
詠唱が終わるとともにザルドと同じ炎がベルのナイフへ纏わりついていく。纏った炎はベルの戦意のように大きく燃え盛る。そしてベルはアンタレスへと攻撃を仕掛けた。ベルから放たれる斬撃はアンタレスの黒い外皮を削りながら綺麗な連撃を描いていく。
それに続いてザルドも炎を纏った大剣でアンタレスの足を切断しようとしていく。ザルドの炎はベルの炎より力強く一度切り裂かれれば一生消えない傷を負うような炎だった。ザルドの炎の斬撃はアンタレスに当たると共に轟音を響かせ外皮と大剣の間に衝撃を生む。しかしアンタレスの外皮は硬くなかなかに傷を負わすことが叶わない。またアンタレスも一方的に攻撃されるだけではなく尻尾を地面に突き刺し4人を串刺しにしようと地面を抉り、ハサミを横に大きく薙ぎ払って牽制をする。アンタレスは図体がデカく遅いと思われたがそんなことはなく相当に素早い。もし大人数のレイドならアンタレスの攻撃で半数以上は削られていただろう。ベル、ザルド、アルテミスはアンタレスの砲撃に警戒しながらも攻撃を避けつつ足を攻撃していく。アルフィアは後方から福音を放ち的確に援護していく。アンタレスはアルフィアから放たれる不可視の攻撃を避けることが出来ずダメージは蓄積していく。
アルテミスもまたアンタレスの足を削る。アルテミスは元々武闘派ということもあり並の冒険者より強かった。そして3人が攻撃を仕掛ける中アルフィア は高速詠唱により自身の最大魔法を放つ準備をする。
【祝福の禍根、生誕の呪い、半身喰らいし我が身の原罪】【禊はなく。浄化はなく。救いはなく。鳴り響く天の音色こそ私の罪】【神々の喇叭、精霊の竪琴、光の旋律、すなわち罪禍の烙印】【箱庭に愛されし我が運命よ砕け散れ。私は貴様を憎んでいる!】【代償はここに。罪の証をもって万物を滅す】【哭け、聖鐘楼】
「どけお前たち」その一言によりベルたちは一旦退避する
「 [ジェノス・アンジェラス] 」
アルフィア の魔法により広間一帯に澄んだ鐘の音が響きわたる。美しい鐘の音が響くとアンタレスの体がミシミシとヒビが入る。だが致命傷に至ることはなくすぐさま攻撃へと切り替えてくる。しかしアンタレスが少なくないダメージを負ったのも事実だ。足が2本なくなり自己再生が遅れ、体が地面に落ちる。
そこでアルフィアはすかさず追撃をかます。[炸饗] スペルキーを唱えると共にその場に残っていた音が破裂していく。アンタレスは即座の追撃にされるがままになり、より一層ダメージがはいる。
そしてザルドが落ちた足を喰らい自身にバフをかけはじめた。
ザルドはアンタレスという特上の獲物に対し自身の悪食を余すことなく発揮していく。味など関係ないとばかりに喰らい尽くす。
そしてザルドは再び魔法を唱え炎を纏わせた剣でアンタレスに攻撃を仕掛ける。
纏った炎は先とは比べられないくらい熱く綺麗で純度の高い炎であった。
そして炎を纏った大剣はアンタレスのハサミに狙いを定めザルドの剛腕がふるわれると共にアンタレスのハサミが地面へと落ちる。。断面は焼かれ再生も遅れる。それに続かんとまたザルドは大剣を振るう。そして久々の熱い戦闘に少しの笑みを浮かべていた。ザルドとベルの炎によりホールの床にはいくつもの焦げ跡がついていく。焦げ跡は一定の規則などないように乱雑な線を描いていた。それは戦いの激しさを物語るの相応しいものだった。
アンタレスは自身が弱るほどのダメージを受け今のままでは勝てないと直感しアルテミスを吸収しようとアルテミスのみに狙いを定めた。
そしてアルテミスへ向かって無慈悲な砲撃が放たれる。
アルテミスは突然の砲撃にかろうじて避けることができたがその余波で壁へと飛ばされる。ゴン!という音が響きアルテミスは倒れる。幸い致命傷はなく軽い鈍痛が走るくらいだった。
「アルテミス様!」
ベルは飛ばされたアルテミスのところへとすぐに駆け寄った。
「大丈夫だオリオン。大したことはない。だがやつは私だけに狙いを定めたようだ。」
「そんな、ならアルテミス様は下がってください。」
ベルはアルテミスが吸収されないように下がることをお願いする。
「そうだな。だが下がったところで狙われるのは私だ。時間が経てばいつか私は吸収されてしまう。だからオリオン今止めをさせ」
そう言うとアルテミスは自身の槍をベルに託した。ベルはその槍を受け取ると力強く柄を握る。
「わかりました。」
ベルはアルテミスを真っ直ぐ見つめ決意の意思を固めた返事をする。そしてベルは今も激しい戦闘をしている2人へ聞こえる声で言う。
「2人ともスキルを使うから2分だけ僕に近づかせないでほしい」
2人は決着の一撃を予感し、より一層攻撃を強める。2人は攻撃こそ最大の防御と言わんばかりにアンタレスの猛攻を押し留めていく。
「分かった。私たちが守ろう。お前はチャージに集中しろ」
「ベル俺たちがいるから安心しろ、存分に喰らう準備をしろ」
2人はそう言ってアンタレスを押し返す。
「アルテミス様後ろにいてください」
「ああ、だが私も援護はする」
アルテミスは後ろに控えてあった弓を取り出しアンタレスへと矢を放つ。アルテミスの矢は司る事物を象徴するのに相応しい美しさと力を纏いながら放たれる。放たれた矢は透き通るように美し音を奏でながら進んでいく。矢はアルフィアとザルドに当たることはなく的確にアンタレスへと直撃する。
ベルはレベル2になる際に発言したスキル
広間に大鐘楼の音が響き始める ゴオーン ゴオーン 大鐘楼の音はアルフィアの音と酷似し2人が血縁であることを象徴するようだった。 アルフィアはその鐘の音に耳を傾け少し口端を上げた。大鐘楼の音が響き続け、そしてベルは光へと包まれる。4人にとっては勝利の音がアンタレスにとっては絶望の音が響く。アンタレスは槍を持つ少年から放たれる攻撃が自信を殺すと直感しアルテミスからベルへと集中攻撃を仕掛ける。そして最初よりも威力の強い砲撃がベルへと乱射される。放たれた砲撃は明確にベルだけを殺そうと殺意を高めながら空気を削りベルへと向かってくる。しかし砲撃はベルに当たることはない。ここで並の冒険者ならば死んでいただろうがベルたちは並ではなかった。アンタレスから放たれる砲撃は精霊を喰った影響か威力を増している。しかしそれはアルフィアにより阻まれる[魂の平穏]
アルフィアが呪文を使った瞬間ベルへと向かっていた砲撃は霧散する。
「蠍の魔法などすぐに霧散できる。ベルに一撃でも見舞おうものなら次は消すだけでなくお前の目も抉る。ザルド早くもう一方のハサミを落とせ」
アルフィアは殺気を孕んだ言葉をアンタレスへと吐く。そしてザルドの方へ顔を向ける。
「わかってる。今するから待ってろ」
そう言った直後ザルドの大剣によりアンタレスのハサミは地面に叩き落とされる。
そして2人はベルへの攻撃を阻むためアンタレスへ攻撃し続ける。
2分経過フルチャージ、ベルはチャージが終わると深紅の瞳でアンタレスを見据え走りだす。そしてあの厄災を滅さんと槍をアンタレス向かって投げる。槍は白い光を纏いながらまっすぐ力強くアンタレスへと進んでいった。光は純粋さを象徴するように真っ白で厄災を打ち滅ぼす破邪の光を強く放つ。アンタレスは自信を殺すであろう槍を迎え撃つため残っていた尻尾で槍を相殺しようとする。直後漆黒と純白がぶつかり合い正邪の衝突を産む。しかし尻尾は槍の力に負けミシミシと悲鳴を上げながら砕けていく。ハサミを破壊されたため尻尾以外に防ぐすべもなく尻尾の先端、硬い外皮に力を込める。だがそれもでも耐えることは難しくどんどんと尻尾の破片が飛び散り空中へと消えていく。
「いけええぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
槍はベルの声と共に力強さを増しアンタレスの尻尾を完全に破壊し魔石へと食い込んでいく。
バリン!!
そして直後魔石が砕けた音が広場に響いた。アンタレスの体が灰へ変わっていく。これによりアンタレスが討伐されたことを確認した4人は疲れと共にその場に座った。4人の頭上には勝利を祝う紙吹雪のようにアンタレスの灰と魔石が舞っている。
アルフィアとザルドは万全ではないながらも倒したことに安堵を覚え、すぐに立ち上がり何も言わず先にゼウスの元へ戻っていく。2人の体はボロボロだったがそれをベルに悟らせないためでもあった。ベルは勝ったことへの喜びを噛み締める。そしてアルテミスの方を見た。
アルテミスは1人膝をつき上を向いて涙を流していた。
「アルテミス様どうしたんですか?」
ベルはアルテミスを心配し声をかける。
「大丈夫だオリオン、ただ遠い場所にいる子供たちに勝利と感謝を伝えたかっただけなんだ。」
ベルは遠い場所で待ってる仲間の場所を思い涙を流していた。
アルテミスも顔から大粒の涙がおちる。アンタレスにより殺された自分の子供たちを思い涙をながす。その涙はどこまでも青く優しい海の青さをしていた。そしてアルテミスはこれまで自分を慕ってくれた子供達を思い来世での祝福を祈る。その姿は慈愛に満ち溢れておりどこか悲しさを纏うものだった。
ベルは何もせずその姿をみて一緒に天へと祈った。名前も性格も知らない先輩たちへ敬意と感謝をこめて天へと祈る。
アルテミスの子供達は遺跡偵察の際アンタレスの砲撃により亡くなっていた。遺体は眷属により喰われたのだろう。ベル達が遺跡へ向かった時にはもうなかった。
アルテミスは祈りの終わりに眷属たちへ感謝と安寧を願った。
「ランテ達私はお前達のおかげで恋を知る一歩を踏み出すことができた。お前たちの言うとおり恋とは尊いものだった。お前達が不変である私を変えてくれたのだぞ。だからどうか見てて欲しい、きっといつかお前たちが生まれ変わったら迎えにいくから、そしていつか生まれ変わったお前たちに私の一万年分の恋の話を聞かせてやるから、だからどうかお前たちの来世が幸せであることを。最後だが私はお前たちいつまでも愛している。」
そういってアルテミスは涙ぐむ声を抑えて涙を拭い立ち上がる。アルテミスの顔には涙が残りながらも眷属たちの仇を討ったことと別れを済まされたことで先程よりは晴れやかな表情をしていた。
「オリオン戻ろうか」
アルテミスはベルに微笑みながらそう言った。その姿は野に咲く一輪の花のように美しく、儚げであり力強く感じた。
「はい!アルテミス様!」
ベルもまたアルテミスの顔を見つめ花に注ぐ太陽のような笑顔で答えるのであった。
そうして2人は光が待つ方へと帰っていくのだった。
ランテ達思いつかなくて…
なんか当初の教育テーマとずれていってる気がする