白兎成長譚   作:たい焼き丸

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難しい
読んでくれた方ありがとうございます。



9話

アンタレスとの戦闘が終わった後アルフィアとザルドは一足先に拠点へと帰っていた。2人の足取りは重くもあり軽くもあるぎこちない感じがした。

「2人ともどうじゃった?大事ないか?」

ゼウスは2人が帰ってくるとすぐに声をかけた。

「ああ問題ない」

「俺の方もない、ベルも問題なしだ。それでだジジイ」

そう言いかけたところでゼウスが分かってると言わんばかりに話を区切る。ザルドが言おうとしたことなどお見通しだと言わんばかりだ。

「ステイタスじゃろ?今ここで更新してやるから背中を出してみろ」

「あぁ頼む」

ザルドはまさに神に縋りたい気持ちだった。もし今回で毒を治すことができなければもう後はない、まっているのは死のみだ。ここまできてそうなることは避けたい。その思いでザルドは神に祈るばかりだ。

アルフィアもザルドと同じである。もしここでザルドが毒を止められなければ自分も同じ結果であることは分かっていた。アルフィアもまた天にいるメーテリアに祈るのであった。

「では更新するぞ」

そう言うと共にザルドの背中にゼウスの血が垂らされる。

「よくやったのザルドレベル8じゃ。それにアンタレスを食った影響か毒に対するスキルもでとる。まだお前は死なんぞ良かったな」

ゼウスの言葉はどこか震えていた。黒龍により眷属をザルドを除いて全て失ったゼウスにとってザルドだけはもう失いたくなかったのだ。ゼウスは普段のスケベな態度とは変わり親としての涙と嬉しさに涙が頬をつたった。そして震える声を抑えザルドのレベルアップを喜ぶのであった。

「そうか俺はレベルアップしたのか。体が嘘みたいに軽い。まだ長生きできるのか、そうかそうか。まだベルを見守れるんだな。」

ザルドもまた涙を流し声が震える。普段武人のような男が大粒の涙を流し生を実感し喜ぶ。まだベルの成長を見れる嬉しさとまだ強くなれる嬉しさなど様々な嬉しさが絡み合い胸が熱くなりながらも今は涙を流すしかなかった。ゼウスはそんなザルドの頭を優しく撫でた。その光景はまさに親と子のようであり、喜びに満ちていた。

アルフィアはその光景をみて喜びと安堵を感じていた。ザルドのレベルアップにより希望が見えたからだ。

そして同じ親として自分もベルを見守るため乗り越えなければならないと決意したのだった。

「アルフィアよ、ザルドは超えたぞ。次はお前の番じゃ、ベルを悲しませるなよ?」

ゼウスは半分本気半分からかい混じりでそう言った。

「わかっている。だが肝心のヘラの場所がわからん」

「それなら問題ないヘルメスのやつが知ってるはずじゃ」

「なら問題ない。もし答えなくても答えたくなるようにする。それとジジイベルに伝言を頼む、必ず帰るから少し待っていろと」

「なんじゃもう行くのか?ベルには合わんのか?」

「いまは時間が惜しいからな、それに私は必ず戻るだから頼んだぞ」

アルフィア の言葉に偽りはなくゼウスもザルドも必ず戻ると思ったのか伝言を頼まれることにした。

そしてアルフィアはそのままヘルメスから居場所をきき早々に旅立っていった。アルフィアの体は内も外もボロボロのはずだったがそれを感じさせないほど足取りが軽く見えた。

 

 

その後ベルとアルテミスが戻ってくるとベルはいない義母をみて焦りに焦った。だがゼウスからの伝言をきき安心したのかそのまま意識をうしなった。意識を失ったベルはザルドにテントまで運ばれアルテミスの膝の上で爆睡をかました。アルテミスは膝の上で寝るベルをみて頭を撫でながら愛おしくベルの寝顔を見つめていた。

その後意識が戻ったベルはゼウスによりステイタスを更新してもらった。

「ベルランクアップじゃ。良かったなレベル3じゃ」

そう言ってゼウスからベルは写しを貰う

「そういえばザルドにも渡さんとな」そしてザルドへも写しを渡した。

 

ベル・クラネル

 Lv.3 所属:【ゼウス・ファミリア】

 力 :I 0

 耐久:I 0

 器用:I 0

 敏捷:I 0

 魔力:I 0

 幸運 E

 弓士 I

《魔法》

《スキル》

[英雄の誓い](イロアスオルコス)

[家族継承](ファミリアデズモス)

[英雄願望](アルゴノゥト)

 

 

ザルド

 Lv.8 所属:【ゼウス・ファミリア】

 力 :I 0

 耐久:I 0

 器用:I 0

 敏捷:I 0

 魔力:I 0

 狩人 C

 耐異常G

 破砕 E

 剛身 E

 覇撃 E

《魔法》

 [レーア・アムブロシア]

《スキル》

[冒力冒身](アル・クエスター)

[肉蹂肉塊](ニグル・グルメン)

[神饌恩寵](デウス・アムブロシア)

[覇道怪物](テラスアナクティス)

・常時治癒状態

 ・欠損以外の傷・毒のオートヒールによる無効化

 ・毒への抗体作成

 

「ベルは今回はスキルや魔法は増えんかったな、だが弓士という発展アビリティが発現しとった。」

「弓士?なんかアルテミス様みたいなアビリティだね」

「そうじゃな今度教えてもらうといい」

「今ちょっと聞いてくるね」

ベルはアルテミスと同じ弓が使えることが嬉しく待てないとばかりにアルテミスのところへかけていった。

そしてベルから聞いたアルテミスは自分が弓を教えれると青い髪を大きく揺らしながらとても喜んでいた。この時ベルは知らなかったアルテミスが超感覚派なことを。

「おいジジイ、さっきは気にしてなかったがこのスキルはなんだ?」

「あー[覇道怪物](テラスアナクティス)かそれはチートじゃ。要は何を食っても腹も体も壊さんといったとこじゃの」

「それだけでもぶっ壊れだが、このオートヒールって治癒士泣かせすぎないか?」

「そうじゃな、でももう出たもんは仕方ない。それに一定以上の傷は治るのも遅くなるはずじゃし治らんかもしれんから万能とは言えん。だが儲けもんのスキルじゃ上手く使いこなせよ」

「はなからそのつもりだ。それとベルもレベルが上がったのか?」

「そうじゃもう3になりおった」

「半年でレベル3か、早すぎるなあのスキルの効果は絶大か」

「ああ、あのスキルも大きいがあの子自身が偉業を乗り越えとるのもあるじゃろうな」

「そうだな、まあこれくらいで満足してもらっちゃ困るもっと鍛えてやるとするさ」

「任せたぞザルド」

そう言ってゼウスはテントにもどっていった。その瞳は閉じていたが目尻が上がり少しの涙が滲んでいた。

ヘルメスは更新が終わるのを見計らいゼウスが入ったテントへと入っていく。

「ゼウス俺とアスフィはオラリオへもどるぜ」

「そうかご苦労じゃったな」

「そこでなんだがさっき聞いてしまってね、ザルドとベル君レベルアップしたそうじゃないか?」

ヘルメスは調子良さように言った。

「クソがきめ。そうじゃな2人ともしとったわい。」

ゼウスはザルドの生存という感涙に浸りたいのを壊された気分になりクソガキヘルメスのクソガキたる所以の一端を思い出した。

「そうかまずおめでとう。そしてここからが本題なんだがオラリオへ戻らないかい?」

「なぜじゃ?ベルだけならともかく儂等は追放された身じゃ」

ゼウスはもともとこっそりとは行くつもりだったがそれをヘルメスから言われるとは思っておらず驚いてしまった。

「そうだな貴方たちは追放された身だ。だが皮肉なことに今下界でもっもとも強いのも貴方たちだ。だからオラリオへ戻ってきてほしい。そして出来るなら今いるオラリオの冒険者たちの先頭を切ってほしいんだ」

ヘルメスの理由は至ってシンプルだった。来る終末のため後身を鍛えてほしい、それだけだった。

「そんなことだと思ったわい。しかしなぁ儂はともかくザルドたちは分からんぞ。ベルを見守り成長させるためならともかく、儂等が去ってから停滞を選んだ者達などに発破をかけたところで何になる?と言うだろうな」

「ああ全くもってその通りさ。だがどうか頼む今のままではダメなんだ」

「そうじゃろうな、だが安心しろあの過保護どもはオラリオへ行くはずじゃ、ベルの成長を見守りにな。」

「そうかそれなら良かった。」

ヘルメスは理由はどうであれ来ることに安堵を覚えた。

「じゃが表舞台にはあまり出ないじゃろうなあくまでベルの成長を促すのと自分達のレベル上げじゃ。なにせあやつらは後身を育てるより自らを鍛えた方が黒龍に勝ちやすくなる状態になったからのう」

「それでもいいさ。上がいるだけで士気が上がる者達もいる」

「それとザルドとアルフィアをオラリオへ行かせる条件として儂とヘラをこっそりとオラリオへいれろ。儂等の追放は解かなくていい知られるとどうせ足の引っ張りあいで探索どころではなくなるからな」

「そうさせてもらうさ。そうと決まれば俺はもう行くよ。決まり次第報告するが時間がかかるだろう待っておいてくれ」

「ああ気長に待つとするわい」

そうしてヘルメスは景気がいいとばかりに少しテンションを上げテントを出てアスフィを呼ぶ。

「アスフィ帰るぜ」

「もうですかまだ寝ていたいのですが」

アスフィの目の下の隈はエルソスへ向けて出発した時より薄くなっていた。

アスフィはここのところ寝ることに重点をおいていた、どうせここをたったらまた残業地獄である、ならここで多く寝たいと思った結果である。

「もう出るぜ、なにせやることが山ほどあるからな!」

またかこの主神はと呆れるが仕方ないとすぐに受け入れる。

「ではベルたちに挨拶してきます」

アスフィはベル達の元へと足を運んだ。

「ベル、アルテミス様私はもう出ますね。」

「アスフィさんもういっちゃうの?はやくない?」

「やることがあるのです。仕方がないですよ」

「そうなんだ。アスフィさん体調気をつけてよ?頑張りすぎちゃダメだよ?」

ベルはアスフィがもう出ることにしょぼくれたがまた会えると思い立ち直る。

「ベルともう1人だけですよ私の心配をしてくれるのは。ありがとうベル。でも大丈夫ですよ。それとオラリオへくるのなら私を頼ってくださいいつでも力になりましょう」

「うん!ありがとう!」

「アスフィ今回はありがとう、お前のおかげで何事もなく終われた」

「私は何もしてないですよアルテミス様、感謝ならベル達にしてください」

「だが貴方が頑張ってくれたのも事実だ心から礼を言う」

そういってアルテミスは頭を下げた。

「アルテミス様ありがとうございます。また会うときはよろしくお願いします。では私はそろそろ出ますね。お元気で」

そしてアスフィとヘルメスはエルソスを後にした。ベルはアスフィの後ろ姿を見送るとオラリオへ行く日を想像してより頑張ろうと奮起した。

残ったベルたち4人も帰路に着く支度をする。

そしてヘルメスたちが去って数時間後に家へと帰るのであった。

帰宅道中はアンタレスを討伐した効果か行きよりもモンスターが少なく早く帰れた。道中はザルドとゼウスは今後について話しながら帰っていた。2人の間には冷めやらない感動が残っておりその感動を覆うように未来への希望が大きく煌めいていた。ベルとアルテミスはそんな2人を見てやはり親子だと思い微笑みを浮かべながら見ていた。そしてアルテミスは道中アルフィアがいたらすぐに福音されるであろうことを繰り返していた。テントを同じにしてみたり、あーんをしてみたりと不器用か天然かわからないボーダーの上で踊りながらベルとの距離を縮めていっていた。

ベルはアルテミスの行動に茹でタコのような色を作り心臓の音を跳ね上げていた。しかしここにアルフィアはいないのでその音は止まることなく道中ずっと響いていたとか。そんなベルをみたザルドは初心すぎると思いゼウスはまだまだ教え足りないと頭を悩ませた。そして2人とも帰路のことはアルフィアには何も言わないと心に固く誓った。

そうこうしてベル達4人の帰路は行きよりも人数は少ないながら賑やかに終わっていった。

 




大森先生やほかss書いてる人すごい改めて思った。
キャラ動かすのが難しい
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